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マグニチュード
Magnitude
記号 M
エネルギー
派生単位 MLMs、MbMw
由来 ウッド・アンダーソン地震計が振幅最大値1µmを記録した地震をM3とする
語源 英語 magnitude(規模)
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マグニチュード: magnitude、記号:M)とは、地震学において地震が発するエネルギーの大きさを常用対数で表した指標値である。

1935年にアメリカの地震学者チャールズ・リヒターが、日本の地震学者和達清夫の最大震度と震央までの距離を書き込んだ地図[1]に着想を得て、地震の規模を測る指標値としてマグニチュードを考案した[2][3]。チャールズ・リヒターがマグニチュードを初めて定義してから、マグニチュードの値を測定する様々な計測法が確立されている。一般的にマグニチュードは の形の式で表される。ここで、Aはある観測点の地震計からの計測値、Bは震央距離Δや震源の深さhによる補正項、Cは既存指標値に併せる定数補正項である[4]。マグニチュードは地震のエネルギーを1000の平方根を底とした対数で表した数値で、マグニチュードが 1 増えると地震のエネルギーは約31.6倍になり、マグニチュードが 2 増えると地震のエネルギーは約1000倍になる。地震の大きさを計測する主な単位はマグニチュードと震度の2種類があるが、ある地震に対して複数の地震計測局で計測したマグニチュードは同一の値であるべきだが、複数の地震計測局で計測した震度は異なる値をとりうる。

複数のマグニチュード計測法から計測される値は基本的にはリヒター・スケールから計測される値と同等の値であるが、計測法毎に誤差が発生することから必ずしも完全に同値とは限らない。それぞれの計測法からマグニチュードを区別するため、リヒター・スケールの計測値はリヒター・マグニチュード(ML)、モーメント・スケールの計測値はモーメント・マグニチュード(Mw)のように区別される。マグニチュードに国際標準規格はないが、アメリカ・中国などでは中規模以上の地震を適切に計測できるモーメント・マグニチュードが使われている。日本では気象庁マグニチュードが使われているが、M5.0以上の大規模の地震ではモーメント・マグニチュードも解析・公表されている[5]

歴史

[編集]

1935年、チャールズ・リヒターベノー・グーテンベルグは地震の規模(マグニチュード)を計測するリヒター・スケール(リヒター・マグニチュード、ML)発案した。ローカル・スケールは特定条件下の計測に特化しており、震央から100キロメートルの測定地点で、特定の種類の地震計(ウッド・アンダーソン地震計)で計測し、南カリフォルニアで発生した、マグニチュード3から7の中規模の地震でマグニチュードを計測する[6]。そのため、測定可能なマグニチュードには上限があり、規模の大きな地震のマグニチュードは7辺りに収束する傾向にあった[7]。また、震央から600キロメートル以上離れた測定地点で計測した値を用いたマグニチュード値は信頼性がなかった。しかし、リヒター・スケールは使用が簡単で、計測したマグニチュードの値が実際に観測された被害規模に適応していたため、耐震構造の工学的に非常に有用であり、広く受け入れられた[8]

リヒター・スケールはいくつかの種類の地震で地震の規模を特徴付けするのに適していなかった。そのため、ベノー・グーテンベルグは震央から遠く離れた地点で測定された地震を考慮するようリヒター・スケールを拡張した。そのような遠い距離では高い周波数の振動は減衰しており、レイリー波ラブ波などの地震の地震波#表面波は、約60キロメートルの波長に相当する20秒の周期を持つ波に影響を受けている。1950年代に地震の表面波を考慮した表面波スケールMs)を開発した[9]。その後、1960年代にP波S波を統合して、1秒から10秒間隔の地震波から測定する実体波スケール英語版Mb)を開発した。最終的にベノー・グーテンベルグとチャールズ・リヒターは計測法を協力して、地震が発生させるエネルギー量を計測する表面波スケール(Ms)を確立させた[8]

表面波スケールは地方の地震の規模を特徴付けするために広く使われた。これにより、地震に強い建物の基準を確立することができた。しかし、1,000キロメートルを越えて影響を発生させるようま巨大地震の規模を特徴付けするには不十分だった。例えば、1957年のアリューシャン地震や1960年のチリ地震は1,000キロメートルに近い断層を破壊した。表面波スケールはそれらの巨大地震では正確な地震規模を計測できなかった[8]

地震の規模計測に表面波スケールを使用することの困難さは、これらの地震の大きさから生じた。大地震は、表面波スケールが通常の地震と評価する20秒周期の波を発生させると共に、大量のエネルギーを運ぶ200秒以上の非常に長い周期の波も発生させた。その結果、修正されたリヒター・スケールの方法論は、1つの大きな地震のエネルギーを複数の地震のエネルギーと誤識別するため、大地震の規模計測には不適当であった[8]

1966年、マサチューセッツ工科大学の地震学者安芸敬一地震モーメント(M0)の概念を提唱した[10]。安芸敬一は地震の構造の理解を向上させるために弾性転位理論を採用した。この理論で、長周期地震計による地震計の測定値は、断層面積の合計、断層が変位する平均距離、断層面の剛性率に比例すると述べた。しかし、モーメント・スケール(Mw)を設計するまでに13年かかった。時間がかかった理由は、地震信号の必要なスペクトルを手計算で算出しなければならず、全ての地震に対して個々人が注意を払う必要があったためである。1960年代に使われていたコンピュータより高速なコンピュータが必要で、地震信号を自動的に処理する方法を開発しなければならなかった。1970年代中程、アダム・ジウォンスキー英語版ハーバード大学で世界中の地震を対象にセントロイド・モーメント・テンソル解の一覧の作成を始めた[11][12]。この進展により、モーメント・スケールは広く紹介され、多数の地震がモーメント・スケールで計測された。これを機に、モーメント・スケールは地震の規模計測に使われるようになった[13]

ほとんどのマグニチュードの計測法は、標準的な震央距離と周波数帯において測定した波の振幅の比較のみに依存している点が課題となっていた。マグニチュードの計測値と地震の物理特性を関連付けするのは難しかった。

ベノー・グーテンベルグとチャールズ・リヒターは、輻射エネルギーEsは以下の式で推定できると述べた。

残念ながら、多くの巨大地震の波の周期は表面波スケール(Ms)が計測に使う周期の20秒より長かった。それは、正確にはマグニチュード9.5を記録した1960年のチリ地震は、表面波マグニチュード8.2を記録することを意味していた。カリフォルニア工科大学の地震学者金森博雄はこの欠陥に気付き、単純だが重要な、輻射エネルギーの推定値に基づいて大きさを定義するモーメント・スケール(Mw)を以下のように定義した[14]

輻射エネルギーの計測は、全周波数帯域にわたる波エネルギーの統合を含むため、技術的には困難であると考えた。計算を単純化するため、スペクトルの最低周波数の部分が残りのスペクトラムを推定することに利用できることに着目し、スペクトラムの最低周波数の漸近線を地震モーメント(M0)で特徴付けした。応力降下が完全であり破壊エネルギーを無視した条件の上で、輻射エネルギーと地震モーメントとの近似的な関係を用いて、輻射エネルギーEs、モーメント・モジュール(Mw)以下の式で表した。

Eはジュール、M0はN-m。

上記の式はエネルギー基準のマグニチュード値MWの計測を非常に簡単にしたが、計測法の基本性質をモーメント・スケールへ変更させた。マサチューセッツ工科大学の地震学者トーマス・ハンクス英語版は金森博雄のモーメント・スケールはリヒター・スケールと地震モーメントの関係に似ていることに着目し、MLを以下の式で表した[15]

トーマス・ハンクスと金森博雄は2つの観点を合成して地震モーメント基準の新しいマグニチュードの計測法を定義した[16]

モーメント・マグニチュードの正式な定義はこの論文によって与えられ、Mによって示されるが、多くの著者がMWをモーメント・マグニチュードと呼ぶのが一般的である。 これらの場合のほとんどは、実際には、上で定義したモーメント・マグニチュードMを参照している[要出典]

地震のエネルギー

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地震の規模を表すマグニチュードMは、

の形の式で表される。ここで、Aはある観測点の地震計からの計測値、Bは震央距離Δや震源の深さhによる補正項、Cは既存指標値に併せる定数補正項である[17]

地震が発するエネルギーの大きさ E(単位:ジュール)は、マグニチュードを M とすると、次の関係がある[18]

マグニチュード M が 1 大きくなると左辺の log10 E が 1.5 だけ増加するからエネルギーは約32倍大きくなり(101.5 = 1010 ≒ 31.62)、マグニチュードが 2 大きくなると地震のエネルギーは1000倍になる(101.5×2 = 103 = 1000)。また、マグニチュードで0.2の差はエネルギーでは約2倍の差となる (101.5×0.2 = 100.3 ≒ 1.995)。

地域や構造物の強度等にもよるが、一般にM6を超える程度の直下型地震が、地下20キロメートル前後の深さで起こると、ほぼ確実に、人数の差こそあれ死傷者を出す“災害”となる[注 1]。M7クラスの直下型地震では、条件にもよるが大災害になる。兵庫県南部地震Mj7.3 (Mw6.9) だった。また、東海地震南海地震といったプレート型地震はM8前後である。またMが7を大きく超えると、被害を生じさせる津波が発生する場合がある。一般的にマグニチュードが大きくなると、地震断層面も大きくなるため、被害の程度だけでなく被害が生じる範囲も拡大する。

M5未満では被害が生じることは稀で[注 2]、M2程度の地震では、陸上でも人に感じられないことが多い。M0クラスになると、日本の地震計観測網でも捉えられない場合がある。なお、理論上マグニチュードにはマイナスの値が存在するが、この規模の地震になると精密地震計でも捉えられない場合が多く[注 3]、また常時微動やノイズとの区別も難しくなってくる。

大きな地震のマグニチュードを求めることは、地震の規模や被害の推定に有用である。一方マグニチュードが小さく被害をもたらさないような地震も、地震や火山・プレートテクトニクスのメカニズムを解明するのに役立つため観測が行われている。

大地震の内、特にM8以上の地震を巨大地震、巨大地震の内、Mw9以上の地震を超巨大地震と区分けすることがある[19]。月面で観測される地震を月震といい、M1 - M4 程度が観測されている。恒星の振動を星震といい、時に爆発現象を伴う。観測は恒星の内部構造を調べるのに利用される。2004年SGR 1806-20で観測された星震では、M23.1 という値が算出されている。

エネルギー量と想定される影響
M 名称 エネルギー
J)換算
TNT換算 想定される影響 参考
−2.0 極微小地震 63 15 mg 体感できない 60J:30W蛍光灯の2秒間点灯時の消費電力
−1.0 2 × 103 0.48 g
0 63 × 103 15 g Mj0.2:2002年1月22日7時22分29秒(日本時間)に伊豆大島近海で発生した震度1を観測した最も小さな地震[20]
1.0 微小地震 2 × 106 M1.5:2007年ペルーの隕石落下時に発生した地震(en:ニュース
2.0 63 × 106 15 kg 極まれに有感 M2.1:2013年4月のテキサス州肥料工場爆発事故で放出されたエネルギー
3.0 小地震 2 × 109 480 kg 震央付近で有感となることがある
4.0 63 × 109 15 t 小型核爆弾が放出するエネルギー
M4.0:北朝鮮の核実験(2006年)で観測された地震(CTBTO)
5.0 中地震 2 × 1012 480 t M5.0:ツングースカ隕石の衝突(1908年)時に発生した地震(推定)[21]
5.5 この規模の地震から余震が起きる事が多い。
M5.5:バリンジャー・クレーターが形成された時に発生した地震(推定)
Mj5.2:長岡地震(1961年)
Mb5.25:史上最大の核兵器実験による人工地震[22][23][注 4]
6.0 63 × 1012 1.5万t 直下型だった場合は被害が確実に発生する。
一般におおよそこれより規模の大きな地震では津波を発生させることがある。
Mj6.1:長野地震(1941年)
Mj6.2:宮城県北部地震(2003年)
7.0 大地震 2 × 1015 48万 t Mj7.0 (Mw6.6):福岡県西方沖地震(2005年)
M7.0:史上最大の地下核実験による人工地震[24][注 4]
Mj7.1:福井地震(1948年)
Mj7.3 (Mw6.9):兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)(1995年)
Mj7.3 (Mw7.0):熊本地震の本震(2016年)
8.0 巨大地震 63 × 1015 1500万 t M8.0:濃尾地震(1891年)
Mj8.0:喜界島地震(1911年)
Mw7.9 - 8.0:関東地震(関東大震災)(1923年)
Mw8.4 (Mj8.0):南海地震(1946年)
Mw8.1 (Mj7.9):東南海地震(1944年)
Mw8.2 (Mj7.6?):イキケ地震(2014年)
Mj8.1 : 小笠原諸島西方沖地震 (2015年)
Mw8.3 (Mj8.2):北海道東方沖地震(1994年)
Mj8.2:十勝沖地震(1952年)
Mw8.3 (Mj8.0):十勝沖地震(2003年)
210PJ:史上最大の核兵器が放出した全エネルギー[23][注 4]
Mw8.4 (Mj8.1):昭和三陸地震(1933年)Mw8.5:明治三陸地震(1896年)
Mw8.8:チリ地震(2010年) M8.4<:貞観地震(869年)
M8.5<:バルディビア地震(1575年)[25]
Mw8.7〜9.2:カスケード地震(1700年)[26]
Mw8.7〜9.3:宝永地震(1707年)[27]
Mw8.8〜9.0:リスボン地震(1755年)[28]
Mw8.5〜9.1:アリカ地震(1868年)[29][注 5]
9.0 超巨大地震 2 × 1018 4.8億t Mw9.0:カムチャツカ地震(1952年)
Mw9.0:東北地方太平洋沖地震(2011年)[30][31]
Mw9.2:アラスカ地震(1964年)
Mw9.1〜9.3:スマトラ島沖地震(2004年)Mw9.5:チリ地震(1960年)
これ以上の規模の地震は実測でも地質調査でも発見されていない。
10.0 63 × 1018 150億 t M10.0:地球上で起こり得る最大の地震[注 6][32][注 7][33][34][35]
11.0 参考 2 × 1021 4800億 t M11.3:チクシュルーブ隕石の地球衝突のエネルギー。恐竜絶滅の最も有力な一因とされる[36]。値は推定。断層のずれで発生すると仮定した場合、その総延長は2万キロメートル以上になるもので、考慮は不要である(東北大学教授の松澤暢による推論)[33]
12.0 63 × 1021 15兆 t M12:長さ1万キロメートルの断層が動き、地球が真っ二つに割れて起こる地震(実際の断層面は地球の表面付近に限られるため理屈上のもの)[37][38]
M ジュール TNT 影響 参考

計測法の種類

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ローカル・マグニチュード(中央)とモーメント・マグニチュード(右)の適正計測範囲

マグニチュードには国際標準規格がなく、マグニチュードと呼ばれる指標値・計測法は複数存在する。

マグニチュードの主要な4つの指標値・計測法に、振幅から計測するリヒター・マグニチュード、表面波から計測する表面波マグニチュード、実体波から計測する実体波マグニチュード、地震モーメントから計測するモーメント・マグニチュードがある。これに加えて、特殊な条件下における指標値・計測法が存在する。それぞれの計測法は計測可能な地震の規模が異なり、計測にかかる時間も異なる。ただし、ある地震のマグニチュードを計測した場合、計測法によって若干異なるが、リヒター・マグニチュードとおおよそ同じ値を計測するよう設計されている。

以下、振幅という場合は片振幅(中心値からの振幅)を意味する。

リヒター・マグニチュード

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リヒター・マグニチュード(ML)は、アメリカの地震学者チャールズ・リヒターが地震の規模を表す指標値として「マグニチュード」を定義した最初の指標値・計測法である。記号の添え字LはLocalの頭文字である。

1935年にチャールズ・リヒターは、南カリフォルニアの地震観測所でウッド・アンダーソン地震計(2800倍)を用いて、震央からの距離100kmの地震計が最大振幅1μmを観測した地震をマグニチュード3とし、その値を基準に常用対数でマグニチュードの計測式を定義した。チャールズ・リヒターは単にマグニチュードという呼称を使用していたが、マグニチュードの計測法に複数の種類が定義されたことにより、区別するためにローカル・マグニチュードもしくはリヒター・マグニチュードの呼称が使用される。

計測式は観測地の地盤環境・地震計の性能に依存しており、他の地域や別種の地震計でマグニチュードを計測するために、地域限定(ローカル)のマグニチュードとして地震観測所毎の差異を吸収する補正項が定義される。計測値の精度は決して高くなく、複数の観測所で計測した値を平均化してマグニチュードの値を確定させる。また、地震計の測定環境に依存してマグニチュードの飽和が発生するため、ローカル・マグニチュードは一定規模以下の地震で用いられる。経験式が熟成していればある程度正確に計測できるため、ヨーロッパの幾つかの地域ではローカル・マグニチュードが使われている。

一般式は以下で表される。

Aは最大振幅、A0は観測所の震央距離hにのみに依存、Cは観測所固有の補正項である。

表面波マグニチュード

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表面波マグニチュード(Ms)は、ベノー・グーテンベルグが定義した表面波の振幅から計測するマグニチュードである。記号の添え字sはsurfaceの頭文字である。

1945年にベノー・グーテンベルグは、表面波の振幅と震央距離(角度)からマグニチュードを計測する実験式を定義した。計測式は計測値をリヒター・スケールの近似値にするために定数の和・積で補正している。ローカル・マグニチュードと同じく観測地の地盤環境に依存しており、観測所毎の補正値が含まれる。表面波の周期・震央との角度に制約があり、表面波の周期が約20秒、震央距離が20°以上を計測条件とした。

計測地域や表面波の周期・震央との角度の利用条件を拡大するために実験式の改善が図られ、表面波マグニチュードの計測式は様々なバリエーションが存在している。

ベノー・グーテンベルグは、表面波マグニチュードMs

で定義した[39]。ここで、Ah は表面波水平成分の最大振幅、Δは震央距離(角度)、C は観測点ごとの補正値である。

これとほぼ同じであるが、国際地震学地球内部物理学協会の勧告 (1967) では、

(なお、20° ≦ Δ ≦ 60°)

としている。A は表面は水平成分の最大振幅 (μm)、T周期(秒)である。周期約20秒の地震動に着目して求められている[40][41]

より長周期の例えば周期100秒の表面波に基づいてその振幅からマグニチュードを算出すれば、巨大な地震の規模もある程度適切に表される様になる。例えば周期20秒の表面波マグニチュードではほとんど差が見られない1933年三陸地震、1960年チリ地震、1964年アラスカ地震の周期100秒表面波マグニチュード M100 は、それぞれ、8.4、8.8、8.9となる[42]

実体波マグニチュード

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実体波マグニチュード(Mb)は、ベノー・グーテンベルグが定義した実体波の測定値から計測するマグニチュードである。

グーテンベルクおよびリクターは、実体波マグニチュードMb

で定義した。A は実体波(P波、S波)の最大振幅、T はその周期、B は震源の深さ h と震央距離 Δの関数である。

経験的に、

が成り立つ。周期約1秒の地震動に着目して求められている[41]

モーメント・マグニチュード

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モーメント・マグニチュード(Mw)は、金森博雄トーマス・ハンクス英語版が定義した地震モーメントから計測するマグニチュードである。


1979年、当時カリフォルニア工科大学地震学の教授であった金森博雄と彼の学生であったトーマス・ハンクス英語版は、従来のマグニチュードは地震を起こす断層運動地震モーメント (M0) と密接な関係があり、これを使えば大規模な地震でも値が飽和しにくいスケールを定義できるという金森のアイデア[43]をモーメントマグニチュード (Mw) と名付け、以下のように計算される量として発表した[44]

(ただし M0 = μ × D × S)

S は震源断層面積、D は平均変位量、μ は剛性率である。

これまでに観測された地震のモーメントマグニチュードの最大値は、1960年に発生したチリ地震の9.5である[43]

  • 断層面の面積(長さ×幅)と、変位の平均量、断層付近の地殻の剛性から算出する、まさに断層運動の規模そのものである。
  • M8を超える巨大地震では、地震の大きさの割りにマグニチュードが大きくならない「頭打ち」と呼ばれる現象が起こる。モーメントマグニチュードはこれが起こりにくく、巨大地震の規模を物理的に評価するのに適しているとされ、アメリカ地質調査所 (USGS) をはじめ国際的に広く使われている。
  • 日本の気象庁では、2011年に発生した東北地方太平洋沖地震に対して、地震の規模をより適切に表せるとして、下記の気象庁マグニチュード (Mj 8.4) に加え、モーメントマグニチュードの計算値 (Mw 9.0) を発表した。

特殊な種類

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マグニチュードを厳密に区別すると40種類以上存在する[45]。ここでは特徴的なものを記載する。

気象庁マグニチュード

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気象庁マグニチュード(Mjma、Mj)は、日本気象庁(JMA)の定めるマグニチュードである。地震規模によって速度マグニチュードと変位マグニチュードを使い分けてマグニチュード値を計測する。

日本国の公式地震情報として使用されており[46]、2003年の約80年前まで遡って一貫した方法で決定され、モーメントマグニチュードともよく一致している[47]

気象庁マグニチュードは周期5秒までの強い揺れを観測する強震計で記録された地震波形の最大振幅の値を用いて計算する方式で、地震発生から3分程で計算可能という点から速報性に優れている。一方、マグニチュードが8を超える巨大地震の場合はより長い周期の地震波は大きくなるが、周期5秒程度までの地震波の大きさはほとんど変わらないため、マグニチュードの飽和が起き正確な数値を推定できない欠点がある[48]東北地方太平洋沖地震では気象庁マグニチュードを発生当日に速報値で7.9、暫定値で8.4と発表したが、発生2日後に地震情報として発表されたモーメントマグニチュードは9.0であった[49]

2003年9月24日までは、下記のように、変位マグニチュードと速度マグニチュードを組み合わせる方法により計算していた。

変位計 (h ≦ 60 km) の場合
A は周期5秒以下の最大振幅)
変位計 (h ≧ 60 km) の場合
K(Δ, h) は表による)
速度計の場合
AZ は最大振幅、α は地震計特性補正項)

変位マグニチュードは、系統的にモーメントマグニチュードとずれることがわかってきたため、差異が小さくなるよう、2003年9月25日からは計算方法を改訂し(一部は先行して2001年4月23日に改訂)、あわせて過去の地震についてもマグニチュードの見直しを行った。

変位によるマグニチュード
(An, Ae の単位は 10{{|−6}} m)

ここで、βd震央距離と震源深度の関数(距離減衰項)であり、H が小さい場合には坪井の式に整合する。Cd は補正係数。

速度振幅によるマグニチュード
Az の単位は 10−5 m/s)

ここで、βvMd と連続しながら、深さ 700 km、震央距離 2,000 km までを定義した距離減衰項である。Cv は補正係数。

振動継続時間マグニチュード

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地震記象上で振動が継続する時間 Td はマグニチュードとともに長くなる傾向がある。そこで一般に、

の式が成り立つ。c0, c1, c2 は定数、Δ は震央距離である。c2Δ は小さいため、第3項を省略することもある。

過去には河角のWiechert式地震計に対しての式

などが提案されている。

地震波記録の回収や解析に多大な労力を要した1970年代頃までは、1つの地震計記録からマグニチュードを概算する方法として、気象台・観測所などで利用された。ただし各定数は地震計の特性に大きく依存するため、短時間で多くの地震波記録を扱うことができる現在ではこの式はほとんど用いられない。

有感半径から求めるマグニチュード

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グーテンベルクとリクターは、南カリフォルニアの地震について、有感半径 R を用いて、

の式を得ている。

日本でも市川が日本の浅発地震に対して

を与えている。なお、R は飛び離れた有感地点を除く最大有感半径 (km) である。

震度4, 5, 6の範囲から求めるマグニチュード

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気象庁の震度で、4以上、5以上、6以上の区域の面積 (km2) をそれぞれ S4S5S6 とするとき、勝又護徳永規一

という実験式[50]村松郁栄

という実験式を得ている[51]

河角廣は震央からの距離 100 km における平均震度を MK と定義し、リヒタースケールとの間に M = 4.85 + 0.5 MK の関係があるとした。また震央距離と震度、マグニチュードの間には以下の関係があるとした[52]

。(I : 気象庁震度階級, Δ: 震央距離 [km])

これらは地震計による記録がなかった歴史地震のマグニチュードを推定する際に有効である。家屋被害に関する文献記録から各地域の震度を求め、それをもとにマグニチュードを推定する。

微小地震のマグニチュード

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微小地震については上記の MsMbMj などでは正確な規模の評価ができない。そこで、たとえば渡辺は上下方向の最大速度振幅 Av (cm/s) と震源距離 r (km) を用いて、

の式を示している。なおこの式は r が 200 km 未満のときに限られる。マグニチュードがマイナス値を示す場合にもある程度有効であるため、ごくごく微小な人工地震のマグニチュードを求める際にも利用される。

津波マグニチュード

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低周波地震では MsMbMj を用いると地震の規模が実際よりも小さく評価される。そこで阿部勝征によって、津波を用いたマグニチュード Mt が考案された[53][54]

ここで H は津波の高さ (m)、Δは伝播距離 (km) (Δ ≧ 100 km)、DMt がモーメントマグニチュード Mw と近い値を取るように定められた定数である[55]。Dは日本において観測されたデータを用いると5.80となる[56]

また、震央より1000km以上離れた、遠隔地で発生した地震による津波における MtΔCMtMw と近い値を取るように定められた定数とすれば、

と表される[57]ΔC は津波の発生地域及び観測地域によって変化する経験値で、太平洋で発生した津波地震については、−0.6 から +0.5 の値を取る[58]

津波地震では、津波マグニチュードは表面波マグニチュード・実体波マグニチュードよりも大きくなる。

マグニチュードの飽和

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地震のエネルギー量増加において、モーメント・マグニチュードは増加を継続するが、リヒター・マグニチュードなどは収束する傾向がある。

一般に使われる他の各種のマグニチュードでは、概ね8(表面波マグニチュードで8.5、実体波マグニチュードでは7程度)を超えると数値が頭打ち傾向になる。これを「マグニチュードの飽和」と呼ぶ。例えばリヒターマグニチュード (Ml) は約6.5あたりから飽和しはじめ、約7が最大値となる。

短周期の地震波ほど減衰しやすく、その影響を受ける地震波の周期はおよそ L/vL: 断層の長さ、v: 断層破壊の伝播速度)程度以下、すなわち断層の破壊に要した時間程度以下の周期である。従って断層破壊に要する時間が長い巨大地震では地震の発生を瞬時の破壊と見なせなくなり、例えば周期20秒の地震波の振幅に着目する表面波マグニチュードは断層破壊に20秒程度かかる約100kmより長い断層では、地震の規模が大きくなっても地震波の振幅が頭打ちとなる[41]

マグニチュードを決めるために用いる地震波の周波数とエネルギーのモデルから地震波によるマグニチュードは高周波、かつ規模の小さな地震ほど飽和が起こりにくいことが示される[59]。このモデルでは実体波マグニチュード (Mb) は約5.5から飽和しはじめ6で飽和となり、表面波マグニチュード (Ms) では7.25から飽和しはじめ8で飽和となるが、飽和となる数値は観測される地震により異なり、Mb ≧ 6 の報告例も多数あるためモデルがあらゆる地震に当てはまるわけではない[40]

エネルギーが大きく、長周期(低周波)の地震動が卓越した巨大地震においても飽和がなく、より正確に地震の規模を表す指標として、無限大の長周期地震波に基づくと見做されるモーメントマグニチュードが考案され、地震学では広く使われている。

各国の公式報告

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2000年代以降、モーメント・スケールは中規模から大規模の地震のマグニチュードの計測で最も一般的に使用されているが[60]、実際の地震の瞬間には、モーメント・スケールに基づいた学術的な指標値は頻繁に発生する小規模の地震のためには使用されない。例えば、アメリカ地質調査所は頻繁に発生するマグニチュード3.5より小さい地震ではモーメント・スケールを利用していない。

現在の公式の地震調査における慣例は、モーメント・スケールで地震の規模を計測可能な場合は、常にモーメント・スケールの計測結果(Mw)をマグニチュードの値として採用・報告することである。マグニチュードが4より小さくMWを計算するためのM0を測定できない場合は、リヒター・スケールの計測結果(Ml)をマグニチュードの値として採用・報告することが多い。

単にマグニチュード(M)と表した値がどの計測法によるマグニチュードを指しているかは場合によって異なる。アメリカ地質調査所のウェブサイトではモーメント・マグニチュード、日本の気象庁のウェブサイトでは気象庁マグニチュードを指し、ヨーロッパ地中海地震学センターのウェブサイトでは主要4つの指標値が混在している。計測法を区別してマグニチュードを記号で表す場合、記号「M」に続けて区別の記号を付ける。

一般的な報道機関はマグニチュード4より大きな地震を報道しており、そのような地震ではマグニチュードの値はリヒター・スケールの計測結果(Ml)ではなくモーメント・スケールの計測結果(Mw)である。

発生頻度の傾向

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エネルギー(横軸下)とマグニチュード M(横軸上)の対応関係と、その規模の地震が発生する頻度 n(毎年、縦軸)。このグラフの傾きがb値。

マグニチュードが1増えると地震の発生頻度はおよそ10分の1になる(#頻度の目安の節参照)。

地震の発生頻度は以下のグーテンベルグ・リヒターの関係式により表される。

この式はマグニチュードがMのときの地震の頻度をn(回/年)で表す。傾きを表すbを「b値」と言い、統計期間や地域により若干異なるものの、0.9〜1.0前後となる。この式から、マグニチュードが1大きくなるごとに地震の回数は約10分の1となる。ただ、実際に観測される地震の回数をグラフに表すと、日本付近ではM3 - 8付近では式に沿ったものとなるが、M3以下とM8以上では、正しく表されなくなる。これは、M3以下の地震は、規模が小さすぎるために観測できていないものが多いからであり、この規模の地震の観測数を調べることで地震の観測網の能力を計ることもできるとされている[注 8]。一方、M8以上の地震は、発生回数自体が少ないために正確に表せていないもので、より長期間調査することで精度が高まるとされている。

日本での頻度の目安は以下の通り。規模の小さなものは、1小さくなる毎に10倍になると考えればよい。

  • M10 : 500年に1回程度 (グーテンベルグ・リヒター則の相似則を適用[61]
  • M9.0 - 9.9
  • M8.0 - 8.9:10年に1回程度
  • M7.0 - 7.9:1年に1 - 2回程度
  • M6.0 - 6.9:1年に10数回程度

また、M5程度の地震は世界のどこかでほとんど毎日発生しており、M3 - 4程度の地震は日本でもほとんど毎日発生している。

以下は理論値ではなく、ある期間の観測結果からの年間の回数である。

地震のマグニチュードと頻度(明記なき場合は回/年)
Ms[62] 名称 震源が浅い場合に想定される被害[63] 日本周辺
防災研[63]
地球
USGS[64]
地球
USGS[65]
9+


数100から1000Kmの範囲で大きな地殻変動を生じ、広域で大災害・大津波 数百年に1度 1[66] 0.3
8.5 内陸では広域大災害、海底であれば大津波 10年に1度
8.0 1.1
7.5

内陸では大災害、海底であれば津波 1-2 17[67] 3.1
7.0 15
6.5

震央付近で小被害、M7に近くなると大被害 10-15 134[67] 56
6.0 210
5 被害が出ることは少ない。 120 1,319[67]
4

震央付近で有感、震源がごく浅いと軽い被害 約1000[68] 13,000[69]
3 震央付近で有感となることがある 約1万[70] 130,000[69]
2 微小
地震
極まれに有感 毎時10回[71]
1 毎分1-2回
0
微小
地震
-1

脚注

[編集]

注釈

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  1. ^ M6程度でも、外洋の海底下を含む非居住地域で発生する地震や、深発地震では災害が発生しないことが多い。
  2. ^ 明治時代以降に日本で発生し、死者を出した地震のうち、気象庁マグニチュードが最も小さかったのは、1961年に発生した長岡地震Mj5.2、死者5人)である。
  3. ^ 高密度に地震計を配し、その地域内で発生した震源の浅い地震などは十分観測できる場合もある。
  4. ^ a b c 「放出した全エネルギー(核出力)」と「それにより発生した地震のエネルギー」の違いに注意。
  5. ^ 歴史地震のマグニチュードは正確に決定することが困難であり、値は諸説ある。
  6. ^ ナスカプレート南アメリカプレートのプレート境界が一度に破壊した場合。
  7. ^ 千島海溝日本海溝、合計3000キロメートルが連動して60メートルずれた場合。松澤は、M9の東北地方太平洋沖地震の発生まで2つ以上の断層が連動する可能性は想定されていなかったとしている。
  8. ^ 高密度な地震計観測網が構築され高い検知能力が期待できる、おおむね1997年以降の日本の内陸部の浅発地震に限れば、おおよそM1以上から式に沿ったものになる。

出典

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  4. ^ 長谷川昭・佐藤春夫・西村太志『地震学』共立出版〈現代地球科学入門シリーズ〉,2015年
  5. ^ CMT解のページの見方 - 気象庁
  6. ^ 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「USGSMagPolicy」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  7. ^ On Earthquake Magnitudes”. Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
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参考文献

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関連項目

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外部リンク

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