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タスティエーラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タスティエーラ
第90回東京優駿優勝時(2023年5月28日)
欧字表記 Tastiera[1]
香港表記 鍵琴高奏[2]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2020年3月22日(4歳)[1]
サトノクラウン[1]
パルティトゥーラ[1]
母の父 マンハッタンカフェ[1]
生国 日本の旗 日本北海道安平町[1]
生産者 ノーザンファーム[1]
馬主 (有)キャロットファーム[1]
調教師 堀宣行美浦[1]
競走成績
タイトル JRA賞最優秀3歳牡馬(2023年)[1]
生涯成績 11戦3勝[1]
中央:10戦3勝
海外:1戦0勝
獲得賞金 7億4225万1300円
中央:6億5897万7000円[1]
香港:460万香港ドル[3]
(2024年12月8日現在)
WBRR L118 / 2023年[4]
勝ち鞍
GI 東京優駿 2023年
GII 弥生賞ディープインパクト記念 2023年
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タスティエーラ(欧字名:Tastiera2020年3月22日 - )は、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍は2023年東京優駿弥生賞ディープインパクト記念

馬名の意味は、(楽器の)キーボードイタリア語)。母名より連想[5]。2023年度のJRA賞最優秀3歳牡馬である。

戦績

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2歳(2022年)

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2022年11月27日、東京競馬場第6レースの2歳新馬戦(芝1800m)で、ライアン・ムーアを背にデビューし勝利。

3歳(2023年)

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明け3歳、2月12日に初の重賞挑戦で共同通信杯に出走。鞍上は福永祐一で、ダノンザタイガーに次ぐ2番人気に支持された。好スタートを決め、道中は若干かかる様子を見せたものの、好位から中団を追走。直線では馬場の真ん中から上り最速タイの末脚で前方集団に迫ったが、僅かに及ばず4着に敗れた[6]。次走は3月5日に中山競馬場で行われた弥生賞ディープインパクト記念に出走。鞍上は福永の引退に伴って松山弘平に替わった。道中は好位でレースを進め、直線では早めに先頭に立って押し切り、内を突くトップナイフに1馬身差をつけ重賞初制覇を飾った。サトノクラウン産駒としても、これが重賞初制覇である[7][8][9]

第90回日本ダービーゴール前の攻防

次いで4月16日、同じ舞台で行われた皐月賞へ出走。7枠14番に入り、共同通信杯勝ちファントムシーフ京成杯勝ちソールオリエンススプリングステークス勝ちベラジオオペラきさらぎ賞勝ちフリームファクシに次ぐ5番人気となった[10]。レースでは好位に付けて最終コーナーで外目から前に迫り、一時は完全に抜け出し二馬身程リードを取ったものの、ソールオリエンスに更に外から差し切られて2着に敗れた[11]。レース後、騎乗した松山は「良い位置でリズム良く運べました。馬場の良い所を通ってからはよく伸びました。あと少しのところでしたから悔しいですが、馬はよく頑張っています。まだまだ先のある馬です」とコメントした[12]

5月7日、次走に東京優駿(日本ダービー)を選んだが、松山弘平は青葉賞2着馬ハーツコンチェルトの先約があった為、鞍上をダミアン・レーンに変更[13]

映像外部リンク
2023 東京優駿
レース映像 jraofficial(JRA公式YouTubeチャンネル)による動画

5月28日の東京優駿では、6枠12番に入る。単勝はソールオリエンス、青葉賞馬スキルヴィング、ファントムシーフに次ぎ4番人気[14]。スタートから好位で運び、直線では早めに追い出し、残り200m付近で抜け出し、外ソールオリエンス・ハーツコンチェルト、内べラジオオペラの追い上げを封じ、クビ差で1着。GI初制覇を飾る。2020年に生産された7708頭のサラブレッドの頂点に輝いた[15][16][17][18][19]。父サトノクラウンは初年度産駒からダービー馬を輩出することとなった。

テン乗り騎手でのダービー制覇は1954年のゴールデンウエーブ以来、69年ぶり[18]。鞍上レーンはダービー初制覇。馬主キャロットファームは2017年、レイデオロ以来2回目の制覇[20]ノーザンファームの生産馬はシャフリヤールドウデュースに続いて3連覇で、2023年のGIレースもヴィクトリアマイルソングライン)、優駿牝馬リバティアイランド)に続いて3週連続の優勝となった[21]

競走成績

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以下の内容は、JBISサーチ[22]およびnetkeiba.com[23]の情報に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2022.11.27 東京 2歳新馬 芝1800m(良) 16 6 12 001.90(1人) 01着 R1:47.2(33.5) -0.6 0R.ムーア 55 (ラレーヌデリス) 484
2023.02.12 東京 共同通信杯 GIII 芝1800m(良) 12 5 6 003.70(2人) 04着 R1:47.2(33.7) -0.2 0福永祐一 56 ファントムシーフ 486
0000.03.05 中山 弥生賞ディープ記念 GII 芝2000m(良) 10 6 6 004.20(2人) 01着 R2:00.4(34.7) -0.2 0松山弘平 56 (トップナイフ) 484
0000.04.16 中山 皐月賞 GI 芝2000m(重) 18 7 14 009.00(5人) 02着 R2:00.8(36.6) -0.2 0松山弘平 57 ソールオリエンス 478
0000.05.28 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 18 6 12 008.30(4人) 01着 R2:25.2(33.5) -0.0 0D.レーン 57 (ソールオリエンス) 478
0000.10.22 京都 菊花賞 GI 芝3000m(良) 17 4 7 004.70(2人) 02着 R3:03.7(34.8) -0.6 0J.モレイラ 57 ドゥレッツァ 480
0000.12.24 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 16 7 13 007.10(5人) 06着 R2:31.5(34.9) -0.6 0R.ムーア 58 ドウデュース 498
2024.03.31 阪神 大阪杯 GI 芝2000m(良) 16 2 3 004.40(1人) 11着 R1:58.9(35.4) -0.7 0松山弘平 58 ベラジオオペラ 494
0000.04.28 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(良) 17 4 7 007.90(4人) 07着 03:15.0(35.4) -0.8 0J.モレイラ 58 テーオーロイヤル 488
0000.10.27 東京 天皇賞(秋) GI 芝2000m(良) 15 3 4 053.80(9人) 02着 R1:57.5(33.4) -0.2 0松山弘平 58 ドウデュース 506
0000.12. 8 沙田 香港C G1 芝2000m(良) 11 7 4 008.20(3人) 03着 2 3/4馬身 0D.レーン 57 Romantic Warrior 計不
  • 競走成績は2024年12月8日現在

血統表

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タスティエーラ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ノーザンダンサー系

サトノクラウン
2012 黒鹿毛
北海道安平町
父の父
Marju
1988 黒鹿毛
アイルランド
*ラストタイクーン *トライマイベスト
Mill Princess
Flame of Tara *アーテイアス
Welsh Flame
父の母
*ジョコンダ II
2003 鹿毛
アイルランド
Rossini Miswaki
Touch of Greatness
La Joconde Vettori
Lust

パルティトゥーラ
2014 黒鹿毛
北海道安平町
マンハッタンカフェ
1998 青鹿毛
北海道千歳市
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
*サトルチェンジ Law Society
Santa Luciana
母の母
フォルテピアノ
2003 栗毛
北海道早来町
*フレンチデピュティ Deputy Minister
Mitterand
キョウエイフォルテ *ノーザンテースト
*クラフティワイフ
母系(F-No.) (FN:9-a) [§ 2]
5代内の近親交配 Northern Dancer:5×5 [§ 3]
出典
  1. ^ [24]
  2. ^ [24]
  3. ^ [24]

脚注

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注釈

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出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p タスティエーラ”. JBISサーチ. 公益財団法人日本軽種馬協会. 2023年10月22日閲覧。
  2. ^ 滂薄無比 - 馬匹資料 - 賽馬資訊 - 香港賽馬會”. 香港ジョッキークラブ. 2024年12月8日閲覧。
  3. ^ 2024 香港国際競走の登録要綱(詳細版)”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2024年12月8日閲覧。
  4. ^ The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2023”. 国際競馬統括機関連盟. 2024年1月25日閲覧。
  5. ^ 競走馬情報 - タスティエーラ”. 日本中央競馬会. 2023年10月22日閲覧。
  6. ^ “【共同通信杯】福永とコンビ組んだタスティエーラは4着「お父さんによく似ています」”. サンスポZBAT! (産業経済新聞社). (2023年2月12日). https://www.sanspo.com/race/article/general/20230212-J5JGMOR2CVCJRKKA5V3JPFLUYQ/ 2023年3月5日閲覧。 
  7. ^ 【弥生賞】タスティエーラが重賞初V!サトノクラウンとの父子制覇で皐月賞へ弾み」『スポーツニッポン』2023年3月5日。2023年3月5日閲覧。
  8. ^ 【弥生賞ディープ記念結果】タスティエーラが押し切りV サトノクラウン産駒初の重賞制覇」『netkeiba.com』2023年3月5日。2023年3月5日閲覧。
  9. ^ 【弥生賞ディープインパクト記念】タスティエーラが早め先頭押し切る!松山弘平&堀厩舎で2週連続重賞V」『サンケイスポーツ』2023年3月5日。2023年3月5日閲覧。
  10. ^ 皐月賞(G1) 出馬表 | 2023年4月16日 中山11R レース情報(JRA)”. netkeiba.com. 2023年4月16日閲覧。
  11. ^ 皐月賞(G1) 結果・払戻 | 2023年4月16日 中山11R レース情報(JRA)”. netkeiba.com. 2023年4月16日閲覧。
  12. ^ 【皐月賞】(中山)ソールオリエンスが無傷の3連勝でクラシック1冠目を制覇|競馬実況web|競馬|ラジオNIKKEI”. ラジオNIKKEI. 2023年4月22日閲覧。
  13. ^ 【次走報】皐月賞2着のタスティエーラはレーンとの新コンビでダービーへ ハーツコンチェルトは引き続き松山”. 東スポ競馬 (2023年5月8日). 2023年5月28日閲覧。
  14. ^ 日本ダービー(G1) 出馬表 | 2023年5月28日 東京11R レース情報(JRA)”. netkeiba.com. 2023年5月28日閲覧。
  15. ^ 【日本ダービー】タスティエーラV!!7708頭の頂点に」『スポーツニッポン』2023年5月28日。2023年5月28日閲覧。
  16. ^ 「[news 【日本ダービー】4番人気タスティエーラがG1初制覇]」『デイリースポーツ』2023年5月28日。2023年5月28日閲覧。
  17. ^ 【日本ダービー】タスティエーラが優勝 テン乗りのレーン騎手が勝利へ導く」『スポーツ報知』2023年5月28日。2023年5月28日閲覧。
  18. ^ a b 【ダービー】タスティエーラが大激戦制す レーン騎手は69年ぶりテン乗りで制覇」『日刊スポーツ』2023年5月28日。2023年5月28日閲覧。
  19. ^ 【日本ダービー結果】タスティエーラが皐月賞の雪辱を果たして優勝!」『netkeiba.com』2023年5月28日。2023年5月28日閲覧。
  20. ^ 【ダービー】タスティエーラ秋は「菊花賞か天皇賞か」オーナーのキャロットファーム・秋田博章社長”. 東スポ競馬 (2023年5月28日). 2023年5月28日閲覧。
  21. ^ 松田直樹. “【ダービー】ノーザンF生産馬3連覇、通算12勝目「本来の能力を出し切ってくれた」津田場長 - 3歳馬特集 | 競馬 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2023年5月28日閲覧。
  22. ^ タスティエーラ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年10月22日閲覧。
  23. ^ タスティエーラの競走成績”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2023年10月22日閲覧。
  24. ^ a b c 血統情報:5代血統表|タスティエーラ”. JBISサーチ. 2023年3月11日閲覧。

外部リンク

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