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笹川賞競走

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
笹川賞
(ボートレース オールスター)
格付け SG
優勝賞金 4200万円
優勝戦 6名
各準優勝戦上位2名
準優勝戦 得点上位18名
予選 4日間
出場資格

ファン投票(前期A1級を対象)
選考委員会選出の選手(3名)

または、優先出場者
主催者 市・町・組合・企業団
開催地 日本の旗 持ち回り
開催時期 5月下旬 - 6月上旬
第1回執行日 1974年5月2日
次回開催予定
開催期間 第52回 2025年5月27日-6月1日
開催地 ボートレース丸亀
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笹川賞競走(ささかわしょうきょうそう)は、ボートレースSG競走の1つ。

通称は「オールスター」。2014年からの通称名称は「ボートレース オールスター(BOAT RACE ALL STARS)[1]。本競走は5大SG競走GRANDE5に位置付けられている。

概要

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笹川良一

本競走は他のSG競走と異なり、プロ野球オールスターゲーム競馬宝塚記念有馬記念競輪オールスター競輪と同様にファン投票によって出場選手が決定されるものであるが、下記にも記す通り前年度優勝者・グランプリベスト6・ボートレースクラシック優勝者の優先枠以外は、3枠の選考委員会推薦枠を除いた全員がファン投票選出によって選ばれる[2]。特に初日の最終レースである第12R「ドリーム戦」は投票上位者によって決定される。ファン投票の形式での選出であることで、男女枠割り当て以前より他のSG競走と比べて多くの女子レーサーが出場している大会であるが、近年ではA1級在籍人数の男女比に基づき男女それぞれの出走枠が割り振られ選出されるようになっている。

毎年5月の最終週(開催日程によっては5月から6月に架けての月跨ぎ開催が有る)に行われる。尚、競馬の日本ダービー(東京優駿)・目黒記念の日と重なる事が多い。

下付賞があり、第34回大会まで「全国モーターボート競走会連合会会長杯」であったが、全国モーターボート競走会連合会及び各都府県のモーターボート競走会が2008年3月31日を以て解散となり、同年4月1日より日本モーターボート競走会に組織が一元化されたことを受け[3]、第35回大会から「日本モーターボート競走会会長杯」に変更となった。

「笹川」は競艇の産みの親である笹川良一(ささかわ りょういち)の名前から取っている。

ファン投票

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1月下旬になるとファン投票の案内が発表される。投票期間は1月下旬 - 2月下旬。発表は3月上旬。ボートレースオフィシャルWEBやボートレース雑誌、スポーツ新聞各紙へ発表される。なお、初日の最終第12Rに行なわれるドリーム戦の出場メンバー選抜も兼ねているため、優先出場選手もファン投票の対象選手として取り扱っている。

出場資格

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出典:[4]
  • 優先出場
  • 開催年前期A1級を対象にしたファン投票を行い、その獲得投票順に出場者が選出される。
  • その他、選考委員会選出の選手(3名)

※選考は優先出場選手→ファン投票選手(獲得投票順)→選考委員会選出→予備選手(獲得投票順、男女別)

  • 選出除外(投票者リストに入らない)
    • 前年の1月から12月末日までの出走回数160走未満の選手。(優先出場選手は免除)
    • 前々回(2年前)の本競走以降のSG優勝戦で選手責任事由によるスタート事故を起こした選手。
    • 前回(前年)の本競走以降のSG準優勝戦と前年グランプリ(トライアル・順位決定戦)で選手責任事由によるスタート事故を起こした選手。
    • 前年の1月以後に褒賞懲戒規定による出場停止処分(一部を除く)を受けた選手。
    • 産休などで投票を辞退した選手。
  • 出場取消
    • 開催年のボートレースクラシックの準優勝戦および優勝戦で選手責任事由によるスタート事故を起こした選手。
    • ボートレースオールスター前検日までに褒賞懲戒規定による出場停止処分を受けた選手。(一部を除く)
    • 負傷、病気等により出場を辞退する申出があった選手。
  • 優勝すると翌年の同大会への出場権を無条件で手に入れることが出来る。

歴史

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全国地区対抗競走が廃止され、その代替として開催されるようになった[5]。第1回大会のファン投票1位は彦坂郁雄であった[6]

2010年の第37回大会の選手紹介式では、新鋭リーグ・女子リーグのオリジナルファンファーレが発表された。

2011年の第38回大会は東日本大震災被災地支援競走としてこの年の最初のSG大会として開催し総売上げの1割を被災地に送った。女性レーサーが初めてドリーム戦に出場し1着となり、その後優出した[注 1](6着)。

2013年の第40回大会は、事前のファン投票に於いて中村亮太選手がファンに配る投票用のマークシートの自分の欄を予め塗り潰したものを配布すると言うファンに対しての不正行為を行なったことにより、2年間出場停止処分[注 2]を受けた。

2014年の第41回大会ではSG最高記録となる女性レーサー12人が選出[注 3]され、2日目第1Rにはオール女子戦も組まれた[7]

2015年の第42回大会は薄暮競走で開催され[8]、さらに女性レーサーの選出数がファン投票の対象となる選手の男女比を勘案して制限されるようになった[9]

2019年の第46回大会は天皇の退位等に関する皇室典範特例法により、新元号(令和)初のSG競走となった。同時に優勝者がこの年から新設したボートレースバトルチャンピオントーナメントへの出場権を得られるシステムが新たに加わった。

2020年の第47回大会は新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大と、改正・新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の発令に伴い、無観客開催措置が取られた(開催地・ボートレース住之江が立地する大阪府及び隣接する京都府兵庫県は5月21日に緊急事態措置が解除されたが[10]、ボートレース住之江の無観客措置解除は6月10日にずれ込んだ)。

2021年の第48回大会は2021年4月28日に持続可給付金不正受給[11]問題より懲戒処分を受け、選出除外となり、繰り上がりで出場したレーサーがいた[12]。2年連続のナイターSGとして福岡県のボートレース若松で開催されたが、この年も緊急事態宣言[注 4]の発令中の大会となった。しかも初日は荒天に伴い中止・順延[注 5]となり、翌水曜日に初日を開催、月曜日に優勝戦が行われたものの、目標の170億円を大幅に上回る総売上188億3271万6200円、かつ最終日の月曜日だけで41億円を超える売り上げとなった。同競走の売上188億円超えは、2004年(尼崎、194億5570万7800円)以来、17年ぶりであった[16]

2023年の第50回大会から、優勝戦と準優勝戦のスタート事故の罰則期間が2倍になり、優勝戦は2年[注 6]・準優勝戦は1年[注 7]、SG競走の選出から除外されることとなった。

スピードクイーンメモリアルの新設に伴ってレディースオールスターが5月に開催されることとなるため、2024年の第51回大会からファン投票はレディースオールスターと同時に行われることとなった。

歴代優勝者

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出典はボートレースオフィシャルWEBにあるボートレースオールスターの各回ページより。★印はファン投票第1位で出場して優勝。

回数 開催年 優勝戦日 開催場 優勝者
選手名 登録
番号
年齢 住所
所属支部
枠番 コース 決まり手
1 1974年(昭和49年) 5月7日 住之江 野中和夫 2291 30 大阪 3 5 -
2 1975年(昭和50年) 5月6日 常滑 北原友次 1481 35 岡山 1 3 抜き
3 1976年(昭和51年) 5月7日 住之江 野中和夫★ 2291 32 大阪 3 5 -
4 1977年(昭和52年) 5月8日 住之江 加藤峻二 1485 35 埼玉 2 4 まくり
5 1978年(昭和53年) 5月8日 住之江 彦坂郁雄 1515 37 千葉 3 3 まくり
6 1979年(昭和54年) 5月8日 住之江 中道善博 2096 30 徳島 6 2 差し
7 1980年(昭和55年) 5月9日 住之江 中道善博 2096 31 徳島 4 1 逃げ
8 1981年(昭和56年) 5月8日 住之江 貴田宏一 976 46 岡山 5 4 まくり
9 1982年(昭和57年) 5月7日 住之江 常松拓支 1686 43 大阪 2 1 逃げ
10 1983年(昭和58年) 5月8日 住之江 彦坂郁雄 1515 42 千葉 2 6 差し
11 1984年(昭和59年) 5月4日 浜名湖 今村豊 2992 22 山口 2 6 差し
12 1985年(昭和60年) 5月7日 住之江 井上利明 1962 43 大阪 3 4 差し
13 1986年(昭和61年) 5月7日 住之江 新田宣夫 2401 38 愛媛 1 4 まくり
14 1987年(昭和62年) 5月7日 尼崎 野中和夫★ 2291 43 大阪 6 2 2M差し
15 1988年(昭和63年) 5月8日 住之江 安岐真人 1864 43 香川 2 4 まくり
16 1989年(平成元年) 5月9日 下関 黒明良光 2090 41 岡山 3 6 まくり差し
17 1990年(平成2年) 5月8日 住之江 野中和夫 2291 46 大阪 6 2 2M差し
18 1991年(平成3年) 5月8日 住之江 野中和夫 2291 47 大阪 6 3 まくり
19 1992年(平成4年) 5月7日 住之江 中道善博 2096 43 徳島 6 2 差し
20 1993年(平成5年) 5月25日 丸亀 野中和夫★ 2291 49 大阪 2 3 まくり差し
21 1994年(平成6年) 5月31日 戸田 福永達夫 2205 46 山口 5 1 逃げ
22 1995年(平成7年) 5月29日 浜名湖 服部幸男 3422 24 静岡 4 4 まくり差し
23 1996年(平成8年) 5月27日 児島 松井繁 3415 26 大阪 6 6 恵まれ
24 1997年(平成9年) 5月27日 常滑 植木通彦 3285 29 福岡 6 3 まくり
25 1998年(平成10年) 5月24日 桐生 山崎智也 3622 24 群馬 6 4 恵まれ
26 1999年(平成11年) 5月23日 蒲郡 濱村芳宏 3295 32 徳島 1 1 逃げ
27 2000年(平成12年) 5月28日 蒲郡 熊谷直樹 3200 35 北海道 1 1 逃げ
28 2001年(平成13年) 5月20日 浜名湖 松井繁 3415 31 大阪 6 5 まくり差し
29 2002年(平成14年) 6月2日 尼崎 西島義則 3024 40 広島 6 3 まくり差し
30 2003年(平成15年) 6月1日 平和島 平石和男 3251 36 埼玉 6 6 まくり差し
31 2004年(平成16年) 5月30日 尼崎 上瀧和則 3307 36 佐賀 1 1 逃げ
32 2005年(平成17年) 5月29日 常滑 植木通彦 3285 37 福岡 1 1 逃げ
33 2006年(平成18年) 5月28日 戸田 山崎智也★ 3622 32 群馬 1 1 逃げ
34 2007年(平成19年) 6月3日 住之江 瓜生正義 3783 31 福岡 1 1 抜き
35 2008年(平成20年) 6月1日 平和島 井口佳典 4024 30 三重 5 5 まくり差し
36 2009年(平成21年) 5月31日 福岡 瓜生正義 3783 33 福岡 2 2 差し
37 2010年(平成22年) 5月30日 浜名湖 岡崎恭裕 4296 23 福岡 6 5 抜き
38 2011年(平成23年) 5月29日 尼崎 池田浩二 3941 33 愛知 1 1 逃げ
39 2012年(平成24年) 5月27日 浜名湖 井口佳典 4024 34 三重 1 1 逃げ
40 2013年(平成25年) 5月26日 福岡 新田雄史 4344 28 三重 5 3 差し
41 2014年(平成26年) 6月1日 福岡 菊地孝平 3960 35 静岡 2 2 差し
42 2015年(平成27年) 5月31日 大村 山崎智也 3622 41 群馬 1 1 逃げ
43 2016年(平成28年) 5月29日 尼崎 平本真之 4337 32 愛知 1 1 逃げ
44 2017年(平成29年) 5月28日 福岡 石野貴之 4168 34 大阪 1 1 逃げ
45 2018年(平成30年) 5月27日 尼崎 中島孝平 4013 38 福井 1 1 逃げ
46 2019年(令和元年) 5月26日 福岡 吉川元浩 3857 46 兵庫 1 1 逃げ
47 2020年(令和2年) 5月31日 住之江 篠崎仁志 4477 32 福岡 1 1 逃げ
48 2021年(令和3年) 5月31日 若松 峰竜太 4320 36 佐賀 1 1 逃げ
49 2022年(令和4年) 5月29日 宮島 原田幸哉 3379 46 長崎 3 3 まくり差し
50 2023年(令和5年) 5月28日 芦屋 石野貴之 4168 40 大阪 1 1 逃げ
51 2024年(令和6年) 5月26日 多摩川 定松勇樹 5121 23 佐賀 1 1 逃げ

通算最多優勝は野中和夫の6回。次点は、中道善博と山崎智也の3回。

開催予定

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脚注

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注釈

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  1. ^ 登録第3774号横西奏恵選手。SG競走のドリーム戦・優勝戦に出走した初の女性レーサーとなった。
  2. ^ 正式な処分としては、日本モーターボート競走会から懲戒として1年間の出場停止処分。1年間は日本モーターボート選手会からの出場自粛勧告を受け入れたものである。
  3. ^ 準優勝戦に進出した女性レーサーはいなかった。
  4. ^ 新型コロナウイルス感染拡大防止の為、当初は準優勝戦日及び優勝戦日(5月29日・30日)については、開催地・ボートレース若松が所在する福岡県及び隣接県の在住者を対象とした事前抽選による入場制限を実施する予定にしていたが、開催直前に福岡県に日本国政府による緊急事態宣言が発動され、他府県との往来の自粛要請が出たため、入場制限を強化し「全開催日を通して福岡県在住者のみ、定員1500人事前抽選申し込み」に変更された。[13][14]
  5. ^ 5月25日 中止順延 [15]
  6. ^ SG優勝戦で選手責任によるスタート事故のペナルティは、翌々年の当該SG競走までのSG競走選出除外及びあっせん辞退期間終了後12ヶ月間のG1・G2競走の選出除外となる。
  7. ^ SG準優勝戦で選手責任によるスタート事故のペナルティは、翌年の当該SG競走までのSG競走選出除外及びあっせん辞退期間終了後6ヶ月間のG1・G2競走の選出除外となる。

出典

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  1. ^ SG競走等に使用する通称名称の使用及びSGコミュニケーションロゴのリニューアルについて”. BOAT RACE official web (2013年10月22日). 2013年10月27日閲覧。
  2. ^ プロ野球のオールスターゲームは各守備位置のトップの12枠まで、宝塚記念・有馬記念は10頭まで、オールスター競輪は優先出場の他50名はファン投票・その他は競走得点上位者等
  3. ^ 2008年4月1日 (財)日本モーターボート競走会 発足
  4. ^ SG競走開催要綱”. www1.g-reiki.net. 2020年12月6日閲覧。
  5. ^ 第1回笹川賞競走開催(昭和49年5月)
  6. ^ BOAT RACE オフィシャル WEB 笹川賞トピックス
  7. ^ 2014年05月28日 第41回ボートレースオールスター 2日目 第1R 結果”. BOATRACE OFFICIAL. 2024年1月22日閲覧。
  8. ^ 夕焼けレース「サマータイム競走」について
  9. ^ 第42回 SG笹川賞出場選手発表!
  10. ^ 官報、2020年5月21日、特別号外第66号、p.1
  11. ^ ボートレーサーの持続化給付金受給に関する調査結果報告について”. BOATRACE Official Website. 2024年1月22日閲覧。
  12. ^ 第48回ボートレースオールスター(若松)出場選手の繰り上がりについて”. BOATRACE Official Website. 2024年1月22日閲覧。
  13. ^ SG第48回ボートレースオールスターの事前申込等について”. BOATRACE若松. 2021年3月29日閲覧。
  14. ^ SG第48回ボートレースオールスターの入場制限について”. BOATRACE若松. 2021年3月29日閲覧。
  15. ^ 第48回ボートレースオールスター 5月25日 結果”. BOATRACE OFFICIAL. 2024年1月22日閲覧。
  16. ^ “月曜日でも売れた!総売り上げ188億円超えで目標大幅クリア”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2021年5月31日). https://www.nikkansports.com/public_race/news/202105310001143.html 2021年6月1日閲覧。 
  17. ^ 令和7年度SG競走及びプレミアムG1競走等の開催地決定”. BOATRACE OFFICIAL. 2024年7月11日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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