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富田駅 (三重県)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
富田駅
駅舎(2008年3月)
とみだ
Tomida
地図
所在地 三重県四日市市富田三丁目22-12
北緯35度0分27.33秒 東経136度39分12.87秒 / 北緯35.0075917度 東経136.6535750度 / 35.0075917; 136.6535750座標: 北緯35度0分27.33秒 東経136度39分12.87秒 / 北緯35.0075917度 東経136.6535750度 / 35.0075917; 136.6535750
所属事業者
電報略号 トミ
駅構造 地上駅
ホーム 2面3線
乗車人員
-統計年度-
795人/日(降車客含まず)
-2019年-
開業年月日 1894年明治27年)7月5日
乗入路線 2 路線
所属路線 関西本線名古屋地区
駅番号 CJ  09 
キロ程 31.7 km(名古屋起点)
CJ08 朝日 (3.2 km)
(1.3 km) 富田浜 CJ10
所属路線 三岐線(貨物線)
キロ程 0.0 km(富田起点)
(2.5 km) 大矢知
備考 無人駅
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東側出入口(2023年7月)

富田駅(とみだえき)は、三重県四日市市富田三丁目にある、東海旅客鉄道(JR東海)・三岐鉄道である。駅番号CJ09

乗り入れ路線

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JR東海の関西本線と、三岐鉄道の貨物線である三岐線が乗り入れる。旅客営業上は関西本線単独駅の扱いを受ける。

関西本線の運行形態の詳細は「関西線 (名古屋地区)」を参照。

貨車入換などの業務は日本貨物鉄道(JR貨物)・三岐鉄道に委託されている。

国鉄時代は急行列車「紀州」(名古屋駅紀勢本線経由紀伊勝浦駅を結ぶ)、「かすが」(奈良駅発着)、「平安」(草津線経由京都駅発着)等の停車駅であった。国鉄最後の1986年11月1日ダイヤ改正で、当時設定されていた唯一の急行列車「かすが」が停車から通過に変更され[1][2]国鉄分割民営化後に設定された快速(「みえ」及び無愛称の電車快速とも)は各駅停車区間に含まれる場合を除き停車駅から外されている[注 1]

かつては三岐鉄道の旅客列車すべてが当駅へ乗り入れていたが、1970年(昭和45年)6月の近鉄連絡線開業後は大半の列車が近鉄富田駅へ乗り入れるようになり、当駅発着の列車は大幅に削減された。その後、1985年(昭和60年)には当駅への乗り入れが廃止された。

歴史

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駅構造

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単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを持つ地上駅で、名古屋方面は複線、亀山方面は単線の列車交換可能駅である。駅東西に出入口がある。西駅舎は単式ホーム(1番線)に接続し、各ホームと両出入口が跨線橋により結ばれている。トイレは1番線ホームに設置されている。

通常は1・2番線を使用し、朝夕の一部下り列車のみ3番線発着となる。

3番線の東側には、三岐鉄道の着発線と多数の側線が広がる[9]。その中に、かつて三岐鉄道が使用した島式ホームがあり、ホーム上屋は撤去済で跨線橋からホームに通じる階段は封鎖されているが、現在も駅名標が残っている[9]

桑名駅管理の無人駅。かつては東海交通事業による簡易委託駅で西口に窓口があったが、2011年3月に簡易委託は終了し無人化された。TOICAは簡易改札機による対応。

東口は、かつて三岐鉄道が管理していたが、旅客列車が近鉄富田駅に完全移行した際に無人化された。東口駅舎は、付近にイオン四日市北ショッピングセンターが開業した際に撤去・改装された。なお、東口に隣接して三岐鉄道本社屋が置かれている[10]

国鉄時代には西口駅舎を出て右側(駅写真の左小屋根部分)に鉄道小荷物の受付があった。また、昭和40年代まで西駅舎の中で駅売店が営業していた。

のりば

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番線 路線 方向 行先
1 CJ 関西本線 上り 名古屋方面[注 2]
2・3 下り 四日市松阪方面[注 2]
4・5 (旧三岐線ホーム、閉鎖中)

配線図

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富田駅・近鉄富田駅 構内配線略図
↑ 近鉄名古屋方面                                          



名古屋方面
富田駅・近鉄富田駅 構内配線略図


四日市方面
↓ 西藤原方面      ↓近鉄四日市方面
凡例
出典:[11][12][13]
2009年現在


停車列車

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旅客列車

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区間快速と普通列車が停車する。一部の下り四日市・亀山方面の普通列車が当駅で待避を行なうことがある(上り列車は桑名駅)。また、特急「南紀」や快速「みえ」、亀山駅発着の快速も対向列車待ちで運転停車する場合がある(客扱いは行なわない)。

8月下旬に開催される四日市花火大会の際には快速が臨時停車する。

貨物列車

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  • 当駅では、専用貨物列車が三岐線から関西本線に移る際に牽引する機関車を交換している。そのため、JR貨物所有のディーゼル機関車が必ず1本待機している。
  • 2013年3月改正時点では、タンク車などを連結する専用貨物列車は、セメント輸送の専用貨物列車が当駅を経由して四日市駅方面と東藤原駅の間に1日5往復、炭酸カルシウムフライアッシュ輸送の専用貨物列車が当駅と稲沢駅を経由して大府駅と東藤原駅の間に1日1往復、当駅から保々駅との間に下りのみ1日2本が運行されている。

利用状況

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「三重県統計書」によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである[14]

年度 一日平均
乗車人員
1998年 553
1999年 547
2000年 599
2001年 652
2002年 677
2003年 676
2004年 705
2005年 753
2006年 754
2007年 760
2008年 773
2009年 730
2010年 738
2011年 628
2012年 628
2013年 624
2014年 642
2015年 673
2016年 713
2017年 761
2018年 787
2019年 795
2020年 624
2021年 630
2022年 696

駅周辺

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周辺施設は近鉄富田駅と概ね重複するが、郵便局などの公共施設は当駅東口の周辺に多く点在している。

西口
東口

バス路線

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三岐鉄道四日市大学方面への路線が発着している。

その他

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  • 当駅発着のマルス券の切符を購入すると「(関)富田 - ○○」または「○○ - (関)富田」と印字される(関は関西本線の略)。これは同一表記駅名であるJR東日本両毛線の富田駅・とみたえき(栃木県足利市)と区別するためである。
  • 三岐鉄道が旅客営業をしていた時代、近鉄時刻表の三岐鉄道欄では当駅は「国鉄富田」駅と表記されていた。
    • 方向板は、近鉄連絡線が開通するまでは単に「富田」だったが、開通後は「国鉄富田」に改められた。また、近鉄富田駅行きの電車と区別するため、近鉄連絡線開通後の方向板は赤文字で書いたものを使用していた。
    • 現在も三岐線の全車両に「JR富田」の表示が用意されているが、使用実績はない。「JR」の部分が赤文字となっている。

隣の駅

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東海旅客鉄道(JR東海)
CJ 関西本線
快速「みえ」・快速
通過
区間快速・普通
朝日駅 (CJ08) - 富田駅 (CJ09) - 富田浜駅 (CJ10)
三岐鉄道
三岐線(貨物線)
富田駅 - (三岐朝明信号場) - 大矢知駅
※旅客営業廃止以前は、富田駅と三岐朝明駅(現・三岐朝明信号場)間に富田西口駅(近鉄富田駅と同一駅扱い)が存在していた。

脚注

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注釈

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  1. ^ 1999年12月4日ダイヤ改正から[3][4]2009年3月14日ダイヤ改正前日までは桑名駅以南が各駅停車となる無愛称の快速が停車していた。2009年3月14日ダイヤ改正で区間快速に改称し、引き続き停車している。
  2. ^ a b 駅掲示用時刻表の案内表記。これらはJR東海公式サイトの各駅の時刻表で参照可能(2015年1月現在)。

出典

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  1. ^ 日本交通公社『国鉄監修 交通公社の時刻表 1986年10月号』728号、1986年10月1日、176 - 177頁。 
  2. ^ 弘済出版社『JNR編集時刻表 1987年4月号』288号、1987年4月1日、160 - 165頁。 
  3. ^ 『JR時刻表』第438号、弘済出版社、1999年10月、207 - 215頁。 
  4. ^ 『JR時刻表』第440号、弘済出版社、1999年12月、218 - 226頁。 
  5. ^ a b c d e 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、336頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  6. ^ 曽根悟(監修)(著)、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)(編)「関西本線・草津線・奈良線・おおさか東線」『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』第8号、朝日新聞出版、2009年8月30日、14頁。 
  7. ^ 『歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』26号 24頁
  8. ^ 『歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』26号 25頁
  9. ^ a b 『歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』26号 18-19頁
  10. ^ 『歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』26号 22頁
  11. ^ 川島令三、『東海道ライン 全線・全駅・全配線 第8巻 名古屋南部・紀勢東部』、p.11、 講談社、2009年9月、ISBN 978-4062700184
  12. ^ 宮脇俊三原田勝正 『近畿470駅 (JR・私鉄全線各駅停車)』、p.68、小学館、1992年12月、ISBN 978-4093954082
  13. ^ 富永裕之 「三岐鉄道」、p.109、『鉄道ピクトリアル No.461 1986年3月号臨時増刊 - 中部・北陸地方のローカル私鉄』、電気車研究会、1986年3月
  14. ^ 三重県統計書 - 三重県

参考文献

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  • 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』 26号 長良川鉄道・明知鉄道・樽見鉄道・三岐鉄道・伊勢鉄道、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2011年9月18日。 

関連項目

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