コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

少年ビッグコミック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マンガくんから転送)

少年ビッグコミック』(しょうねんビッグコミック)は、小学館が発行していた月2回刊の漫画雑誌。『マンガくん』→『少年ビッグコミック』→『ヤングサンデー』(後に週刊化)と変遷した。

概要

[編集]

学年誌と『週刊少年サンデー』の間を埋める隔週刊少年漫画誌『マンガくん』として、『てれびくん』と同年の1976年12月25日発売の1977年1月10日号で創刊した。『ビッグコミック』の少年版としての特徴を持ち、装丁は当初、少年誌としては珍しい中綴じであった。他にも、月2回発行・巨匠主義・誌名ロゴ・表紙のイラストなどにもそれが見られた。小学館漫画誌のマスコットであるナマズマークは、本誌ではMマーク入りの小さな野球帽をかぶっていた。

しかし、部数低迷のため、誌面のリニューアルを余儀なくされる。そのため、編集長を井上敬三から『ビッグコミック』創刊メンバーの鈴木俊彦に交代し、本来目指していた役割を『月刊コロコロコミック』に譲り、1979年3月24日の通巻54号から『少年ビッグコミック』へ改称した。

名称は『ビッグコミック』になる一方、体裁は他の少年漫画誌と同様の平綴じに改められ、ナマズマークも『ビッグコミック』系列誌で使用されている、帽子をかぶっていない普通のものになった。『球道くん』など人気作品は継続して連載されたが、『みゆき』や『初恋スキャンダル』といったラブコメディの連載が始まり、「軟弱路線」と言われたが、次第にそちらがメインとなっていく。その一方で、架空国家空軍外人部隊に所属する戦闘機パイロット傭兵たちの活躍を主に描いた『エリア88』や、ディストピアSFの『愛がゆく』など、硬派な作品も輩出した。

しかし、雑誌自体の知名度は高まらず、「みゆき」の単行本が出た際、『週刊少年サンデー』の編集部に連載誌を教えてほしい、という問い合わせの電話がかかってきたという。

以降は、『週刊少年サンデー』と執筆陣が重複する兄弟誌になっていくが、1987年にはアンケート集計により、少年漫画雑誌ながら読者の年齢層が『週刊少年サンデー』を越えたことが判明した。そこで青年向け漫画誌へ路線変更し『ヤングサンデー』に改称され『ビッグコミックスピリッツ』と競合、他の青年誌同様の中綴じになった。その際、『少年ビッグコミック』の一部連載はそのまま引き継がれた。

雑誌の通巻号数はリセットされたが、後に『ヤングサンデー』巻末において『マンガくん』からの「通巻NUMBER」表示としてのみ復活した。ナマズマークは、『少年サンデー』系列誌のものへは変更されず、『ビッグコミック』系列のものを継続して使用していた。

掲載作品の単行本化は〈マンガくんコミックス〉の名でなされ、誌名変更後しばらくして〈少年ビッグコミックス〉と改称された。『冬物語』や『お〜い!竜馬』など、『少年ビッグコミック』で連載が開始され、移籍後に単行本が発売された作品は〈ヤングサンデーコミックス〉として刊行された。一方、『ミュウの伝説』などは『ヤングサンデー』掲載分も〈少年ビッグコミックス〉として刊行され、過去の作品が〈ヤングサンデーコミックス〉として刊行されることはなかった。

エスパー魔美』については、初単行本化時のレーベルこそ〈マンガくんコミックス〉→〈少年ビッグコミックス〉ではあるが、テレビアニメ化以降は〈てんとう虫コミックス〉へ漫画単行本レーベルを変更した。〈藤子・F・不二雄大全集〉より後には、台詞表現を大全集に準じたものに変更した〈てんとう虫コミックス〉の新装版が廉価版も兼ねて発売。

『マンガくん』掲載作品

[編集]

創刊号のラインナップ

[編集]

以後の掲載作

[編集]

漫画以外の連載記事

[編集]

「少年ビッグコミック」の掲載作品

[編集]

『少年ビッグコミック』最終号の掲載作

[編集]

ヤングサンデーに引き継がれた作品

[編集]

完結、または中断作品

[編集]

映像化された作品

[編集]
  • みゆき - 1983年に実写映画化およびテレビアニメ化。
  • エリア88 - 1985年にOVA化。2004年にテレビアニメ化。
  • 結婚ゲーム - 1985年にテレビドラマ化。
  • あ!Myみかん - 1984年にテレビドラマ化。
  • 初恋スキャンダル - 1986年にテレビドラマ化。
  • エスパー魔美 - 1987年にテレビアニメ化。1988年にアニメ映画化。2002年にテレビドラマ化。
  • TWIN - 1989年にOVA化。
  • 冬物語 - 1989年に実写映画化。
  • お〜い!竜馬 - 1992年にテレビアニメ化。