キノトグリス
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キノトグリス(シノーソグリス、Cynothoglys)は、トマス・リゴッティの短編小説『The Prodigy of Dreams』において言及されている架空の神性。又、クトゥルフ神話で扱われる神性でもある。
シノーソグリスは、『マレウス・モンストロルム』の7版でサイサロスという名前に改名された。
概説
[編集]アーサー・イマースンなる男が若い頃に南イタリーを訪れた際、知った神。
二次資料として、ダニエル・ハームズの『エンサイクロペディア・クトゥルフ』(第3版)にてこの神に関して一項目を設けられているが、旧支配者であるとは言っていない。『エンサイクロペディア・クトゥルフ』の邦訳第2版には載っていない。『マレウス・モンストロルム』ではグレート・オールド・ワン(旧支配者)にカテゴリされている[1]。
呼称
[編集]「形なき神」「変成と混沌の神」「腐敗の神」「神々と人の双方の葬儀屋」「あらゆる物を変化させる者」
出典
[編集]- トマス・リゴッティ『The Prodigy of Dreams』(「NOCTUARY」ISBN 0786702354 所収)
- ダニエル・ハームズ『The Cthulhu Mythos Encyclopedia』ISBN 1934501050
サイサロス
[編集]サイサロス (Cythulos) は、クトゥルフ神話の邪神。グレートオールドワン。
概要
[編集]死の運び手。霧の中から、不定形の塊が腕を伸ばしてくる。手を取れ。手を取れ。手を取れば、定命の肉体から解放されよう。手を取れば忘却が得られよう。
宿命か死を体現する存在。サイサロスの霧に入ると、催眠状態に陥り、さまざまな死の幻影を何度も見せられる。絶望に陥ったとき、手を差し出される。差し伸べてくる手を取った者は死ぬだろう。死は、もしかしたら生を超越した何かなのかもしれず、高尚な意味があるのかもしれない。生まれ変わるのか、変質するのか、それはわからない。
アザトースの一部という説や、ヨグ=ソトースから生まれた説などがある。
出典
[編集]- 『マレウス・モンストロルム』113~115ページ。
脚注
[編集]- ^ 新紀元社『マレウス・モンストロルム』176ページ。