堀之内 (川崎市)
堀之内町 | |
---|---|
町丁 | |
堀之内ソープ街 | |
北緯35度32分01秒 東経139度42分22秒 / 北緯35.533544度 東経139.705997度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 神奈川 |
市町村 | 川崎市 |
行政区 | 川崎区 |
人口情報(2024年(令和6年)6月30日現在[1]) | |
人口 | 1,340 人 |
世帯数 | 1,195 世帯 |
面積([2]) | |
0.064816027 km² | |
人口密度 | 20673.9 人/km² |
設置日 | 1964年(昭和44年)11月 |
郵便番号 | 210-0003[3] |
市外局番 | 044(川崎MA)[4] |
ナンバープレート | 川崎 |
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堀之内(ほりのうち)は、神奈川県川崎市川崎区にある町名「堀之内町(ほりのうちちょう)」のこと。丁目の設定がない単独町名。住居表示未実施区域[5]。面積は0.0648km²[2]。堀之内には、ソープランド街があり、関東では東京の吉原に次ぐ規模である。以下、堀之内のソープランド街を中心に記述する。
歴史
[編集]当地は平安時代末期の武将である河崎基家の居所に比定されている[6]。後に、小田原北条氏家臣の間宮氏が住した。 寛永8年(1631年)、元禄10年(1697年)、幕末ともに堀之内は幕府領であるが[6]、天正20年(1592年)の山王社(稲毛神社)の検地帳に村名が記録があるように[7]、山王社領があった[6]。
1964年(昭和44年)11月に、区画整理により堀之内町が新設された[8]。
江戸時代よりこの近辺は東海道川崎宿の宿場町として栄え、飯盛女を置いていた旅籠が多かった。戦後も青線地帯として売春が行われていたが、1958年に売春防止法が施行されたことにより、多くの売春宿は廃業に追い込まれたが、一部の店舗はちょんの間として細々と営業していた。
1960年、堀之内に初めてのトルコ風呂である「京浜トルコ」が開店した[9]。1966年に風俗営業等取締法が改正されて堀之内地区が公式にトルコ風呂の許可地域となり、1969年に城郭風の豪華建築の高級トルコ風呂である「川崎城」が開店すると大成功し、トルコ街として栄えることになった。さらに同店に勤務する嬢が「泡踊り」と呼ばれるボディ洗いのマットプレイのサービスを発明したといわれる[10]。「泡踊り」のサービスは日本中のトルコ風呂へ広がっていったが、その本家堀之内では「川崎流」と呼ばれる「泡踊り」の技術(どのような体の向きや位置であっても絶対に肌の密着を中断させずに行うもの)が発明され[11]、「テクニックの堀之内」と呼ばれるようになった[12]。なお「川崎流」の源流はトルコ風呂「王朝」だといわれる[11]。
1980年代にトルコ風呂はソープランドに改称され、エイズが日本で感染例が確認されて性風俗業界が伸び悩む中、1991年に堀之内特殊浴場協会は全国に先駆けて加盟店に対してコンドーム着用を義務づけることになった。2013年1月現在、堀之内のソープランドの店舗数は、55店舗である(内訳は堀之内特殊浴場協会加盟店が29店舗[13]、川崎堀之内新ソープランド協会加盟店が26店舗[14])。関東では東京の吉原に次ぐ規模である。
青線時代からの名残りで「ちょんの間」と呼ばれる業態店舗も多く存在したが、神奈川県警察の摘発と指導を受け、2005年8月26日に34店舗が加盟する川崎東地区料理飲食店組合が、川崎警察署にて解散を宣言した[15]。これにより組合加盟の店が廃業し、組合非加盟の外人娼婦の店など一部の店だけが存続した。しかし2009年に数回にわたる一斉摘発が実施されたことで、韓国人ら34名が逮捕され、9店舗が閉鎖に追い込まれた[15]。
世帯数と人口
[編集]2024年(令和6年)6月30日現在(川崎市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]。
町丁 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
堀之内町 | 1,195世帯 | 1,340人 |
人口の変遷
[編集]国勢調査による人口の推移。
年 | 人口 |
---|---|
1995年(平成7年)[16] | 544
|
2000年(平成12年)[17] | 547
|
2005年(平成17年)[18] | 701
|
2010年(平成22年)[19] | 773
|
2015年(平成27年)[20] | 888
|
2020年(令和2年)[21] | 1,446
|
世帯数の変遷
[編集]国勢調査による世帯数の推移。
年 | 世帯数 |
---|---|
1995年(平成7年)[16] | 363
|
2000年(平成12年)[17] | 359
|
2005年(平成17年)[18] | 542
|
2010年(平成22年)[19] | 587
|
2015年(平成27年)[20] | 676
|
2020年(令和2年)[21] | 1,251
|
学区
[編集]市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2023年4月時点)[22][23]。
番・番地等 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|
全域 | 川崎市立宮前小学校 | 川崎市立富士見中学校 |
事業所
[編集]2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[24]。
町丁 | 事業所数 | 従業員数 |
---|---|---|
堀之内町 | 51事業所 | 449人 |
事業者数の変遷
[編集]経済センサスによる事業所数の推移。
年 | 事業者数 |
---|---|
2016年(平成28年)[25] | 42
|
2021年(令和3年)[24] | 51
|
従業員数の変遷
[編集]経済センサスによる従業員数の推移。
年 | 従業員数 |
---|---|
2016年(平成28年)[25] | 539
|
2021年(令和3年)[24] | 449
|
交通
[編集]周辺
[編集]その他
[編集]日本郵便
[編集]警察
[編集]町内の警察の管轄区域は以下の通りである[27]。
番・番地等 | 警察署 | 交番・駐在所 |
---|---|---|
全域 | 川崎警察署 | 川崎駅前交番 |
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ a b “令和6年町丁別世帯数・人口 6月末日現在” (xls). 川崎市 (2024年7月25日). 2024年8月16日閲覧。 “(ファイル元のページ)”(CC-BY-4.0)
- ^ a b “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)の数値」令和2年国勢調査)” (XLS). 川崎市 (2024年1月25日). 2024年3月20日閲覧。 “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)」の数値)”
- ^ a b “堀之内町の郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
- ^ “区別町名一覧表(川崎区)”. 川崎市 (2013年12月9日). 2021年12月18日閲覧。
- ^ a b c 。『角川日本地名大辞典 14 神奈川県』角川書店、1984年6月、792頁。ISBN 4040011406。
- ^ 『神奈川県の地名(日本歴史地名体系14)』平凡社、1984年2月15日、54頁。ISBN 9784582490145。
- ^ “川崎市 川崎区・幸区の町名の移り変わり” (PDF). 川崎市 (2020年11月14日). 2024年3月24日閲覧。 “(ファイル元のページ)”
- ^ 小谷野敦『日本売春史 - 遊行女婦からソープランドまで』新潮社、2007年9月20日、222頁。ISBN 978-4106035906。
- ^ 安田理央. “安田理央の ~南町で逢いましょう~ 第2回”. 川崎ソープランドシェルウエスト. 2013年1月6日閲覧。
- ^ a b 岩永文夫『フーゾクの日本史』講談社、2011年4月20日、143頁。ISBN 978-4062726276。
- ^ “川崎堀之内特殊浴場協会からのご挨拶”. 川崎堀之内特殊浴場協会. 2013年1月6日閲覧。[リンク切れ]
- ^ a b c “堀之内詳細MAP”. 川崎堀之内特殊浴場協会. 2013年1月6日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “川崎堀之内マップ”. 川崎堀之内新ソープランド協会. 2013年1月6日閲覧。
- ^ a b ワカバヤシヒロアキ (2012年3月25日). “川崎堀之内町の『ちょんの間』ってどうなったの?”. はまれぽ.com. 2013年1月3日閲覧。
- ^ a b “平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
- ^ “川崎区の小学校(町丁名順)”. 川崎市 (2016年4月19日). 2023年8月23日閲覧。
- ^ “川崎区の中学校(町丁名順)”. 川崎市 (2015年8月24日). 2023年8月23日閲覧。
- ^ a b c “経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
- ^ a b “経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
- ^ “郵便番号簿PDF(2023年度版) 表紙等付属資料” (PDF). 日本郵便. 2024年2月10日閲覧。 “郵便番号データダウンロード 郵便番号簿PDF(2023年度版)”
- ^ “交番案内/川崎警察署/神奈川県警察”. 神奈川県警察. 2023年8月23日閲覧。