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ホンシャクナゲ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ホンシャクナゲ
東京大学小石川植物園 2013年4月
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : ビワモドキ亜綱 Dilleniidae
: ツツジ目 Ericales
: ツツジ科 Ericaceae
: ツツジ属 Rhododendron
亜属 : シャクナゲ亜属
Hymenanthes (Blume) K.Koch
: ツクシシャクナゲ
R. japonoheptamerum
変種 : ホンシャクナゲ R. j var. hondoense
学名
Rhododendron japonoheptamerum Kitam. var. hondoense (Nakai) Kitam. (1987)[1]
シノニム
和名
ホンシャクナゲ(本石楠花)

ホンシャクナゲ(本石楠花[4]学名: Rhododendron japonoheptamerum var. hondoense )はツツジ科ツツジ属シャクナゲ亜属常緑低木ツクシシャクナゲを分類上の基本種とする変種[5][6]。深山に生える。別名、シャクナゲ[1]、オオバシャクナゲ[1]

分布と生育環境

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日本固有種本州新潟県西部以西、四国の四国山地に分布し、深山の岩場や尾根筋に生育する[5][4]

本種の群落地である、岐阜県大垣市の「一之瀬のホンシャクナゲ群落」と滋賀県蒲生郡日野町の「鎌掛谷ホンシャクナゲ群落」が国の天然記念物に指定されている[7][8]

形態・生態

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樹高は1 - 5メートル (m) になり[4]、大きいものはが直径10 - 15センチメートル (cm) になる。幹は直立するが、下部から曲がる[4]。株立ち上になることもある[4]樹皮は灰白色で、古くなると不規則にはがれる[4]。若い枝は緑色で、灰白色の毛が密に生える[4]は互生し、革質で厚く、枝先に集まってつき、葉柄は長さ1 - 2.5 cmになる。葉身は長さ8 - 18 cm、幅1.5 - 5 cmになり、長楕円形で、先はとがる。葉の表面は無毛で光沢があり、裏面には銀白色や淡褐色の軟毛が薄く一面に生える[5][4]。基本種のツクシシャクナゲの葉の裏面は赤褐色のビロード状の毛が密に生える[6]

花期は4 - 6月[4]。枝先に短い総状花序をつけて、多数のを横向きにつける。花柄は長さ2 - 3 cmになり、褐色の毛が生える。花冠は紅紫色から淡紅紫色でまれに白色があり、径約5 cmの漏斗形で7裂、まれに8裂する。雄蕊はふつう14本、まれに16本で、花糸の下部に短毛が密生する。花柱は無毛で、子房には短毛が密生する。果実蒴果で長さ1 - 5 cmの円柱形になり、褐色の毛が生える[5]

花芽は枝先につき、広楕円形で多数の芽鱗に包まれており、はじめ総苞に包まれる[4]。この大きな花芽から、美しい花を咲かせる[4]葉芽は花芽の下や葉の付け根につき、小さい[4]。葉痕は心形や半円形で、維管束痕は5 - 7個つく[4]

下位分類

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  • シロバナホンシャクナゲ Rhododendron japonoheptamerum Kitam. var. hondoense (Nakai) Kitam. f. leucanthum (Nakai) T.Yamaz. [9]

脚注

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参考文献

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  • 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、73頁。ISBN 978-4-416-61438-9