ドレフォン
ドレフォン | ||||||||||||
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2016年BCスプリント出走時 | ||||||||||||
欧字表記 | Drefong[1] | |||||||||||
品種 | サラブレッド | |||||||||||
性別 | 牡 | |||||||||||
毛色 | 鹿毛 | |||||||||||
生誕 | 2013年2月19日 | |||||||||||
父 | Gio Ponti | |||||||||||
母 | Eltimaas | |||||||||||
母の父 | Ghostzapper | |||||||||||
生国 | アメリカ合衆国 | |||||||||||
生産者 |
Frederick M Allor, Michael T Barnett & Anthony M Warrender[2] | |||||||||||
馬主 | Baoma Corporation[2] | |||||||||||
調教師 | ボブ・バファート[2] | |||||||||||
競走成績 | ||||||||||||
タイトル | エクリプス賞最優秀短距離馬(2016年) | |||||||||||
生涯成績 | 9戦6勝 | |||||||||||
獲得賞金 | $1,538,385[2] | |||||||||||
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ドレフォン(欧字名:Drefong、2013年2月19日 - )はアメリカ生産の競走馬、種牡馬[1]。主な勝ち鞍は2016年のブリーダーズカップ・スプリント、キングズビショップステークス、2017年のフォアゴーステークス[1]。
競走馬時代
[編集]2014年9月のキーンランド1歳馬セールで45万ドルで落札される[3]。始皇帝の7頭の所有馬のなかで最も速かったとされる「追風」にちなみ、中国語で「ドレフォン」と命名された[4]。米国の名門ボブ・バファート厩舎から2015年10月にデビューし、2戦目で初勝利を挙げる[5]。
2016年8月のキングズビショップステークス(G1)では、1分21秒25の好時計で快勝し、初の重賞制覇をG1競走で飾った[5]。続くブリーダーズカップ・スプリント(G1)では主戦のマイク・スミスが1番人気のマゾヒスティック(Masochistic)に騎乗のため、2歳時以来となるマーティン・ガルシアが手綱を取った。レースでは激しい先行争いを制し、2着入線(7着に降着)のマゾヒスティックに1馬身1/4差をつけて優勝した[6]。この勝利によって同年の成績を4戦4勝とし、エクリプス賞最優秀短距離馬に選出された[7]。
2017年は復帰戦のビングクロスビーステークス(G1)ではスタート直後のラチのない合流地点で内側に切れ込もうとして落馬・競走中止のアクシデントに見舞われるが、人馬ともに身体に異常はなかった[8]。次戦のフォアゴーステークス(G1)は4馬身差で楽勝し、ブリーダーズカップ・スプリントで連覇に挑んだが6着に敗退。このレースを最後に現役を引退した[9]。
競走馬としては、特にスタートダッシュと二の脚の速さに定評があった[5]。
競走成績
[編集]以下の内容は、EQUIBASEの情報[2]に基づく。
出走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離 | 着順 | 騎手 | 着差 | 1着(2着)馬 |
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2015.10.24 | サンタアニタ | 未勝利 | ダ5.5f | 5着 | M.ガルシア | 4馬身3/4 | Mac Daddy Mac | |
11.14 | デルマー | 未勝利 | ダ6f | 1着 | M.ガルシア | 9馬身1/2 | (Blue Navy Blue) | |
2016. 5.30 | サンタアニタ | アローワンス・オプショナルクレーミング | ダ6f | 1着 | M.スミス | 3馬身1/2 | (Forest Blue) | |
7. 4 | サンタアニタ | アローワンス・オプショナルクレーミング | ダ6f | 1着 | M.スミス | 5馬身1/4 | (The Gomper) | |
8.27 | サラトガ | キングズビショップステークス | G1 | ダ7f | 1着 | M.スミス | 3馬身1/4 | (Economic Model) |
11. 5 | サンタアニタ | ブリーダーズカップ・スプリント | G1 | ダ6f | 1着 | M.ガルシア | 1馬身1/4 | Mind Your Biscuits |
2017. 7.29 | デルマー | ビングクロスビーステークス | G1 | ダ6f | 中止 | M.スミス | Ransom the Moon | |
8.26 | サラトガ | フォアゴーステークス | G1 | ダ7f | 1着 | M.スミス | 4馬身 | (Awesome Slew) |
11. 4 | デルマー | ブリーダーズカップ・スプリント | G1 | ダ6f | 6着 | M.スミス | 7馬身3/4 | Roy H |
種牡馬時代
[編集]社台グループが購入し、2017年12月22日に社台スタリオンステーションに到着。同スタリオンの関係者は「突出したスピードがあったために短距離を走っていましたが、母父がゴーストザッパーで距離に対応する産駒も出てくるし、とにかく馬体、フットワーク、現役時のレース内容が素晴らしく、血統面から産駒が日本の芝レースで活躍する下地が十分にあります」とコメントした[9]。米国からの輸入種牡馬が社台スタリオンステーションに導入されたのは2003年供用開始のウォーエンブレム、スウェプトオーヴァーボード以来15年ぶりのことである[10]。
初年度である2018年の種付け料は受胎条件300万円(フリーリターン特約付)に設定され[5]、207頭に種付けを行った[11]。初年度産駒がデビューを迎える2021年4月時点で血統登録された産駒は127頭となり、この年にデビューする新種牡馬の中でコパノリッキーに次ぐ2位となった[12]。
2021年6月12日、東京競馬第5R(芝1400m)を白毛のハイアムズビーチ(母・ユキチャン)が勝利して産駒の初勝利を挙げた[13]。
2021年9月4日、札幌2歳ステークスをジオグリフが制し、2022年4月17日には同馬が皐月賞も制し、初年度産駒から重賞ならびにG1勝利を挙げることとなった[14][15]。
主な産駒
[編集]太字はGI競走を示す
グレード制重賞優勝馬
[編集]- 2019年産
- 2021年産
地方重賞優勝馬
[編集]- 2019年産
- 2020年産
- 2021年産
- ミチノアンジュ(2024年ユングフラウ賞)
- 2022年産
- カワテンマックス(2024年ゴールドウィング賞)
血統表
[編集]ドレフォンの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ストームキャット系 |
[§ 2] | ||
父 Gio Ponti 2005 鹿毛 |
父の父 Tale of the Cat1994 黒鹿毛 |
Storm Cat | Storm Bird | |
Terlingua | ||||
Yarn | Mr. Prospector | |||
Narrate | ||||
父の母 Chipeta Springs1989 鹿毛 |
Alydar | Raise a Native | ||
Sweet Tooth | ||||
Salt Spring | Salt Marsh | |||
Jungle Mythologic | ||||
母 Eltimaas 2007 鹿毛 |
Ghostzapper 2000 鹿毛 |
Awesome Again | Deputy Minister | |
Primal Force | ||||
Baby Zip | Relaunch | |||
Thirty Zip | ||||
母の母 Najecam1993 栗毛 |
Trempolino | Sharpen Up | ||
Trephine | ||||
Sue Warner | Forli | |||
Bitty Girl | ||||
母系(F-No.) | (FN:1-n) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Raise a Native5・4(父内)Vice Regent・ヴァイスリーガル5・5(母内) | [§ 4] | ||
出典 |
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- 叔父アクションディスデイは2003年のブリーダーズカップ・ジュヴェナイル(G1)の優勝馬[5]。
参考
[編集]- ^ a b c ドレフォン(USA)|JBISサーチ(JBIS-Search)
- ^ a b c d e “Drefong (KY)”. equibase.com. Equibase Company LLC.. 2018年5月13日閲覧。
- ^ 最優秀短距離馬ドレフォン、社台スタリオンステーションで供用(アメリカ・日本). 公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナル(2017年12月7日付). 2019年1月31日閲覧
- ^ 『優駿』2022年6月号 p.115
- ^ a b c d e 社台スタリオンステーションにドレフォンがスタッドイン. 競走馬のふるさと案内所(2017年12月25日付). 2018年5月13日閲覧
- ^ Equibase | Charts. 2018年5月18日閲覧
- ^ ドレフォン-種牡馬・産駒. 社台スタリオンステーション. 2018年5月13日閲覧
- ^ Ransom the Moon takes the win in eventful Bing Crosby Stakes. Horse Racing Nation(July 29, 2017). 2018年5月13日閲覧
- ^ a b 米G1馬ドレフォン、社台SSで種牡馬入り. ニッカンスポーツ(2017年11月30日付). 2018年5月13日閲覧
- ^ 新種牡馬ドレフォン「素晴らしい」15年ぶり米国産. ニッカンスポーツ(2018年2月7日付). 2018年5月13日閲覧
- ^ 【2018年度の種付頭数】~社台スタリオンステーション編. 馬市.com(2018年10月16日付). 2019年1月31日閲覧
- ^ “2021年のファーストシーズンサイアー”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2021年4月15日閲覧。
- ^ “【東京5R新馬戦結果】白毛のハイアムズビーチがデビューV! 新種牡馬ドレフォン産駒初勝利 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年6月12日閲覧。
- ^ “【皐月賞】福永ジオグリフ 鮮やか差し切り1冠奪取!ドレフォン産駒初のG1制覇達成 - スポニチ Sponichi Annex ギャンブル”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年4月18日閲覧。
- ^ “【皐月賞】ノーザンFはエフフォーリアに続き連覇、新種牡馬ドレフォン産駒Vに吉田代表も歓喜 - 3歳馬特集 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2022年4月18日閲覧。
- ^ “ジオグリフ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年9月5日閲覧。
- ^ “サーフズアップ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年5月11日閲覧。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post