ヤマトよ永遠に REBEL3199
ヤマトよ永遠に REBEL3199 | |
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ジャンル | SFアニメ |
アニメ | |
原作 | 西﨑義展 |
総監督 | 福井晴敏 |
監督 | ヤマトナオミチ |
シリーズ構成 | 福井晴敏 |
脚本 | 福井晴敏、岡秀樹 |
キャラクターデザイン | 結城信輝 |
メカニックデザイン | 玉盛順一朗、石津泰志 明貴美加 |
音楽 | 宮川彬良、兼松衆 宮川泰 |
アニメーション制作 | studioMOTHER |
製作 | 宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会 |
放送局 | |
放送期間 | 2024年7月19日 - |
話数 | 全26話(予定) |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
『ヤマトよ永遠に REBEL3199』(ヤマトよとわに レベルさんいちきゅうきゅう)は、日本のアニメ作品。宇宙戦艦ヤマトシリーズのアニメ作品の1つである。
概要
[編集]アニメ『宇宙戦艦ヤマト2199』から始まったリメイク版アニメシリーズの第4作であり、『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』の続編。
旧作シリーズの劇場アニメ映画『ヤマトよ永遠に』とテレビアニメ『宇宙戦艦ヤマトIII』をベースとして、新たな物語に構成し直されている。
2022年1月19日に制作発表された[1]。全26話の予定[2]で、キャッチコピーは「未来を、変えろ。敵は……宇宙戦艦ヤマト。」[3]。全七章での全国劇場上映を予定している[4]。「第一章 黒の侵略」は2024年7月19日より上映された[4]。現在「第二章 赤日の出撃」が2024年11月22日より上映中。同日、「第三章 群青のアステロイド」が2025年4月11日より上映されることが発表された。
ストーリー
[編集]西暦2205年に勃発した「イスカンダル事変」から帰還したヤマトを旗艦とする第65護衛隊に待っていたのは、賞賛と処罰であった。デザリアムからガミラスの移民を守った功績については、ヤマトの歴戦の勝利を讃えて参戦章を叙勲することとなったが、関係者には命令違反に対する処罰として、職務の解任と配置転換が待っていた。ヤマトも、第一線から退かせて予備役艦隊に編入し、廃艦扱いで各種テストのための実証基盤となった。そのヤマトには、デザリアムを危惧する真田の姿があった。
地球と同盟関係にあるガミラスは、新たな母星ガルマン星で国家再建の道を模索することとなった。ガミラスに植民地を奪われる形になったボラー連邦は、その同盟国である地球へ干渉を強め、領海侵犯を繰り返すようになった。そのため、地球は未だに残るガミラス戦役からガトランティス戦役と続いた戦争の傷跡からの復興に努める一方、ボラー連邦に対する軍の再編が急務となっていった。
時は流れ、西暦2207年。宇宙の彼方から謎の巨大物体「グランドリバース」が突如出現し、遭遇した軍事勢力を無力化しつつ太陽系に侵攻した。地球防衛軍の善戦も虚しく、グランドリバースが地球の新首都に降下すると、そこから出現したデザリアムの降下部隊により、瞬く間に首都は制圧されていく。更にはデザリアムとの接触を持った内通者による事実上のクーデターも発生する中、イスカンダル事変の終結後にさまざまな理由で解散していた旧ヤマト艦隊クルーには、極秘指令「ヤマトへ集結せよ!!」が下る。
主要な登場キャラクター
[編集]地球防衛軍
[編集]- 古代 進(こだい すすむ)
- 声 - 小野大輔
- 元第三代ヤマト艦長。二等宙佐。
- 「イスカンダル事変」の際、政府の方針に従わずスターシャの救援に赴いた責任を終結後に問われ、第65護衛隊の再編に伴ってヤマト艦長職を解任された。2年後の西暦2207年現在は、土星修復計画の監察官として銀河に派遣されているが、その配属先を知る者は銀河の艦内以外では限定され秘匿されている。
- 森 雪(もり ゆき)
- 声 - 桑島法子
- 元補給母艦アスカ艦長。二等宙佐。
- 第65護衛隊の再編に伴い、アスカ艦長職を解任された。西暦2207年現在は、地球連邦防衛軍本部付幕僚となっているものの、裏方として外部には秘匿されている。ただし、婚約者である古代との仲が進展していないことは周知されている。
- 真田 志郎(さなだ しろう)
- 声 - 大塚芳忠
- 元戦闘空母ヒュウガ艦長。二等宙佐。
- 第65護衛隊の再編に伴い、ヒュウガ艦長職を解任された。古代守とスターシャの遺児であるサーシャの経過観察チーム責任者に就任するが、西暦2207年現在は消息不明となっている。
- 島 大介(しま だいすけ)
- 声 - 鈴村健一
- 元ヤマト副長。三等宙佐。
- 第65護衛隊の再編に伴いヤマト副長職を解任され、徳川太助と共に地球連邦空軍へ出向した。西暦2207年現在は自身が持つ熟練した操艦技術を元に空軍が開発した『制限型自立防空システム』の要であるコマンド艦「グラディエーター」の艦長となっている。
- 揚羽 武(あげは たけし)
- 声 - 上村祐翔[5]
- 三等宙尉。土門竜介ら宇宙防衛大学第38期生の同期生で、巨大企業・揚羽コンツェルンの御曹司。
- 防大史上最高のハイスコアで飛行科トップを駆け抜けた天才児で、模擬空戦では同期の坂本茂に1ポイントも取らせず9戦9勝するなど数多くの伝説を打ち立てたが、2年前に防大を中途退学し、土門たちの前から姿を消した。
- 北野 誠也(きたの せいや)
- 声 - 鳥海浩輔[5]
- 補給母艦アスカ第2代艦長。二等宙佐。ヤマトで戦術長を務めた北野哲也の兄。
- ガミラス戦役当時はヤマト計画の候補者だったが、ガミラスによる空爆で重傷を負い、任を外れていた。治療を経て職務へ復帰した後には、宇宙防衛大学の教官として第38期生などの育成にあたっていたが、藤堂の要請を受けてデザリアム対抗策の要として前線に復帰し、アスカ艦長に就任した。
- 藤堂 平九郎
- 声 - 小島敏彦
- 地球連邦防衛軍統括司令長官。
- 真田から得たデザリアムに関するある情報をきっかけに、副長官の芹沢とともにオペレーションDADを策定する。しかし、妹の信乃などを首魁とした軍内部の造反によって、デザリアム軍を引き込む外患誘致によるクーデターを起こされることになる。妻の千晶をガミラス戦役の初期に亡くしている。
- 藤堂 早紀
- 声 - 高垣彩陽
- 波動実験艦銀河の艦長。三等宙佐。藤堂平九郎の一人娘。
- 藤堂 信乃
- 声 - 塩田朋子
- 地球連邦防衛軍情報局長。藤堂平九郎の妹。
- 防衛軍情報部のトップ。軍内部の造反者の首魁で、自らの信念の元、政財界の要人と連携してデザリアムの地球制圧部隊を引き込む外患誘致によるクーデターを引き起こす。
- 階級は宙将であるが、袖章が四本線であることから芹沢よりも格上であることが伺える。
地球側 防衛軍以外
[編集]- 南部 康造
- 声 - 松本忍
- 南部重工を中心とする南部財閥の総帥で、ヤマトやアンドロメダなどの地球連邦防衛軍の主要な艦船を製造してきた軍産複合体の重鎮の一人。
- 藤堂信乃と結託しており、そのことが以前から折り合いが悪かった息子・南部康雄との軋轢を決定的なものとした。
- 島 次郎
- 声 - 古屋亜南
- 島大介の弟。
- 一回り近く歳の離れた兄、大介に強い憧れを抱いている。
- 加藤 真琴
- 声 - 佐藤利奈
- ヤマトの元衛生士。戦死した加藤三郎の妻。月命日には、英雄の丘への慰霊を欠かさずに行っている。
- 加藤 翼
- 声 - 高森奈津美
- 加藤と真琴の一人息子。
- 香坂 芳郎
- 声 - 岩田光央
- 新都郊外にある「いちぎょう小学校」の教師。
デザリアム
[編集]- スカルダート
- 声 - 内田直哉[6]
- 聖総統。
- サーダ
- 声 - 井上麻里奈[7]
- スカルダートの補佐官。
- アルフォン
- 声 - 古川慎[5]
- 情報部将校。
- イジドール
- 声 - 堀江瞬[5]
- アルフォンの部下。
- ランベル
- 声 - 江口拓也[5]
- 戦艦グロデーズ艦長。アルフォンの親友でもある。
- カザン
- 声 - 青山穣
- 地球2207進駐軍統括司令。
- マザー・デザリアム
- 声 - 潘恵子
- 『2205』から続いて登場[注 1]。全デザリアム人に指示を下せる上位的存在であり、スカルダートを聖総統に任命した。
ボラー連邦
[編集]- ベルム・フォン・ベムラーゼ
- ボラー連邦最高管理委員長。ボラーを帝政から現在の連邦国家体制へと変革した人物であり、権力の頂点に座している。
- リュドミ・ダーリヤ
- 声 - 沢海陽子
- ベムラーゼの副官を務める一等書記官。口数の少ないベムラーゼに代わって、彼の意思を汲みとり部下に指示を出す。
- ヴィルキ・ボローズ
- 声 - 滝知史
- 元ガルマン星総督。前作冒頭におけるガルマン星失陥の責任を問われ失脚し、現在は辺境巡視艦隊584の政治将校となっている。
- 左遷の元凶であるガミラスとガミラスにかかわる地球を恨み、苛立ちを募らせて酒浸りの毎日を過ごしているが、そんな日々の中でデザリアムのグランドリバースに遭遇する。
- チェフ・レバルス
- 声 - マルヤマタケシ[注 2]
- 元ガルマン星総督付き秘書官。ガルマン星を奪われたことで上司のボローズともども失脚、辺境巡視艦隊584の政治将校付き秘書官となっている。
- 現在は酒浸りのボローズに手を焼きつつも、いつか中央に返り咲く日を夢見ている。
- ジェルバ・グダン
- 声 - 稲田徹
- 辺境巡視艦隊584の旗艦であるガノンダ型航宙母艦「ラブロコフ」艦長。
- 数多くの戦いを生き抜いた歴戦の軍人で、その経験により余計なことは言わずに腹の底にしまい込む術を心得ている。
登場メカ
[編集]地球連邦防衛軍
[編集]- 宇宙戦艦ヤマト
- 「イスカンダル事変」後、第一線から退かされて予備役艦隊に編入され、廃艦扱いで各種テストのための実証基盤として運用されている。
- 地球の戦艦として唯一、ガミラス、ガトランティス、デザリアムという異なる三つの相手との戦いで多大な戦果を挙げ無事帰還したことを記念し参戦章の叙勲が決定。主砲・副砲各砲身先端へ三本の線が施され、船体各部へ勲章をモチーフとした錨マークを与えられた。
- 波動実験艦 銀河
- 『2202』で初登場した、ヤマトから移設したコスモリバースシステムを搭載した研究艦。
- 西暦2207年現在は月の再建作業を終え、旧土星軌道上で土星修復船団の中核として、土星修復作業を行っている。
- アンドロメダ級宇宙戦艦
- 『2202』時代の波動砲艦隊構想時に建造された宇宙戦艦。ガトランティス戦役における初期の有人型前衛武装宇宙艦の残存艦を改修した戦艦である[注 3]。
- なお、第4次防衛計画に基づく地球連邦宇宙海軍の再編により、艦種は波動砲艦隊構想時の「前衛武装宇宙艦」から国連宇宙海軍時代からある「宇宙戦艦」に変更された。また、数隻が「艦隊指揮艦」として整備されつつある。
- AAA-02 アルデバラン
- 2番艦。第28護衛隊旗艦。オペレーションDADに参加する。
- AAA-21 アルフェラッツ
- 21番艦。第11護衛隊旗艦。第十一番惑星でガトランティス・ベルトの監視を行っている。
- アスカ級補給母艦
- 波動防壁弾[四式波動防壁展開弾]の運用試験艦として計画されたドレッドノート改級補給母艦「アスカ」をネームシップとする補給母艦/強襲揚陸艦。補給母艦型を基本としているが、量産に際してアスカに試験的に盛り込まれていた強襲揚陸艦機能を主体としたタイプも建造された。
- 識別番号は、奇数番号が補給母艦型、偶数番号が強襲揚陸艦型として割り振られている。
- DAOE-01 アスカ
- 1番艦。補給母艦型。コスモハウンドを格納していた40メートル級の航宙機や宇宙艇を艦載できる格納スペースを持つのはアスカのみで、以降の量産型では廃止されている。
- ヒュウガ級戦闘母艦
- 軽空母として計画されたドレッドノート改級戦闘母艦「ヒュウガ」をネームシップとする宇宙空母。ボラー連邦による頻繁な領海侵犯が続く中、2番艦以降の建造が開始されている。
- DCV-01 ヒュウガ
- 1番艦。本作では解任された真田に代わり、ヒュウガ航空隊隊長だった篠原弘樹が艦長に昇進している。
- 無人艦隊コマンド艦 グラディエーター / 無人艦隊迎撃艦 エイジャックス
- それぞれ旧作で「無人艦隊大型艦」「無人艦隊小型艦」と称されていた艦種。
- 地球連邦空軍が各惑星の防空戦力として構想し、宇宙軍より出向してきた島大介の熟練した操艦技術をベースに独自開発した「制限型自律防空システム(通称『無人艦隊』)」を構成する。有人艦であるグラディエーターが旗艦として無人艦であるエイジャックスを操艦・制御する。
- 制限型自律防空システムは空軍戦力との連携を構想しているため、惑星大気圏内での運用は想定されていない[注 4]。運用に際しては戦闘機的な一撃離脱戦法を想定しているため、いずれも宇宙海軍の艦艇を凌ぐ高い機動性や運動性を有する艦として開発・建造された。
- グラディエーターは有人艦だが操艦機能はすべて艦橋部に集約されており、極少人数での運用が可能となっている。エイジャックスには「ひよどり」のコードネームが与えられている。
デザリアム軍
[編集]- グランドリバース
- デザリアムが地球侵攻に際して用いた巨大移動要塞。地上に降着した状態でも全長1800メートルを誇り、地球制圧作戦に加えてデザリアムが実施する「歴史修正計画」の司令基地となっている。
- 旧作における重核子爆弾の役割を担っているが、本作ではそれに加えて先述したように移動要塞としての機能も有している。
- 自動惑星ゴルバ
- 『2205』においてデザリアム・マゼラン派遣軍の中核を成した巨大移動要塞。本作ではデザリアムの地球制圧作戦に際してグランドリバースと共に派遣され、地球の衛星軌道上に等間隔に地球を包囲する形で6基展開されている。
- なお、展開した6基はいずれも表面の文様の色彩が異なっており、それぞれ「サトゥ(薄黄色)」「ドゥア(濃青)」「ティガ(赤紫)」「ウンパッド(ピンク)」「リマ(黄緑)」「エナム(赤)」の名称が与えられている。
- プレアデス改級攻勢型戦艦
- プレアデス級攻勢型戦艦
- ヒアデス級護衛艦
- 上記3艦級とも、『2205』でガミラスや第65護衛隊と交戦したデザリアム艦隊の構成艦。本作ではいずれも地球制圧作戦に臨むデザリアム艦隊に配備されている。なお、プレアデス改級は2番艦である「ガリアデス」が登場している。
- タイゲタ級大型輸送艦
- 兵器や物資・人員輸送に使用される全長1000メートルの大型輸送艦。次元潜航能力を持ち、掃討三脚戦車ガバリアや殲滅多脚戦車ガーム・ビゥなどの地上制圧用の兵器を輸送した。また、船体には地球への第一次移住を行うデザリアム人の居住区が設けられている。
- グロデーズ級殲滅型戦艦グロデーズ
- 『2205』でガミラスや第65護衛隊と交戦した際の戦闘データを参考にして、マザー・デザリアムの指示で開発・建造されたデザリアムの最新鋭戦艦。特に『2205』時のヤマトを参考としており、無限ベータ砲といった新装備を含む充実した兵装に加えてプレアデス改級を凌駕する優れた機動性を有している。
- また、新たに立案されたデザリアム軍の艦隊運用計画の試験艦としての側面も有しており、艦隊旗艦としての優れた指揮機能の他、ゴルバと同等の位相変換装甲や亜空間キャプチャーフィールドも備えるなど、小型のゴルバともいうべき機能も盛り込まれている。
- 襲撃戦闘機カタピラス 惑星制圧仕様
- 『2205』に登場したデザリアムの主力戦闘機である要撃戦闘機カタピラスを、デザリアムの地球制圧作戦に際して改装したもの。ガバリアやガーム・ビゥ同様の触覚型ビーム砲を追加装備している。
- 掃討三脚戦車ガバリア
- 全高54メートルからの大型ビーム砲により、地上施設を掃討する巨大戦車。
- 殲滅多脚戦車ガーム・ビゥ
- 『2205』にも登場した、殲滅を目的とした全高6.5メートルの対人制圧用戦車。本作にて名前が設定された。
ボラー連邦軍
[編集]- ガノンダ型航宙母艦
-
- ラブロコフ
- 7隻から成る辺境巡視艦隊584の旗艦。艦長はジェルバ・グダン。
- クロトガ型標準戦艦
- アマンガ型ミサイル戦艦
- 上記3艦級とも、『2205』でガルマン星に配備されていた艦隊の構成艦。『2205』ではいずれも仮称で登場しており、本作で艦級名や詳細な設定が明らかになった。
登場勢力・登場天体
[編集]- 地球連邦
- イスカンダル事変後、ボラー連邦から頻繁に領海侵犯を受けている。ヒュウガ級やアスカ級の制式化と、ガトランティス戦役で損耗していた有人型のアンドロメダ級の改修が急がれている背景には、ボラー連邦からの侵攻が現実的な猛威となっていたことがある。
- また、デザリアムから秘密裏に接触を受けた者がおり、政府・軍・財閥にデザリアムに与する造反者が多数発生。デザリアムを引き込む外患誘致を起こした。その後、デザリアムが地球の世論までも味方につけたことで、地球政府は彼らを「友好国」として受け入れるが、実質的には傀儡状態にされてしまっている。
- 一方で、デザリアムの地球侵攻や上記造反の可能性を予期して、藤堂平九郎によりオペレーションDADという非公式作戦の準備が進められていた。
- デザリアム
- イスカンダル事変の際にガミラス本星を破壊し、イスカンダル星を本拠地に輸送しようとした謎の勢力。グランドリバースを中核とする地球侵攻部隊を送り込む。
- スカルダートの語ったところによると、その正体は約1000年後の地球人であり、滅びに瀕した故郷を救うために、歴史修正を行うべくこの時代にやって来たという。地球人に対して敵ではないと宣言し、協調を呼びかけ、地球政府の特別諮問機関としての立場を確立する。
- ガルマン・ガミラス
- 前作でガミラスがボラー連邦からガルマン星を奪取した後、西暦2206年に建国が宣言された新国家。
- 月面を地球政府より租借して、地球に居住するガミラス人をガルマン星へ移住させる際の中継となる待機都市として「第三バレラス」を建造中。
- ボラー連邦
- 銀河系の一翼に広がる巨大な星間国家。前作でガルマン星を占領していたが、デスラーによる武力介入を経て奪取される。ガルマン・ガミラス建国宣言後、同盟関係である地球への干渉を強めてきている。
用語
[編集]- オペレーションDAD
- 将来的に起こり得るデアリアムの地球侵攻に備えて、藤堂平九郎ら軍の極一部で密かに進められた非公式作戦。DADは「ディフェンス・アゲンスト・デザリアム」の略。
- 第1段階として地球侵攻そのものを阻止する作戦が建てられたが、これはデザリアムの戦力と内通者の存在が想定以上であったため失敗。第2段階として元ヤマト艦隊クルーを地球から脱出させ、地球最後の希望であるヤマトに合流させる作戦に移行した。これもデザリアムの妨害を受けるも、古代を始めとする一部は地球を脱出してヤマトへの合流に成功する。
- 第二章現在はデザリアムが語った歴史の真偽を確かめるべく、ヤマトがデザリアムの母星を目指している。
- ウラリアの光
- ボラー連邦で伝説となっている「銀河の中心にあって宇宙を凍てつかせる魔女の吐息」として恐れられる現象[注 5]。
- 劇中ではデザリアムが兵器を使用する際に酷似する光を発する(グランドリバースが重核子爆弾として機能した時や、グロデーズが無限ベータ砲を発射した時)。
- 時空結節点
- デザリアムがこの時代にやって来るのに使用したという、約1000年の時を隔てた宇宙同士を繋ぐ時空の穴。未来では旧土星宙域に存在しており、現代ではボラー連邦の支配域にあたる銀河系中心部に存在するとされる。
- 空間裂傷
- デザリアムが語った歴史において、西暦2798年に起こったとされる大災害。ガトランティス戦役において波動砲が多用された旧土星宙域にて空間の裂け目が発生し、そこから噴き出した未知の物質が津波のように押し寄せ、地球を始めとする太陽系の各惑星に甚大な被害をもたらした。空間の裂け目は現在も刻一刻と広がっているとされる。
- 大喪失
- 前作第5話でメルダーズも口にしていた事象で、本作では空間裂傷で地球が半壊したことによって記録の大半が喪失したこととされている。
スタッフ
[編集]- 原作:西﨑義展
- 製作総指揮・著作総監修:西﨑彰司
- 総監督:福井晴敏
- 監督:ヤマトナオミチ
- シリーズ構成・脚本:福井晴敏
- 脚本:岡秀樹
- キャラクターデザイン:結城信輝
- メカニカルデザイン:玉盛順一朗・石津泰志・明貴美加
- CGプロデューサー:後藤浩幸
- CGディレクター:上地正祐
- 音楽:宮川彬良・兼松衆 / 宮川泰
- 音響監督:吉田知弘
- アニメーション制作:studioMOTHER
- アニメーション制作協力:サテライト、YANCHESTER
- 配給:松竹ODS事業室
- 製作:宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会
主題歌・挿入歌
[編集]- オープニングテーマ
- エンディングテーマ
- 挿入歌
エピソードリスト
[編集]# | タイトル | 絵コンテ | 演出 | 総作画監督 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|
第1話 | ヤマトナオミチ | なかの☆陽 | 前田明寿 | 坂﨑忠、藤澤俊幸、小林千鶴、前田明寿 | |
西暦2207年10月。解散したヤマト艦隊のクルーは各々別の場所で働いており、古代進も土星修復艦隊の監察官としての波動実験艦銀河に乗艦していた。そんな中、デザリアムの飛行物体「グランドリバース」が太陽系に侵入。防衛司令部は「オペレーションDAD」を発動して迎撃を試みるが、グランドリバースは幾重もの防衛網を突破して地球へと着陸する。それに伴い、オペレーションDADは次の段階へと移行。「ヤマトへ集結せよ」というメッセージとともに、元ヤマト艦隊クルーをヤマトへと輸送するという極秘指令が発せられた。 | |||||
第2話 | ヤマトナオミチ | 小橋陽介、ヤマトナオミチ | 依田正彦、前田明寿 | 依田正彦、石川慎吾、百代、前田明寿、陳力浩 (サテライト)倉川栄揚 (YANCHESTER)原将治、久利弘志 | |
指令に従い、銀河・アスカ・ヒュウガの3隻は地上にいるクルーの回収任務を開始する。しかし、地上では戦闘が開始され、内通者の存在もあって満足に対応できない地球側は軍の施設を次々と破壊・制圧されていき、ヒュウガも敵に拿捕されてしまう。地上へ降下した古代は、雪と再会。合流した他のメンバーと共に脱出を試みるが、雪が負傷して取り残されてしまった。その後、銀河の決死の行動により、古代達を乗せたアスカは地球圏を離脱する。 | |||||
第3話 | 二瓶勇一 | 又野弘道 | 藤澤俊幸、前田明寿 | 山﨑展義 (大町プロダクション)上野泰寛、洪範錫、古池ゆかり | |
目的地へ向かうアスカの艦内では、雪を失った古代が失意に暮れていた。一方地球では、一命をとりとめた雪がアルフォンの住む官舎にて目を覚ましていた。同じ頃、デザリアムの聖総統スカルダートの演説が全世界へ向けて行われ、デザリアムは千年後の地球人であり、破滅に瀕した未来を変えるため、偶然発見された「時空結節点」を通ってこの時代にやって来たのだと語られる。スカルダートの情熱的に語る姿、さらに演説の最中に領海へ侵入したボラー連邦艦隊を撃滅するという行為により、先行きに不安を抱える地球にとって希望の光になると感じた多くの地球人がデザリアム容認へと転じたのだった。 | |||||
第4話 | 麻宮騎亜 | 太田彬彦 | 依田正彦、渡部裕子、山岡信一 | 小川智樹、小山知洋、後村武 | |
デザリアムは地球政府の特別諮問機関としての立場を確立。そして、グランドリバース完成のため「イスカンダルの欠片」たるヤマトとサーシャを狙う。目的地であるイカルス天文台に辿り着いた古代一行は、そこでヤマトと再会。山南司令や真田たちが出迎え、スターシャの忘れ形見であるサーシャとも再会する。そこへヤマトを捕獲せんと自動惑星ゴルバの一基が襲来。イカルスより発進したヤマトは、新兵器「波動カートリッジ弾」によってゴルバを破壊する。 | |||||
第5話 | 斎藤徳明 | 大庭秀昭 | 前田明寿 | 山﨑展義、菅野智之 (大町プロダクション)古池ゆかり、上野泰寛、信実節子 | |
地球ではデザリアムに同調する者と反発する者がそれぞれ思惑を巡らせる中、デザリアム人の入植が開始される。一方、ヤマト艦隊はグランドリバースとの遭遇以降行方不明になっていた第11護衛隊を発見・臨検する。その結果、グランドリバースには人間の脳を初期化する「重核子爆弾」としての機能が備わっている可能性が浮上する。その最中に襲来したグロデーズを辛うじて撃退に成功した後、山南はデザリアムが語った歴史の真偽を確かめるため、彼らの母星へと向かうことを決意する。 | |||||
第6話 | ヤマトナオミチ | 飛田剛 | 相馬満、藤澤俊幸、渡部裕子、 石本英治、前田明寿、山岡信一 | 相馬満 (NAMU Animetion)李在鎬、金益淵、趙素賢 (光の園・アニメーション)龍光、彗敏、瑞木晶、蕭宇庭 | |
アスカは第11護衛隊の傷病兵を乗せて地球へ帰還することになるが、その折に精神状態の問題からヤマト艦長を解任され、アスカへと転属となってしまった。しかし、アスカがヤマトと別れて少し後、グロデーズが再びヤマトを襲撃。古代が救援に駆け付けるが、グロデーズは陽動であり、ヤマト艦内では潜入したアルフォンがサーシャを拉致していた。古代はアルフォンと対峙するも、逃走を許してしまう。古代はすぐさま第一艦橋に行き追撃を指示するも、(そもそも追跡自体困難であることもあり)既にヤマトの艦長ではない古代の言葉は無視されることとなった。 |
特別上映
[編集]『2199』『2202』と同様、全26話を全七章に分けて劇場上映予定。上映館数は第一章時点で全70館と過去最多(それまでの最多は『2205』の36館)であり、さらにシリーズ初となる47都道府県全てでの公開となっている。
章題 | 話数 | 封切日 |
---|---|---|
第一章「黒の侵略」 | 第1話 - 第2話 | 2024年7月19日 |
第二章「赤日の出撃」 | 第3話 - 第6話 | 11月22日 |
第三章「群青のアステロイド」 | 第7話 - 第10話 | 2025年4月11日予定 |
BD / DVD
[編集]バンダイナムコフィルムワークスから、エモーションのレーベルで販売。過去作と同様、一般発売の前に特別上映劇場においてBDが先行販売される。
巻 | 発売日 | 収録話 | 品番 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
劇場先行 | 一般 | BD特別限定版 | BD | DVD | ||
1 | 2024年7月19日 | 2024年10月30日 | 第1話 - 第2話 | BCXB-1934 | BCXA-1934 | BCBA-5168 |
2 | 2024年11月22日 | 2025年1月29日予定 | 第3話 - 第6話 | BCXB-1935 | BCXA-1935 | BCBA-5169 |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “『ヤマトよ永遠に REBEL3199』制作決定”. リメイク版宇宙戦艦ヤマトシリーズポータルサイト (2022年1月19日). 2024年1月6日閲覧。
- ^ 「宇宙戦艦ヤマト:「3199」は「2207年から始まります」 揚羽武も登場」『MANTANWEB』MANTAN、2022年3月2日。2024年1月6日閲覧。
- ^ “『ヤマトよ永遠に REBEL3199』キャッチコピー公開”. リメイク版宇宙戦艦ヤマトシリーズポータルサイト (2022年2月4日). 2024年1月6日閲覧。
- ^ a b “『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第一章 黒の侵略』2024年7月19日(金)上映開始”. リメイク版宇宙戦艦ヤマトシリーズポータルサイト (2024年1月3日). 2024年1月3日閲覧。
- ^ a b c d e 「「ヤマトよ永遠に REBEL3199」に古川慎、堀江瞬、江口拓也、上村祐翔、鳥海浩輔」『コミックナタリー』ナターシャ、2024年3月24日。2024年3月26日閲覧。
- ^ @Nao1953Naoyaの2024年7月19日のポスト、2024年7月24日閲覧。
- ^ @Mari_naviの2024年7月22日のポスト、2024年7月24日閲覧。
外部リンク
[編集]- 公式サイト - リメイク版宇宙戦艦ヤマトシリーズポータルサイト
- ヤマトよ永遠に REBEL3199 特設ページ(インターネットアーカイブ)
- YAMATO CREW - 宇宙戦艦ヤマトシリーズ公式ファンクラブサイト