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ダミアン・レーン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ダミアン・レーン
第90回東京優駿(日本ダービー)
優勝騎手インタビュー(2023年5月28日)
基本情報
国籍 オーストラリアの旗 オーストラリア[1]
出身地 西オーストラリア州バンバリー
生年月日 (1994-02-06) 1994年2月6日(30歳)[1]
身長 166cm[2]
体重 53kg[2]
騎手情報
初免許年 2009年
免許区分 平地
重賞勝利 21勝(中央14勝、地方1勝、海外6勝)
G1級勝利 9勝(中央5勝、地方1勝、海外3勝)
通算勝利 609戦146勝(中央)
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ダミアン・レーン(Damian Lane、1994年2月6日 - )は、オーストラリアを拠点とする騎手。西オーストラリア州バンバリー出身。

来歴

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2023年3月19日

父マイケルは調教師、母のヴィッキーも元調教師という競馬一家の6人兄弟の長男として産まれる[3]。物心がつく前から乗馬を始め、10歳の頃には牧場で調教に乗るようになる。

2009年、15歳で見習い騎手としてデビュー[4]。芝競馬が盛んなオーストラリアだが初騎乗はダートであった。まもなく高校を中退し騎手の道へ進む。

2013年10月にフレミントン競馬場のエドワードマニフォールドステークス(G2)でセソーヴァーに騎乗し、重賞初制覇。

2014年9月にインヴィテーションステークス(G1)にダレン・ウィアー厩舎のトラストインナガストで初勝利。2017年には日本からの移籍馬ブレイブスマッシュリステッド競走を、日本調教馬トーセンスターダムG1・2競走を勝利している。

デビュー以来日本の競馬に関心を持ち(印象的な馬としてデルタブルースを挙げている[5])、2019年に初めて短期騎手免許制度を行使し日本の中央競馬で騎乗を開始。身元引受調教師は堀宣行、契約馬主は吉田和子[6]

4月29日、平成最後のJRA重賞である第41回新潟大賞典GIII)をメールドグラースで勝利し、JRA重賞初制覇。5月12日には第14回ヴィクトリアマイルGI)をノームコアで勝利しJRA・GI初制覇[7][8]。6月23日の第60回宝塚記念GI)をリスグラシューで制しJRA・GI2勝目を飾ったのち、地方競馬でも短期免許を取得[9]して6月26日の第42回帝王賞JpnI)をオメガパフュームで制しJpnI初制覇。

10月にはオーストラリアで日本から遠征したメールドグラースに騎乗しコーフィールドカップ(G1)を、リスグラシューでコックスプレート(G1)を制覇。年末には同一馬での年内GI2勝の特例により第64回有馬記念(GI)が行われる12月22日のみ限定で騎乗[10]、同競走をリスグラシューに騎乗して優勝した。

2022年4月30日から短期免許で来日し、6月19日東京9Rをレインフロムヘヴンで勝利してJRA通算100勝を達成した[11]

2023年5月28日の第90回東京優駿(日本ダービー)をテン乗り(初騎乗)となるタスティエーラで優勝し、通算4度目の挑戦でダービー初制覇。テン乗りでのダービー制覇は1954年のゴールデンウエーブ騎乗の岩下密政以来69年振り史上4人目。また、JRA史上初となる南半球出身騎手のダービー制覇及びクラシック競走制覇を達成した[12][注 1]

主な騎乗馬

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第60回宝塚記念リスグラシュー号に騎乗
(2019年6月23日、阪神競馬場にて)

オーストラリア調教馬

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日本調教馬

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成績

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日本

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日付 競馬場・開催 競走名 馬名 頭数 人気 着順 出典
初騎乗 2019年4月27日 2回東京3日目5R 3歳未勝利 ゴールデンゾーン 18頭 2 05着 [16]
初勝利 2019年4月28日 2回中山4日目5R 3歳未勝利 グルファクシー 10頭 2 01着 [17]
重賞初騎乗 2019年4月27日 2回東京3日目11R 青葉賞 マコトジュズマル 16頭 12 06着 [18]
重賞初勝利 2019年4月29日 1回新潟2日目11R 新潟大賞典 メールドグラース 16頭 7 01着 [19]
GI初騎乗 2019年5月5日 2回東京6日目11R NHKマイルカップ グルーヴィット 18頭 4 10着 [20]
GI初勝利 2019年5月12日 2回東京8日目11R ヴィクトリアマイル ノームコア 18頭 5 01着 [21]

脚注

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注釈

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  1. ^ 短期騎手免許制度で来日した騎手のダービー制覇も2003年ネオユニヴァース騎乗のミルコ・デムーロ以来20年振りとなる。

出典

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  1. ^ a b 優駿』2020年11月号 通巻923号 60-63頁
  2. ^ a b D.レーンのプロフィール|競馬データベース - netkeiba.com”. netkeiba.com. 2019年10月21日閲覧。
  3. ^ 平松さとし2年前にインタビューしたダミアン・レーン騎手が大旋風!! 彼はいったいどんな男なのか?!Yahoo!ニュース、2019年5月14日
  4. ^ 【世界の騎手列伝 vol.182】ダミアン・レーン(PART-2)”. 2019年5月13日閲覧。
  5. ^ 島田明宏ヴィクトリアMを勝ったレーン騎手。週末で7勝、迸る知性、鮮烈な技術。Sports Graphic Number、2019年5月13日
  6. ^ ダミアン・レーン短期免許で初来日 17年トーセンスターダムでG1・2勝”. netkeiba.com. 2019年5月13日閲覧。
  7. ^ NHKマイルカップでの制裁をうけ騎乗停止となったクリストフ・ルメールからの乗り替わり。【JRA】ルメール騎手が16日間の騎乗停止 ダービーのサートゥルナーリアなど乗り替わりに”. netkeiba.com. 2019年5月13日閲覧。
  8. ^ レース結果 2019年5月12日(日曜)2回東京8日 11レース”. JRA. 2019年5月13日閲覧。
  9. ^ レーン騎手に地方競馬短期免許”. サンスポZBAT!競馬 (2019年6月18日). 2020年3月6日閲覧。
  10. ^ 引退リスグラシュー騎乗は特例でレーン/有馬記念|極ウマ・プレミアム”. p.nikkansports.com. 2020年3月6日閲覧。
  11. ^ レーン JRA通算100勝達成 「日本での騎乗、とても楽しみに」 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2022年6月20日閲覧。
  12. ^ 【ダービー】タスティエーラが激戦制す レーン騎手「スペシャルです」69年ぶりテン乗り騎手V”. 2023年5月28日閲覧。
  13. ^ セリフォス”. JBISサーチ. 2022年11月20日閲覧。
  14. ^ シルヴァーソニック”. JBISサーチ. 2022年12月3日閲覧。
  15. ^ ヒートオンビート”. JBISサーチ. 公益財団法人日本軽種馬協会. 2023年5月28日閲覧。
  16. ^ 3歳未勝利|2019年04月27日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2021年2月18日閲覧。
  17. ^ 3歳未勝利|2019年04月28日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2021年2月18日閲覧。
  18. ^ テレビ東京杯青葉賞|2019年04月27日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2021年2月18日閲覧。
  19. ^ 新潟大賞典|2019年04月29日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2021年2月18日閲覧。
  20. ^ NHKマイルカップ|2019年05月05日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2021年2月18日閲覧。
  21. ^ ヴィクトリアマイル|2019年05月12日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2021年2月18日閲覧。

参考文献

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外部リンク

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