コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

マーク・エヴァンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マーク・エヴァンス
(Mark Evans)
出生名 Mark Whitmore Evans
生誕 (1956-03-02) 1956年3月2日(68歳)
出身地 オーストラリアの旗 オーストラリアビクトリア州メルボルン
ジャンル ロック
ハード・ロック
ブルース・ロック
職業 ミュージシャン
担当楽器 ベースギター
活動期間 1972年 - 現在
共同作業者 AC/DCHeavenThe Party BoysFinchContraband、Dave Tice Band
公式サイト markevansblues.com

マーク・ホイットモア・エヴァンス(Mark Whitmore Evans1956年3月2日 - )は、オーストラリアベーシスト。かつて1975年3月から1977年6月まで、AC/DCのメンバーだったことで知られている。エヴァンスの演奏は、アルバム『T.N.T』、国際版(1976年)の『ハイ・ヴォルテージ』、『悪事と地獄』、『ロック魂』、EP『'74 ジェイルブレイク』に残されている。

経歴

[編集]

もともとギタリストだったエヴァンスは、友人でAC/DCローディーをしていたスティーヴ・マクグラス(Steve McGrath)によって、メルボルンのステーション・ホテルでAC/DCに紹介された。当時のAC/DCは、4人編成でマルコム・ヤングがベースを弾いていたが、マルコムはサイドギターに回り、エヴァンスがベースに迎えられることになった。

エヴァンスはアルバム『ハイ・ヴォルテージ』(オーストラリア盤)の全曲を一晩でものにして、バンドに加わった。シンガーボン・スコットに会ったのは、次のギグのときだった。エヴァンスがAC/DCのメンバーとして初めてテレビに出たのは、オーストラリアのテレビ番組『Countdown』で、このときは「Baby, Please Don't Go」を演奏した(その模様はDVD『Family Jewels』に収録されている)。エヴァンスは、AC/DCのプロモーション・ビデオでも、「It's a Long Way to the Top (If You Wanna Rock 'n' Roll)」、「Jailbreak」など数作品に登場している。

アルバム『ロック魂』のレコーディングの後、エヴァンスはリードギターアンガス・ヤングとの個人的関係がぎくしゃくし、遂にはクリフ・ウィリアムズに交代させられてしまう。ボン・スコットは、1977年のインタビューで、ウィリアムズと交代になった理由の一つは、ベース演奏の経験の差だった述べている。当時、エヴァンスは、「僕にとってもバンドにとっても、この方がいい」と述べていた[1]。ヤング兄弟はどちらも、エヴァンス脱退の詳細を踏み込んで語ってはいないが、エピック・レコードCEOで、1970年代半ばにAC/DCのブッキング・エージェントをしていたリチャード・グリフィス(Richard Griffiths)は、「マークが長続きしないことは誰の眼にも明らかだったさ、イイ奴すぎたんだ」と語っている[1]。エヴァンスのAC/DCでの最後のギグは、1977年にドイツで行われた。

AC/DCを離れた後、エヴァンスはいろいろなバンドで演奏を続け、その中にはコントラバンド(Contraband)なども含まれていた。1983年には、短期間ながらヘヴンでミック・コックス(Mick Cocks)に代わってギターを弾いたが、このグループはすぐに解散してしまった。その後、エヴァンスは、元バッファロー(Buffalo)のシンガーであるデイヴ・タイス(Dave Tice)と、バンドの編成や名義はいろいろ変わりながらも永く一緒に演奏することになった。またエヴァンスは、1990年代初めの一時期には、パーティー・ボーイズ(The Party Boys)のメンバーになっていた。

2003年ロックの殿堂がAC/DCの殿堂入りを発表した時、マーク・エヴァンスとボン・スコットも、元メンバーとして顕彰のリストに載っていた。ところが、その後、エヴァンスの名は説明のないまま削除された。この殿堂入りについては、エヴァンスも含まれるべきだという考え方も強く、その根拠の一つとして、2003年当時にAC/DCがライブで演奏していた21曲のうち8曲が元々はエヴァンスがレコーディングした曲であることが指摘されていた。

出典・脚注

[編集]
  1. ^ a b Walker, Clinton - Highway to Hell - The Life and Times of AC/DC Legend Bon Scott, 1994 ISBN 0 7251 0742 1

参考文献

[編集]
  • Two Sides To Every Glory, Paul Stenning, 2005
  • "Metal Hammer & Classic Rock present AC/DC", Metal Hammer magazine special, 2005