コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

川中島 (川崎市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本 > 神奈川県 > 川崎市 > 川崎区 > 川中島
川中島
町丁
地図北緯35度31分53秒 東経139度43分39秒 / 北緯35.531369度 東経139.727494度 / 35.531369; 139.727494
日本の旗 日本
都道府県 神奈川県の旗 神奈川
市町村 川崎市
行政区 川崎区
地区 大師支所
人口情報2024年(令和6年)9月30日現在[1]
 人口 3,569 人
 世帯数 2,144 世帯
面積[2]
  0.197890499 km²
人口密度 18035.23 人/km²
設置日 1965年(昭和40年)7月1日
郵便番号 210-0803[3]
市外局番 044(川崎MA[4]
ナンバープレート 川崎
ウィキポータル 日本の町・字
神奈川県の旗 ウィキポータル 神奈川県
ウィキプロジェクト 日本の町・字
テンプレートを表示

川中島(かわなかじま)は、神奈川県川崎市川崎区町名。現行行政地名は川中島1丁目と川中島2丁目。1965年(昭和40年)7月1日住居表示が実施されている[5]。面積は19.78 ha[2]

地理

[編集]

多摩川の河口に近い低地であり[6]、一帯は住宅地となっている[7]。南端を国道132号が通過している。

川中島は北端で大師駅前と、東端で大師町大師公園台町と、南端では国道132号を挟んで観音と、西端で藤崎伊勢町と接する。これらの町域はすべて川崎区に属しており、川中島は市境・区境と接していない。

地価

[編集]

住宅地の地価は、2024年令和6年)1月1日公示地価によれば、川中島2丁目11-10の地点で30万8000円/m²となっている[8]

歴史

[編集]

江戸時代以前には当地を含む川中島村が存在した。その後の区画整理などで別の町名を名乗る部分も増えていったが、大師地区では昔の地名がそのままの土地についている唯一の例となっている[7]

平間寺(川崎大師)は1128年大治3年)の開創と伝わる[9]が、一帯の中世以前のことについては詳しく伝わっていない[6]

江戸時代

[編集]

江戸時代に、当地は川中島村となった。わずかに平間寺・神明社領があったほかは江戸時代を通じて天領であり[10]、石は、正保期の「武蔵田園簿」で1629斗あまり(別に平間寺・神明社領が3石ずつや見取場があり)[6]、「元禄郷帳」・「天保郷帳」・幕末の「旧高旧領取調帳」では219石あまりとなっていた[11]。用水としては二ヶ領用水を用いたが、用水の下流に位置したために水が回ってこないことがあり、溝口水騒動というような大規模な騒動となったこともあった[10]

また、平間寺は江戸初期から参拝客を集めていたが[10]1796年寛政8年)に、徳川家斉前厄にあたり参拝を行ったことからさらに参拝者は増加し、門前も賑わいを見せていった[12]

江戸初期から川崎宿助郷を務めていた[10]が、幕末になると黒船来航以降には海岸見張番所が置かれたり、長州征討の負担のために増加助郷や上納金が課せられたりと、負担は増加の一途をたどった[11]

明治以降

[編集]

明治維新以降、当地は神奈川県に属し、川中島村は大師河原村へ合併された[11]川崎市の成立後に耕地整理が行われて大師川中島町などいくつかのが分立したが、戦後の区画整理住居表示施行により町名が変わっていった[11]

当地では明治時代に海苔養殖や果樹の栽培が行われた。特に、当地ではイギリスから伝わった品種のが初めて栽培されたほか、袋掛けの技法も当地から全国へと広まった[7]。また、川崎大師への参拝客を見込んで、関東で初の電車となる大師電気鉄道が引かれたが、同社は東京・横浜方面へと延伸を重ねて現在の京浜急行電鉄となっており、創業の地である川崎大師への路線も大師線として営業を続けている。

地名の由来

[編集]

当地が多摩川の河口部に形成された砂州、あるいは自然堤防であったことに由来すると考えられる[6]

沿革

[編集]

世帯数と人口

[編集]

2024年(令和6年)9月30日現在(川崎市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 世帯数 人口
川中島1丁目 1,495世帯 2,464人
川中島2丁目 649世帯 1,105人
2,144世帯 3,569人

人口の変遷

[編集]

国勢調査による人口の推移。

人口推移
人口
1995年(平成7年)[15]
3,924
2000年(平成12年)[16]
3,742
2005年(平成17年)[17]
3,501
2010年(平成22年)[18]
3,541
2015年(平成27年)[19]
3,400
2020年(令和2年)[20]
3,642

世帯数の変遷

[編集]

国勢調査による世帯数の推移。

世帯数推移
世帯数
1995年(平成7年)[15]
1,617
2000年(平成12年)[16]
1,669
2005年(平成17年)[17]
1,697
2010年(平成22年)[18]
1,762
2015年(平成27年)[19]
1,742
2020年(令和2年)[20]
2,052

学区

[編集]

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2023年4月時点)[21][22]

丁目 番・番地等 小学校 中学校
川中島1丁目 全域 川崎市立川中島小学校 川崎市立川中島中学校
川中島2丁目 全域

事業所

[編集]

2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[23]

丁目 事業所数 従業員数
川中島1丁目 49事業所 176人
川中島2丁目 28事業所 294人
77事業所 470人

事業者数の変遷

[編集]

経済センサスによる事業所数の推移。

事業者数推移
事業者数
2016年(平成28年)[24]
101
2021年(令和3年)[23]
77

従業員数の変遷

[編集]

経済センサスによる従業員数の推移。

従業員数推移
従業員数
2016年(平成28年)[24]
464
2021年(令和3年)[23]
470

交通

[編集]

鉄道

[編集]

当地を通る鉄道は存在しない。京急大師線川崎大師駅が最寄りとなる。

路線バス

[編集]

当地を通る路線バスは川崎市交通局川崎鶴見臨港バスの2事業者が運行している。当地の南端の国道132号を通って、両事業者が川崎駅と臨海部を結ぶバスを運行しているほか、川崎駅と川崎大師駅を結ぶ路線を川崎鶴見臨港バスが運行している。

道路

[編集]

国道132号が、当地の南端を通過している。

施設

[編集]

その他

[編集]

日本郵便

[編集]

警察

[編集]

町内の警察の管轄区域は以下の通りである[26]

丁目 番・番地等 警察署 交番・駐在所
川中島1丁目 全域 川崎警察署 大師駅前交番
川中島2丁目 全域

関連項目

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ a b 令和6年町丁別世帯数・人口 9月末日現在” (xls). 川崎市 (2024年10月25日). 2024年10月28日閲覧。 “(ファイル元のページ)(CC-BY-4.0)
  2. ^ a b 町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)の数値」令和2年国勢調査)” (XLS). 川崎市 (2024年1月25日). 2024年3月20日閲覧。 “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)」の数値)
  3. ^ a b 川中島の郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  5. ^ 区別町名一覧表(川崎区)”. 川崎市 (2012年4月6日). 2012年10月17日閲覧。
  6. ^ a b c d 川崎地名辞典(上)』、p.74。
  7. ^ a b c 川崎の町名』、p.63。
  8. ^ 不動産情報ライブラリ 国土交通省地価公示(標準地) 川崎川崎-4”. 国土交通省. 2023年6月4日閲覧。
  9. ^ 川崎大師の紹介”. 平間寺. 2012年8月19日閲覧。
  10. ^ a b c d e f g 角川日本地名大辞典 14 神奈川県』、p.309。
  11. ^ a b c d e f g h 川崎地名辞典(上)』、p.75。
  12. ^ 川崎地名辞典(上)』、pp.74-75。
  13. ^ "川崎区の施行地区一覧". 川崎市. 2023年9月12日閲覧
  14. ^ "区別町名一覧表(川崎区)". 川崎市. 2023年9月12日閲覧
  15. ^ a b 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
  16. ^ a b 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
  17. ^ a b 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
  18. ^ a b 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
  19. ^ a b 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
  20. ^ a b 令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
  21. ^ 川崎区の小学校(町丁名順)”. 川崎市 (2016年4月5日). 2023年8月23日閲覧。
  22. ^ 川崎区の中学校(町丁名順)”. 川崎市 (2016年4月5日). 2023年8月23日閲覧。
  23. ^ a b c 経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
  24. ^ a b 経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
  25. ^ 郵便番号簿PDF(2024年度版) 表紙等付属資料” (PDF). 日本郵便. 2024年11月25日閲覧。 “郵便番号データダウンロード 郵便番号簿PDF(2024年度版)
  26. ^ 交番案内/川崎警察署/神奈川県警察”. 神奈川県警察. 2023年8月23日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 『川崎の町名』日本地名研究所 編、川崎市、1995年。 
  • 『川崎地名辞典(上)』日本地名研究所 編、川崎市、2004年。 
  • 角川日本地名大辞典 14 神奈川県』角川書店、1984年。