川湯温泉駅
川湯温泉駅 | |
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駅舎(2009年7月) | |
かわゆおんせん Kawayu-Onsen | |
◄B65 美留和 (7.2 km) (14.5 km) 緑 B67► | |
所在地 | 北海道川上郡弟子屈町川湯駅前1丁目 |
駅番号 | ○B66 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | ■釧網本線 |
キロ程 | 86.4 km(東釧路起点) |
電報略号 | ハユ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
8人/日 -2014年- |
開業年月日 | 1930年(昭和5年)8月20日 |
備考 | 無人駅 |
川湯温泉駅(かわゆおんせんえき)は、北海道川上郡弟子屈町川湯駅前1丁目にある、北海道旅客鉄道(JR北海道)釧網本線の駅。駅番号はB66。事務管理コードは▲111611[1]。
歴史
[編集]- 1930年(昭和5年)8月20日:国有鉄道の川湯駅として開業[2][3][4]。一般駅[5]。
- 1936年(昭和11年)9月25日:駅舎改築[6]。
- 1968年(昭和43年)7月16日:緑駅間の蒸気機関車補機運用のための転車台が使用休止[7]。
- 1979年(昭和54年)7月15日:貨物扱い廃止[8]。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物扱い廃止[9]。
- 1986年(昭和61年)11月1日:駅員配置終了[10]。簡易委託化。
- 1987年(昭和62年)
- 1988年(昭和63年)3月13日:川湯温泉駅に改称[4]。
- 1995年(平成7年)3月2日:簡易委託廃止、完全無人化。
駅名の由来
[編集]地名より。アイヌ語で「熱い(=温泉)・川」を表す「セセㇰペッ (sesek-pet)」の意訳である[3][11]。1988年(昭和63年)3月13日には「温泉のイメージアップを生かすため[4]」として「温泉」を追加して改名した。
駅構造
[編集]摩周駅が管理する無人駅で、相対式ホーム2面2線をもつ地上駅である。かつては単式ホーム・島式ホーム混合の2面3線を持っていたが、駅舎から遠い3番線は現在は使用されず除雪車両や工事車両の留置に使用されている。ホームの移動は構内踏切を利用する。構内には側線や車庫もあり[12]、主に冬季の除雪用モーターカーを収納するために設けられている。
駅舎は木造駅舎で、イチイの丸太を活用したハーフティンバー様式の山小屋風の造りであり、付近に御料地があったため駅舎内には貴賓室を設置していた[13]。現在は旧事務室と合わせてレストラン「オーチャードグラス」として改修の上営業されている[13]。
また、駅本屋に隣接して足湯が設けられている[13]。もとはトイレとして建設された建物であったが、駅前に新トイレが完成した際に、ログハウス調の外観を活かして改修・転用された[13]。
のりば
[編集]番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
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1 | ■釧網本線 | 上り | 網走方面 | |
下り | 釧路方面 | 当駅始発 | ||
2 |
釧路発18時台の最終は当駅止まりでそのまま折り返しの釧路行きになる。朝の始発は摩周駅から回送される。
-
待合室(2018年5月)
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ホーム(2018年5月)
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構内踏切(2018年5月)
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駅名標(2018年5月)
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足湯(2015年7月)
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足湯外観(2004年10月)
利用状況
[編集]乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記す。
また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。
年度 | 乗車人員 | 出典 | 備考 | ||
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年間 | 1日平均 | JR調査 | |||
1978年(昭和53年) | 186 | [14] | |||
2016年(平成28年) | 12.2 | [JR北 1] | |||
2017年(平成29年) | 10.8 | [JR北 2] | |||
2018年(平成30年) | 13.4 | [JR北 3] | |||
2019年(令和元年) | 12.8 | [JR北 4] | |||
2020年(令和 | 2年)12.2 | [JR北 5] | |||
2021年(令和 | 3年)13.4 | [JR北 6] | |||
2022年(令和 | 4年)13.0 | [JR北 7] | |||
2023年(令和 | 5年)12.0 | [JR北 8] |
駅周辺
[編集]温泉街は駅から4 kmほど離れた位置にあり、早朝と夜間を除き列車と接続してバスが運行される[13][15]。当駅は阿寒摩周国立公園の玄関口でもある。
隣の駅
[編集]脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、246頁。doi:10.11501/1873236 。2023年4月2日閲覧。
- ^ 官報 1930年08月13日 鉄道省告示第222号(国立国会図書館)
- ^ a b 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、163頁。ASIN B000J9RBUY。
- ^ a b c 太田幸夫 (2004-02-29). 北海道の駅 878ものがたり ~駅名のルーツ探求~ (1 ed.). 札幌市: 富士コンテム. p. 130. ISBN 4-89391-549-5
- ^ a b 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、925頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 『鉄道百年の歩み』p. 87
- ^ 『鉄道百年の歩み』p. 101
- ^ 『鉄道百年の歩み』p. 109
- ^ 『鉄道百年の歩み』p. 113
- ^ 『鉄道百年の歩み』p. 117
- ^ 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 山田秀三著作集 別巻〉、2018年11月30日、276頁。ISBN 978-4-88323-114-0。
- ^ 『北海道 釧網本線』p. 83
- ^ a b c d e 『鉄道ジャーナル』通巻642号 pp. 20-21
- ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、913頁。doi:10.11501/12065814 。
- ^ “川湯温泉街(大鵬相撲記念館前)⇔川湯温泉駅”. 阿寒バス. 2019年11月14日閲覧。
- ^ “川湯駅前”. NAVITIME. 2019年11月14日閲覧。
- ^ 下り順に記載。路線は美留和駅方の東釧路駅が起点。
JR北海道
[編集]- ^ 「釧網線(東釧路・網走間)」(PDF)『線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)』、北海道旅客鉄道、2017年12月8日。オリジナルの2017年12月9日時点におけるアーカイブ 。2017年12月10日閲覧。
- ^ 「釧網線(東釧路・網走間)」(PDF)『線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために)』、北海道旅客鉄道株式会社、3頁、2018年7月2日。オリジナルの2018年8月19日時点におけるアーカイブ 。2018年8月19日閲覧。
- ^ “釧網線(東釧路・網走間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2019年10月18日). 2019年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月18日閲覧。
- ^ “釧網線(東釧路・網走間)” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 輸送密度200人以上2,000人未満の線区(「黄色」8線区). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月2日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく” (PDF). 北海道旅客鉄道. 2022年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月14日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく” (PDF). 北海道旅客鉄道. 2022年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月3日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく” (PDF). 北海道旅客鉄道. 2023年11月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月10日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道 (2024年). 2024年9月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月9日閲覧。
参考文献
[編集]- グループ169.1『北海道 釧網本線』(1999年)
- 北海道旅客鉄道釧路支社『JR釧路支社 鉄道百年の歩み』(2001年)
- 伊藤丈志「2020冬 魅惑の石北本線・釧網本線をたどる」『鉄道ジャーナル』第54巻第4号(通巻642号)、成美堂出版、2020年4月1日、14-21頁。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 川湯温泉|駅の情報検索(時刻表・バリアフリー)|鉄道・きっぷ|JR北海道- Hokkaido Railway Company
- 川湯温泉駅舎内のレストラン「オーチャードグラス」
- 1948年(昭和23年)撮影の川湯駅(当時)航空写真 (国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス)。駅裏土場には木材が多く野積みされている。構内北端(上札鶴駅側)の分岐器の駅裏側に転車台が見える。また左下方のアトサヌプリ側には、釧路鉄道の軌道跡が明瞭に残されている。