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ペインテドブラック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ペインテドブラック
1999年11月7日 京都競馬場
欧字表記 Painted Black[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 栗毛[1]
生誕 1996年5月13日(28歳)[1]
登録日 1998年10月15日
抹消日 2002年5月18日
サンデーサイレンス[1]
オークツリー[1]
母の父 リアルシャダイ[1]
生国 日本の旗 日本北海道千歳市[1]
生産者 社台ファーム[1]
馬主 池谷誠一[1]
調教師 鈴木康弘美浦[1]
厩務員 古谷由[2]
競走成績
生涯成績 14戦4勝[1]
獲得賞金 1億3221万7000円[1]
勝ち鞍
GII ステイヤーズS 1999年
GIII 青葉賞 1999年
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ペインテドブラック(欧字名:Painted Black1996年5月13日 - )は、日本競走馬、日本およびニュージーランド種牡馬[1]。主な勝ち鞍は1999年青葉賞ステイヤーズステークス

馬名の由来はローリング・ストーンズの楽曲である「Paint it Black」であるが[3]、馬名登録文字数の制限や、馬主の「サンデーサイレンス産駒は黒鹿毛や青鹿毛のような黒っぽい馬の方が走るイメージがある」という考えから、栗毛の本馬に「黒塗り」とも読める「Painted Black」という馬名が与えられた。

経歴

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競走馬時代

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1999年1月9日の4歳新馬でデビュー勝ち。2戦目は3着に終わるが、続く条件戦を勝ち、若草ステークスに挑むが再度2着に終わる。関西馬優勢で推移する中、クラシック東の最終兵器の期待を受けて青葉賞に出走。斜行で審議となるが(後述)ハナ差で重賞勝利となった。しかし、日本ダービーでは7着に終わる。

秋は京都大賞典菊花賞と出走するが9着、7着と平凡な成績に終わり、その後はステイヤーズステークスへ出走した。皐月賞を勝ち、ダービー3着、菊花賞2着のテイエムオペラオーが単勝1.1倍の断然人気となるが、3番手からテイエムオペラオーの追撃をクビ差退けて重賞2勝目を挙げた。

しかし、2000年最初の日経新春杯は1番人気に推されたが6着に敗れた。その後、屈腱炎を発症し、1年11ヶ月の長期休養を余儀なくされる。2001年12月に復帰するが、4戦して一度も掲示板に載ることはなく、2002年3月23日日経賞8着を最後に現役を引退した。

引退後

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引退後はニュージーランドのAshwell Farmで種牡馬入り。産駒の中からBiancaがオーストラリアニューキャッスル競馬場で行われたニューキャッスルゴールドカップ (G3) で優勝するなど活躍している[4]

現在はニュージーランドのGreenacres Studで種牡馬として繋養されている。

青葉賞の斜行

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青葉賞では、直線に入り口から内にいたマイネルシアターとのマッチレースとなったが、外のペインテドブラックがずっと内側に斜行し、マイネルシアターの進路を押圧して妨害。馬場の真ん中で争っていた筈の両馬はゴールした時点では内ラチギリギリの位置まで移動していた。これについて審議が行われ、最終的には降着にはならなかったが、騎手の加藤和宏に対しては悪質なラフプレーとして過怠金10万円が課せられた。この年から過怠金の上限が5万円から10万円に引き上げられており、適用第一号となっている[5]

なお、2008年オークスで優勝したトールポピーの斜行について、降着なし、騎手の池添謙一が騎乗停止2日の処分を受けたが、その処分について、ペインテドブラックとマイネルシアターの青葉賞が近いものと説明されている[6]

ただし、後年加藤が述懐したところによると、ペインテドブラックは「デビュー前から調教などで他馬が前や横に居ると、その馬に寄って行ってしまうところがあった」とのことで、青葉賞でもその癖が出てしまった結果あのような進路取りになった、と語っている[7]

競走成績

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年月日 競馬場 競走名 頭数 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量
[kg]
距離(馬場) タイム
(上り3F)
タイム
勝ち馬/(2着馬)
1999.01.09 中山 4歳新馬 16 13.0 (5人) 01着 加藤和宏 55 芝1800m(良) 1:54.5 (36.7) -0.0 (エイシンメルボルン)
0000.02.13 東京 ゆりかもめ賞 500万下 11 03.7 (2人) 03着 加藤和宏 55 芝2400m(良) 2:31.7 (34.9) -0.3 ホットシークレット
0000.03.14 中山 水仙賞 500万下 12 04.4 (3人) 01着 加藤和宏 55 芝2200m(良) 2:18.4 (35.4) -0.2 (ディナージャケット)
0000.04.17 阪神 若草S OP 12 02.2 (1人) 02着 加藤和宏 55 芝2200m(良) 2:15.3 (35.3) -0.1 ホットシークレット
0000.05.08 東京 青葉賞 GIII 15 02.5 (1人) 01着 加藤和宏 56 芝2400m(良) 2:27.4 (34.6) -0.0 (マイネルシアター)
0000.06.06 東京 東京優駿 GI 18 10.3 (5人) 07着 加藤和宏 57 芝2400m(良) 2:26.4 (36.2) -1.1 アドマイヤベガ
0000.10.10 京都 京都大賞典 GII 10 81.6 (9人) 09着 加藤和宏 55 芝2400m(良) 2:25.2 (34.4) -0.9 ツルマルツヨシ
0000.11.07 京都 菊花賞 GI 15 45.9 (9人) 07着 加藤和宏 57 芝3000m(良) 3:08.4 (34.8) -0.8 ナリタトップロード
0000.12.04 中山 ステイヤーズS GII 14 13.8 (3人) 01着 横山典弘 55 芝3600m(良) 3:46.2 (35.9) -0.0 テイエムオペラオー
2000.01.16 京都 日経新春杯 GII 14 02.6 (1人) 06着 横山典弘 57 芝2400m(良) 2:24.9 (35.7) -0.6 マーベラスタイマー
2001.12.15 中山 ディセンバーS OP 7 11.7 (4人) 07着 横山典弘 57 芝1800m(良) 1:50.1 (36.4) -2.9 ウインマーベラス
2002.01.20 東京 AJCC GII 12 49.5 (9人) 07着 菊沢隆徳 57 芝2200m(良) 2:14.3 (35.2) -0.6 フサイチランハート
0000.02.10 東京 ダイヤモンドS GIII 13 10.0 (5人) 13着 蛯名正義 56 芝3200m(良) 3:24.7 (40.8) -4.9 キングザファクト
0000.03.23 中山 日経賞 GII 8 52.9 (7人) 08着 二本柳壮 58 芝2500m(良) 2:37.8 (35.0) -0.8 アクティブバイオ

血統表

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ペインテドブラック血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ヘイロー系サンデーサイレンス系
[§ 2]

*サンデーサイレンス
Sunday Silence 1986
青鹿毛 アメリカ
父の父
Halo 1969
黒鹿毛 アメリカ
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
父の母
Wishing Well 1975
鹿毛 アメリカ
Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss

オークツリー
1989 栗毛
* リアルシャダイ
Real Shadai
1979 黒鹿毛
Roberto Hail to Reason
Bramalea
Desert Vixen In Reality
Desert Trial
母の母
シャダイアイバー
1979 鹿毛
*ノーザンテースト
Northern Taste
Northern Dancer
Lady Victoria
*サワーオレンジ
Sour Orange
Delta Judge
Lady Attica
母系(F-No.) 8号族(FN:8-g) [§ 3]
5代内の近親交配 Hail to Reason3×4=18.75% [§ 4]
出典
  1. ^ JBISサーチ ペインテドブラック 5代血統表2017年9月11日閲覧。
  2. ^ netkeiba.com ペインテドブラック 5代血統表2017年9月11日閲覧。
  3. ^ JBISサーチ ペインテドブラック 5代血統表2017年9月11日閲覧。
  4. ^ netkeiba.com ペインテドブラック 5代血統表2017年9月11日閲覧。

祖母のシャダイアイバーはオークスの勝ち馬。近親にエアジハードガレオンプレシャスカフェなどがいる。

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o ペインテドブラック”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年10月8日閲覧。
  2. ^ 『優駿』2015年1月号、139頁。 
  3. ^ 馬主の池谷誠一は本馬の全妹にもローリング・ストーンズにちなんでギミーシェルターと名づけている
  4. ^ [1]
  5. ^ 当時の報道内容競馬ニホン中央競馬を振り返る1999年5月などを参考にして執筆
  6. ^ (6/2)裁決という迷宮 オークスの審議を巡って
  7. ^ 加藤和宏厩舎の投稿X(旧Twitter)、2024年2月16日閲覧。

外部リンク

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