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ザ・トーキョー・ブルース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ザ・トーキョー・ブルース』
ホレス・シルヴァースタジオ・アルバム
リリース
録音 1962年7月13日(#2, #3)、14日(#1, #4, #5) ニュージャージー州 ヴァン・ゲルダー・スタジオ[1]
ジャンル ジャズ
時間
レーベル ブルーノート・レコード
プロデュース アルフレッド・ライオン
専門評論家によるレビュー
ホレス・シルヴァー アルバム 年表
ドゥーイン・ザ・シング
(1961年)
ザ・トーキョー・ブルース
(1962年)
シルヴァーズ・セレナーデ
(1963年)
テンプレートを表示

ザ・トーキョー・ブルース』(The Tokyo Blues)は、アメリカ合衆国ジャズピアニストホレス・シルヴァー1962年に録音・発表したスタジオ・アルバム

背景

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シルヴァーは1962年1月2日から15日に自身初の日本ツアーを行い、本作は同年7月に、日本公演時と同じラインナップで録音された[3]。なお、ドラマーのジョン・ハリス・ジュニアは、体調を崩したロイ・ブルックス英語版の代役として、1961年末に加入したばかりの新メンバーである[4]

大部分の曲は、シルヴァーが日本滞在の思い出を元に作った新曲だが、「チェリー・ブロッサム」のみ、当時サラ・ヴォーンの伴奏ピアニストとして知られていたロンネル・ブライトの曲で[4]、この曲はピアノ・トリオ編成で録音された[1]。「トゥー・マッチ・サケ」のタイトルは、日本ツアー当時シルヴァーらと共にすき焼き店に行った白木秀雄が、熱燗を飲んで酔っ払ったシルヴァー達を見て発した言葉に由来し、シルヴァーは「日本酒はそれほど強い酒ではないけど、じわじわと酔っていくよ」とコメントしている[4]。アルバム・ジャケットはニューヨークで撮影され、シルヴァーを囲んでいる着物の女性の一人は出光真子英語版である[3]

評価・影響

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Steve Leggettはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「ラテン・リズムとブルースを基本としており、シルヴァーが東京に影響を受けた曲は、多少の異文化交流もあるが、最終的には、彼が追求してきたアメリカのハード・バップそのものである」と評している[2]。タイトル曲はシルヴァー自身による歌詞も作られており、ディー・ディー・ブリッジウォーターは1994年録音のアルバム『"ラヴ&ピース"トリビュート・トゥ・ホレス・シルヴァー』で、シルヴァーの歌詞に準拠したカヴァーを歌っている[3]

収録曲

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特記なき楽曲はホレス・シルヴァー作。

  1. トゥー・マッチ・サケ - "Too Much Sake" - 6:48
  2. サヨナラ・ブルース - "Sayonara Blues" - 12:10
  3. ザ・トーキョー・ブルース - "The Tokyo Blues" - 7:39
  4. チェリー・ブロッサム - "Cherry Blossom" (Ronnell Bright) - 6:11
  5. アー! ソー - "Ah! So" - 7:04

参加ミュージシャン

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脚注

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  1. ^ a b Horace Silver Discography”. Jazz Discography Project. 2024年11月17日閲覧。
  2. ^ a b Leggett, Steve. “The Tokyo Blues - Horace Silver, Horace Silver Quintet - Album”. AllMusic. 2024年11月17日閲覧。
  3. ^ a b c 1999年再発CD (TOCJ-9068)、2005年再発CD (TOCJ-6493)共通ライナーノーツ(原田和典、1998年11月)
  4. ^ a b c オリジナルLP英文ライナーノーツ(川畑篤彦)

外部リンク

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