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ケプラー438b

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ケプラー438b
Kepler-438b[1][2][3]
ケプラー438bと地球の大きさの比較
ケプラー438bと地球の大きさの比較
星座 こと座[2]
分類 太陽系外惑星
ゴルディロックス惑星
軌道の種類 周回軌道
発見
発見年 2015年[4]
発見方法 トランジット法
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 0.166+0.051
−0.042
au[3]
(2483万3600+762万9600
−628万3200
km)
近点距離 (q) >0.161 au
遠点距離 (Q) >0.171 au
離心率 (e) >0.03+0.01
−0.03
[3]
公転周期 (P) 35.23319+0.00025
−0.00029
[3]
軌道傾斜角 (i) 89.86+0.14
−0.32
°[3]
通過時刻 55673.0307+0.0044
−0.0032
BJD[3]
ケプラー438の惑星
位置
赤経 (RA, α)  18h 46m 34.993s[5]
赤緯 (Dec, δ) +41° 57′ 03.93″[5]
距離 470 光年
(145+20
−23
パーセク[3])
物理的性質
直径 1万4286 km
半径 1.12+0.16
−0.17
R[3]
表面積 6.398×108 km2
体積 1.522×1012 km3
質量 1.3+2.7
−0.7
M[6]
表面温度 273 K[6]
(0℃)
他のカタログでの名称
KOI-3284.01
Kepler-438 b
KOI-3284 b
K03284.01
WISE J184634.98+415704.0 b
KIC 6497146 b
2MASS J18463499+4157039 b
Template (ノート 解説) ■Project

ケプラー438b英語: Kepler-438b)は、地球から470光年(145パーセク)離れていて、地球からはこと座にある赤色矮星ケプラー438を周回する太陽系外惑星である[1][2][7]地球に近いサイズの惑星であり、主星のハビタブルゾーン(生命が存在する可能性のある領域)内に存在すると考えられている[8]。ケプラー438bは、アメリカ航空宇宙局 (NASA) のケプラー宇宙望遠鏡により、トランジット法2015年に発見された[1]。観測時のKepler object of interest (KOI) における名称はKOI-3284.01

特徴

[編集]

ケプラー438bは、半径地球半径の1.12倍という地球に近いサイズの惑星である。太陽よりも小さく暗い赤色矮星の主星ケプラー438を、公転周期35.2日の軌道で周回している[1][2][8]。この軌道はケプラー438系における、惑星の表面に液体のが存在できるハビタブルゾーンに位置しているとみられている。およそ6割から7割の確率で岩石で構成された岩石惑星だとされている[7]。その大きさと軌道から、発見された2015年1月現在までに見つかった太陽系外惑星の中で、最も地球に似た惑星だとされた[1][2]

しかし、ケプラー438bは約100日周期で受ける、恒星からの太陽フレアなどによる放射線の影響で、地球上のような生命は存在出来ない可能性も指摘されている[9]。また、ウォーリック大学の研究者も、ケプラー438bは大量の放射線を浴びており、ケプラー438bに生命が存在する事は出来ないとしている[10]

ケプラー438bは発見されている中でも特に地球に似ている太陽系外惑星の一つである。地球を1として、地球に組成がどれだけ似ているかを表した地球類似性指標 (Earth Similarity Index) は0.88であり、地球に一番環境が近い[6]

ケプラーが発見した、ハビタブルゾーンに位置する地球型惑星
(2015年1月6日時点)[1]

参考文献

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  1. ^ a b c d e f NASA's Kepler Marks 1,000th Exoplanet Discovery, Uncovers More Small Worlds in Habitable Zones”. NASA (6 January 2015). 6 January 2015閲覧。
  2. ^ a b c d e Sample, Ian (7 January 2015). “Kepler 438b: Most Earth-like planet ever discovered could be home for alien life”. The Guardian. http://www.theguardian.com/science/2015/jan/06/earth-like-planet-alien-life-kepler-438b 7 January 2015閲覧。 
  3. ^ a b c d e f g h Torres, Guillermo; Kipping, David M.; Fressin, Francois; Caldwell, Douglas A.; Twicken, Joseph D.; Ballard, Sarah; Batalha, Natalie M.; Bryson, Stephen T.; Ciardi, David R.; Henze, Christopher E.; Howell, Steve B.; Isaacson, Howard T.; Jenkins, Jon M.; Muirhead, Philip S.; Newton, Elisabeth R.; Petigura, Erik A.; Barclay, Thomas; Borucki, William J.; Crepp, Justin R.; Everett, Mark E.; Horch, Elliott P.; Howard, Andrew W.; Kolbl, Rea; Marcy, Geoffrey W.; McCauliff, Sean; Quintana, Elisa V. (2015). "Validation of Twelve Small Kepler Transiting Planets in the Habitable Zone". arXiv:1501.01101 [astro-ph.EP]。
  4. ^ Staff (2015年). “Planet Kepler-438 b”. 太陽系外惑星エンサイクロペディア. 11 January 2015閲覧。
  5. ^ a b SIMBAD Astronomical Database”. Result for Kepler-438 b. 2017年5月20日閲覧。
  6. ^ a b c The Habitable Exoplanets Catalog - Planetary Habitability Laboratory @ UPR Arecibo”. 2016年4月20日閲覧。
  7. ^ a b ハビタブルゾーンの系外惑星を8個発見”. AstroArts (2015年1月7日). 2016年4月20日閲覧。
  8. ^ a b Gilster, Paul (6 January 2015). “AAS: 8 New Planets in Habitable Zone”. Centauri-dreams.org. 9 January 2015閲覧。
  9. ^ Perkins, Sid (2015). “Earth-like planet may be not so hospitable after all, thanks to blasts of radiation”. Science. doi:10.1126/science.aad7455. ISSN 0036-8075. 
  10. ^ 'Earth-like' Exoplanet Likely Not Habitable

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]

座標: 星図 18h 46m 35.000s, +41° 57′ 03.93″