三菱・エアトレック
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(エアトレックから転送)
エアトレック(AIRTREK)は、三菱自動車工業が販売していたクロスオーバーSUVである。
初代 CU2W/4W/5W型(2001年 - 2005年)
[編集]三菱・エアトレック(初代) CU2W/4W/5W型 | |
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前期型 フィールドギア | |
後期型 ターボR | |
スポーツギアS | |
概要 | |
別名 |
三菱・アウトランダー(日本国外) 三菱・パジェロスポーツ(一部地域) |
販売期間 | 2001年6月 - 2005年 |
デザイン | 関本隆次 |
ボディ | |
乗車定員 | 5人 |
ボディタイプ | 5ドアクロスオーバーSUV |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | FF/VCU付センターデフ式フルタイム4WD |
パワートレイン | |
エンジン |
・4G63 2.0L 直4 SOHC16バルブ(ECI-MULTI) ・4G63 2.0L 直4 DOHC16バルブICターボ ・4G64 2.4L 直4 DOHC16バルブ(GDI) ・4G64 2.4L 直4 DOHC16バルブ(ECI-MULTI) ・4G64 2.4L 直4 DOHC16バルブ(MIVEC) |
最高出力 |
・2.0L 126PS/5,500rpm(ECI-MULTI) ・2.0L 240PS/5,500rpm(ICターボ) ・2.4L 139PS/5,500rpm(GDI) ・2.4L 133PS/5,000rpm(ECI-MULTI) ・2.4L 160PS/5,000rpm(MIVEC) |
最大トルク |
・2.0L 17.6kgf·m/4,500rpm(ECI-MULTI) ・2.0L 35.0kgf·m/2,500rpm(ICターボ) ・2.4L 21.1kgf·m/3,500rpm(GDI) ・2.4L 20.4kgf·m/2,500rpm(ECI-MULTI) ・2.4L 21.9kgf·m/2,500rpm(MIVEC) |
変速機 |
INVECS-II 4速AT INVECS-II 5速AT |
サスペンション | |
前 | マクファーソンストラット式 |
後 | マルチリンク式 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,625mm |
全長 | 4,410mm(標準モデル) |
全幅 | 1,750mm |
全高 | 1,540 - 1,685mm |
車両重量 |
1,330kg(20V) 1,470kg(24V 4WD) 1,520kg(ターボR) |
系譜 | |
先代 | 三菱・チャレンジャー |
後継 | 三菱・アウトランダー |
SUV、ステーションワゴン、ミニバン、ハッチバックのいずれにもあてはまらない新しいタイプの乗用車を目指し、次世代クロスオーバーSUV『スマートオールラウンダー』をキャッチフレーズに掲げ、2001年に発売された。チャレンジャーの後継となる。『三菱自動車ターンアラウンド計画』[1]の第1弾として、当時の園部孝社長が初めて新車発表会に出席した。
プラットフォームは6代目ランサーがベースで、FFと4WDがラインナップされた。エンジンは直列4気筒ガソリンエンジンを横置き搭載し、排気量2.4 Lと2.0 Lの2種類が用意される。
インパネシフトの採用でウォークスルーを可能とするとともに、全高を1,550 mm以下に抑えることで、機械式駐車場の利用を可能とした。
日本国外ではアウトランダー (Outlander)として販売されたが、2005年(平成17年)のフルモデルチェンジを機に日本国内でも車名が「アウトランダー」に変更されることとなり、エアトレックの名称は1代限りで消滅した。
- 2001年1月
- 後のエアトレックとなるコンセプトカーの「ASX[2]」をデトロイトモーターショーで発表。
- 2001年6月20日
- エアトレックを発表・発売。
- 2002年6月10日
- 一部改良。ランサーエボリューションと同型の4G63型 2.0 Lターボエンジンを搭載した「ターボR」を追加。駆動方式は4WDのみで、専用設計のフロントバンパーの採用や、サスペンションのチューニングが施された。
- 2002年10月31日
- マイナーチェンジ。
- 2003年1月15日
- 「スポーツギア」発売。北米仕様をベースとしており、フロント周りを中心にデザインが異なり、ボディサイズも拡大している。全高1,685 mmのため機械式駐車場は利用不可。
- 2004年1月20日
- マイナーチェンジ。「20E」・「20V」(4WD)・「24V」・「24V-S」を廃止し、「スポーツギアS」を追加、「スポーツギア」の搭載エンジン変更、車名のロゴを車両後部貼付専用ロゴ(Airtrek)から発売当初よりカタログ・広告で用いられてたもの(AIRTREK)に統一された。
- 2004年8月29日
- 「ジャパンオフロードレース」に初出場しシリーズ2位を獲得[3]。同車のほかに三菱・フォルテも出場。
- 2005年10月17日
- 後継となるアウトランダーの登場に伴い、日本国内向けの生産終了。国外向けの生産は継続。
- 2008年
- 生産終了。
-
後期型 20V(2004年1月-2005年)
-
サイド(日本国外仕様)
年間生産と販売
[編集]年 | 製造 | 販売 |
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2001 | 21,245 | 19,160 |
2002 | 68,431 | 14,132 |
2003 | 77,331 | 7,427 |
2004 | 60,817 | 3,198 |
2005 | 49,596 | 1,030 |
2006 | 31,326 | 10 |
2007 | 10,857 | - |
2008 | 5,714 | - |
2009 | - | 1 |
2010 | - | - |
(sources: Facts & Figures 2006, Facts & Figures 2011,Mitsubishi Motors website)
2代目(2022年 - 2023年)
[編集]三菱・エアトレック(2代目) | |
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フロント | |
リア | |
概要 | |
製造国 | 中国(湖南省長沙市) |
販売期間 |
2022年3月23日 - 2023年 (発表 : 2021年11月19日) |
ボディ | |
乗車定員 | 5人 |
ボディタイプ | 5ドアクロスオーバーSUV |
エンジン位置 | フロント |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,830mm |
全長 | 4,630mm |
全幅 | 1,920mm |
全高 | 1,728mm |
車両重量 | 1,900kg |
- 2021年11月19日
- 中国の三菱自動車と広州汽車集団の合弁会社である広汽三菱汽車が、広州モーターショーにおいて、SUVタイプの電気自動車(EV)として参考出品車として世界初披露した[4]。生産終了から13年ぶりの車名復活となった。
- 外観はフロントフェイスの「ダイナミックシールド」やテールゲートの六角形モチーフ等が取り入れられ、内装はインストルメントパネルを水平基調とし、人が触れる部分にソフトパッドを採用。ステッチを細部にまで多用されたほか、ホイールベースのロング化や幅広い全幅が採られた。
- 電気自動車へ転換され、70kWhの大容量駆動用バッテリーを低重心で理想的な前後重量配分を実現する為にフロア中央に搭載。また、モーター・インバーター・減速機を一つのユニットにすることで軽量・コンパクト化を実現している。
- 2022年3月23日
- 発売開始。補助金受給後の実質価格は19万9,800 - 22万9,800人民元(約381万 - 439万円)[5]。
- 2023年3月
- 販売不振により現地工場の操業を停止[6]。
- 2023年10月24日
- 三菱自動車は中国での合弁事業の解消と中国市場からの撤退を正式決定した[7]。
車名の由来
[編集]「自由に冒険的な旅をする」という「Air」+「Treck」の造語。
脚注
[編集]- ^ “新経営ビジョン「三菱自動車ターンアラウンド(Turnaround)計画」の骨子を発表”. 三菱自動車 (2001年2月26日). 2020年6月27日閲覧。
- ^ 後に3代目RVRの海外名として使われた。
- ^ http://www.ralliart.co.jp/05news/rai-05-001_gm.html
- ^ 『広州モーターショーで新型電気自動車『エアトレック』を世界初披露』(プレスリリース)三菱自動車工業株式会社、2021年11月19日 。2021年11月19日閲覧。
- ^ “広汽三菱、新型EV「エアトレック」発売”. アジア経済ニュース. (2022年3月25日) 2022年6月10日閲覧。
- ^ “三菱自、中国市場から撤退へ EVシフト加速でガソリン車は販売不振”. 朝日新聞. (2023年10月19日) 2024年3月11日閲覧。
- ^ “三菱自動車 中国市場からの撤退を正式決定”. NHK NEWS WEB. (2023年10月24日) 2024年3月11日閲覧。
関連項目
[編集]- 三菱・ランサー - プラットフォームを共有
- 三菱・アウトランダー - 後継
- 三菱・チャレンジャー - 先代
- 三菱・エンデバー
外部リンク
[編集]- エアトレック - 三菱自動車のグローバルウェブサイト内のページ