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単打

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

単打(たんだ)とは、野球における安打の中で、打者一塁で止まった場合のことである。英語ではsingle

常に安打の過半数は単打であるため、安打が単打の意味で使われ長打と区別される事も多い。また内野安打は大抵の場合、単打である。

別名「ワンベースヒット」、「シングルヒット」。

単打の価値

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単打が二塁打と比べてどのぐらいの価値であるのかは、長年議論の的となっている。安打や安打が分子に入る打率出塁率では、単打も二塁打も一括して安打として集計されるが、塁打や塁打が分子に入る長打率では、二塁打は単打の2倍の意味を持っている。これら、塁打が関係する統計では、2打数2安打2単打と、2打数1安打1二塁打では同じ意味を持っているが、実際には後者では1度アウトになっている事を考慮しなければならない。しかし、だからと言って長打と単打を区別せずに集計してしまう事にも問題があり、野球を科学的に分析して作られた新たな統計法であるセイバーメトリクスでは、単打と二塁打の価値の違いは単純ではなくなっている。

例えば、チームの得点を予測するRuns created{(安打+四球)×塁打/(打数+四球)}では、2打数2安打2単打の場合2安打×2塁打=4の価値があるが、2打数1安打1二塁打では1安打×2塁打=2の価値となっているので、同じ塁打を稼ぐのなら、一本の長打より、なるべく多くの単打を打った方が、得点に貢献できる結果となる。一方、「Linear Weights」と言う統計法では、単打と二塁打の比率は46:80となっており、単打の価値についての議論は終わりそうもない。

単打に関するNPB記録

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※2010年シーズン終了時

日本プロ野球
  • 歴代通算最多単打:2089本、張本勲
  • 歴代シーズン最多単打:169本、青木宣親2005年
  • リーグ最多単打回数:8回、近藤和彦(1960年~1963年、1965年~1968年 4年連続もプロ野球記録)
参考記録
  • 1試合最多単打:6、前田智徳(1997年9月19日の対読売ジャイアンツ戦) ※延長戦で記録、9イニングまでを含めて1試合6単打はNPB史上唯一[1]

メジャーリーグベースボール

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個人通算記録

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  • 記録は2024年シーズン終了時点[2]

個人シーズン記録

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順位 選手名 所属球団 単打 記録年 備考
1 イチロー シアトル・マリナーズ 225 2004年 ア・リーグ記録[3]
2 ウィリー・キーラー ボルチモア・オリオールズ 206 1898年 ナ・リーグ記録
3 イチロー シアトル・マリナーズ 203 2007年
4 ロイド・ウェイナー ピッツバーグ・パイレーツ 198 1927年 新人記録[4]
5 ウィリー・キーラー ボルチモア・オリオールズ 193 1897年
6 イチロー シアトル・マリナーズ 192 2001年 ア・リーグ新人記録
7 ジェシー・バーケット クリーブランド・スパイダーズ 191 1896年 [5]
8 ウィリー・キーラー ブルックリン・スーパーバス 190 1899年
9 ウェイド・ボッグス ボストン・レッドソックス 187 1985年
10 ジェシー・バーケット クリーブランド・スパイダーズ 186 1898年
イチロー シアトル・マリナーズ 2006年

脚注

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  1. ^ 週刊ベースボール2014年8月25日号97ページ
  2. ^ https://www.baseball-reference.com/leaders/1B_career.shtml
  3. ^ 同年の262安打もMLB記録
  4. ^ 20世紀以降のナ・リーグ記録
  5. ^ 同年の240安打も当時のMLB記録
  6. ^ https://www.baseball-reference.com/leaders/1B_season.shtml

関連項目

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外部リンク

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