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ケルン・シュタットバーンK5000形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フレキシティ > フレキシティ・スウィフト > ケルン・シュタットバーンK5000形電車
ケルン・シュタットバーンK5000形電車
ケルン・シュタットバーンK5200形電車
ボン・シュタットバーンK5000形電車
K5000形(ケルン・シュタットバーン)(2007年撮影)
基本情報
運用者 ケルン市交通公社ドイツ語版ボン市交通公社ドイツ語版
製造所 ボンバルディア・トランスポーテーションフォスロ・キーペドイツ語版(電気機器)
製造年 K5000形 2002年 - 2003年
K5200形 2010年 - 2011年
製造数 ケルン・シュタットバーン
K5000形 59両
K5200形 15両
ボン・シュタットバーン
K5000形 15両
投入先 ケルン・シュタットバーンボン・シュタットバーン
主要諸元
編成 2車体連接車、両運転台
軸配置 Bo'2'Bo'
軌間 1,435 mm
電気方式 直流750 V
架空電車線方式
最高速度 80 km/h
起動加速度 1.2 m/s2
減速度(常用) 1.2 m/s2
減速度(非常) 2.73 m/s2
車両定員 177人(着席62人)
(乗客密度4人/m2時)
車両重量 37.8 t
全長 29,280 mm
車体長 28,400 mm
全幅 2,650 mm
全高 3,650 mm
床面高さ 980 mm
車輪径 660 mm
固定軸距 1,800 mm
主電動機 MLU 3441K/4(三相誘導電動機
主電動機出力 120 kw
歯車比 7.6264
出力 480 kw
制御方式 VVVFインバータ制御IGBT素子)
備考 主要数値は[1][2][3][4]に基づく。
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K5000形は、ドイツライトレールシュタットバーン)向けにボンバルディア・トランスポーテーション(現:アルストム)が生産した電車。同社が展開したフレキシティ・スウィフトの1車種で、ケルンケルン・シュタットバーン)やボンボン・シュタットバーン)に導入されている他、ケルンには増備車両となるK5200形も導入されている[1][2][3][4][5]

概要

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1990年代、ケルンのシュタットバーン(ケルン・シュタットバーン)を運営するケルン市交通公社ドイツ語版は、シュタットバーン化した系統に導入した初期の車両(B形)の置き換えを検討し、シーメンスと共に「シティスプリンタードイツ語版」という愛称の電車を開発した。だが、試験的な旅客営業中に制動装置の故障が起因となる衝突事故が発生したため、ケルン市交通公社はこの形式の導入を中止し、改めて新型電車の入札を実施した。そして、1999年12月に発注を獲得したボンバルディア・トランスポーテーションが製造したのがK5000形およびK5200形である[2][6]

両形式とも両運転台式の2車体連接車で、車体はモジュール構造を用いた設計が行われている。床上高さは980 mmで、ケルンや直通運転を行うボンのシュタットバーンのうち、高床式プラットホームを用いた系統に適した構造となっている。車内の座席はクロスシートが主に配置されている一方、各車体に1箇所設けられているフリースペースには折り畳み座席が存在する。また、運転室には冷暖房双方に対応した空調装置が搭載されている一方、客室には冷房が存在しないが温度制御システムが設けられている。設計に際しては安全対策も考慮されており、天井には4基の監視カメラが設けられている[1][3][4]

電気機器や回線の設計・配置などはフォスロ・キーペドイツ語版が担当しており、各動力台車には同社が製造した三相誘導電動機が2基搭載され、IGBT素子を用いた制御装置による制御が行われている。また、空調装置や温度制御システムには2基の補助コンバータから電力が供給される。これらの制御装置や補助コンバータなどの電気機器は床下のコンテナに収納され、故障などの緊急時の交換が容易となっている。速度制御はマイクロプロセッサ制御を用いる事で、スムーズな加減速が可能となっている。各種の制御機構はCANopenプロトコルに基づくデータバスシステムを介して処理されており、最大4両の総括制御運転が出来る[1]

これらの車両の設計に際しては、ケルン・シュタットバーンで使用されている超低床電車(部分超低床電車)のK4000形が参考となっている他、機器の共通化も行われており、予備部品の共有やメンテナンスや人材育成の簡素化が図られている[1]

運用

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ケルン向けの最初の車両となるK5000形は2002年春季から納入が開始され、2003年までに発注分の59両(5101 - 5159)が導入された。その後、路線の延伸に加えて既存の車両(B形)のリニューアル工事に伴う車両不足を補うため、2010年10月から2011年にかけて、細部を改良したK5200形が15両(5201 - 5215)導入されている[1][5][7]

一方、ボンでシュタットバーン(ボン・シュタットバーン)を運営するボン市交通公社ドイツ語版も、シュタットバーン化した系統に導入された初期の車両(B形)を置き換えるため15両(0360 - 0374)のK5000形の発注を実施し、2003年以降営業運転に導入している[1][8]

これらの車両はケルン、ボンの各シュタットバーン系統に加え、両都市を直通する系統でも使用されている[1][3]

関連車両

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その他

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脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ a b c d e f g h Elektrische Ausrüstung der Hochflur-Stadtbahnwagen K5000 der Kölner Verkehrs-Betriebe AG”. Vossloh Kiepe GmbH. 2011年8月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月10日閲覧。
  2. ^ a b c Stadt Köln; Kölner Verkehrs-Betriebe (11 October 2018). Die Kölner U-Bahn: 50 Jahre Mobilitätsgeschichte (PDF) (Report). p. 53. 2024年8月10日閲覧
  3. ^ a b c d STADTBAHNWAGEN K5000/K5200”. mobil.nrw (2023年3月29日). 2024年8月10日閲覧。
  4. ^ a b c Wagenübersicht: Serie 5100, 6xGelZR Tw”. Straßenbahn- und U-Bahn-Freunde Köln e. V.. 2024年8月10日閲覧。
  5. ^ a b c Libor Hinčica (2021年1月18日). “Bombardier dodá další vozy Flexity do Kolína nad Rýnem”. Československý Dopravák. 2024年8月10日閲覧。
  6. ^ Axel Reuther (2017-4). “Der Pechvogel”. Strassenbahn Magazin (GeraMond Verlag GmbH): 42-43. 
  7. ^ Neue Stadtbahnwagen unterwegs”. Kölner Verkehrs-Betriebe AG (2010年11月24日). 2014年5月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月10日閲覧。
  8. ^ Axel Reuther (2016-5). “Prestigeprojekt für die Bundeshauptstadt”. Strassenbahn Magazin (GeraMond Verlag GmbH): 26-33. 
  9. ^ Bombardier Transportation Austria GmbH & Co. KG (March 2008). Werks- und Organisationsgeschichte und Produkte (PDF) (Report). 2024年7月23日閲覧
  10. ^ Stadt Köln & Kölner Verkehrs-Betriebe 2018, p. 52-53.
  11. ^ NIEDERFLUR-STADTBAHNWAGEN K4000”. mobil.nrw (2020年12月9日). 2024年8月10日閲覧。
  12. ^ NIEDERFLUR-STADTBAHNWAGEN K4500”. mobil.nrw (2020年12月9日). 2024年7月23日閲覧。
  13. ^ Köln EUR1bn tram order to be ‘biggest in its history’”. Light Rail Transit Association (2022年3月26日). 2024年7月23日閲覧。
  14. ^ STADTBAHNWAGEN HF6”. mobil.nrw (2023年3月29日). 2024年8月10日閲覧。
  15. ^ News 2024.01 - Manchester M5000”. Halling Modelle (2024年1月4日). 2024年8月10日閲覧。