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セレン化ナトリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
セレン化ナトリウム
識別情報
CAS登録番号 1313-85-5 チェック
PubChem 73973
EC番号 215-212-0
ChEBI
特性
化学式 Na2Se
モル質量 124.94 g mol−1
外観 白色から赤色の固体
匂い 不快
密度 2.625 g cm−3[1]
融点

875 °C, 1148 K, 1607 °F

への溶解度 水と反応 (0%)
構造
結晶構造 立方晶
熱化学
標準生成熱 ΔfHo −343 kJ/mol
標準モルエントロピー So 105 J/mol K
関連する物質
その他の陰イオン 硫化ナトリウム
テルル化ナトリウム
酸化ナトリウム
その他の陽イオン セレン化水素
セレン化アンチモン
セレン化アルミニウム
関連物質 亜セレン酸ナトリウム
セレン酸ナトリウム
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

セレン化ナトリウム (Sodium selenide) は、化学式 Na2Se のセレンナトリウムからなる無機化合物である。

合成

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この無色の固体は、液体アンモニア中、−40℃でナトリウムの溶液とセレンを反応させることにより得られる[2]。その他、気体状のセレン化水素を100℃で金属ナトリウムと反応させることによっても得られる。

反応

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他のアルカリ金属カルコゲン化物と同様に、この物質も水と反応して容易に加水分解し、セレン化水素ナトリウム水酸化物混合物を生じる。この加水分解は、Se2−イオンの過剰な塩基性のために生じる。

同様に、セレン化ナトリウムは酸化され、オフホワイト色のポリセレニドを形成する。また、セレン化は酸と反応して、毒性を持つセレン化水素を形成する。

この化合物は求電子剤と反応し、セレン化合物を形成する。またハロゲン化アルキルと反応させることで、様々な有機セレン化合物が得られる。

有機スズ有機ケイ素化合物ハロゲン化物は同様に反応し、以下のような誘導体を生成する。

(X ∈ Si, Ge, Sn)

安全性

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セレン化ナトリウムは、湿気や空気から離して保存し、取り扱う必要がある。

出典

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  1. ^ David R. Lide, ed. CRC Handbook of Chemistry and Physics (90th ed.). ISBN 978-1-4200-9084-0 
  2. ^ Handbook of Preparative Inorganic Chemistry, 2nd Ed. Edited by G. Brauer, Academic Press, 1963, NY. Vol. 1. p. 421.