スクイーズ・ボックス
「スクイーズ・ボックス」 | |
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ザ・フー の シングル | |
初出アルバム『ザ・フー・バイ・ナンバーズ』 | |
B面 | "サクセス・ストーリー" |
リリース | |
規格 | レコード |
録音 | 1975年5月30日[1] |
ジャンル | カントリー・ロック |
時間 | |
レーベル | ポリドール (UK)/MCA (US) |
作詞・作曲 | ピート・タウンゼント |
プロデュース | グリン・ジョンズ |
『スクイーズ・ボックス』(Squeeze Box)は、イギリスのロックバンド、ザ・フーの楽曲。作詞・作曲はピート・タウンゼント。1975年のアルバム『ザ・フー・バイ・ナンバーズ』収録。シングルカットもされ、イギリスで10位[2]、アメリカで16位[3]を記録。
解説
[編集]タイトル通り[注釈 1]にアコーディオンや、バンジョーを使用したカントリー色の強い軽快なナンバー。タウンゼントはこの曲で初めてアコーディオンを演奏したというが、「ものの10分で弾き方をマスターしたよ」と本人は語っている[4]。
歌詞は、ザ・フーの楽曲では珍しく、かなり際どい性的なメタファーが用いられている[5]。タウンゼントも「遊び半分で、下品なジョークを意図した歌詞を書いた」と認めており[6]、実際にこの曲をコンサートで披露した際には、タウンゼントとロジャー・ダルトリーは、「in-and-out...」のくだりで腰を前後に動かすパフォーマンスをしていた[7]。ジョン・エントウィッスルも「“スクイーズ・ボックス”が“おっぱい”を指していることは、俺たちみんなわかってたよ」と語っている[8]。「タウンゼントの遺書」[5]とまで言われるほどに暗い歌詞の多い『バイ・ナンバーズ』の中にあって、この曲は特に異彩を放っている[9]。
「スクイーズ・ボックス」は、同じく『バイ・ナンバーズ』収録の「サクセス・ストーリー」(エントウィッスル作)をB面に、アメリカで1975年11月に、イギリスでは1976年1月にリリースされ、イギリスで10位、アメリカで16位まで上昇。特にカナダでは1位を記録するなど[10]、世界的なヒットとなった。この曲を嫌っていたタウンゼントは「アメリカでこれがヒットした時は信じられない思いだった」と語り[6]、エントウィッスルも「これがヒットしたらものすごく決まりが悪い」と不安を漏らしたが[11]、一方でダルトリーは「とても爽やかでシンプル、そして信じられないほどキャッチーだ。飾らないところが気に入ってる。観客もこの曲が好きだ。“in-and-out”に悪い意味はないよ!」と語っている[8]。
この曲のデモ・バージョンが、タウンゼントのソロ・コンピレーションアルバム『スクープ』(1983年)に収録されている。
コンサートでの演奏
[編集]「スクイーズ・ボックス」は、1975年から1976年にかけて行われた『バイ・ナンバーズ』に伴う大掛かりなツアーで披露された。このツアー以降は演奏されなくなったが、1982年、解散前のラストツアーで再登場した[7]。また、ダルトリーのソロツアーでも頻繁に採り上げられている[5]。1976年6月12日、スウォンジーのシティー・フットボール・クラブで行われたライブ・バージョンが、1996年にリリースされた『バイ・ナンバーズ』リミックス/リマスターCDのボーナストラックとして収録された。
演奏メンバー
[編集]- ロジャー・ダルトリー - リードボーカル
- ピート・タウンゼント - エレキギター、アコースティックギター、バンジョー、アコーディオン、バッキングボーカル
- ジョン・エントウィッスル - ベース、バッキングボーカル
- キース・ムーン - ドラムス
ヒットチャート
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週間チャート[編集]
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年間チャート[編集]
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カバー
[編集]- フレディ・フェンダー - アルバム『The Texas Balladeer』(1979年)収録。
- ローラ・ブラニガン - アルバム『Branigan 2』(1982年)収録。
- ポイズン - アルバム『Hollyweird』(2002年)収録。シングルとしてもリリース。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c “Squeeze Box - The Who” (英語). thewho.com. 2024年6月7日閲覧。
- ^ a b SQUEEZE BOX – WHO | Official Charts
- ^ a b The Who | Biography, Music & News | Billboard
- ^ ベストアルバム『マイ・ジェネレイション~ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ザ・フ―』(1996年)のライナーノーツより。
- ^ a b c 『ザ・フー・バイ・ナンバーズ』2011年リマスター版付属の犬伏功による解説より。
- ^ a b “41 Essential Pop/Rock Songs with Accordion” (英語). 2024年6月7日閲覧。
- ^ a b “The Hypertext Who › Liner Notes › The Who By Numbers” (英語). 2024年6月7日閲覧。
- ^ a b “The Who's 20 best songs, chosen by Roger Daltrey - Page 10 of 11 - UNCUT” (英語). 2024年6月2日閲覧。
- ^ 5CDボックス『Maximum As&Bs』(2017年)付属のマット・ケントの解説より。
- ^ a b “Image : RPM Weekly - Library and Archives Canada” (フランス語). 2024年6月7日閲覧。
- ^ 『エニウェイ・エニハウ・エニウェア』アンディ・ニール、マット・ケント著、佐藤幸恵、白井裕美子訳、シンコーミュージック刊、2008年、297頁
- ^ “The Who - Squeeze Box - austriancharts.at” (ドイツ語). austriancharts.at. 2024年6月7日閲覧。