ジョージ・ベンソン
ジョージ・ベンソン George Benson | |
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ジョージ・ベンソン(2009年) | |
基本情報 | |
生誕 | 1943年3月22日(81歳) |
出身地 | アメリカ合衆国 ペンシルベニア州ピッツバーグ |
ジャンル | ジャズ、フュージョン、ポップ・ミュージック、クロスオーバー |
職業 | ミュージシャン、歌手、ソングライター |
担当楽器 | ギター、ボーカル |
活動期間 | 1954年 - |
レーベル | プレスティッジ、コロムビア、ヴァーヴ、A&M、CTI、ワーナー、GRP、コンコード、マスコット |
共同作業者 | ジャック・マクダフ、フューズ・ワン |
公式サイト |
www |
著名使用楽器 | |
Ibanez GB10 Signature Model Ibanez GB200 Signature Model |
ジョージ・ベンソン(George Benson、1943年3月22日 - )は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州ピッツバーグ出身のジャズギタリスト、歌手。
バイオグラフィ
[編集]幼少の頃よりプロの道を目指す。1963年、ジャック・マクダフ(ブラザー・ジャック・マクダフ)のバンドに加入[1]。初期のベンソンは、泥臭いソウル・ジャズを演奏していた。1964年、マクダフのサポートを得て、『ザ・ニュー・ボス・ギター・オブ・ジョージ・ベンソン』でバンド・リーダーとしてもデビューする。1968年には、マイルス・デイヴィスの初のエレクトリック・ジャズ・アルバム『マイルス・イン・ザ・スカイ』のレコーディングに参加。
ジャズ・ギターの演奏スタイルは、ウェス・モンゴメリーやジョー・パスらの影響がうかがえる。初期のソウル・ジャズから、1970年代後半にはフュージョン系に転じた。1976年にワーナー・ブラザース・レコードに移籍、この年に発表したアルバム『ブリージン』はプロデューサーにトミー・リピューマを迎え、彼の代表作となるほどにヒットした。このアルバムに収録された「マスカレード (This Masquerade)」で、ボーカルとスキャットを披露し、以後ボーカル曲も積極的に取り入れ、ブラック・コンテンポラリーの旗手の一人としても認知されるに至った。1980年の『ギヴ・ミー・ザ・ナイト』ではクインシー・ジョーンズを制作に迎えた。さらにアレサ・フランクリンとのデュエット曲「Love All The Hurt Away」(1981年のアルバム『想い出の旅路』に収録)や、シングル「ターン・ユア・ラブ (Turn Your Love Around)」(1982年)をヒットさせた。やがてベンソンはカシーフと組んで、ダンサブルなブラコンのシングルも発表するようになる。アルバム20/20(1984年)等、歌手として特化したアルバムも出している。
1984年には、シングル「Nothing's Gonna Change My Love for You」(変わらぬ想い)を発表した。
1994年に「ターン・ユア・ラブ (Turn Your Love Around)」をサンプリングしたEAST END×YURIの『DA.YO.NE』が日本で流行したが、作曲者のビル・チャンプリンらの許可を得ずに使用していた。彼らは使用料の支払いで和解している。
1996年よりGRPレコードに所属。2006年にはコンコード・レコードのモンスター・ミュージックに移り、アル・ジャロウとの共作『ギヴィン・イット・アップ』を発表。2009年には音楽活動をほぼ停止していた、スモーキー・ロビンソンやビル・ウィザースらを作曲陣に迎え、『ソングス・アンド・ストーリーズ』を発表。バック・ミュージシャンも活動を停止したTOTOの主要メンバー等豪華なメンバーを取り揃えている。
プレイスタイル
[編集]ギター
[編集]いわゆる逆アングルによる正確無比かつ高速のフルピッキング、ギターによるビバップ・スタイルの完成形とも言われる流麗なフレージング、ウェス・モンゴメリーの系譜を受け継ぐオクターヴ奏法とその発展形であるオクターヴ+五度奏法、洗練されたブルースフレーズなどが特徴である。ジャンゴ・ラインハルトや、ウェス・モンゴメリーの影響が見られる。
ボーカル
[編集]意味を持つ歌詞をともわない歌唱であるスキャットを得意としている。ギターソロとスキャットをシンクロさせている。ノーマン・ブラウンをはじめ若手ギタリストに、そのスタイルのフォロワーが存在する。ベーシストでは、ネイザン・イースト、リチャード・ボナにベンソン流儀のソロ&スキャットの影響がうかがえる。
ディスコグラフィ
[編集]スタジオ・アルバム
[編集]- 『ザ・ニュー・ボス・ギター・オブ・ジョージ・ベンソン』 - The New Boss Guitar of George Benson (1964年、Prestige) ※with the Brother Jack McDuff Quartet
- 『イッツ・アップタウン』 - It's Uptown (1966年、Columbia) ※The George Benson Quartet名義
- 『ザ・ジョージ・ベンソン・クックブック』 - The George Benson Cookbook (1967年、Columbia) ※The George Benson Quartet名義
- 『ジブレット・グレイヴィ』 - Giblet Gravy (1968年、Verve)
- 『シェイプ・オブ・シングス・トゥ・カム』 - Shape of Things to Come (1968年、A&M)
- 『グッディーズ』 - Goodies (1968年、Verve)
- 『テル・イット・ライク・イット・イズ』 - Tell It Like It Is (1969年、A&M)
- 『アビイ・ロード』 - The Other Side of Abbey Road (1970年、A&M)
- 『ビヨンド・ザ・ブルー・ホライゾン』 - Beyond the Blue Horizon (1971年、CTI) ※旧邦題『青い地平線』
- 『ホワイト・ラビット』 - White Rabbit (1972年、CTI)
- 『ボディ・トーク』 - Body Talk (1973年、CTI)
- 『バッド・ベンソン』 - Bad Benson (1974年、CTI) ※1976年に『Take Five』として再発
- 『グッド・キング・バッド』 - Good King Bad (1976年、CTI) ※1982年に『Cast Your Fate to the Wind』として再発
- 『ベンソン&ファレル』 - Benson & Farrell (1976年、CTI) ※with ジョー・ファレル
- 『ブリージン』 - Breezin' (1976年、Warner Bros.)
- 『イン・フライト』 - In Flight (1977年、Warner Bros.)
- 『インサイド・ユア・ラヴ』 - Livin' Inside Your Love (1979年、Warner Bros.)
- 『ギヴ・ミー・ザ・ナイト』 - Give Me the Night (1980年、Warner Bros.)
- 『ユア・アイズ』 - In Your Eyes (1983年、Warner Bros.)
- 『パシフィック・ファイアー』 - Pacific Fire (1983年、CTI) ※1975年録音
- 『アイ・ガット・ア・ウーマン』 - I Got a Woman and Some Blues (1984年、A&M) ※1969年録音
- 『20 / 20 (トゥエニイ・トゥエニイ)』 - 20/20 (1984年、Warner Bros.)
- 『ホワイル・ザ・シティ・スリープス…』 - While the City Sleeps... (1986年、Warner Bros.)
- 『コラボレーション』 - Collaboration (1987年、Warner Bros.) ※with アール・クルー
- 『トゥワイス・ザ・ラヴ』 - Twice the Love (1988年、Warner Bros.)
- 『テンダリー』 - Tenderly (1989年、Warner Bros.)
- 『ビッグ・ボス・バンド』 - Big Boss Band (1990年、Warner Bros.) ※with カウント・ベイシー・オーケストラ
- 『コーリング・ユー』 - Love Remembers (1993年、Warner Bros.)
- 『ザッツ・ライト』 - That's Right (1996年、GRP)
- 『スタンディング・トゥゲザー』 - Standing Together (1998年、GRP)
- 『アブソルート・ベンソン』 - Absolute Benson (2000年、GRP)
- 『イリプレイサブル』 - Irreplaceable (2003年、GRP)
- 『ギヴィン・イット・アップ』 - Givin' It Up (2006年、Concord) ※with アル・ジャロウ
- 『ソングス・アンド・ストーリーズ』 - Songs and Stories (2009年、Concord)
- 『ギター・マン』 - Guitar Man (2011年、Concord)
- 『キング・コールを歌う』 - Inspiration: A Tribute to Nat King Cole (2013年、Concord)
- Walking to New Orleans (2019年、Provogue)
ライブ・アルバム
[編集]- 『サマータイム2001』 - In Concert-Carnegie Hall (1975年、CTI)
- 『メローなロスの週末 (ライヴ)』 - Weekend in L.A. (1978年、Warner Bros.) ※1977年録音
- 『ジャズ・オン・ナ・サンデイ・アフタヌーン VOL.1』 - Jazz on a Sunday Afternoon Vol. I (1981年、Accord) ※1973年録音
- 『ジャズ・オン・ナ・サンデイ・アフタヌーン VOL.2』 - Jazz on a Sunday Afternoon Vol. II (1981年、Accord) ※1973年録音
- Jazz on a Sunday Afternoon Vol. III (1982年、Accord) ※1973年録音
- 'Round Midnight (1989年、Jazz Door) ※with マッコイ・タイナー
- Best of George Benson Live (2005年、GRP) ※2000年録音
- Live from Montreux (2007年、IMC) ※1986年録音
- Weekend In London (2020年、Provogue) ※2019年録音
功績
[編集]タイトル | 年度 | 部門 | |
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"This Masquerade" | 1976 | Record of the Year | |
"Breezin'" | 1976 | Best Pop Instrumental Performance | |
"Theme from Good King Bad" | 1976 | Best Rhythm & Blues Instrumental Performance | |
"On Broadway" | 1978 | Best R&B Vocal Performance, Male | |
"Give Me the Night" | 1980 | Best R&B Vocal Performance, Male | |
"Off Broadway" | 1980 | Best R&B Instrumental Performance | |
"Moody's Mood" | 1980 | Best Jazz Vocal Performance | |
"Being with You" | 1983 | Best Pop Instrumental Performance |
日本公演
[編集]- 1977年
- 4月7日:東京都・中野サンプラザ
- 4月13日:神奈川県立県民ホール
- 4月14 - 15日:中野サンプラザ
- 1988年
- 2016年
関連文献
[編集]- 『ジョージ・ベンソン自伝』 アラン・ゴールドシャー共著(原書は2014年に出版)
- 野口結加訳、論創社、2024年。ISBN 978-4846023478
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ Before Broadway: George Benson In The 1960s
- ^ “George Benson / ジョージ・ベンソン | Warner Music Japan”. ワーナーミュージック・ジャパン | Warner Music Japan. 2019年6月8日閲覧。