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イギリス鉄道755形

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FLIRT (鉄道車両) > イギリス鉄道755形
イギリス鉄道755形
イギリス鉄道755/3形
イギリス鉄道755/4形
755/4形(2019年撮影)
基本情報
運用者 グレーター・アングリア英語版
製造所 シュタッドラー・レール
製造年 2018年 -
製造数 755/3形 14本
755/4形 24本
運用開始 2019年7月29日
主要諸元
編成 755/3形 4両編成
755/4形 5両編成
軸配置 755/3形 Bo'2'2'2'Bo'
755/4形 Bo'2'2'2'2'Bo'
軌間 1,435 mm
電気方式 交流25 kv / 50 Hz
架空電車線方式、電化区間)
最高速度 160.9 km/h(100 mph)
起動加速度 電化区間
755/3形 1.3 m/s2
755/4形 1.1 m/s2
非電化区間
755/3形 0.7 m/s2
755/4形 0.9 m/s2
車両定員 755/3形
着席144人
折り畳み座席23人分
755/4形
着席202人
折り畳み座席27人分
編成長 755/3形 65,000 mm
755/4形 80,700 mm
車体長 6,690 mm(パワーパック)
全幅 2,720 mm
車体幅 2,822 mm(パワーパック)
床面高さ 960 mm
車輪径 870 mm
固定軸距 2,700 mm
機関 Deutz英語版 V8 16litre
主電動機 水冷式誘導電動機
編成出力 電化区間
2,600 kw
非電化区間
755/3形 960 kw
755/4形 1,920 kw
引張力 400 kN
制御方式 VVVFインバータ制御IGBT素子)
制動装置 回生ブレーキ
備考 主要数値は[1][2][3][4][5]に基づく。
テンプレートを表示

イギリス鉄道755形(イギリスてつどう755がた)は、イギリス列車運行会社であるグレーター・アングリア英語版が使用する、電化・非電化区間双方で運用可能なバイモード車両スイスの鉄道車両メーカーであるシュタッドラー・レールが製造する「FLIRT」シリーズの一員であり、同時に発注された電車745形と共に同社が初めてイギリス向けに製造した鉄道車両の1つである[1][2][3]

概要

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イースト・アングリアを中心としたイングランド東部各都市で列車を運行する列車運行会社のグレーター・アングリア英語版は、2016年のフランチャイズ権獲得に合わせ、既存の旧型車両を全て新造車両へ置き換える事を発表し、ボンバルディア・トランスポーテーションシュタッドラー・レールに大規模な発注を実施した。その中で755形は各都市の短・中距離列車用としてシュタッドラー・レールへ発注されたものである[2][3][6][7]

シュタッドラー・レールが世界各地に展開する旅客車両ブランド「FLIRT」を基に設計が行われた連接車で、中間には座席の代わりにデューツ英語版製のディーゼルエンジンを搭載した「パワーパック(PowerPack)」という短い車両が1両連結されている。非電化区間ではこれを用いて発電機を稼働させ、先頭部に設置された動力台車の主電動機を動かす事が出来る。騒音源となるディーゼルエンジンが客室と分離されているため、車内の騒音や振動が抑制される[1][5]

車体はアルミニウムで構成され、前面は繊維強化プラスチックが用いられる。床上高さは960 mmに抑えられており、プラットホームとの段差が無くなりバリアフリーや乗客の流動性向上に貢献している。車内は2 + 2列のクロスシートが配置されており、車椅子用スペースに加えて車椅子でも利用可能なトイレも存在する。また車内ではwi-fiを用いたインターネット通信も可能である[1]

755形は「パワーパック」を含め4両編成の755/3形と5両編成の755/4形が存在し、前者は14本、後者は24本が発注されている。これらの形式はディーゼルエンジンの搭載数も異なり、755/3形には2基、755/4形には4基搭載されている[3][4][5]

755/3形
755/4形

運用

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スイスシュタッドラー・レールの工場で製造された最初の車両は2018年11月にイギリスへ到着した。当初は翌2019年5月から営業運転に投入される予定だったが、実際の運転開始は2ヶ月程遅れた7月29日からとなった。これ以降、グレーター・アングリアが運行していた気動車ディーゼル機関車が牽引する客車列車の755形への置き換えが進んでいる[8][9][10][11]

その一方で、2019年11月24日には誤作動により遮断機が除かれたため踏切に進入した自動車と線路を通過する755形がニアミスを起こす事態が起き、衝突事故には至らなかったものの、踏切の誤作動に加えて755形の緊急ブレーキが作動したにもかかわらず速度が低下しなかった事が問題視され、原因と目されたフランジ給油器の撤去が行われている。また、それ以外にも755形は故障が頻発し運行ダイヤにも支障をきたしている事から、修理に携わる作業員からはイギリスのコメディ番組「フォルティ・タワーズ」のメインキャラクターであるトラブルメーカーのバジル・フォルティ(Basil Fawlty)にちなみ"バジル"と呼ばれている旨が報告されている[12][13][14]

脚注

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出典

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  1. ^ a b c d Bi-Mode multiple unit – FLIRT Greater Anglia, UK”. Stadler Rail. 2020年7月4日閲覧。
  2. ^ a b c Stadler and Bombardier to supply trains for Abellio East Anglia franchise”. RailwayGazette International (2016年4月10日). 2020年7月4日閲覧。
  3. ^ a b c d Stadler signs largest UK order with Abellio East Anglia and Rock Rail”. Stadler Rail (2016年10月5日). 2017年5月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月4日閲覧。
  4. ^ a b Theresa Hofecker (23 August 2017). UK Flirt (Class 745 & Class 755) - Project at an Advanced Stage of Development - TSI CCS 2016/919/EU (PDF) (Report). Department for Transport. 2018年1月15日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2020年7月4日閲覧
  5. ^ a b c Chris Milner (2018年5月16日). “FIRST VIEW OF SWISS-BUILT BI-MODE UNITS FOR GREATER ANGLIA”. The Railway Magazine. 2020年7月4日閲覧。
  6. ^ 鉄道WMTが運営開始 JR東と三井物産参画の合弁”. ヨーロッパ経済ニュース (2017年12月13日). 2020年7月4日閲覧。
  7. ^ 英国鉄道Greater Angliaと東芝デジタル&コンサルティング CPS技術を活用した鉄道運行計画作成の取組開始で合意”. 東芝デジタルソリューションズ (2019年9月10日). 2020年7月4日閲覧。
  8. ^ New Greater Anglia Class 755 enters traffic.”. Rail. Bauer Consumer Media Ltd (2019年7月29日). 2020年7月4日閲覧。
  9. ^ Keith Barrow (2018年11月15日). “First Stadler Flirt UK for Greater Anglia arrives in Britain”. InternationalRailwayJournal. 2020年7月4日閲覧。
  10. ^ June introduction target for Greater Anglia's new Stadler bi-mode trains”. Rail. Bauer Consumer Media Ltd (2019年5月29日). 2020年7月4日閲覧。
  11. ^ “The New Face of Rail in Anglia”. Modern Railways (818): 12. (2016-1). 
  12. ^ David Hannant (2019年12月6日). “New trains investigated after shocking near miss with car at level crossing”. Eastern Daily Press. 2020年7月4日閲覧。
  13. ^ Tom Bristow (2019年12月10日). “Citrus oil - Greater Anglia’s secret ingredient to get its new trains back on track”. Norwich Evening News. 2020年7月4日閲覧。
  14. ^ Clarissa Place (2019年12月3日). “New trains nicknamed ‘Basil’ as a host more are cancelled”. Eastern Daily Press. 2020年7月4日閲覧。

外部リンク

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