コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

吉頂寺晃

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
きっちょうじ あきら
吉頂寺 晃
本名 岡崎 光彦[1]
別名義 吾妻 三郎
生年月日 (1906-04-07) 1906年4月7日
没年月日 不詳年
出生地 日本の旗 日本 東京市神田区[注釈 1]
職業 俳優
ジャンル 映画テレビドラマ
活動期間 1926年 - 1980年代
主な作品
『懺悔の刃』
テンプレートを表示

吉頂寺 晃きっちょうじ あきら[2][注釈 2]1906年(明治39年)4月7日[2][4] - 不明)は、日本俳優。本名は岡崎 光彦(旧名・岡崎 光)[1]、旧芸名に吉頂寺 光[1]吾妻 三郎[5]東京市神田区[注釈 1]出身[6][1]

来歴

[編集]
懺悔の刃』のスチル写真。左が吾妻(吉頂寺)、右は小波初子

第一早稲田高等学院を中退した後[注釈 3]高松プロ吾妻撮影所の研究生となる[1]

1926年(大正15年)、タカマツ・アズマプロ製作の『男児一諾』でデビューする[1]。翌1927年1月、松竹蒲田撮影所に移り、吾妻三郎に改名[1]。小津安二郎監督のデビュー作『懺悔の刃』などに主演するが[2][1]、松竹蒲田が時代劇の制作を停止したことから退社[8]。1928年2月に河合プロダクションに入社するが[1][8]、同年6月に東亜キネマに移籍し、芸名を吉頂寺 光に戻す[1]。1930年1月、帝国キネマ長瀬撮影所に移籍し、新興キネマに組織変更された後も在籍[1]。1935年1月、芸名を二つに分け、京都太秦の時代劇は吉頂寺 光名義で出演し、東京大泉の現代劇は岡崎 光彦名義で出演した[1]。1942年の大映設立の際に退社[1]。終戦後は東宝の専属俳優となり、吉頂寺 晃に改名[1]

東宝専属時代は、クレジットされないエキストラとしての出演が大多数を占めている。1970年(昭和45年)に専属俳優の一斉解雇が行われるまで東宝に在籍。翌年に公開された『父ちゃんのポーが聞える』が東宝における最後の出演映画となった[1]。東宝との契約解除後はモデルクラブボンドに所属[9]。テレビCMに出演するなど1980年代頃まで俳優業を続けた。

人物・エピソード

[編集]

デビュー当時は阪東妻三郎の人気が上がってきたころで、映画各社が阪妻そっくりのチャンバラスタアをつくろうとしていた。「吾妻三郎」は「阪東妻三郎のそっくりさん」ということで売り出され[10]、これに似せて着けられた芸名で、誰も「あづま」とは読まず、「われ妻三郎」と読んでいた[11]。場末の三本立ての館などでは、阪妻に顔も似ていて「妻三郎」でもあるのでだまされて入った客も相当いたという[11]

出演作品

[編集]

映画

[編集]

テレビ

[編集]

CM

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ a b 現・東京都千代田区
  2. ^ 資料によっては、「きっちょうじ ひかる」と記載されている[1][3]
  3. ^ 書籍『日本の近代文芸と早稲田大学』では卒業と記載している[7]
  4. ^ 出演シーンカット。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba ノンクレジット。
  6. ^ 出演シーンカット。

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 『日本映画人名事典』 男優編<上巻>、キネマ旬報社、1996年、535頁。ISBN 978-4-87376-188-6 
  2. ^ a b c d
  3. ^ a b c d ゴジラ大百科 1993, p. 118, 構成・文 岩田雅幸「決定保存版 怪獣映画の名優名鑑」
  4. ^ a b c d e f g 野村宏平、冬門稔弐「4月7日」『ゴジラ365日』洋泉社映画秘宝COLLECTION〉、2016年11月23日、101頁。ISBN 978-4-8003-1074-3 
  5. ^ a b c
  6. ^ 東宝特撮映画全史 1983, p. 529, 「怪獣・SF映画俳優名鑑」
  7. ^ 早稲田大学七十五周年記念出版委員会 編『日本の近代文芸と早稲田大学』理想社、1957年、450頁。 
  8. ^ a b 『日本映画年鑑 昭和2・3年』 昭和2・3年、朝日新聞社、1928年、131 - 132頁。 
  9. ^ 『出演者名簿』《昭和48年度版》著作権資料協会、1972年、141頁。 
  10. ^ a b 初代ゴジラ研究読本 2014, p. 108, 「オール初代ゴジラ俳優大図鑑」
  11. ^ a b 稲垣浩『ひげとちょんまげ : 生きている映画史』毎日新聞社、1966年、56頁。 
  12. ^ a b 東宝特撮映画全史 1983, pp. 535–536, 「主要特撮作品配役リスト」
  13. ^ ゴジラの逆襲”. 東宝 WEB SITE. 東宝. 2022年2月28日閲覧。
  14. ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 9, 「『透明人間』作品解説/俳優名鑑」
  15. ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 17, 「『獣人雪男』作品解説/俳優名鑑」

参考文献

[編集]

外部リンク

[編集]