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ケプラー296f

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ケプラー296f
Kepler-296f
星座 こと座
分類 太陽系外惑星
発見
発見日 2014年2月26日(公表)[1]
発見者 Jason F. Roweら[1]
発見方法 トランジット法[1]
現況 公表
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 0.255+0.043
−0.042
au[2]
離心率 (e) > 0.12+0.10
−0.09
[3]
< 0.33[2]
公転周期 (P) 63.33627+0.00060
−0.00062
[2]
軌道傾斜角 (i) 89.95+0.05
−0.12
°[3]
通過時刻 BJD 2455692.3051 ± 0.0026[3]
ケプラー296Aの惑星
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  19h 06m 09.60s[4]
赤緯 (Dec, δ) +49° 26′ 14.4″[4]
距離 736.76+91.28
−58.68
光年
(226+28
−18
pc)
物理的性質
半径 1.80+0.31
−0.30
R[2]
2.08 ± 0.21 R[5]
質量 5.3 M[5]
平均密度 3.2 g/cm3[5]
平衡温度 274.0 ± 15.0 K[5]
他のカタログでの名称
Kepler-296Af, KOI-1422f, KOI-1422.04, KIC 11497958f, 2MASS J19060960+4926143f, WISE J190609.59+492614.2f[4]
Template (ノート 解説) ■Project

ケプラー296f(英語:Kepler-296f)とは地球から見てこと座の方向に約740光年離れた位置にある赤色矮星同士の連星系ケプラー296の主星、ケプラー296Aを公転している5つの太陽系外惑星うちの1つである。

発見

[編集]

ケプラー296fは2014年NASAケプラー宇宙望遠鏡によって発見され、同時に公表された715個の太陽系外惑星と共に公表された[6]

名称

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ケプラー296fはケプラー296Aのみ公転している為、ケプラー296Afとも呼ばれる。存在確認前に付けられるKOIカタログでの名称はKOI-1422f、またはKOI-1422.04となる。さらに前に付けられるKICカタログでの名称はKIC1149758fとなる。他に2MASS J19060960+4926143fWISE J1906.59+492614.2fという名称も持つ[4]

特徴

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大きさの比較
地球 ケプラー296f
地球 Exoplanet

ケプラー296fは地球の約1.8倍の半径を持つ為、岩石惑星と考えられる。ケプラー296Aから0.255 auの距離を63.3日で公転している[2]。この距離はケプラー296Aのハビタブルゾーン(液体のが存在できる領域)内にあたる。その為、ケプラー296fは表面温度は274K(-3℃)[5]生命が存在できる可能性がある温度に維持されている。このことからケプラー296fは生命が存在する可能性がある。ちなみにより内側にはケプラー296fと同様に生命が存在する可能性があるケプラー296eがある。

地球に似ているとされているが2013年に発見されたケプラー62eケプラー62f、そして2014年4月に発見されたケプラー186fほど注目されていなかった。しかし2015年に新しく発見された、より地球に似ているとされている3つの太陽系外惑星(ケプラー438bケプラー440bケプラー442b)との比較として提示された際、初めて注目されるようになった。

また、下表に地球との類似性を示す各指標での値を示した[要出典]

名前 ESI SPH HZD HZC HZA pClass hClass R(RE) Teff(K) 現況 恒星 S-type
地球 1.00 0.72 -0.50 -0.31 -0.52 暖かいterran 中間 1.00 288 - 太陽 G2V
ケプラー296f 0.78 0.15 -0.90 -0.14 +0.53 暖かいsuperterran 寒冷 1.80 199 確認 ケプラー296 M2V

脚注

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  1. ^ a b c F. Rowe, Jason et al. (2014). “Validation of Kepler's Multiple Planet Candidates. III. Light Curve Analysis and Announcement of Hundreds of New Multi-planet Systems”. The Astrophysical Journal 784 (1): 20. arXiv:1402.6534. Bibcode2014ApJ...784...45R. doi:10.1088/0004-637X/784/1/45. 
  2. ^ a b c d e Barclay, Thomas et al. (2015). “The Five Planets in the Kepler-296 Binary System All Orbit the Primary: A Statistical and Analytical Analysis”. The Astrophysical Journal 809 (1): 10. arXiv:1505.01845. Bibcode2015ApJ...809....7B. doi:10.1088/0004-637X/809/1/7. 
  3. ^ a b c Torres, Guillermo et al. (2015). “Validation of 12 Small Kepler Transiting Planets in the Habitable Zone”. The Astrophysical Journal 800 (2): 24. arXiv:1501.01101. Bibcode2015ApJ...800...99T. doi:10.1088/0004-637X/800/2/99. 
  4. ^ a b c d Kepler-296 f”. NASA Exoplanet Archive. NASA Exoplanet Science Institute. 2020年6月12日閲覧。
  5. ^ a b c d e Cartier, Kimberly M. S. et al. (2015). “Revision of Earth-sized Kepler Planet Candidate Properties with High-resolution Imaging by the Hubble Space Telescope”. The Astrophysical Journal 804 (2): 16. arXiv:1407.1057. Bibcode2015ApJ...804...97C. doi:10.1088/0004-637X/804/2/97. 
  6. ^ NASA's Kepler Mission Announces a Planet Bonanza, 715 New Worlds”. NASA Ames Research Center. 2020年6月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月12日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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