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トライアンフ (ジャクソンズのアルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『トライアンフ』
ジャクソンズスタジオ・アルバム
リリース
録音 カリフォルニア州ロサンゼルス ハリウッド・サウンド、ダルヴェン・サウンド、サウンド・シティ、デヴォンシャー・サウンド、ウェストレイク・オーディオ、キャピトル・スタジオ
ジャンル ソウルファンクディスコ
時間
レーベル エピック・レコード
プロデュース ジャクソンズ
アソシエイト・プロデュース:グレッグ・フィリンゲインズ
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 8位(ニュージーランド[1]
  • 10位(アメリカ[2]
  • 13位(イギリス[3]
  • 25位(オランダ[4]
  • 43位(日本[5]
  • 46位(スウェーデン[6]
  • ジャクソンズ アルバム 年表
    ブギー
    (1979年)
    トライアンフ
    (1980年)
    ザ・ベスト・ライヴ
    (1981年)
    テンプレートを表示

    トライアンフ』(Triumph)は、アメリカ合衆国の兄弟ボーカル・グループ、ジャクソンズ1980年に発表したスタジオ・アルバム。「ジャクソン5」から「ジャクソンズ」へ改名してからは4作目に当たる。

    背景

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    前スタジオ・アルバム『デスティニー〜今夜はブギー・ナイト』(1978年)に続くセルフ・プロデュース作品で、キーボードを担当したグレッグ・フィリンゲインズが共同プロデューサーとしてクレジットされた[7]。9曲中6曲ではマイケルが単独でリード・ボーカルを取り、「キャン・ユー・フィール・イット」ではランディ、「ギヴ・イット・アップ」ではマーロン、「ワンダリング・フー」ではジャッキーがマイケルとリード・ボーカルのパートを分け合った[8]

    大部分の曲では、前作に引き続きネイサン・ワッツがベースを弾いた。また、「エヴリバディ」にソングライティングとベースで参加したマイケル・マッキニーは、ワッツの推薦でジャクソンズのツアー・ベーシストに抜擢される[9]。なお、クレジットには記載されていないが、ジェームス・ジェマーソン・ジュニア(ジャクソン5時代の録音に参加したベーシスト、ジェームス・ジェマーソンの息子)も本作のセッションでベースを弾いたという[9]

    「ハートブレイク・ホテル」はエルヴィス・プレスリー同名異曲とは無関係で、所属レーベルのエピック・レコードのスタッフがクレームを恐れたことから、後に「This Place Hotel」と改題された[10][注釈 1]。この曲のレコーディングには、ジャクソン・ファミリーの1人ラトーヤ・ジャクソンも参加している[8]

    反響・評価

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    母国アメリカではBillboard 200で10位に達し、『ビルボード』のR&Bアルバム・チャートでは、ジャクソンズ名義では初となる1位獲得を果たした[2]。本作はニュージーランドでも大ヒットし、11週トップ50入り(うち4週トップ10入り)して最高8位を記録[1]

    全英アルバムチャートでは16週チャート入りして最高13位に達し、ジャクソンズ名義では初の全英トップ20アルバムとなった[3]。日本では、ジャクソンズ名義では初めてオリコンLPチャートでトップ100入りを果たした[5]

    アンディ・ケルマンはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け、収録曲「キャン・ユー・フィール・イット」に関して「この曲の超自然的でスケールの大きなリズムは、単なるシングル曲という小さなスケールに収まらず、むしろ花火の演目のフィナーレ的だ」と評している[7]。また、『ガーディアン』紙は2007年に選出した「死ぬまでに聴くべきアルバム1000」の一つとして本作を挙げている[11]

    ツアー

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    ジャクソンズは1981年7月8日から9月26日にかけて、本作のプロモーション・ツアーで北米の36都市を回り、550万ドルの収益を得た[12]。このツアーでは、当時「Love on a Two-Way Street」をヒットさせていた歌手ステーシー・ラティソー英語版オープニングアクトを務めた[13]

    「トライアンフ・ツアー」のライヴ録音は、1981年にライヴ・アルバム『ザ・ベスト・ライヴ』として発表された。

    収録曲

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    1. キャン・ユー・フィール・イット - "Can You Feel It" (Michael Jackson, Jackie Jackson) - 5:59
    2. マイ・ラヴリー・ワン - "Lovely One" (M. Jackson, Randy Jackson) - 4:51
    3. ユア・ウェイズ - "Your Ways" (J. Jackson) - 4:31
    4. エヴリバディ - "Everybody" (M. Jackson, Tito Jackson, Mike McKinney) - 5:01
    5. ハートブレイク・ホテル - "This Place Hotel" (M. Jackson) - 5:44
    6. タイム・ウェイツ・フォー・ノー・ワン(時は誰も待たない) - "Time Waits for No One" (J. Jackson, R. Jackson) - 3:24
    7. ウォーク・ライト・ナウ - "Walk Right Now" (M. Jackson, J. Jackson, R. Jackson) - 6:28
    8. ギヴ・イット・アップ - "Give It Up" (M. Jackson, R. Jackson) - 4:19
    9. ワンダリング・フー - "Wondering Who" (J. Jackson, R. Jackson) - 4:18

    2008年リマスターCDボーナス・トラック

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    1. ハートブレイク・ホテル(シングル・ヴァージョン) - "This Place Hotel (single version)" (M. Jackson) - 4:52
    2. ウォーク・ライト・ナウ(ディスコ・ミックス) - "Walk Right Now (John Luongo Disco Mix)" (M. Jackson, J. Jackson, R. Jackson) - 7:36
    3. ウォーク・ライト・ナウ(インストゥルメンタル・ミックス) - "Walk Right Now (John Luongo Instrumental Mix)" (M. Jackson, J. Jackson, R. Jackson) - 6:58

    シングル

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    本作からのシングルのチャート最高順位を示す。

    タイトル アメリカ・Hot 100[2] アメリカ・R&Bシングル[2] イギリス[14] オランダ[4] ニュージーランド[1]
    マイ・ラヴリー・ワン 12位 2位 29位 14位 17位
    ハートブレイク・ホテル 22位 2位 44位 - -
    キャン・ユー・フィール・イット 77位 30位 6位 3位 -
    ウォーク・ライト・ナウ 73位 50位 7位 32位 -

    参加ミュージシャン

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    アディショナル・ミュージシャン

    • グレッグ・フィリンゲインズ - キーボード(all songs)、シンセサイザー(#7)
    • ロニー・フォスター - キーボード(#1, #9)
    • デヴィッド・ウィリアムス - ギター(#1, #2, #3, #4, #5, #7, #8, #9)
    • マイケル・センベロ - ギター(#2, #5, #8)
    • フィル・アップチャーチ - ギター(#3)
    • ポール・ジャクソン・ジュニア - ギター(#5)
    • グレッグ・ポリー - ギター(#6)
    • マイケル・ボディッカー - シンセサイザー(#7, #9)
    • ウェブスター・ルイス - シンセサイザー(#7)
    • ネイサン・ワッツ - ベース(#1, #2, #3, #5, #7)
    • マイケル・マッキニー - ベース(#4)
    • クレイ・ドレイトン - ベース(#6, #8)
    • オリー・ブラウン - ドラムス(#1, #2, #4, #5, #6, #7, #8, #9)
    • パウリーニョ・ダ・コスタ - パーカッション(#2, #3, #5, #6, #7, #8)
    • レニー・カストロ - パーカッション(#9)
    • ゲイリー・コールマン - ヴィブラフォン(#1, #7, #8)
    • ジェリー・ヘイ - ホーン・セクション(#4, #7)、ホーン・アレンジ(#4)、プレリュード・アレンジ(#5)
    • キム・ハッチクロフト - ホーン・セクション(#4, #7)
    • ビル・ライヒェンバッハ - ホーン・セクション(#4, #7)
    • ラリー・ホール - ホーン・セクション(#4, #7)
    • ゲイリー・ハービグ - フルート(#7)
    • ステファニー・スプリル - クワイア・ディレクター(#1)、バッキング・ボーカル(#5)
    • マキシン・ウィラード・ウォーターズ - バッキング・ボーカル(#5)
    • ジュリア・ティルマン・ウォーターズ - バッキング・ボーカル(#5)
    • ラトーヤ・ジャクソン - スクリーム(#5)
    • ジーン・コルソ - サウンド・エフェクト(#5)
    • トム・トム84 - ストリングス・アレンジ(#1)、アレンジ(#2, #3)、ホーン・アレンジ(#5)
    • ジェリー・ピーターズ - ストリングス・アレンジ(#6, #8)

    脚注

    [編集]

    注釈

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    1. ^ ただし、日本盤CDにおける邦題は引き続き「ハートブレイク・ホテル」となっている。

    出典

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    1. ^ a b c charts.org.nz - The Jacksons - Triumph
    2. ^ a b c d The Jacksons | Awards | AllMusic
    3. ^ a b JACKSONS |full Official Chart History | Official Charts Company - 「Albums」をクリックすれば表示される
    4. ^ a b The Jacksons - Triumph - dutchcharts.nl
    5. ^ a b 『オリコンチャート・ブックLP編(昭和45年‐平成1年)』(オリジナルコンフィデンス/1990年/ISBN 4-87131-025-6)p.165
    6. ^ swedishcharts.com - The Jacksons - Triumph
    7. ^ a b Kellman, Andy. “Triumph - The Jacksons”. AllMusic. 2015年11月18日閲覧。
    8. ^ a b The Jackson 5 - Triumph (Vinyl, LP, Album) at Discogs
    9. ^ a b Jisi, Chris (2010年2月1日). “Men in the Mirror: The Bassists of Michael Jackson How Alex Al And His Predecessors Pumped Up The King Of Pop”. bassplayer.com. NewBay Media. 2015年11月18日閲覧。
    10. ^ Cunningham, Montrose (2015年8月6日). “The '80s: The Jacksons' 'Triumph'”. Soul Train. 2015年11月18日閲覧。
    11. ^ Artists beginning with J - 1000 albums to hear before you die”. The Guardian. Guardian News and Media (2007年11月20日). 2015年11月18日閲覧。
    12. ^ Triumph Tour (1981) - Tito Jackson Official Website
    13. ^ Tony "Thunder Smith": Lou Reed's Sensitive Powerhouse”. Modern Drummer Magazine (2011年1月24日). 2015年11月18日閲覧。
    14. ^ JACKSONS | full Official Chart History | Official Charts Company