ホンシャクナゲ
ホンシャクナゲ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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東京大学小石川植物園 2013年4月
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Rhododendron japonoheptamerum Kitam. var. hondoense (Nakai) Kitam. (1987)[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
ホンシャクナゲ(本石楠花) |
ホンシャクナゲ(本石楠花[4]、学名: Rhododendron japonoheptamerum var. hondoense )はツツジ科ツツジ属シャクナゲ亜属の常緑低木。ツクシシャクナゲを分類上の基本種とする変種[5][6]。深山に生える。別名、シャクナゲ[1]、オオバシャクナゲ[1]。
分布と生育環境
[編集]日本固有種。本州の新潟県西部以西、四国の四国山地に分布し、深山の岩場や尾根筋に生育する[5][4]。
本種の群落地である、岐阜県大垣市の「一之瀬のホンシャクナゲ群落」と滋賀県蒲生郡日野町の「鎌掛谷ホンシャクナゲ群落」が国の天然記念物に指定されている[7][8]。
形態・生態
[編集]樹高は1 - 5メートル (m) になり[4]、大きいものは幹が直径10 - 15センチメートル (cm) になる。幹は直立するが、下部から曲がる[4]。株立ち上になることもある[4]。樹皮は灰白色で、古くなると不規則にはがれる[4]。若い枝は緑色で、灰白色の毛が密に生える[4]。葉は互生し、革質で厚く、枝先に集まってつき、葉柄は長さ1 - 2.5 cmになる。葉身は長さ8 - 18 cm、幅1.5 - 5 cmになり、長楕円形で、先はとがる。葉の表面は無毛で光沢があり、裏面には銀白色や淡褐色の軟毛が薄く一面に生える[5][4]。基本種のツクシシャクナゲの葉の裏面は赤褐色のビロード状の毛が密に生える[6]。
花期は4 - 6月[4]。枝先に短い総状花序をつけて、多数の花を横向きにつける。花柄は長さ2 - 3 cmになり、褐色の毛が生える。花冠は紅紫色から淡紅紫色でまれに白色があり、径約5 cmの漏斗形で7裂、まれに8裂する。雄蕊はふつう14本、まれに16本で、花糸の下部に短毛が密生する。花柱は無毛で、子房には短毛が密生する。果実は蒴果で長さ1 - 5 cmの円柱形になり、褐色の毛が生える[5]。
花芽は枝先につき、広楕円形で多数の芽鱗に包まれており、はじめ総苞に包まれる[4]。この大きな花芽から、美しい花を咲かせる[4]。葉芽は花芽の下や葉の付け根につき、小さい[4]。葉痕は心形や半円形で、維管束痕は5 - 7個つく[4]。
下位分類
[編集]- シロバナホンシャクナゲ Rhododendron japonoheptamerum Kitam. var. hondoense (Nakai) Kitam. f. leucanthum (Nakai) T.Yamaz. [9]
脚注
[編集]- ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rhododendron japonoheptamerum Kitam. var. hondoense (Nakai) Kitam. ホンシャクナゲ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月23日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rhododendron metternichii Siebold et Zucc. var. hondoense Nakai ホンシャクナゲ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月23日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rhododendron degronianum Carrière subsp. heptamerum (Maxim.) H.Hara var. hondoense (Nakai) H.Hara ホンシャクナゲ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月23日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 73
- ^ a b c d 茂木透写真ほか 2001, pp. 94–97
- ^ a b 牧野富太郎原著ほか 2008, p. 539
- ^ 一之瀬のホンシャクナゲ群落
- ^ 鎌掛谷ホンシャクナゲ群落
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rhododendron japonoheptamerum Kitam. var. hondoense (Nakai) Kitam. f. leucanthum (Nakai) T.Yamaz. シロバナホンシャクナゲ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月23日閲覧。
参考文献
[編集]- 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、73頁。ISBN 978-4-416-61438-9。
- 茂木透 写真、高橋秀男・勝山輝男 監修『樹に咲く花:合弁花・単子葉・裸子植物』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑 5〉、2001年7月。ISBN 4-635-07005-0。
- 牧野富太郎 原著、大橋広好・邑田仁・岩槻邦男 編『新牧野日本植物圖鑑』北隆館、2008年11月。ISBN 978-4-8326-1000-2。
- 一之瀬のホンシャクナゲ群落 岐阜県
- 鎌掛谷ホンシャクナゲ群落 滋賀県