ザルカヴァ
ザルカヴァ | |||||||||||||||||||||
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アーガー・ハーン4世の勝負服 | |||||||||||||||||||||
品種 | サラブレッド | ||||||||||||||||||||
性別 | 牝 | ||||||||||||||||||||
毛色 | 鹿毛 | ||||||||||||||||||||
生誕 | 2005年3月31日(19歳) | ||||||||||||||||||||
父 | Zamindar | ||||||||||||||||||||
母 | Zarkasha | ||||||||||||||||||||
母の父 | Kahyasi | ||||||||||||||||||||
生国 | アイルランド | ||||||||||||||||||||
生産者 |
His Highness The Aga Khan's Studs S.C. | ||||||||||||||||||||
馬主 | His Highness Aga Khan | ||||||||||||||||||||
調教師 | Alain de Royer-Dupre(フランス) | ||||||||||||||||||||
競走成績 | |||||||||||||||||||||
生涯成績 | 7戦7勝 | ||||||||||||||||||||
獲得賞金 | 336万4,620ユーロ | ||||||||||||||||||||
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ザルカヴァ (Zarkava) はフランスの競走馬である。2008年の凱旋門賞を制すなどG1競走5勝を挙げた。
経歴
[編集]2007年(2歳)
[編集]9月にロンシャン競馬場でデビュー戦を勝ち、続くマルセルブサック賞では直線で前が詰まり、残り300mの地点では先頭と5馬身の差があったものの、そこから抜け出し2着に2馬身半差をつける勝利で後の活躍を期待される[1]。
2008年(3歳)
[編集]休養明け初戦となった3月のグロット賞 (G3) を制し、デビュー以来からの連勝を3に伸ばして迎えたプール・デッセ・デ・プーリッシュ(仏1000ギニー)をレースレコード1.35.2[2]で制して無敗でG1競走2勝目を挙げた。この勝利はアラン・ド・ロワイエ=デュプレ厩舎とクリストフ・スミヨンにとっては前年のダルジナに続くプール・デッセ・デ・プーリッシュ2連覇達成となった。
続く6月8日のディアヌ賞(仏オークス)は、前走強い勝ちだったことから圧倒的な1番人気に支持され、大外から差し切り2着のギャニョア (Gagnoa) に3馬身の差を付けて勝利し、レース後にスミヨンはザルカヴァの事を「牝馬版ダラカニ」と称した[1]。ヴェルメイユ賞でも圧倒的1番人気に支持され、スタートで出遅れ最後方からレースを進めることになったが、最後の直線残り300m大外の位置からスパートして一気に追い上げ、先に抜け出していたダーレミ (Dar Re Mi) を残り100mで捉えて、2馬身差で勝利し、無敗でフランス牝馬三冠を達成した。さらに芝状態は稍重だったにもかかわらず勝利タイムの2分26秒0は2002年にパリーシェルズ (Pearly Shells) が記録したレースレコードタイだった。
10月にはフランス競馬の最高峰凱旋門賞に出走し、直線で前がふさがるも他馬を弾き飛ばしてユームザイン、デュークオブマーマレードら古馬を相手に2馬身差の圧勝劇を演じた。3歳牝馬としては1982年のアキイダ以来26年ぶり、牝馬としては1993年のアーバンシー以来15年ぶり、そして無敗馬としてはサガミックス以来10年ぶりに凱旋門賞を制した。
10月13日、競走馬を引退し繁殖生活に入ることが発表された[3]。
同年秋に発表されたトップ50ワールドリーディングホースでは、GI3連勝でブリーダーズカップ・マイルを制したゴルディコヴァを押さえ、牝馬ではトップの127ポンドに評価された(全体では4位タイ)。
競走成績
[編集]出走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離 | 着順 | 騎手 | 着差 | 1着(2着)馬 |
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2007.09.09 | ロンシャン | カスカド賞 | 芝1600m | 1着 | C.スミヨン | 2馬身 | (Trully Belle) | |
2007.10.07 | ロンシャン | マルセルブサック賞 | G1 | 芝1600m | 1着 | C.スミヨン | 2 1/2馬身 | (Conference Call) |
2008.04.13 | ロンシャン | グロット賞 | G3 | 芝1600m | 1着 | C.スミヨン | 2 1/2馬身 | (Conference Call) |
2008.05.11 | ロンシャン | プール・デッセ・デ・プーリッシュ | G1 | 芝1600m | 1着 | C.スミヨン | 2馬身 | (Goldikova) |
2008.06.08 | シャンティ | ディアヌ賞 | G1 | 芝2100m | 1着 | C.スミヨン | 3馬身 | (Gagnoa) |
2008.09.14 | ロンシャン | ヴェルメイユ賞 | G1 | 芝2400m | 1着 | C.スミヨン | 2馬身 | (Dar Re Mi) |
2008.10.05 | ロンシャン | 凱旋門賞 | G1 | 芝2400m | 1着 | C.スミヨン | 2馬身 | (Youmzain) |
引退後
[編集]引退後はフランスのボネヴァル牧場(アーガー・ハーンスタッド・フランス)で繁殖牝馬として繋養される。初年度はダラカニを配合されて牝馬を、2年目はシーザスターズを配合されて牡馬を産んでいる[4]。 2017年、4番仔のZarakがサンクルー大賞(仏G1)を制し、産駒のG1初制覇となった。
2024年10月3日、所有するアーガー・ハーンスタッドにより繁殖牝馬を引退することが発表された[5]。
繁殖成績
- 2013年産駒 Zarak:父Dubawi(サンクルー大賞、ドバイミレニアムステークス(UAE・G3) - 2021年フランス新種牡馬リーディングを獲得[6])
- 2018年産駒 Zaskar:父Sea The Stars(未出走のまま種牡馬入り[6])
血統表
[編集]ザルカヴァの血統ミスタープロスペクター系 / Northern Dancer 4×5=9.38% | (血統表の出典) | |||
父 Zamindar 1994 鹿毛 |
父の父 Gone West1984 鹿毛 |
Mr. Prospector | Raise a Native | |
Gold Digger | ||||
Secrettame | Secretariat | |||
Tamerett | ||||
父の母 Zaizafon1982 栗毛 |
The Minstrel | Northern Dancer | ||
Fleur | ||||
Mofida | Right Tack | |||
Word Lass | ||||
母 Zarkasha 1999 鹿毛 |
Kahyasi 1985 鹿毛 |
*Ile De Bourbon | Nijinsky II | |
Roseliere | ||||
Kadissya | Blushing Groom | |||
Kalkeen | ||||
母の母 Zarkana1992 鹿毛 |
Doyoun | Mill Reef | ||
Dumka | ||||
Zarna | Shernazar | |||
Zahra F-No.9-c |
母系はアーガー・ハーン3世から続く一族の生産馬で固められている。5代母はG1・7勝の名牝プチトエトワール。
脚注
[編集]- ^ a b 『優駿』(日本中央競馬会)2008年10月号
- ^ 同日に行なわれたプール・デッセ・デ・プーラン(仏2000ギニー)より0.4秒も速い記録であった。
- ^ 時事ドットコム 2008年10月14日
- ^ “Colt foal from Sea The Stars and Zarkava union”. Racing Post.com. 2011年2月16日閲覧。
- ^ 無敗の凱旋門賞馬ザルカヴァが繁殖牝馬を引退、ザラックらの母JRA-VAN Ver.World、2024年10月4日配信・閲覧
- ^ a b “【海外競馬】父母ともに凱旋門賞馬の仔が未出走で種牡馬入り | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年12月16日閲覧。
外部リンク
[編集]- Aga Khan Studs - ZARKAVA
- 競走馬成績と情報 JBISサーチ、Racing Post