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伝説のチャンピオン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「伝説のチャンピオン」
クイーンシングル
初出アルバム『世界に捧ぐ
B面 ウィ・ウィル・ロック・ユー
リリース
ジャンル スタジアム・ロック
時間
レーベル イギリスの旗EMI
アメリカ合衆国の旗Elektra
日本の旗ワーナー・パイオニアエレクトラ
作詞・作曲 フレディ・マーキュリー
プロデュース マイク・ストーン
チャート最高順位
クイーン シングル 年表
ロング・アウェイ
1977年
伝説のチャンピオン / ウィ・ウィル・ロック・ユー
(1977年)
永遠の翼
1978年
ミュージックビデオ
「We Are the Champions」 - YouTube
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「ユー・アー・ザ・チャンピオンズ」
クイーン + アダム・ランバートシングル
リリース
録音 2020年
ジャンル ロック
時間
レーベル ヴァージンEMI
作詞・作曲 フレディ・マーキュリー
プロデュース ブライアン・メイ
ロジャー・テイラー
クイーン + アダム・ランバート シングル 年表
ユー・アー・ザ・チャンピオンズ
2020年
ショウ・マスト・ゴー・オン (Live At The O2, London, UK, 04/07/2018)
(2020年)
ミュージックビデオ
「You Are the Champions」 - YouTube
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伝説のチャンピオン」(でんせつのチャンピオン、英語: We Are the Champions)は、イギリスロックバンドクイーンの楽曲。作詞作曲は、フレディ・マーキュリー日本でも、しばしば原題に合わせて「ウィー・アー・ザ・チャンピオンズ」と呼ばれる事もある。

解説

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初出アルバムは、1977年の『世界に捧ぐ[3]。楽曲自体は、1975年リリースの『オペラ座の夜』収録の「ボヘミアン・ラプソディ」よりも先に完成していたが、フレディの「時期が早すぎる」という判断で、発表は先送りにされた。1985年にロンドンウェンブリー・スタジアムにて開催されたチャリティー・コンサート「ライヴエイド」出演時に演奏された楽曲の一つ[4]。本公演での音源は、映画ボヘミアン・ラプソディ』で使用され、本作のサウンドトラック盤『ボヘミアン・ラプソディ (オリジナル・サウンドトラック)』に収録されている。

先行シングルとしてリリースされ、全英最高2位、全米最高4位、カナダで3位のヒットを記録し、アメリカにおいては、その時点で最も売れたクイーンの楽曲となった[5] [6]。本楽曲と「ウィ・ウィル・ロック・ユー」の2曲は、両者がラジオで続けて流されることの多かったアメリカを中心に、つながった1曲と解釈されることが多く、発表以降のクイーンのライブでも、決まって最後に2曲続けて演奏されるテーマソング的な地位を占めることとなった。1986年、アルバム『カインド・オブ・マジック』のリリースにあわせて開催された「マジック・ツアー」では、両曲の間に、「心の絆」を挟むかたちで演奏された。

シングルがリリースされた当時は、「歌詞の『チャンピオン』は、自分たちのことを指し、自分たちが世界一だと思い上がっているのではないか」と批判されたが、後にブライアン・メイは、「この曲は自分たちをチャンピオンだと歌っているのではなく、世界中の一人ひとりがチャンピオンなのだと歌っている」と反論している。

NME誌は、本楽曲がイギリス中のサッカーの試合で使用されるようになったことを受け、「あの曲は世界中のサッカーファンのために作られたようなものだよ。あっという間にスタンド席でヒットするだろうね。バカな奴らにはピッタリな作戦だ」と批判記事を掲載した。さらに、パンクが世界的にブームになり始めた1977年以降には、「時代遅れ」として非難し、アルバム『ジャズ』がリリースされた際には「あなたに聴覚障害の親戚がいたら、是非クリスマスの贈り物には『ジャズ』を差し上げて下さい」と評した。

2011年、イギリス・ゴールドスミス大学の研究チームは、音楽心理分析学の観点から、本楽曲は、ポップ・ミュージック史上最もキャッチーな曲だという研究結果を発表した。被験者を使った実験を通じて、一緒に口ずさみたくなるようなヒット曲は、総じて次のような要素を持つことを見出した。

  1. 長くて起伏も細やかなフレーズを含んでいること。
  2. 曲のフックとなるところでは、ピッチが高低に急激に変化すること。
  3. ボーカルが男性であること。
  4. 男性ボーカルが高音部で特徴的なボーカルを聴かせること。

そして、これらの4要素を最もよく兼ね備えた曲は「伝説のチャンピオン」だとし、これに続くものとして、ヴィレッジ・ピープルの「Y.M.C.A.」、ヨーロッパの「ファイナル・カウントダウン」、ジ・オートマティック英語版の「モンスター英語版」を挙げた[7][8]

ハ短調(Cマイナー)でピアノとボーカルのみの弾き語りからスタートし、前半は落ち着いたバラード調。その後、曲のタイトルを歌詞にしたヘ長調(Fメジャー)に転調してサビに移る。これを2コーラス繰り返し、最後に再びサビに移ってエンディングを迎える。

スタジオ音源の最後は、"We are the champions…" という歌詞の後で打ち鳴らされるCメジャーの音でカットアウトされて終わっているが、ライヴでは "of the world" まで歌いきって、Fメジャーの完全終止形で終わることが多い。

ミュージックビデオでは、ステージで演奏しているメンバーと、白と黒のタイツを身に着けたマーキュリーが、スタンドマイクで歌う様子が収められている。曲の後半には、観客をバックに上からのカメラに向かってマーキュリーが歌い、カメラが一気にマーキュリーを下から見上げるように写すのと同時に、マーキュリーと観客が高らかに手を振り上げている。曲の最後には、Cメジャーの音の中で観客が騒ぎ立てている様子が静かに映し出される。このミュージックビデオでは、クイーンのファンクラブのメンバーが観客として出演しており、撮影終了後には特別コンサートが行われた。

2020年には、クイーン + アダム・ランバート名義で新バージョン「ユー・アー・ザ・チャンピオンズ」を発表した[9]

パーソネル

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シングル収録曲

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7インチシングル(1977年発売)
#タイトル作詞・作曲時間
1.伝説のチャンピオン(We Are the Champions)Mercury
2.ウィ・ウィル・ロック・ユー(We Will Rock You)May
合計時間:
3インチシングル(1988年発売)
#タイトル作詞・作曲時間
1.伝説のチャンピオン(We Are the Champions)Mercury
2.ウィ・ウィル・ロック・ユー(We Will Rock You)May
3.ファット・ボトムド・ガールズ(Fat Bottomed Girls)May
合計時間:
CDシングル(1992年発売)
#タイトル作詞・作曲時間
1.伝説のチャンピオン(We Are the Champions)Mercury
2.ウィ・ウィル・ロック・ユー / 伝説のチャンピオン(We Will Rock You/We Are the Champions)May/Mercury
合計時間:

楽曲の使用

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その歌詞から、「ウィ・ウィル・ロック・ユー」と並んでサッカーを初めとした、世界的なスポーツ・イベントで用いられることも多い。

カバー

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  • 矢野顕子は、1979年にインストゥルメンタルでカバーしている。「QUEEN SONGS」(1993年8月21日)収録。
  • アンジェラ・アキは、かねてからライブで自分のテンションを高めようと、この曲をはじめクイーンの曲をカバーしていたという。2006年の日本武道館のライブでも本楽曲をカバーした。
  • アメリカのロックバンドであるグリーン・デイも、2005年のLIVE 8のライブで本楽曲をカバーした。
  • アコーディオニスト・cobaがインストゥルメンタルとしてカバーした。
  • オペラ歌手・錦織健が、NHKの「スタジオパークからこんにちは」に出演した際(2006年2月21日)、歌唱した。錦織は高校時代にバンドでクイーンのコピーをしていた。
  • 1992年のフレディ・マーキュリー追悼コンサートでは、ライザ・ミネリとフレディを除くクイーンメンバー、そしてその日の出演者全員によって歌われ、コンサートの掉尾を飾った。
  • 女王様パッパラー河合サンプラザ中野くん)が、「我ら横綱」なるタイトルをつけ、日本的解釈による直訳でカバーしたこともある。クイーンを直訳カバーしたメドレー曲「女王様物語」(1996年1月21日)に収録されている。
  • NHK Eテレの「コレナンデ商会」でもカバーされたことがあり、この時は全部英語の歌詞で、ジェイが熱唱した。ブルブルとキーウィとターキーはコーラスを担当した。

脚注

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