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ケプラー20f

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ケプラー20f
Kepler-20f
ケプラー20fの想像図
ケプラー20fの想像図
星座 こと座[1]
分類 太陽系外惑星
地球型惑星
発見
発見日 2011年12月20日(公表日)[2]
発見者 Francois Fressin ら[2]
発見場所 ケプラー宇宙望遠鏡[2]
発見方法 トランジット法[2]
現況 確認[3]
位置
元期:J2000.0[4]
赤経 (RA, α)  19h 10m 47.5233433920s[4]
赤緯 (Dec, δ) +42° 20′ 19.301370684″[4]
固有運動 (μ) 赤経: -3.869 ミリ秒/[4]
赤緯: -27.105 ミリ秒/年[4]
年周視差 (π) 3.4936 ± 0.0095ミリ秒[4]
(誤差0.3%)
距離 934 ± 3 光年[注 1]
(286.2 ± 0.8 パーセク[注 1]
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 0.1387 ± 0.0027 au[5]
(20,749,225 ± 403,914 km
離心率 (e) < 0.094[5]
公転周期 (P) 19.578328 ± 0.000048 [5]
軌道傾斜角 (i) 88.788+0.43
−0.072
°[5]
通過時刻 BJD 2454968.19883 ± 0.00057[5]
準振幅 (K) < 0.35 m/s[5]
ケプラー20Aの惑星
物理的性質
直径 12,144 km[注 2]
半径 0.952+0.047
−0.087
R[5]
表面積 4.622×108 km2[注 2]
体積 9.346×1011 km2[注 2]
質量 < 1.4 M[5]
平均密度 < 8.4 g/cm3[5]
表面重力 (logg) < 3.2[5]
放射束 35.9 ± 2.1 S[5]
平衡温度 (Teq) 681 ± 9 K[5]
(408 ± 9
他のカタログでの名称
ケプラー20Af[3]
KOI-70 f[6]
KOI-70.05[6]
KIC 6850504 f[6]
2MASS J19104752+4220194f[6]
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ケプラー20f英語: Kepler-20f)は、地球から見てこと座の方向に約900光年離れたところにある太陽よりやや小さなG型主系列星ケプラー20Aの周囲を公転している太陽系外惑星である。連星系であるケプラー20系の主星であるケプラー20Aを公転していることから、ケプラー20Afとも呼称される[3]

発見

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2011年ケプラー宇宙望遠鏡によるトランジット法での観測結果から発見され、同じくケプラー20Aを公転している他の4個の惑星と共に公表された[2][3]。プレプリント掲載サイト arXiv にて2011年12月19日にケプラー20Aを公転している3個の惑星の確認が報告されたが、この時はケプラー20eとケプラー20fは惑星候補と見做されていた[7]。その翌日である12月20日に別の研究チームがケプラー20eとケプラー20fも惑星であることが確定した旨の研究結果が arXiv に投稿された[2]。ケプラー20eの発見と併せて、太陽系外惑星において地球と同規模の大きさを持つことが確認された最初の事例となった[1][8]

特徴

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大きさの比較
地球 ケプラー20f
地球 Exoplanet

ケプラー20fは地球に非常に近い大きさを持つことが知られている。発見当初は地球もわずかに大きく、地球の1.03+0.10
−0.13
倍の大きさを持つとされたが、2023年に公表された研究結果ではケプラー20fの地球の約0.95倍へ下方修正され、金星(赤道直径は地球の0.949倍[9])とほぼ同等の大きさを持つとされた[5]2023年に発表された、HARPS-N英語版分光器による主星の視線速度観測を用いて行われた観測ではケプラー20fの質量は最大でも地球の1.4倍と求められている[5]軌道長半径は主星からは約 0.14 au(約 2070万 km)しか離れておらず、公転周期は約20日となっている[5]。表面に液体が存在できるハビタブルゾーンよりも遥かに内側に位置しており、大気の影響などを考慮しない場合の表面の温度である平衡温度英語版は 681 K(408 )に達していることから[5]、少なくとも地球上で考えられるような生命が存在できるような環境ではないとされる[1][8]

脚注

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注釈

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
  2. ^ a b c 半径を基に、扁平率を考慮しない(形状が完全な球形)と仮定した時の計算値。

出典

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  1. ^ a b c 地球より小さい系外惑星を初めて発見 1000光年かなたのケプラー20”. AstroArts (2011年12月21日). 2024年8月11日閲覧。
  2. ^ a b c d e f Fressin, Francois; Torres, Guillermo; Rowe, Jason F. et al. (2012). “Two Earth-sized planets orbiting Kepler-20”. Nature 482 (7384): 195–198. arXiv:1112.4550. Bibcode2012Natur.482..195F. doi:10.1038/nature10780. ISSN 0028-0836. 
  3. ^ a b c d Jean Schneider (2024年8月3日). “Planet Kepler-20 Af”. The Extrasolar Planet Encyclopaedia. Paris Observatory. 2024年8月11日閲覧。
  4. ^ a b c d e f Result for Kepler-20e”. SIMBAD Astronomical Database. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2024年8月11日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p Bonomo, A. S.; Dumusque, X.; Massa, A. et al. (2023). “Cold Jupiters and improved masses in 38 Kepler and K2 small planet systems from 3661 HARPS-N radial velocities. No excess of cold Jupiters in small planet systems”. Astronomy and Astrophysics 677: 18. arXiv:2304.05773. Bibcode2023A&A...677A..33B. doi:10.1051/0004-6361/202346211. A33. 
  6. ^ a b c d Kepler-20 Overview”. NASA Exoplanet Archive. NASA Exoplanet Science Institute. 2024年8月11日閲覧。
  7. ^ Gautier, Thomas N.; Charbonneau, David; Rowe, Jason F. et al. (2012). “Kepler-20: A Sun-like Star with Three Sub-Neptune Exoplanets and Two Earth-size Candidates”. The Astrophysical Journal 749 (1): 15. arXiv:1112.4514. Bibcode2012ApJ...749...15G. doi:10.1088/0004-637X/749/1/15. ISSN 0004-637X. 
  8. ^ a b NASA Discovers First Earth-Size Planets Beyond Our Solar System”. Jet Propulsion Laboratory. NASA (2011年12月20日). 2024年8月11日閲覧。
  9. ^ Williams, David R. (2024年1月11日). “Venus Fact Sheet”. NASA Goddard Space Flight Center. NASA. 2024年8月11日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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