ウルヴァリン:SAMURAI
ウルヴァリン:SAMURAI | |
---|---|
The Wolverine | |
監督 | ジェームズ・マンゴールド |
脚本 |
クリストファー・マッカリー(ノンクレジット) マーク・ボンバック スコット・フランク |
原作 |
クリス・クレアモント フランク・ミラー 『Wolverine』 |
製作 |
ローレン・シュラー・ドナー ハッチ・パーカー |
製作総指揮 |
スタン・リー ジョゼフ・M・カラッチオーロ |
出演者 |
ヒュー・ジャックマン 真田広之 TAO 福島リラ ハル・ヤマノウチ 山村憲之介 ウィル・ユン・リー ファムケ・ヤンセン |
音楽 | マルコ・ベルトラミ |
撮影 | アミール・モクリ |
編集 | マイケル・マカスカー |
製作会社 | シード・プロダクションズ |
配給 | 20世紀フォックス |
公開 |
2013年7月26日 2013年9月13日 |
上映時間 |
126分[1] 138分(エクステンデッド・エディション) |
製作国 |
アメリカ合衆国 イギリス |
言語 |
英語 日本語 |
製作費 | $120,000,000[2] |
興行収入 |
$414,828,246[2] $132,556,852[2] 日本8.1億円[3] |
前作 |
X-MEN X-MEN:ファースト・ジェネレーション(2011年) ウルヴァリン ウルヴァリン:X-MEN ZERO(2009年) |
次作 |
X-MEN X-MEN:フューチャー&パスト(2014年) ウルヴァリン LOGAN/ローガン(2017年) |
『ウルヴァリン:SAMURAI』(ウルヴァリン サムライ、The Wolverine)は、2013年に公開されたアメリカ合衆国とイギリスの合作によるスーパーヒーロー映画。
監督はジェームズ・マンゴールド、脚本はスコット・フランクとマーク・ボンバックが務め、ヒュー・ジャックマン、福島リラ、岡本多緒、真田広之、ファムケ・ヤンセンらが出演している。
マーベル・コミックのキャラクター「ウルヴァリン」を題材としたウルヴァリン三部作の2作目であり、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009年)の続編。「X-MEN」シリーズとしては6作目で、『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006年)のスピンオフ/続編である。 原作はクリス・クレアモントとフランク・ミラーによる1982年のリミテッドシリーズ『ウルヴァリン』。
後に約12分の未公開シーンを追加した「エクステンデッド・エディション」を映像ソフトにて発表している。
あらすじ
[編集]この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
1945年、日本の長崎にいたローガン(ウルヴァリン)は原爆の爆発から青年将校・ヤシダ(矢志田市朗)を身を挺して助けた。
それから、数十年。『X-MEN:ファイナル ディシジョン』の最終決戦にて、ローガンは愛していた仲間のジーンを殺さなくてはいけなかった罪悪感とその悪夢に苛まれ、カナダの山奥に暮らしていた。日本の大企業グループ「矢志田産業」の総裁となっていたヤシダは、部下の女性ユキオ(雪緒)を使ってローガンを日本に招待する。老いて病の床にあったヤシダは「助けてもらったお礼にローガンを不老不死の生き地獄から解放する」と告げ死去する。
葬儀の中、ヤクザ軍団の襲撃を受けるヤシダの孫娘のマリコ(矢志田真理子)を守って、東京から長崎へ逃避行するウルヴァリンだが、ヤシダの言葉通りにDr. グリーンによって体の回復能力を奪われ本来の力が出せず、いつしか愛し合う関係になったマリコをヤクザに奪い去られてしまう。
ユキオの協力のもとマリコ救出に満身創痍の体で挑むウルヴァリンの前に、マリコの父親のシンゲン(矢志田信玄)、弓の名手ケンイチロウ・ハラダ(原田剣一郎)率いる忍者軍団、ヴァイパー、そしてパワードスーツ「シルバーサムライ」が立ちはだかる(原作と異なり、ハラダ自身はミュータントではない)。
全てを終えた2年後、空港でローガンの前にある2人組が現れる。
キャスト
[編集]役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
---|---|---|
ローガン(ウルヴァリン) | ヒュー・ジャックマン | 山路和弘 |
マリコ・ヤシダ(矢志田真理子) | TAO | |
ユキオ(雪緒) | 福島リラ | |
シンゲン・ヤシダ(矢志田信玄) | 真田広之 | |
Dr. グリーン(ヴァイパー) | スヴェトラーナ・コドチェンコワ | 甲斐田裕子 |
ノブロー・モリ(森信郎) | ブライアン・ティー | 飛田展男 |
ヤシダ(矢志田市朗)シルバーサムライ | ハル・ヤマノウチ | 坂口芳貞 |
ケンイチロウ・ハラダ(原田剣一郎) | ウィル・ユン・リー | 内田夕夜 |
若い頃のヤシダ | 山村憲之介 | |
ジーン・グレイ | ファムケ・ヤンセン | 日野由利加 |
カメオ出演 | ||
ヤシダの葬儀参列者 | 関根麻里 | - |
ヤクザ | 小川直也 | - |
僧侶に扮したヤクザ | 角田信朗 | - |
ノンクレジット | ||
チャールズ・エグゼビア(プロフェッサーX) | パトリック・スチュワート | 大木民夫 |
エリック・マグナス・レーンシャー(マグニートー) | イアン・マッケラン | 家弓家正 |
製作
[編集]2009年5月、20世紀フォックスとシード・プロダクションズは『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』公開から数日後にして続編の製作を決めた[4]。2009年8月、シリーズ第1作『X-メン』で改稿に関わったクリストファー・マッカリーが脚本に起用され[5]、マッカリーは2010年3月までに脚本を仕上げた[6]。
2010年10月、ダーレン・アロノフスキーが監督に就任し、2011年3月からニューヨークと日本で撮影が開始予定であると報じられた[7]。2010年11月にアロノフスキーは、それまで『Wolverine 2』と呼ばれていた映画の正式なタイトルが『The Wolverine』に決定したことともに、映画はいわゆる続編ではなく一回限りの作品となることを伝えた[8]。
しかし2011年3月、アロノフスキーは監督を降板した。彼はフォックスとの共同声明で降板の理由を「フォックスのパートナーと話し合いを進めるうちに、完成するためには1年近く外国に滞在しなくてはならないことが明らかになった。それだけ長い時間、家族と離ればなれになるのは抵抗があった」と明かしている[9]。また、フォックスは同月に発生した東北地方太平洋沖地震の被害状況を考慮し、製作を急がないとする判断を下した[10]。
2011年5月、『バラエティ』はフォックスが検討している監督候補としてジョゼ・パジーリャ、ダグ・リーマン、アントワーン・フークア、マーク・ロマネク、ジャスティン・リン、ギャヴィン・オコナー、ジェームズ・マンゴールド、ゲイリー・ショアの名を報じ[11]、2011年6月には『Deadline New York』がマンゴールドに決まったと報じた[12]。
2011年8月、フォックスは2011年秋に始まる予定だった撮影を延期した。ジャックマンの『レ・ミゼラブル』の撮影が優先されたためとみられている[13]。2011年9月にはマーク・ボンバックが脚本の改稿を務めることが明らかになった[14]。2012年2月には2013年7月26日の北米における公開日が決まった[15]。
2012年7月には真田、ヤマノウチ、TAO、RILA[16]、リー、ティー[17]の出演と役柄が明らかになり、ジェシカ・ビールがヴァイパーを演じるとも報じられた[18]。しかしビールの出演交渉は決裂したことが後に明らかになり、ヴァイパー役はスヴェトラーナ・コドチェンコワに決まった[19]。
2012年7月31日、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州のボタニー湾岸で撮影が開始された[20]。2012年8月3日にはピクトンで町をカナダのユーコン地方に見立てた撮影が開始された[21]。2012年8月25日には日本での撮影が始まり[22]、東京都港区芝公園の東京タワーや増上寺[23]、広島県福山市の福山駅や鞆の浦で2012年9月11日まで行われた[24][25]。2012年10月8日にはニューサウスウェールズ州での撮影が再開し[26]、2012年10月の12日と13日にはパラマタで東京の街を模した野外での撮影が行われた[27][28]。
挿入歌の一部には、日本で過去に日本語で発表された楽曲を採用。1970年に由紀さおりが発表した『生きがい』や、2005年に「セクシーオトナジャン」(藤本美貴・夏焼雅・村上愛が参加していたハロー!プロジェクトのシャッフルユニット)が発表した『オンナ、哀しい、オトナ』が使われている[29]。
ロケ地
[編集]評価
[編集]2013年7月26日時点でRotten Tomatoesでは245件の批評家レビューで支持率は69%となっている[30]。またMetacriticでは46件のレビューで加重平均値は61/100となっている[31]。
テレビ放送
[編集]2017年6月9日、日本テレビ系列の『金曜ロードSHOW!』で地上波初放送。
出典
[編集]- ^ “The Wolverine (12)”. British Board of Film Classification (2021年2月7日). 2021年2月7日閲覧。
- ^ a b c “The Wolverine” (英語). Box Office Mojo. 2020年3月2日閲覧。
- ^ キネマ旬報2014年2月下旬号
- ^ Fleming, Michael (2009年5月4日). “Hugh Jackman, Seeds planting pics”. Variety (Reed Business Information) 2012年9月4日閲覧。
- ^ Kit, Borys (2009年8月14日). “McQuarrie to pen 'Wolverine' sequel”. The Hollywood Reporter (Prometheus Global Media) 2012年9月4日閲覧。
- ^ Friedman, Roger (2010年3月3日). “Wolverine Japan Adventure Is a Go”. ShowBiz411 2012年9月4日閲覧。
- ^ Fleming, Mike (2010年10月17日). “HOT HELMING: With ‘Wolverine 2′ Job Filled At Fox, Next Big Directing Gig Is Lionsgate’s ‘Pride, Prejudice, Zombies’ With Scarlett”. Deadline New York (PMC) 2012年9月4日閲覧。
- ^ McWeeny, Drew (2010年11月13日). “Darren Aronofsky confirms a new title for 'Wolverine 2'”. HitFlix 2012年9月4日閲覧。
- ^ “D・アロノフスキー監督「ウルヴァリン」続編から降板”. 映画.com. (2012年3月19日) 2012年9月4日閲覧。
- ^ Rottenberg, Josh (2011年3月18日). “'The Wolverine': no short list of directors yet to replace Darren Aronofsky, says source -- EXCLUSIVE”. エンターテインメント・ウィークリー 2012年9月4日閲覧。
- ^ Abrams, Rachel (2011年5月25日). “Fox's 'Wolverine' helmer search down to 8”. Variety (Reed Business Information) 2012年9月4日閲覧。
- ^ Fleming, Mike (2011年6月15日). “Fox Chooses James Mangold On ‘Wolverine’”. Deadline New York (PMC) 2012年9月4日閲覧。
- ^ Finke, Nikki; Fleming, Mike (2011年8月24日). “'Wolverine 2' May Push Back To Spring Start”. Deadline New York (PMC) 2012年9月4日閲覧。
- ^ Sneider, Jeff (2011年9月1日). “'Total Recall' scribe rewriting 'Wolverine'”. Variety (Reed Business Information) 2012年9月4日閲覧。
- ^ Wigler, Josh (2012年2月7日). “'The Wolverine' Claws Out July 26, 2013 Release Date”. MTV (バイアコム) 2012年9月4日閲覧。
- ^ “Exclusive The Wolverine Casting News!”. Superhero Hype (CraveOnline Media). (2012年7月9日) 2012年9月4日閲覧。
- ^ Kit, Borys (2012年7月9日). “'Wolverine' Sequel Casts Two Villains”. The Hollywood Reporter (Prometheus Global Media) 2012年9月4日閲覧。
- ^ Fleming, Mike (2012年7月13日). “Jessica Biel To Play Viper In ‘Wolverine’”. Deadline New York (PMC) 2012年9月4日閲覧。
- ^ Romano, Nick (2012年8月17日). “‘The Wolverine’ Confirms Svetlana Khodchenkova as Viper, Releases Brief Synopsis”. ScreenCrush 2012年9月4日閲覧。
- ^ “Hugh Jackman 'pumped' on day one of Wolverine filming”. news.com.au (Cover Media). (2012年7月31日) 2012年9月4日閲覧。
- ^ Cox, Michael (2012年8月3日). “Picton film shoot: Hugh Jackman in Wolverine”. Illawarra Mercury 2012年9月4日閲覧。
- ^ Mangold, James (2012年8月25日). “We are all enroute to Japan ...”. Twitter 2012年9月4日閲覧。
- ^ Gonzales, Dave (2012年8月31日). “SET PICS: ‘The Wolverine’ Shoots At Japan’s Zojoji Temple”. Latino Review 2012年9月4日閲覧。
- ^ DCMarvelFreshman (2012年9月4日). “First Look At ‘Mariko Yashida’ On THE WOLVERINE Set In Japan; Hugh Jackman Returns”. ComicBookMovie.com (Best Little Sites) 2012年10月17日閲覧。、Jackman, Hugh (2012年9月11日). “Thanks to all the fans in ...”. Twitter 2012年10月17日閲覧。
- ^ 映画『ウルヴァリン:SAMURAI』を鞆の浦(広島)ロケ地マップでひと先にチェック!、ウルヴァリンが「観光大使」に=新作ロケ地の広島県福山市
- ^ “CBD's turning Japanese for Hugh”. The Daily Telegraph (Nationwide News). (2012年10月8日) 2012年10月17日閲覧。
- ^ “Hugh Jackman's The Wolverine being filmed in Parramatta this weekend”. news.com.au (News Limited Network). (2012年10月12日) 2012年10月17日閲覧。
- ^ Metcalfe, Caryn (2012年10月17日). “Parramatta welcomes Hugh Jackman's The Wolverine with open arms”. Parramatta Adviser (News Community Media) 2012年10月17日閲覧。
- ^ ハロプロ、由紀さおりが挿入歌!『ウルヴァリン』の日本リスペクトはこんなところにも! 「シネマトゥデイ」2013年9月17日付配信記事
- ^ “The Wolverine - Rotten Tomatoes”. 2013年7月26日閲覧。
- ^ “The Wolverine Reviews”. Metacritic (2013年7月18日). 2013年7月25日閲覧。
外部リンク
[編集]- ウルヴァリンの映画作品
- 2013年の映画
- 2010年代の特撮作品
- アメリカ合衆国の3D映画作品
- イギリスのSFアクション映画
- イギリスの特撮映画
- イギリスの3D映画作品
- アメリカ合衆国とイギリスの合作映画
- 忍者映画
- ヤクザ映画
- 英語のイギリス映画
- 日本語のアメリカ合衆国映画
- 長崎県を舞台とした映画作品
- 長崎原爆を扱った映画作品
- 東京都を舞台とした映画作品
- ジェームズ・マンゴールドの監督映画
- マルコ・ベルトラミの作曲映画
- 20世紀フォックスの作品
- 武士を題材にした作品
- 千代田区で製作された映画作品
- 東京都港区で製作された映画作品
- 台東区で製作された映画作品
- 新宿区で製作された映画作品
- 広島県で製作された映画作品
- 愛媛県で製作された映画作品
- 長崎県で製作された映画作品
- ニューサウスウェールズ州で製作された映画作品
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