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ジョン・マルコヴィッチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジョン・マルコヴィッチ
John Malkovich
John Malkovich
2009年8月
本名 John Gavin Malkovich
生年月日 (1953-12-09) 1953年12月9日(71歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 イリノイ州クリストファー
活動期間 1976年 -
配偶者 グレン・ヘドリー(1982年 - 1988年)
ニコレッタ・ペイラン(1989年 - )
主な作品
プレイス・イン・ザ・ハート
キリング・フィールド
セールスマンの死』『太陽の帝国
危険な関係』『シェルタリング・スカイ
二十日鼠と人間
ザ・シークレット・サービス
愛のめぐりあい』『コン・エアー
仮面の男』『ラウンダーズ
マルコヴィッチの穴』『ジャンヌ・ダルク
シャドウ・オブ・ヴァンパイア
ジョニー・イングリッシュ
クリムト』『チェンジリング
バーン・アフター・リーディング
RED/レッド』シリーズ
バーニング・オーシャン
テッド・バンディ
受賞
全米映画批評家協会賞
助演男優賞
1984年プレイス・イン・ザ・ハート
ニューヨーク映画批評家協会賞
助演男優賞
1999年マルコヴィッチの穴
エミー賞
助演男優賞 (ミニシリーズ/テレビ映画部門)
1986年『セールスマンの死
その他の賞
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ジョン・マルコヴィッチ(John Malkovich, 1953年12月9日 - )は、アメリカ合衆国俳優映画プロデューサー。個性的な演技派俳優として世界的に活躍している。

生い立ち

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イリノイ州クリストファーにて、クロアチア系の父親[1][2][3][4]スコットランド及びドイツ系の母親[5]の間に生まれる。両親は共に地元の雑誌や新聞社のオーナーであり[6][7][8]、また自然保護運動にも熱心であった。

イリノイ大学で環境を専攻していたが、演劇に変更し、卒業した[9]

キャリア

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俳優活動

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1976年に友人のゲイリー・シニーズと設立したステッペンウルフ・シアター・カンパニー[6]で数々の舞台に立ち、高い評価を得た。その後ブロードウェイでも『True West』や『セールスマンの死』などでオビー賞など数々の賞を受賞。1984年に映画デビュー。

スクリーンでは悪役を演じることが多いが、近年ではそれ以外でも『ザッツ★マジックアワー ダメ男ハワードのステキな人生』『チェンジリング』『バーン・アフター・リーディング』『RED/レッド』と、主役・準主役を演じることもある。

その他

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ファッションブランドを立ち上げている[10]。2012年にはiPhone 4SのCMに起用された[11]

私生活

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女優のグレン・ヘドリーと1982年に結婚したが1988年に離婚。一時ミシェル・ファイファーとの交際が伝えられたが、1989年に映画制作スタッフのニコレッタ・ペイランと再婚して男女の子供が二人いる。

フランス語に堪能。

2002年にイギリスで公演中、イスラエルとブッシュ政権の中東政策を痛烈に批判したイギリスのジョージ・ギャロウェイ下院議員(リスペクト党)を「射殺したい」と発言し、物議を醸した[12]

フィルモグラフィ

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映画

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題名 役名 備考 吹替
1981 新聞記者の信疑
Word of Honor
ゲイリー テレビ映画
1984 プレイス・イン・ザ・ハート
Places in the Heart
ウィル氏
キリング・フィールド
The Killing Fields
アル・ロックフォス 千田光男フジテレビ版)
1985 セールスマンの死
Death of a Salesman
ビフ テレビ映画
プライムタイム・エミー賞助演男優賞(ミニシリーズ・テレビ映画部門)受賞
哀愁のエレーニ
Eleni
ニック
1987 新生人 Mr.アンドロイド
Making Mr. Right
ジェフ・ピーターズ / ユリシーズ 堀内賢雄
ガラスの動物園
The Glass Menagerie
トム・ウィングフィールド
太陽の帝国
Empire of the Sun
ベイシー
1988 マイルズ・フロム・ホーム
Miles from Home
バリー・マクスウェル
危険な関係
Dangerous Liaisons
ヴァルモン子爵 津嘉山正種
1990 シェルタリング・スカイ
The Sheltering Sky
ポート・モレスビー
1991 クイーンズ・ロジック/女の言い分・男の言い訳
Queens Logic
エリオット 大滝進矢
幸福の選択
The Object of Beauty
ジェイク
1992 ウディ・アレンの影と霧
Shadows and Fog
道化師
二十日鼠と人間
Of Mice and Men
レニー・スモール
ジェニファー8
Jennifer Eight
セント・アン捜査官 大塚芳忠
1993 生きてこそ
Alive
年老いたカルロス・"カルリトス"・パエス(ナレーター) クレジットなし 中田和宏
ザ・シークレット・サービス
In the Line of Fire
ミッチ・リアリー 金尾哲夫(ソフト版)
樋浦勉(テレビ朝日版)
真・地獄の黙示録
Heart of Darkness
クルツ テレビ映画
1995 メフィストの誘い
O Convento
マイケル  
愛のめぐりあい
Beyond the Clouds/Al di là delle nuvole
ディレクター 池田勝
1996 狼たちの街
Mulholland Falls
トーマス・ティムズ 山野史人(ソフト版)
千田光男(テレビ東京版)
ジキル&ハイド
Mary Reilly
ヘンリー・ジキル博士 / エドワード・ハイド氏 津嘉山正種
ある貴婦人の肖像
The Portrait of a Lady
ギルバート・オズモンド 松橋登
魔王
The Ogre/Der Unhold
アベル 金尾哲夫
1997 コン・エアー
Con Air
サイラス・グリッソム 壌晴彦(ソフト版)
樋浦勉(テレビ朝日版)
1999 仮面の男
The Man in the Iron Mask
アトス 大塚芳忠
ラウンダーズ
Rounders
テディ-KGB 佐々木梅治
見出された時 -「失われた時を求めて」より-
Le Temps retrouvé
シャルリュス男爵 内田直哉
マルコヴィッチの穴
Being John Malkovich
ジョン・ホレイショ・マルコヴィッチ ニューヨーク映画批評家協会賞 助演男優賞 受賞 屋良有作
ジャンヌ・ダルク
The Messenger: The Story of Joan of Arc
シャルル7世 土師孝也(ソフト版)
山寺宏一(日本テレビ版)
ザ・ディレクター [市民ケーン]の真実
RKO 281
ハーマン・J・マンキーウィッツ テレビ映画 千田光男
ジョン・マルコヴィッチのレディース・ルーム
Ladies Room
ロベルト 大川透(旧ソフト)
宮健一(新ソフト版)
2000 シャドウ・オブ・ヴァンパイア
Shadow of the Vampire
ムルナウ 田中秀幸
2001 家路
Je rentre à la maison
ジョン・クロフォード(映画監督)
ノックアラウンド・ガイズ
Knockaround Guys
テディ・デザーブ 土師孝也
HOTEL ホテル
Hotel
オマー・ジョンソン
2002 ダンス オブ テロリスト
The Dancer Upstairs
アビマエル・グスマン 兼監督・製作
リプリーズ・ゲーム
Ripley's Game/Il gioco di Ripley
トム・リプリー 池田勝
アダプテーション
Adaptation.
本人 クレジットなし 屋良有作
2003 ジョニー・イングリッシュ
Johnny English
パスカル・ソヴァージュ 水野龍司(ソフト版)
山路和弘(劇場公開版)
永遠の語らい
Um Filme Falado
ジョン・ワレサ船長
2004 リバティーン
The Libertine
チャールズ2世 兼製作 土師孝也
2005 銀河ヒッチハイク・ガイド
The Hitchhiker's Guide to the Galaxy
ハーマ・カヴーラ 内田直哉
アイ・アム・キューブリック!
Colour Me Kubrick
アラン・コンウェイ
2006 アートスクール・コンフィデンシャル
Art School Confidential
サンディフォード 兼製作
クリムト
Klimt
グスタフ・クリムト
エラゴン/遺志を継ぐ者
Eragon
ガルバトリックス王 大塚芳忠
2007 ベオウルフ/呪われし勇者
Beowulf
アンファース 中尾隆聖
2008 ザッツ★マジックアワー ダメ男ハワードのステキな人生
The Great Buck Howard
バック・ハワード 永田博丈
チェンジリング
Changeling
グスタヴ・ブリーグレブ牧師 壌晴彦
ミュータント・クロニクルズ
Mutant Chronicles
コンスタンティン 浦山迅
バーン・アフター・リーディング
Burn After Reading
オズボーン・コックス 樋浦勉
2009 メッセージ そして、愛が残る
Afterwards
ケイ 池田勝
2010 ジョナ・ヘックス
Jonah Hex
クエンティン・ターンブル 佐々木勝彦
RED/レッド
RED
マーヴィン・ボッグス 樋浦勉
セクレタリアト/奇跡のサラブレッド
Secretariat
ルシアン・ローリン
2011 トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン
Transformers: Dark of the Moon
ブルース・ブラゾス 金尾哲夫
2012 皇帝と公爵
Linhas de Wellington
2013 ウォーム・ボディーズ
Warm Bodies
グリジオ大佐 樋浦勉
ゴッド・オブ・バイオレンス/シベリアの狼たち
Deadly Code
クジア
REDリターンズ
RED 2
マーヴィン・ボッグス 樋浦勉
2014 カットバンク
Cut Bank
ローランド・ボーゲル保安官 西垣俊作
ペンギンズ FROM マダガスカル ザ・ムービー
Penguins of Madagascar
デーブ 声の出演 楠見尚己
2016 ズーランダー NO.2
Zoolander 2
Chazz Spencer
バーニング・オーシャン
Deepwater Horizon
ドナルド・ヴィドリン 樋浦勉
2017 アンロック/陰謀のコード
Unlocked
ボブ・ハンター
ワンダフル!ウエディング 〜結婚できる人できない人〜
The Wilde Wedding
ローレンス・ダーリング 兼製作総指揮
2018 キラー・ドッグ
Bullet Head
ウォーカー 別題『バレット・ヘッド』 樋浦勉(Netflix版)
佐東充(ソフト版)
マイル22
Mile 22
ジェームズ・ビショップ 金尾哲夫
バード・ボックス
Bird Box
ダグラス
2019 ベルベット・バズソー: 血塗られたギャラリー
Velvet Buzzsaw
ピアース
テッド・バンディ
Extremely Wicked, Shockingly Evil and Vile
エドワード・カワート英語版
2020 THE VILLAINS ザ・ヴィランズ 悪党伝
Arkansas
ブライト
AVA/エヴァ
Ava
デューク
2021 レッド・ブレイク
Rogue Hostage
サム・サフティ
サバイバー2024
The Survivalist
アーロン
2022 Shattered Ronald
Chariot Dr. Karn
ガンズ&バレッツ CODE:White
White Elephant
グレン・フォレット 小磯一斉
Savage Salvation Peter
Mindcage The Artist
2023 Seneca: On the Creation of Earthquakes Seneca
One Ranger Geddes
Fool's Paradise Ed Cote
The Line Beach Miller
2025 ファンタスティック・フォー
The Fantastic Four
TBA
2115 100イヤーズ
100 Years
ヒーロー 兼脚本
完成フィルムは2115年11月18日まで保管[13]

テレビシリーズ

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題名 役名 備考 日本語吹替
1989, 1993, 2008 サタデー・ナイト・ライブ
Saturday Night Live
本人(ホスト) 計3話出演
2000 レ・ミゼラブル
Les Misérables
ジャベール 計4話出演 津嘉山正種
2002 キング・オブ・キングス
Napoléon
Charles Talleyrand てらそままさき
2014 クロスボーンズ/黒ひげの野望
Crossbones
エドワード・ティーチ 計9話出演 池田勝
2018 ABC殺人事件
The ABC Murders
エルキュール・ポワロ 計3話出演 石田圭祐
2018-2019 ビリオンズ
Billions
グリゴール・アンドロフ 計6話出演
2019-2020 ニュー・ポープ 悩める新教皇
The New Pope
ヨハネ・パウロ3世 / ジョン・ブラノックス 計9話出演 樋浦勉
2020-2022 スペース・フォース
Space Force
エイドリアン・マロリー博士 計17話出演 金尾哲夫
2021-2023 Ten Year Old Tom Mr. B 声の出演
計20話出演
2024 ニュールック
The New Look
ルシアン・カミーユ・ルロン 計7話出演 根本泰彦
2024 リプリー
Ripley
マイノー 佐々木薫

製作

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出演せずに製作・製作総指揮に携わった作品。

日本語吹き替え

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主に担当しているのは、以下の二人である。

樋浦勉
ザ・シークレット・サービス』(テレビ朝日版)で初担当。代表作の多くを吹き替え、マルコヴィッチの声優として知られている[14]
樋浦自身、吹き替えをやりやすい俳優としてマルコヴィッチを挙げており、演じる上では「『ワー』とか『ギャー』とかいろんな声を使っていい役だと思うから、自分でもやってて楽しいですね。百面相みたいな顔してやるんだよ」と語り、マルコヴィッチ自身の容姿については「ひょっとこみたいな顔」と評した[14]。特に『コン・エアー』での役を面白かった役として挙げている[15]。2010年の映画『RED/レッド』では樋浦の持ち役であるブルース・ウィリスリチャード・ドレイファスがマルコヴィッチと共演したものの、最終的に樋浦はマルコヴィッチの声を担当した。本作のマルコヴィッチの役(マーヴィン・ボッグス)については「やってて楽しい。だけどね、ハチャメチャな役を演じるっていうのは、結構難しい。そこは、外れない範疇で自分がうんと羽ばたくみたいな感じで思いっきりやらせてもらっています」と述べている[14][16]
金尾哲夫
『ザ・シークレット・サービス』(ソフト版)で初担当。樋浦と並んで多く吹き替えている。
2018年の『バード・ボックス』および『マイル22』を吹き替えてからは、専属に近い形で担当している。

このほかにも、池田勝津嘉山正種千田光男大塚芳忠土師孝也壤晴彦屋良有作内田直哉なども複数回、声を当てている。

脚注

[編集]
  1. ^ Plamenko Cvitić (2004年6月22日). “Croatia to hand over Serbian villas to phantom Czech agency”. Nacional (weekly). 2012年7月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年7月25日閲覧。
  2. ^ Coates, Sam; Asthana, Anushka (2004年1月3日). “Timesonline”. Follow that star (London). http://www.timesonline.co.uk/tol/travel/article840929.ece 2010年5月20日閲覧。 
  3. ^ Croatian Art”. Croatianhistory.net (1995年9月2日). 2008年12月22日閲覧。
  4. ^ Kralev, Nicholas (2002年6月15日). “Seeing John Malkovich” (reprint). Nicholaskralve.com. Financial Times. 2006年10月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年12月22日閲覧。
  5. ^ Stolyarova, Galina (2006年3月31日). “Prisoners of War”. Moscow Times. 2006年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年12月22日閲覧。
  6. ^ a b Wood, Gaby (2001年9月30日). “A multitude of Malkovich”. The Guardian (London). http://film.guardian.co.uk/interview/interviewpages/0,6737,560488,00.html 2008年12月22日閲覧。 
  7. ^ “Joe Anne Malkovich”. Benton Evening News. (2009年3月24日). http://www.bentoneveningnews.com/obituaries/x1331540951/JOE-ANNE-MALKOVICH 2010年3月22日閲覧。 
  8. ^ Daniel Ewing Malkovich, 59”. The Randolph County Herald Tribune. 2012年3月9日閲覧。
  9. ^ Biography for John Malkovich
  10. ^ “俳優ジョン・マルコビッチがメンズブランド立ち上げ”. Fashionsnap.com. (2011年7月14日). https://www.fashionsnap.com/article/2011-07-14/technobohemian-debut/ 2012年12月1日閲覧。 
  11. ^ “AppleのCM戦略:ジョン・マルコビッチ、Siriを使う”. TechCrunch. (2012年5月25日). http://jp.techcrunch.com/archives/20120524siri-ing-john-malkovich/ 2012年12月1日閲覧。 
  12. ^ MP stunned at actor's outburst - BBCニュース、2002年5月4日付
  13. ^ 100年後に公開する映画が完成、ジョン・マルコヴィッチ主演”. AFP (2015年11月26日). 2018年8月20日閲覧。
  14. ^ a b c 吹替王国#7 声優:樋浦勉(archive.todayによるアーカイブ)
  15. ^ 吹替の帝王-日本語吹替版専門映画サイト #51:樋浦勉(Wayback Machineによるアーカイブ)
  16. ^ (『『ダイ・ハード/ラスト・デイ〈日本語吹替完全版〉コレクターズ・ブルーレイBOX〔初回生産限定〕』インタビュー集より)

外部リンク

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