プリンセスオリビア
プリンセスオリビア | |
---|---|
欧字表記 | Princess Olivia[1] |
品種 | サラブレッド[1] |
性別 | 牝[1] |
毛色 | 栗毛[1] |
生誕 | 1995年2月20日[1] |
死没 | 2016年1月3日(21歳没) |
父 | リシウス[1] |
母 | Dance Image[1] |
母の父 | Sadler's Wells[1] |
生国 | アメリカ合衆国[1] |
生産者 | Richard J.M. Poulson[1][2] |
馬主 | Don Ryan Duff[2] |
調教師 | Garry W. Simms[2] |
競走成績 | |
生涯成績 | 24戦3勝[1] |
プリンセスオリビア(欧字名:Princess Olivia、1995年2月20日 - 2016年1月3日)は、アメリカ合衆国の競走馬、アメリカ合衆国および日本の繁殖牝馬[1]。
現役時は24戦3勝の戦績を残し、引退後は繁殖牝馬として、フラワーアレイ、トーセンラー、スピルバーグの3頭のGI優勝馬を輩出した。
経歴
[編集]競走馬時代
[編集]1997年にデビュー。現役時はアメリカ合衆国で24戦し3勝を挙げたが、重賞勝ちなどの顕著な成績を収めることはなく、1999年に引退した。
繁殖牝馬時代
[編集]引退後はアメリカで繁殖牝馬となり、同地では4頭の産駒を残した。そのうち、フラワーアレイはG1・トラヴァーズステークス制覇など重賞4勝を挙げる活躍を見せた。なお、種牡馬となったフラワーアレイの産駒には、2012年のケンタッキーダービーを制し、日本で種牡馬として繋養されたアイルハヴアナザーや、2011年のアッシュランドステークスを制し、日本で繁殖牝馬となると、GI級競走4勝を挙げたラッキーライラックを産んだライラックスアンドレースなどがいる。
その後、2005年頃に社台ファームに売却され、モナシーマウンテンとの仔を受胎した状態で日本に輸入された。この仔は死産となってしまうが、翌年はシンボリクリスエスとの牝駒(ブルーミングアレー)を無事に出産した。ブルーミングアレーは社台レースホースの募集馬[注 1]となり[3]、競走馬としてデビュー。2009年から2011年にかけて走り、11戦4勝2着4回、重賞以外では連対を外さない[注 2]堅実な戦績を残して引退、繁殖牝馬となった。すると、2016年産のランブリングアレーが2021年の中山牝馬ステークスを制し[4]、母の成し遂げなかった重賞制覇を果たしたほか、同年のヴィクトリアマイルでは10番人気ながら2着となるなど活躍を見せた。
その後、2008年と2009年には続けて牡馬を出産。それぞれ島川隆哉、山本英俊の所有馬となり、「トーセンラー」、「スピルバーグ」の名でデビュー。そして、トーセンラーは2013年のマイルチャンピオンシップ[5]を、スピルバーグは2014年の天皇賞・秋[6]を制しいずれもGIホースとなった。
一方、プリンセスオリビアはスピルバーグを産んで以降不受胎と流産を繰り返すようになった。後年はスウィフトカレント、マルカシェンクといった種牡馬が種付けされたものの、スピルバーグより下の仔を出すことはなかった。そして、2016年1月3日に死亡した[7]。21歳没。
繁殖成績
[編集]馬名 | 生年 | 性 | 毛色 | 父 | 馬主 | 厩舎 | 戦績 | 出典 | |
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初仔 | He's Souper | 2001年 | 騸 | 芦毛 | Alphabet Soup | Steve Fugitte | john Fahey | 56戦6勝 | [8] |
2番仔 | Flower Alley | 2002年 | 牡 | 栗毛 | Distorted Humor | Melnyk Racing Stables, Inc. | Todd A. Pletcher | 14戦5勝(種牡馬) | [9] |
3番仔 | Ludington | 2003年 | 騸 | 黒鹿毛 | Black Minnaloushe | Amaty Racing Stables | Sandino R. Hernandez, Jr. | 26戦6勝 | [10] |
4番仔 | Flowerette | 2004年 | 牝 | 鹿毛 | Victory Gallop | 不出走(繁殖) | [11] | ||
5番仔 | ブルーミングアレー | 2007年 | 牝 | 鹿毛 | シンボリクリスエス | (有)社台レースホース | 美浦・小島茂之 | 11戦4勝(繁殖) | [12] |
6番仔 | トーセンラー | 2008年 | 牡 | 鹿毛 | ディープインパクト | 島川隆哉 | 栗東・藤原英昭 | 25戦4勝(種牡馬) | [13] |
7番仔 | スピルバーグ | 2009年 | 牡 | 鹿毛 | 山本英俊 | 美浦・藤沢和雄 | 18戦6勝(種牡馬) | [14] |
血統表
[編集]プリンセスオリビア (Princess Olivia)の血統 |
(血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ミスタープロスペクター系 |
[§ 2] | ||
父 Lycius 1988 栗毛 |
父の父 Mr. Prospector1970 鹿毛 |
Raise a Native | Native Dancer | |
Raise You | ||||
Gold Digger | Nashua | |||
Sequence | ||||
父の母 Lypatia1975 鹿毛 |
Lyphard | Northern Dancer | ||
Goofed | ||||
Hypatia | *ハイハツト | |||
Purple Queen | ||||
母 Dance Image 1990 鹿毛 |
Sadler's Wells 1981 鹿毛 |
Northern Dancer | Nearctic | |
Natalma | ||||
Fairy Bridge | Bold Reason | |||
Special | ||||
母の母 Diamond Spring1977 栗毛 |
Vaguely Noble | *ヴイエナ | ||
Noble Lassie | ||||
Dumfries | Reviewer | |||
Goofed | ||||
母系(F-No.) | (FN:F17-b) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Northern Dancer 4×3 Goofed 4×4 Native Dancer 4×5 Nearco 5・5(母内) |
[§ 4] | ||
出典 |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l “プリンセスオリビア”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年10月2日閲覧。
- ^ a b c Princess Olivia (KY) - EQUIBASE、2022年10月2日閲覧。
- ^ ブルーミングアレーの情報 - 社台サラブレッドクラブ、2022年10月20日閲覧。
- ^ 【中山牝馬S】ランブリングアレー&武豊が不良馬場を大外一気で差し切りV - サンスポZBAT、2022年10月21日閲覧。
- ^ 武豊がG1通算100勝 マイルCS、トーセンラーV - 日本経済新聞、2022年10月21日閲覧。
- ^ 【天皇賞・秋(GI)】(東京)~スピルバーグがGI初制覇 - ラジオNIKKEI、2022年10月21日閲覧。
- ^ プリンセスオリビア(USA) - 血統書サービス、2022年10月21日閲覧。
- ^ “He's Souper(USA)”. JBISサーチ. 2024年3月2日閲覧。
- ^ “Flower Alley(USA)”. JBISサーチ. 2024年3月2日閲覧。
- ^ “Ludington(USA)”. JBISサーチ. 2024年3月2日閲覧。
- ^ “Flowerette(USA)”. JBISサーチ. 2024年3月2日閲覧。
- ^ “ブルーミングアレー”. JBISサーチ. 2024年3月2日閲覧。
- ^ “トーセンラー”. JBISサーチ. 2024年3月2日閲覧。
- ^ “スピルバーグ”. JBISサーチ. 2024年3月2日閲覧。
- ^ a b c “プリンセスオリビア(USA) 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年10月21日閲覧。
- ^ a b c d “プリンセスオリビアの血統表”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2022年10月1日閲覧。
関連項目
[編集]- ビワハイジ、クリソプレーズ、スカーレットブーケ、ハルーワスウィート、シーザリオ、トキオリアリティー、ラヴズオンリーミー、ホワイトウォーターアフェア - 国際保護馬名に指定された、日本で繋養された繁殖牝馬
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post