ボール (判定)
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(ボール球から転送)
野球やソフトボールにおけるボール(英: ball)とは、投手の投球がストライクゾーンを通過しなかった場合などに与えられる判定[1]。この投球そのものについてボール球(ボールだま)とも言う。打者は4つ目のボールを宣告されると、アウトにされる恐れなく、安全に一塁へ進むことが許される(四球による出塁)。
1872年に「アンフェアボール (unfair balls)」としてルールに加えられた[2]。unfair balls(不正球)とは、「打つ」スポーツであるベースボールにおいて、「打てない」(不正な)投球という意味合いである。その後、「アンフェア」という部分が省略された。
ボールが宣告される条件
[編集]前提条件は、打者がその投球に対し打撃動作(打つ、空振りする)を起こさないこと。
- 投球がストライクゾーンを通過しなかった場合。
- 投球が地面に触れた場合。この後ストライクゾーンを通過してもストライクにはならない。
- 投球が打者に触れたが、打者が避けようとしなかった場合(死球にはならない。ただし、3ボールだった場合に限り死球となる)。
このほか、次の場合もボールが宣告される。
- 無走者のとき、投手が反則投球を犯した場合。ボークは記録されない。
- 無走者のとき、投手がボールを所持し、打者が打撃姿勢をとって投手に対面したときから数えて12秒以内(日本では2006年度まで20秒以内)に投球しなかった場合(手からボールが離れた時点で「投球した」と判断される)。
ボールの宣告
[編集]球審がボールを宣告する際は、投球判定のために腰を落とした体制のまま顔や手を動かさずに「ボール」と発声する。首を振ったり、片手を下に振ったり、投球から眼を切る姿勢を示したり、無発声で判定を行ってはならない。特に片手を動かすことはストライクと誤認される場合もあるため、行わない方が良いとされる。
呼称
[編集]- テレビ中継や球場内電光掲示板のボールカウントにおいては「ball」の頭文字より「B」と表示される。
- 太平洋戦争中の大日本帝国では、英語が敵性語であるとされたため、当時の職業野球を統轄する日本野球連盟では「だめ」(2ボールは「だめ、2つ」)のように日本語への置き換えを行った。
- 共通語のアクセントでは、用具のボールは「ぼーる」と「ーる」を高く発音する平板型であるのに対し、判定の場合は「ぼーる」と語頭のみを高く発音する頭高型アクセントになる。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 2009公認野球規則2.04
- ^ “Evolution of 19th Century Baseball Rules (Continued)”. 19th Century Baseball. 2010年2月1日閲覧。