太刀川寛
表示
たちかわ ひろし 太刀川 寛 | |
---|---|
本名 |
|
生年月日 | 1931年3月7日(93歳) |
出生地 | 日本・東京府豊多摩郡井荻町[注釈 1] |
職業 | 俳優 |
ジャンル | 映画、テレビドラマ |
活動期間 | 1950年 ‐ 1983年 |
主な作品 | |
来歴・人物
[編集]1951年、東京都立九段高等学校を卒業し、俳優座養成所に2期生として入り[1]、1952年の三越劇場での芸術祭参加俳優座公演、内村直也作品『夜の訪問者』に本名で初舞台を踏む。また、同年9月の東映製作の『泣虫小僧』で映画にも初出演。1953年3月、養成所卒業とともに劇団新人会に入団する。同年、市川崑の抜擢により『青色革命』に出演[1]。
その後、1954年7月に退会して東宝と専属契約し[1]、数多くの作品に出演する。ところが1958年12月19日、交通事故を起こし、全治1カ月の重傷を負う。31日付で東宝から解約処分を受け、謹慎生活に入る。1959年秋、東宝に復帰し、同年10月の芸術座『がめつい奴』でまず舞台復帰を、1960年1月に公開の映画『サラリーマン・ガール読本 むだ口かげ口減らず口』で映画出演も再開する。また、芸名も本名から太刀川 寛とする。
1971年の和田嘉訓作品で未公開となった映画『脱出』を最後に東宝を退社し、フリーとなる。また俳優業の傍ら、1976年10月から広告会社・東京エージェンシーを経営している。
姉の太刀川瑠璃子は、スターダンサーズ・バレエ団創設者,昭和音楽大学副学長、小牧正英の元妻[6]。
主な出演
[編集]映画
[編集]- 青色革命(1953年) - 長男・順平
- 若い瞳(1954年) - 治夫
- 若き血は燃えて(1954年)
- 潮騒(1954年) - 安夫
- 女性に関する十二章(1954年) - 渡辺六郎兵衛
- 麦笛(1955年) - 表
- 渡り鳥いつ帰る(1955年) - 村井
- くちづけ(1955年) - 河原健二
- あすなろ物語(1955年) - 江見
- やがて青空(1955年) - 喬夫
- 生きものの記録(1955年) - 須山良一
- 青い果実(1955年) - 早川
- 社長シリーズ
- へそくり社長(1956年) - 岡本(会社員)
- 続へそくり社長(1956年) - 岡本
- 社長三代記(1958年) - 松村俊夫(新入社員)
- 続・社長三代記(1958年) - 松村俊夫(新入社員)
- 続・社長道中記 女親分対決の巻(1961年) - 中村
- 花嫁会議(1956年) - 写真屋
- 若い樹(1956年) - 馬場次郎左衛門
- 奥様は大学生(1956年)
- ならず者(1956年)
- 現代の欲望(1956年) - 山西(運転手兼事務員)
- 蜘蛛巣城(1957年) - 都筑国丸の嫡子・国丸
- 極楽島物語(1957年)
- 大番 - 長十郎
- 大番(1957年)
- 続大番 風雲編(1957年)
- 続々大番 怒涛篇(1957年)
- 早く帰ってコ(1957年)
- 東京だョおッ母さん(1957年) - 川崎豊
- 智恵子抄(1957年) - 高村光男
- 別れの茶摘歌(1957年) - 木掛三吉
- 最後の脱走(1957年)
- 大学の侍たち(1957年) - 松本
- 青い山脈 - 富永安吉
- 青い山脈 新子の巻(1957年)
- 続青い山脈 雪子の巻(1957年)
- おトラさん(1957年) - トリ江の恋人・上月
- 女であること(1958年) - 村松光一
- お父さんはお人好し - 富岡
- お父さんはお人好し 家に五男七女あり(1958年)
- お父さんはお人好し 花嫁善哉(1958年)
- 家内安全(1958年) - 広井進一
- 花ざかりおトラさん(1958年)
- 杏っ子(1958年) - 息子・平之助
- 鰯雲(1958年) - 和助の次男・信次
- 続新日本珍道中東日本の巻(1958年)
- 人生劇場 青春篇(1958年)
- すずかけの散歩道(1959年) - 野崎正也
- サラリーガール読本
- サラリーガール読本 むだ口 かげ口 へらず口(1960年)
- サラリーガール読本 お転婆社員(1960年)
- サラリーマン御意見帖シリーズ - 家光和夫
- サラリーマン御意見帖 男の一大事(1960年)
- サラリーマン御意見帖 出世無用(1960年)
- ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐(1960年) - 梅崎中尉[7]
- 娘・妻・母(1960年) - 春子の恋人・朝吹真
- 背広三四郎シリーズ - 青木敬太
- 花のセールスマン 背広三四郎(1960年)
- 背広三四郎 男は度胸(1961年)
- 背広三四郎 花の一本背負い(1961年)
- サザエさんシリーズ - 敷金一郎
- サザエさんとエプロンおばさん(1960年)
- 福の神 サザエさん一家(1961年)
- サラリーマン 奥様心得帖(1961年)
- 特急にっぽん(1961年) - 佐川英二
- 用心棒(1961年) - 清兵衛の倅・与一郎
- アッちゃんのベビーギャング(1961年) - 上野浩一
- 新入社員十番勝負(1961年)
- 続新入社員十番勝負 サラリーマン一刀流(1962年) - 平手健夫
- 椿三十郎(1962年) - 河原晋
- 妖星ゴラス(1962年) - 若林[7][3]
- 愛のうず潮(1962年)
- 女性自身(1962年) - 柴北駿太郎
- 香港の星(1962年)
- 僕たちの失敗(1962年) - 豊田
- 忠臣蔵 花の巻・雪の巻(1962年) - 上杉綱憲
- サラリーマン無鉄砲一家(1963年)
- 若い仲間たち うちら祇園の舞妓はん(1963年) - 川中信行
- 独立機関銃隊未だ射撃中(1963年) - 原昌志一等兵(学徒出陣)
- マタンゴ(1963年) - 吉田悦朗[7][2][3]
- 江分利満氏の優雅な生活(1963年) - 江分利の弟
- 波影(1965年)
- ゼロ・ファイター 大空戦(1966年) - 寺田中尉
- レッツゴー!若大将(1967年) - 坂本
- あらくれ(1969年)
- 野獣の復活(1969年)
- あしたのジョー(1970年)
- 女子学園 ヤバい卒業(1970年)
- 喜劇 男の顔は人生よ(1971年)
- 脱出(1972年)
- 小説吉田学校(1983年) - 外務官僚
テレビドラマ
[編集]- 細雪(1965年)
- 源義経(1966年) - 源範頼
- 鶴亀先生上京す(1967年)
- 三匹の侍 第5シリーズ 第10話「白疾風」(1967年) - 千坂兵助
- 37階の男 第18話「女にサインを」(1968年)
- 特別機動捜査隊
- 第325話「金色の天使の矢」(1968年)
- 第362話「車椅子」(1968年) - 白尾
- 第425話「ドラキュラの牙」(1969年) - 浅井
- 第452話「母恋し1,500キロ」(1970年) - 掛川
- 第454話「霧の中の聖女」(1970年) - 磯部
- 第456話「ハイビスカスの女」(1970年) - 笠原
- 第481話「追憶の街」(1970年) - 富沢
- 第506話「銭に生きる女」(1971年) - 氷室
- 第512話「高倉主任誕生」(1971年) - 殿村
- 第525話「ポルノイン東京女人百景」(1971年) - 下川
- 第546話「四匹の牝猫」(1972年) - 中西
- 第608話「炎に燃える女」(1973年) - 久保寺
- ローンウルフ 一匹狼 第30話「野良犬の詩」(1968年)
- プレイガールシリーズ
- プレイガール
- 第4話「「青い真珠に手を出すな」(1969年)
- 第42話「スリラー 血ぬられた女の館」(1970年) - 上原
- 第63話「女が全身濡れるとき」(1970年) - 飯沼
- 第68話「怪談・女の恨みは地獄から」 (1970年) - 岩村
- 第83話「ぼん太の田舎っぺ残侠伝」(1970年) - 石黒
- 第121話「夢を追う殺し屋」(1971年) - 江田
- 第125話「女一匹三千世界に家もなし」(1971年) - 洋三郎
- 第142話「クリスマス殺人事件」(1971年) - 加納
- 第152話「女の寝技師」(1972年) - 赤間
- 第167話「男命を殺しに賭けて」(1972年) - 梶山信一
- 第181話「ヌードダンサー殺人事件」(1972年) - 東山
- 第234話「ばら山荘恐怖の連続殺人」(1973年) - 和久井
- 第242話「温泉風俗マッサージ」(1973年) - 市村
- 第246話「スター歌手殺人事件」(1973年) - ハリー
- 第257話「女が男を寝かすとき」(1974年) - 小野寺
- 第275話「怪談 血煙りに浮かぶ女」(1974年) - 服部
- 第277話「高校生売春殺人事件」(1974年) - 小池
- プレイガールQ
- 第1話「命知らずの化け猫たち」(1974年)
- 第7話「恐怖のフラメンコ」(1974年) - 矢形
- 第16話「ゴルフ場の謎の怪事件」(1975年) - 加治木
- 第19話「スリラー・寝室の殺人鬼」(1975年) - 木村
- 第30話「白い乳房に蒼い毒針」(1975年) - 高田博
- 第33話「女の武器は燃えた肌」(1975年) - 津々井
- 第36話「私の裸を見せないで」(1975年) - 川添
- 第41話「放送300回記念・東京エマニエル夫人」(1975年) ※ノンクレジット
- 第66話「人妻売春組織」(1976年)- 佐野
- プレイガール
- 日本任侠伝(第1シリーズ) 第2話「笹川繁蔵」(1969年)
- 五番目の刑事
- 第8話「その玩具に手を出すな」(1969年) - 古谷
- 第25話「さらば! わが街新宿」(1970年) - 橋本
- 火曜日の女シリーズ「恋の罠」(1970年) - 戸上伸介
- 江戸川乱歩シリーズ 明智小五郎 第20話「恐怖の毒蜘蛛」(1970年)
- キイハンター
- 第119話「殺人免許証貸します」 (1970年) - 秋山
- 第253話「女体に捧げる犯罪」(1973年) - 北見
- 大江戸捜査網
- 大江戸捜査網(第1シリーズ) 第14話「初姿! 花の喧嘩状」(1971年)
- 大江戸捜査網(第3シリーズ) 第94話「地下に眠る美女」(1975年)
- 大江戸捜査網(第3シリーズ) 第318話「おんな拳法仇討ち絵巻」(1977年) - 宗達
- 大江戸捜査網(第3シリーズ) 第351話「女義賊 怒りの逆襲」(1978年)
- 大江戸捜査網(第3シリーズ) 第508話「駒下駄と鬼娘の涙」(1981年) - 日下部
- 大江戸捜査網(第3シリーズ) 第543話「お市乱れ花 三味線殺法」(1982年) - 大黒屋
- さすらいの狼 第11話「真昼の逆襲」(1972年)
- 隼人が来る 第8話「帰って来た無法者」(1972年) - 松吉
- 遠山の金さん捕物帳 第127話「尼になった男」(1972年) - 辰平
- 大岡越前 第3部 第28話「右の腕」(1972年) - 鉄五郎
- 仮面ライダーシリーズ
- 仮面ライダーV3 第36話「空の魔人 ツバサ軍団」(1973年) - 竹村社長
- 仮面ライダー (スカイライダー) 第19話「君も耳をふさげ! オオカミジン殺しの叫び」(1980年) - 野村博士
- 水戸黄門 第4部 第21話「南部鉄瓶由来 -盛岡-」(1973年6月11日)- 孫六
- アイフル大作戦(1973年)
- 第9話「死を招く目のない人形」
- 第38話「バラン・ドロン殺人事件」
- 科学捜査官 (1973年 - 1974年) - 杉本技官
- バーディー大作戦 (1974年)
- 第8話「生きたまま火葬にしろ!」
- 第34話「年忘れ新婚除夜の鐘) - 織田
- 新宿警察 第4話「銀行ギャング・わが夢」(1975年)
- 燃える捜査網 第10話「刑事なんか大嫌い!」(1975年)
- 大都会 闘いの日々 第18話「少年」(1976年)
- 人魚亭異聞 無法街の素浪人 第5話「偽りの報酬」(1976年)
- スパイダーマン 第16話「名犬よ 父のもとへ走れ」(1978年)
- 土曜ワイド劇場「大東京四谷怪談」(1978年、ANB) - 伊藤
- 特捜最前線
- 第80話「新宿ナイト・イン・フィーバー」(1978年)
- 第109話「紫色のマニキュアをした女!」(1979年)
- 第254話「海に消えた殺人婦警!」(1982年)
- 第355話「トルコ嬢のしあわせ芝居!」(1984年)
- 騎馬奉行 第1話「憎い男の初仕事」(1979年)
- 鉄道公安官 第23話「特急貨物便・強奪」(1979年)
- 西部警察
- 西部警察(PART1)
- 第15話「さらば愛しき女」(1980年) - 加納修三
- 第64話「九州横断大捜査網!! -前篇-」、第65話「博多港決戦!! -後篇-」(1981年) - 偽札組織ボス
- 西部警察 PART-II 第10話「大追跡!! 浜名湖決戦 -静岡・前篇-」(1982年) - 柳屋社長
- 西部警察 PART-III 第31話「思い出さがし」(1983年) - 倉本昭彦
- 西部警察(PART1)
- ザ・ハングマン
- 宇宙刑事ギャバン 第34話「思い出は星の涙 父のない子 母のない子」(1982年) - 医師(ドクターダブラー)
舞台
[編集]- がめつい奴(1959年) - 健太 役
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f 東宝特撮映画全史 1983, p. 531, 「怪獣・SF映画俳優名鑑」
- ^ a b ゴジラ大百科 1993, p. 124, 構成・文 岩田雅幸「決定保存版 怪獣映画の名優名鑑」
- ^ a b c 野村宏平、冬門稔弐「3月6日 / 3月7日」『ゴジラ365日』洋泉社〈映画秘宝COLLECTION〉、2016年11月23日、71頁。ISBN 978-4-8003-1074-3。
- ^ 『日本映画人名事典』 男優篇 下巻、キネマ旬報社、1996年、99-100頁。
- ^ 太刀川寛 - KINENOTE
- ^ 太刀川 瑠璃子(読み)タチカワ ルリコ新撰 芸能人物事典 明治~平成
- ^ a b c 東宝特撮映画全史 1983, pp. 536–537, 「主要特撮作品配役リスト」
参考文献
[編集]- 『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸、東宝出版事業室、1983年12月10日。ISBN 4-924609-00-5。
- 『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科 [メカゴジラ編]』監修 田中友幸、責任編集 川北紘一、Gakken〈Gakken MOOK〉、1993年12月10日。
外部リンク
[編集]- 太刀川寛 - 日本映画データベース
- 太刀川寛 - KINENOTE
- 太刀川寛 - allcinema
- Hiroshi Tachikawa - IMDb