国鉄ホキ5600形貨車
国鉄ホキ5600形貨車 | |
---|---|
基本情報 | |
車種 | ホッパ車 |
運用者 | 日本国有鉄道 |
所有者 | 信越化学工業、日本ゼオン、電気化学工業、昭和電工、東北開発→福島製鋼、新潟電工 |
製造所 | 富士重工業、日立製作所 |
製造年 | 1963年(昭和38年) - 1967年(昭和42年) |
製造数 | 22両 |
旧形式名 | ホキ5200形(初代) |
改造年 | 1963年(昭和38年)* |
改造数 | 52両 |
消滅 | 1978年(昭和53年) |
常備駅 | 黒井駅、能町駅他 |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
専用種別 | カーバイド及び生石灰、カーバイド |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 11,500 mm |
全幅 | 2,712 mm |
全高 | 3,288 mm |
ホッパ材質 | 普通鋼(一般構造用圧延鋼材) |
荷重 | 35 t |
実容積 | 26.9 m3 |
自重 | 17.9 t - 18.7 t |
換算両数 積車 | 5.5 |
換算両数 空車 | 1.8 |
台車 | TR41C |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 1,650 mm |
台車中心間距離 | 7,400 mm |
最高速度 | 75 km/h |
備考 | *称号規程変更年 |
国鉄ホキ5600形貨車(こくてつホキ5600がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍したホッパ車である。
概要
[編集]1960年(昭和35年)から1962年(昭和37年)にかけて、富士重工業、汽車製造、日立製作所でホキ5200形(初代)52両(ホキ5200 - ホキ5251)が製作された。ホキ5200形(初代)は、1963年(昭和38年)7月26日の称号規程変更によりホキ5600形に改められた。形式名変更後も1967年(昭和42年)9月20日まで製造され合計74両(ホキ5600 - ホキ5673)が落成した。
所有者は信越化学工業、日本ゼオン、電気化学工業、昭和電工、東北開発の5社であり、夫々の常備駅は黒井駅、能町駅、八木原駅、鹿瀬駅、笹木野駅であった。
1968年(昭和43年)5月31日に、日本ゼオン所有車3両(ホキ5629 - ホキ5631)がタキ6550形(タキ6558 - タキ6560)へ改造された。改造内容は、専用種別変更(塩化ビニール専用になった)である。
1969年(昭和44年)11月1日に、東北開発所有車2両(ホキ5652 - ホキ5653)が福島製鋼へ名義変更された。
1971年(昭和46年)7月1日から1972年(昭和47年)8月10日にかけて電気化学工業所有車26両(ホキ5612 - ホキ5628、ホキ5654 - ホキ5658、ホキ5670 - ホキ5673)の専用種別変更(セメント専用になった)が行われ形式名はホキ6300形(ホキ6300 - ホキ6325)と定められた。(ホキ5611は一足早く1970年(昭和45年)12月26日に廃車となっていた)
1974年(昭和49年)4月1日に、昭和電工所有車3両(ホキ5667 - ホキ5669)が新潟電工へ名義変更された。
普通鋼(一般構造用圧延鋼材)製の箱型有蓋ホッパ車の内部は4室構造になっており、夫々の積込口、取出口を備えていた。荷役方式はホッパ上部積込口よりの上入れ、側面の取出口からの横出し式であった。
車体塗色は黒で、全長は11,500 mm、全幅は2,712 mm、全高は3,288 mm、台車中心間距離は7,400 mm、実容積は26.9 m3、自重は17.9 t - 18.7 t、換算両数は積車5.5、空車1.8である。台車は、ベッテンドルフ式のTR41Cである。
1978年(昭和53年)1月24日に最後まで在籍した3両(ホキ5667 - ホキ5669)が廃車になり形式消滅した。
年度別製造数
[編集]各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)
- 昭和35年度 - 35両
- 富士重工業 5両 信越化学工業(ホキ5200 - ホキ5204→ホキ5600 - ホキ5604)
- 富士重工業 4両 日本ゼオン(ホキ5205 - ホキ5208→ホキ5605 - ホキ5608)
- 汽車製造 2両 日本ゼオン(ホキ5209 - ホキ5210→ホキ5609 - ホキ5610)
- 日立製作所 8両 電気化学工業(ホキ5211 - ホキ5228→ホキ5611 - ホキ5628)
- 富士重工業 3両 日本ゼオン(ホキ5229 - ホキ5231→ホキ5629 - ホキ5631)
- 汽車製造 2両 日本ゼオン(ホキ5232 - ホキ5234→ホキ5632 - ホキ5634)
- 昭和36年度 - 10両
- 日立製作所 10両 昭和電工(ホキ5235 - ホキ5244→ホキ5635 - ホキ5644)
- 昭和37年度 - 7両
- 日立製作所 7両 昭和電工(ホキ5245 - ホキ5251→ホキ5645 - ホキ5651)
- 昭和38年度 - 2両
- 富士重工業 2両 東北開発(ホキ5652 - ホキ5653)
- 昭和39年度 - 16両
- 日立製作所 5両 電気化学工業(ホキ5654 - ホキ5658)
- 日立製作所 11両 昭和電工(ホキ5659 - ホキ5669)
- 昭和42年度 - 4両
- 日立製作所 4両 電気化学工業(ホキ5670 - ホキ5673)
参考文献
[編集]- 鉄道公報
- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)
- 吉岡心平『RM LIBRARY 140 有蓋ホッパ車のすべて(上)』(ネコ・パブリッシング、2011年)ISBN 978-4-7770-5306-3