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ルース・レンデル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バーバラ・ヴァインから転送)
ルース・レンデル
(Ruth Rendell)
ルース・レンデル(1985年)
ペンネーム バーバラ・ヴァイン(Barbara Vine)
誕生 (1930-02-17) 1930年2月17日
イギリスの旗 ロンドンサウス・ウッドフォード
死没 (2015-05-02) 2015年5月2日(85歳没)
イギリスの旗 ロンドン
職業 小説家
推理作家
言語 英語
国籍 イギリスの旗 イギリス
活動期間 1964年 - 2015年
ジャンル サイコスリラー、ミステリ
代表作 ウェクスフォード警部シリーズ
主な受賞歴 ゴールド・ダガー賞(1976年・1986年)
デビュー作 『薔薇の殺意』(1964年
テンプレートを表示
ルース・レンデル 2007

ルース・レンデル(Ruth Rendell、1930年2月17日 - 2015年5月2日)は、イギリス推理作家。出身はロンドンバーバラ・ヴァイン(Barbara Vine)名義でも作品を発表している。

1930年スウェーデン生まれ、デンマーク育ちの母とイギリス人の父との間に生まれる。両親はともに教師。エセックス・ラウトンの女子校卒業後、地元紙 "Chigwell Times" の記者となる。1964年、『薔薇の殺意』で小説家デビュー[1]

20歳の時に夫ドン・レンデルと結婚、息子をもうける。1975年に離婚するが、後に復縁する。息子はアメリカコロラド州ソーシャルワーカーをしている。代表作はウェクスフォード警部シリーズ。1997年、一代貴族に叙される。2015年5月2日死去。85歳没[1]

著作リスト

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長編小説

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# 邦題 原題 刊行年
イギリスの旗
刊行年月
日本の旗
訳者 出版社
日本の旗
1 絵に描いた悪魔 To Fear a Painted Devil 1965年 1986年2月 小泉喜美子 角川文庫
2 虚栄は死なず Vanity Dies Hard 1965年 1988年3月 富永和子 光文社文庫
3 死のひそむ家 The Secret House of Death 1968年 1987年9月 成川裕子 創元推理文庫
4 悪夢の宿る巣 One Across, Two Down 1971年 1987年6月 小尾芙佐 角川文庫
5 緑の檻 The Face of Trespass 1974年 1988年7月 山本楡美子 角川文庫
6 わが目の悪魔 A Demon in my View 1976年 1982年6月 深町眞理子 角川文庫
7 ロウフィールド館の惨劇 A Judgement In Stone 1977年 1984年6月 小尾芙佐 角川文庫
8 死のカルテット Make Death Love Me 1979年 1985年11月 小尾芙佐 角川文庫
9 地獄の湖 The Lake of Darkness 1980年 1986年5月 小尾芙佐 角川文庫
10 荒野の絞首人 Master of the Moor 1982年 1985年8月 小泉喜美子 角川文庫
11 殺す人形 The Killing Doll 1984年 1985年12月 青木久恵 早川書房
12 身代りの樹 The Tree of Hands 1984年 1986年4月 秋津知子 早川書房
13 引き攣る肉 Live Flesh 1986年 1988年4月 小尾芙佐 角川文庫
14 死を誘う暗号 Talking to Strange Men 1987年 1992年10月 小尾芙佐 角川文庫
15 ハートストーン Heartstones 1987年 1989年12月 古屋美登里 福武書店
16 石の微笑 The Bridesmaid 1989年 1996年5月 羽田詩津子 角川文庫
17 求婚する男 Going Wrong 1990年 1996年5月 羽田詩津子 角川文庫
18 殺意を呼ぶ館 The Crocodile Bird 1993年 1999年4月 小尾芙佐 扶桑社
19 街への鍵 The Keys to the Street 1996年 2015年8月 山本やよい 早川書房
20 心地よい眺め A Sight for Sore Eyes 1998年 2003年8月 茅律子 早川書房
21 Adam and Eve and Pinch Me 2001年
22 The Rottweiler 2003年
23 Thirteen Steps Down 2004年
24 The Water's Lovely 2006年
25 The Thief 2006年
26 Portobello 2008年
27 Tigerlily's Orchids 2010年
28 The St Zita Society 2012年

ウェクスフォード・シリーズ

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# 邦題 原題 刊行年
イギリスの旗
刊行年月
日本の旗
訳者 出版社
日本の旗
1 薔薇の殺意 From Doon With Death 1964年 1981年12月 深町眞理子 角川文庫
2 死が二人を別つまで A New Lease of Death 1969年 1987年6月 高田恵子 創元推理文庫
3 運命のチェスボード Wolf to the Slaughter 1967年 1987年4月 高田恵子 創元推理文庫
4 友は永遠(とわ)に The Best Man to Die 1969年 1988年4月 沼尻素子 光文社文庫
死を望まれた男 1988年9月 高田恵子 創元推理文庫
5 罪人のおののき A Guilty Thing Surprised 1970年 1988年8月 成川裕子 創元推理文庫
6 もはや死は存在しない No More Dying Then 1971年 1987年1月 深町眞理子 角川文庫
7 ひとたび人を殺さば Murder Being Once Done 1972年 1980年9月 深町眞理子 角川文庫
8 偽りと死のバラッド Some Lie and Some Die 1973年 1987年9月 深町眞理子 角川文庫
9 指に傷のある女 Shake Hands Forever 1975年 1986年1月 深町眞理子 角川文庫
10 乙女の悲劇 A Sleeping Life 1979年 1983年3月 深町眞理子 角川文庫
11 仕組まれた死の罠 Put on by Cunning 1981年 1988年6月 深町眞理子 角川文庫
12 マンダリンの囁き The Speaker of Mandarin 1983年 1985年4月 吉野美恵子 早川書房
13 無慈悲な鴉 An Unkindness of Ravens 1985年 1987年5月 吉野美恵子 早川書房
14 惨劇のヴェール The Veiled One 1988年 1989年12月 深町眞理子 角川文庫
15 眠れる森の惨劇 Kissing the Gunner's Daughter 1992年 2000年4月 宇佐川晶子 角川文庫
16 シミソラ Simisola 1994年 2001年3月 宇佐川晶子 角川文庫
17 聖なる森 Road Rage 1997年 1999年7月 吉野美恵子 早川書房
18 悪意の傷跡 Harm Done 1999年 2002年12月 吉野美恵子 早川書房
19 The Babes in the Wood 2002年
20 End in Tears 2005年
21 Not in the Flesh 2007年
22 The Monster in the Box 2009年
23 The Vault 2011年

バーバラ・ヴァイン名義

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# 邦題 原題 刊行年
イギリスの旗
刊行年月
日本の旗
訳者 出版社
日本の旗
1 死との抱擁 A Dark-Adapted Eye 1986年 1988年8月 大村美根子 角川文庫
2 運命の倒置法 A Fatal Inversion 1987年 1991年5月 大村美根子 角川文庫
3 階段の家 The House of Stairs 1988年 1990年6月 山本俊子 角川文庫
4 哀しきギャロウグラス Gallowglass 1990年 1993年11月 幸田敦子 角川文庫
5 ソロモン王の絨毯 King Solomon's Carpet 1991年 2001年10月 羽田詩津子 角川文庫
6 アスタの日記 Asta's Book 1993年 1997年2月 榊優子 扶桑社
7 長い夜の果てに No Night is Too Long 1994年 1998年3月 榊優子 扶桑社
8 ステラの遺産 The Brimstone Wedding 1995年 1999年3月 富永和子 早川書房
9 煙突掃除の少年 The Chimney-sweeper's Boy 1998年 2002年2月 富永和子 早川書房
10 Grasshopper 2000年
11 The Blood Doctor 2002年
12 The Minotaur 2005年
13 The Birthday Party 2008年
14 The Child's Child 2012年

短編集

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レンデル傑作集1 カーテンが降りて (The Fallen Curtain ) (イギリスの旗 1976年 / 日本の旗 1988年5月 角川文庫)
# 邦題 原題 訳者
1 カーテンが降りて The Fallen Curtain 深町眞理子
2 誰がそんなことを People Don't Do Such Things 吉野美恵子
3 悪い心臓 A Bad Heart 山本俊子
4 用心の過ぎた女 You Can't Be Too Careful 吉浦澄子
5 生きうつし Divided We Stand 吉浦澄子
6 はえとり草 The Venus's-Fly Trap 風見潤
7 しがみつく女 The Clinging Woman 羽田詩津子
8 酢の母 The Vinegar Mother 羽田詩津子
9 コインの落ちる時 The Fall of a Coin 後藤安彦
10 人間に近いもの Almost Human 羽田詩津子
11 分裂は勝ち The Double 山本俊子
Means of Evil (1979)
# 邦題 原題 訳者
1 悪の手段 Means of Evil 深町眞理子
2 Old Wives Tales
3 赤毛の坊やとチョークの輪 Ginger and the Kingsmarkham Chalk Circle 山本俊子
4 Achilles Heel
5 結婚式のあとで When the Wedding Was Over 深町眞理子
レンデル傑作集2 熱病の木 (The Fever Tree ) (イギリスの旗 1982年 / 日本の旗 1988年12月 角川文庫)
# 邦題 原題 訳者
1 熱病の木 The Fever Tree 小尾芙佐
2 最後の審判 The Dreadful Day of Judgement 羽田詩津子
3 私からの贈り物 A Glowing Future 小尾芙佐
4 女を脅した男 An Outside Interest 酒匂真理子
5 不幸な暗号 A Case of Coincidence 小沢瑞穂
6 毒を愛した少年 Thornapple 酒匂真理子
7 メイとジェーン May and June 羽田詩津子
8 悪魔の編み針 A Needle for the Devil 山本俊子
9 思い出のベンチ Front Seat 伴とよ子
10 絵具箱の館 Paintbox Place 大村美根子
11 タイプがちがう The Wrong Category 深町眞理子
レンデル傑作集3 女ともだち (The New Girlfriend ) (イギリスの旗 1985年 / 日本の旗 1989年4月 角川文庫)
# 邦題 原題 訳者
1 女ともだち The New Girl Friend 酒匂真理子
2 ダーク・ブルーの香り A Dark Blue Perfume 風間英美子
3 四十年後 The Orchard Walls 深町眞理子
4 殺意の棲む家 Hare's House 羽田詩津子
5 ポッター亭の晩餐 Dinner at Potters 宮脇孝雄
6 口笛を吹く男 The Whistler 羽田詩津子
7 時計は苛む The Convolvulus Clock 酒匂真理子
8 狼のように Loopy 山本俊子
9 フェン・ホール Fen Hall 中井京子
10 父の日 Father's Day 深町眞理子
11 ケファンダへの緑の道 The Green Road to Quephanda 酒匂真理子
The Copper Peacock (1991)
# 邦題 原題 訳者
1 黄色い百合 A Pair of Yellow Lillies 深町眞理子
2 紙細工の家 Paperwork 深町眞理子
3 子守り Mother's Help 小尾芙佐
4 女王万歳 Long Live the Queen 大村美奈子
5 苦い黄昏 Dying Happy 小沢瑞穂
6 孔雀の栞 The Copper Peacock 小尾芙佐
7 雑草 Weeds 深町眞理子
8 フィッシュ・シッター The Fish-Sitter 深町眞理子
9 An Unwanted Woman
Blood Lines (1995)
# 邦題 原題 訳者
1 Blood lines
2 リジーの愛人 Lizzie's Lover 深町眞理子
3 かけらと切れ端 Shreds and Slivers 深町眞理子
4 燃えさしは危険 Burning End 深町眞理子
5 The Man Who Was The God Of Love
6 留守宅管理人 The Carer 深町眞理子
7 大いなる遺産 Expectations 深町眞理子
8 衣装 Clothes 小尾芙佐
9 許容限界 Unacceptable Levels 深町眞理子
10 正直なところ… In All Honesty 深町眞理子
11 The Strawberry Tree
女を脅した男(日本オリジナル短編集、1998年10月 光文社文庫)
# 邦題 原題 訳者
1 女ともだち The New Girl Friend 酒匂真理子
2 女を脅した男 The Man Who Frightened Woman 酒匂真理子
3 父の日 Father's Day 酒匂真理子
4 時計は苛む The Convolvulus Clock 酒匂真理子
5 雑草 Weeds 深町眞理子
6 愛の神 The Man Who Was the God of Love 深町眞理子
7 カーテンが降りて The Fallen Curtain 深町眞理子
8 ウェクスフォードの休日 Inspecter Wexford on Holiday 小尾芙佐
9 藁をもつかむ Clutching at Straws 小尾芙佐
10 もとめられぬ女 An Unwanted Woman 深町眞理子
11 追いつめられて The Mouse in the Corner 宇佐川晶子
Piranha to Scurfy (2000)
# 邦題 原題 訳者
1 ブリタニカ第八巻 Piranha to Scurfy 富永和子
2 Computer Seance
3 Fair Exchange
4 The Wink
5 Catamount
6 ウォルターの脚 Walter's Leg 小尾芙佐
7 The Professional
8 The Beach Butler
9 星座スカーフ The Astronomical Scarf 小尾芙佐
10 High Mysterious Union
11 Myth
  • Collected Short Stories, Volume 1 (2006)
  • Collected Short Stories, Volume 2 (2008)

未収録短編

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  • 1975年 A Drop Too Much 「落し穴にご用心」
  • 1977年 The Irony of Fate「運命の皮肉」
  • 1977年 The Haunting of Shawley Rectory 「ショーリー司祭館の幽霊」

ノンフィクション

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  • 1989年 Ruth Rendell's Suffolk
  • 1989年 Undermining the Central Line
  • 1995年 The Reason Why: An Anthology of the Murderous Mind

映像化された作品

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映画

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  • A Judgement In Store (1986年 アメリカ) 『ロウフィールド館の惨劇 パラノイド殺人事件』
  • Tree of Hands (1989年 イギリス) 『身代わりの樹』
  • Der Mann nebenan (1991年 ドイツ=アメリカ) 『わが目の悪魔
  • La Cérémonie (1995年 フランス=ドイツ) 『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇
  • Live Flesh (1997年 スペイン=フランス) 『ライブ・フレッシュ
  • La Demoiselle d'honneur (2004年 フランス) 『石の微笑
  • Une nouvelle amie (2014年 フランス) 『彼は秘密の女ともだち』

ウェクスフォード警部シリーズ

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  • VOL.1 運命のチェスボード
  • VOL.2 罪人のおののき
  • VOL.3 指に傷のある女
  • VOL.4 すりかえられた泣き声
  • VOL.5 もはや死は存在しない
  • VOL.6 惨劇のヴェール
  • VOL.7 乙女の悲劇
  • VOL.8 偽りと死のバラッド
  • VOL.9 友は永遠に
  • VOL.10 無慈悲な鴉
  • VOL.11 仕組まれた死の罠
  • スペシャル(1) シミソラ
  • スペシャル(2) 聖なる森

受賞・ノミネート歴

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英語圏

  • 1975年 - 「カーテンが降りて」でエドガー賞 短編賞受賞
  • 1976年 - 『わが目の悪魔』でゴールド・ダガー賞受賞
  • 1979年 - 『乙女の悲劇』でエドガー賞 長編賞ノミネート
  • 1980年 - 『死のカルテット』でエドガー賞 長編賞ノミネート、マルティン・ベック賞受賞
  • 1981年 - 『地獄の湖』で Arts Council National Book Award for Genre Fiction
  • 1984年 - 『身代りの樹』でシルバー・ダガー賞受賞
  • 1984年 - 「女ともだち」でエドガー賞 短編賞受賞
  • 1986年 - 『引き攣る肉』でゴールド・ダガー賞受賞
  • 1986年 - 『身代りの樹』『無慈悲な鴉』でエドガー賞 長編賞ノミネート(二作同時ノミネート)
  • 1987年 - 『死との抱擁』でエドガー賞 長編賞ノミネート
  • 1987年 - 『運命の倒置法』でゴールド・ダガー賞受賞
  • 1988年 - 『階段の家』で Angel Award 受賞
  • 1990年 - Sunday Times Award for Literary Excellence
  • 1991年 - 『ソロモン王の絨毯』でゴールド・ダガー賞受賞
  • 1991年 - カルティエ・ダイアモンド・ダガー賞(功労賞)受賞
  • 1996年 - CBE受章
  • 1997年 - アメリカ探偵作家クラブ巨匠賞受賞
  • 2004年 - ガムシュー賞功労賞受賞
  • 2005年 - 『運命の倒置法』でダガー・オブ・ダガー賞ノミネート(ゴールド・ダガー賞受賞作の中から最優秀作が選ばれる)
  • 2007年 - "The Minotaur" でガムシュー賞受賞
  • 2007年 - Theakston's Old Peculier Crime Novel of the Year Award (longlist): End in Tears
  • 2010年 - Lost Man Booker Prize (longlist)[5]: A Guilty Thing Surprised

非英語圏

出典

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外部リンク

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