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児玉浩

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
児玉 浩
こだま ひろし
生年月日 (1963-04-12) 1963年4月12日(61歳)
出生地 日本の旗 広島県安芸高田市[1]
出身校 中京大学法学部[1]
所属政党無所属→)
自由民主党→)
無所属
親族 祖祖父・児玉五郎(広島県議)[1]
父・児玉更太郎(元安芸高田市長、元高宮町長)[1]
公式サイト 児玉 浩(広島県議会議員)公式サイト [リンク切れ]

当選回数 1回
在任期間 2020年4月18日 - 2020年7月3日

選挙区 (高田郡選挙区→)
安芸高田市選挙区
当選回数 6回
在任期間 1999年4月30日 - 2020年
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児玉 浩(こだま ひろし、1963年昭和38年)4月12日[1] - )は、日本政治家。第3代広島県安芸高田市長(1期)、元広島県議会議員(6期)、第109代広島県議会副議長[2]

来歴

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広島県安芸高田市生まれ[3]。父親は、高宮町長や初代安芸高田市長などを務めた児玉更太郎[1]広島県立吉田高等学校中京大学法学部卒業[1]。高田郡農協(後に広島北部農協JAひろしま広島北部地区)に勤務[1]

1999年(平成11年)4月の広島県議会議員選挙に高田郡選挙区(定数1)から無所属で立候補。自民党現職で72歳の木山千之、甲田町議を辞して臨んだ51歳の吉田修らに対し、35歳の児玉は若さをアピール[4]、初当選[5]

2003年(平成15年)の県議選は自民党公認で立候補し、無投票で再選[6]

2019年(平成31年)、無投票で6選[7]

2019年5月から2020年2月まで第109代広島県議会副議長を務めた[2]

2020年(令和2年)4月5日告示、同月12日実施の安芸高田市長選挙に自民党・公明党の推薦を受けて立候補し、無投票により初当選した[8]。同月18日、第3代市長就任[9]

同年6月26日、後述の参院選での買収事件で県議時代に現金授受(合計60万円)に関与したことを受けて「反省を示さなくちゃ」と頭を丸刈りにし[10]、市長を続ける考えだったが、7月3日、当選から僅か2ヶ月半で市長を辞職した[11]

参院選をめぐる現金買収事件

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2019年
2020年
  • 4月5日、安芸高田市長選挙が告示される。児玉は無投票で初当選[8]
  • 6月18日、東京地検特捜部は、前年の参院選広島県選挙区をめぐり河井克行河井案里夫妻が広島県内の地方議員や首長ら94人に投票や票の取りまとめを依頼し、計約2,570万円の報酬を渡したとして、両者を逮捕した[12]。克行は証拠品を押収される前に、パソコンから現金配布先の名前や金額を記載したリストのデータを削除していたが、検察は電子データを解析する「デジタル・フォレンジック」を実施し、削除されたリストを復元。これが逮捕の決め手となった[13][14]
  • 6月24日、児玉は安芸高田市役所で取材に応じ、河井克行から2回にわたって現金計60万円を受け取ったことを認めた[15][16]。広島県内の首長で現金受領を認めたのは、克行から20万円を受け取ったとして同年4月に安芸太田町長を辞職した小坂真治に続き2人目となった[16]
  • 6月26日、もともと短めだった頭髪を丸刈りにし、市長を続投する意向を表明した[17]。記者会見で「今できることを考え、『反省を示さなくちゃ』とこういうヘアスタイルにした」と説明した[10]
  • 同日、安芸高田市議会の先川和幸議長、水戸真悟副議長、青原敏治市議は児玉とは別に記者会見し、克行から現金を受け取ったと明らかにした。3人のうち先川は議長室で20万円、水戸は副議長室で10万円を受け取ったという[18]
  • 6月27日、児玉は、自身や正副議長らに対する抗議の電話やメールが市に殺到していると述べた。メールのほとんどは辞職を求める意見で、電話の半分は抗議だった。「安芸太田町長や三原市長のようにあなたも辞めるべきだ」といった厳しい意見が多く寄せられたという[19]
  • 6月28日、児玉の後援会は役員会を開いて対応を協議した。約20人が集まった役員会に児玉も出席。役員から、現金の受け取りを後援会へ説明しないまま4月の市長選へ立候補した責任を問い、辞職するべきだとの声が上がった[20]。同日、識者からは「丸刈りで謝罪というのは、その人にとって『大切なもの』が『毛』で、『反省の度合い』が『3ヶ月くらいで元に戻る』ものなのかもしれない」という声が上がった[21]
  • 6月29日、市議会議長へ辞表を提出[22]
  • 6月30日、児玉が現金を受け取った時期が明かされた。1回目は県議だった2019年3月末で、自身の事務所で30万円が入った封筒を克行から受け取り、2回目は市長当選後の同年5月末で、車の中で30万円入りの封筒を受け取ったと証言した[23]
  • 7月3日、市議会は臨時会を開き同日付の辞職に同意し、児玉は辞職した[24][25]。現金の受領を認めた広島県内の首長が辞職したのは小坂真治(安芸太田町長)、天満祥典(三原市長)に続き3人目となった[26]。議長・先川和幸と副議長・水戸真悟も議長、副議長を辞した[27](先川と水戸は7月17日、青原敏治とともに現金を受領した責任をとり市議を辞職した[28])。
  • 12月21日、河井克行の公判が東京地裁であり、児玉は検察側の証人として出廷。現金受け取りの詳細を証言した。証言内容は以下のとおり[29]
年月日 場所 内容
2019年3月29日 安芸高田市 児玉が県議選で無投票当選を決めたこの日、克行は市内の事務所に来て、30万円が入った白封筒を児玉に渡した。
2019年5月26日 安芸高田市 市内で駐車中の乗用車内で30万円が入った白封筒を児玉に渡した。児玉が会計処理を尋ねると、克行は「これは表に出ないお金」と言ったという。
2022年
  • 1月28日、東京地検が不起訴にした広島の地元議員ら100人のうち、35人が検察審査会に「起訴相当」と議決されたことが公表された。児玉もその中に含まれた[30][31]
  • 3月14日、広島地検は、起訴相当と議決された35人のうち、9人を在宅起訴、25人を略式起訴した。児玉は略式起訴された[32]

人物

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家族は父、母、妻、娘3人[1]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i 児玉浩プロフィール 児玉浩公式サイト。2020年4月10日閲覧。
  2. ^ a b 広島県議会歴代副議長一覧 (PDFファイル)” (PDF). 広島県公式ホームページ (2020年). 2020年6月25日閲覧。
  3. ^ “安芸高田市長選 児玉氏が初当選”. NHK. (2020年4月5日). https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20200405/4000007247.html 2020年4月10日閲覧。 
  4. ^ “’99県議選<2> 広島都市圏(下)”. 中国新聞. (1998年11月18日) 
  5. ^ 広島県議選 平成11年 - 選挙マニア 選挙資料室
  6. ^ 広島県議選 平成15年 - 選挙マニア 選挙資料室
  7. ^ 広島県議選 安芸高田市 | 統一地方選挙 2019 | NHK選挙WEB
  8. ^ a b “安芸高田市長選/安芸高田市議補選 市長選 児玉氏、無投票で初当選 父子2代で就任へ /広島”. 毎日新聞. (2020年4月6日). https://mainichi.jp/articles/20200406/ddl/k34/010/291000c 2020年4月10日閲覧。 
  9. ^ 市町長及び議会議員の任期満了日等一覧
  10. ^ a b “現金受領認めた市長が丸刈り姿に「反省を示さなくちゃ」”. 朝日新聞. (2020年6月26日). https://www.asahi.com/articles/ASN6V4WRYN6VPITB003.html 2020年6月26日閲覧。 
  11. ^ 丸刈りの市長が辞職 出直し市長選への立候補は「白紙」 [河井議員夫妻の買収容疑事件 ] - 朝日新聞デジタル 2020年7月3日
  12. ^ “河井前法相夫妻を逮捕 参院選巡り買収の疑い 検察当局、94人に2570万円”. 中国新聞. (2020年6月19日). https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=653716&comment_sub_id=0&category_id=256 2020年6月22日閲覧。 
  13. ^ “河井夫妻「買収リスト」が局面変えた 検察の執念と自信”. 朝日新聞. (2020年6月19日). https://www.asahi.com/articles/ASN6M74NRN6CPTIL04S.html?iref=pc_rellink_02 2020年6月30日閲覧。 
  14. ^ “現金配布リストをPCから削除か、河井前法相 検察復元”. 朝日新聞. (2020年6月20日). https://www.asahi.com/articles/ASN6M7GN5N6MUTIL067.html 2020年6月30日閲覧。 
  15. ^ “速報 広島県 安芸高田市長が現金授受認める”. 広島ホームテレビ. (2020年6月24日). https://www.home-tv.co.jp/news/content/?news_id=20200624048306 2020年6月25日閲覧。 
  16. ^ a b “安芸高田市長、60万円を受領 前法相から昨年の参院選前”. 東京新聞. (2020年6月24日). https://www.tokyo-np.co.jp/article/37646 2020年6月25日閲覧。 
  17. ^ “丸刈りの市長、続投意向「市民からお叱りと激励」…河井前法相から60万円受領巡り”. 読売新聞. (2020年6月26日). https://www.yomiuri.co.jp/national/20200626-OYT1T50160/ 2020年6月26日閲覧。 
  18. ^ “【速報】安芸高田市の正副議長ら3市議、現金受け取り認める 正副議長は議会内で”. 中国新聞. (2020年6月26日). https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=656277&comment_sub_id=0&category_id=256&utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter 2020年6月26日閲覧。 
  19. ^ 鈴木智之、山中由睦 (2020年6月27日). “丸刈りの市長に「あなたも辞めるべき」 抗議が市に殺到”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASN6W6V38N6WPPTB002.html 2020年6月27日閲覧。 
  20. ^ 和泉恵太 (2020年6月28日). “後援会から辞職求める声、克行容疑者から現金授受の安芸高田市長 擁護論も”. 中国新聞. https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=656859&comment_sub_id=0&category_id=256 2020年6月29日閲覧。 
  21. ^ しりあがり寿Twitter 2020年6月28日
  22. ^ “【速報】安芸高田市「丸刈り」児玉市長が辞意表明 河井容疑者から現金授受”. FNNプライムオンライン. (2020年6月30日). https://www.fnn.jp/articles/-/57799 2020年6月30日閲覧。 
  23. ^ 東谷晃平 (2020年6月30日). “丸刈りの市長、きょう辞職表明へ 河井夫妻から現金受領”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASN6Z42WLN6ZPITB00D.html 2020年6月30日閲覧。 
  24. ^ 石川昌義 (2020年6月30日). “安芸高田市長が辞職表明 現金受領、首長3人目【動画】”. 中国新聞. https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=657317&comment_sub_id=0&category_id=256 2020年6月30日閲覧。 
  25. ^ “【速報】安芸高田市長が辞職 克行容疑者から60万円 市議会臨時会で同意”. 中国新聞. (2020年7月3日). https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=658401&comment_sub_id=0&category_id=256 2020年7月3日閲覧。 
  26. ^ 広島・安芸高田市長の辞職に市議会同意 受領認めた県内首長で3人目”. 毎日新聞 (2020年7月3日). 2020年7月6日閲覧。
  27. ^ 東谷晃平、西晃奈 (2020年7月3日). “丸刈りの市長が辞職 出直し市長選への立候補は「白紙」”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASN733RKXN72PITB01W.html 2020年7月3日閲覧。 
  28. ^ “克行被告から現金受領の安芸高田市議3人辞職 「責任を重く受け止めている」【動画】”. 中国新聞. (2020年7月17日). https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=662875&comment_sub_id=0&category_id=256 2020年7月17日閲覧。 
  29. ^ “【激震 元法相夫妻公判】克行被告「表に出ない金」 前安芸高田市長明かす 2市議は「買収意図感じた」”. 中国新聞. (2020年12月21日). https://www.chugoku-np.co.jp/column/article/article.php?comment_id=711522&comment_sub_id=0&category_id=1256 2021年4月14日閲覧。 
  30. ^ 比嘉展玖 (2022年1月28日). “河井事件で35人が「起訴相当」 申し立て人「市民感覚で妥当」”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASQ1X63LXQ1XPITB00W.html 2022年2月23日閲覧。 
  31. ^ “河井元法相事件 検察審査会 広島県議ら35人“起訴すべき””. NHKニュース. (2022年1月28日). https://web.archive.org/web/20220128032940/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220128/k10013454261000.html 2022年3月3日閲覧。 
  32. ^ “河井事件 地方議員ら34人を「起訴」捜査終結 広島地検”. FNNプライムオンライン. (2022年3月14日). https://www.fnn.jp/articles/-/331162 2022年3月15日閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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