悲劇喜劇
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『悲劇喜劇』(ひげききげき)は、早川書房が発行している演劇の雑誌である。隔月刊。
概要
[編集]- 1928年に劇作家岸田國士によって発刊したが、1929年に第10号にて廃刊した。
- 1947年(11月5日号)に早川書房から発刊[1]、第9号までは季刊だったが、1950年1月号から月刊に変更した。
- 1964年6月号をもって一時休刊したが、1966年1月号から復刊した(獅子文六が編集にかかわる)。
- 2009年2月号には第700号になった。2014年11月26日、2015年から隔月刊(偶数月7日発売)に移行することが発表された[2]。
- 2012年11月に創刊65周年として同社と公益財団法人早川清文学振興財団が2013年1月に『ハヤカワ「悲劇喜劇賞」』を創設することを発表した[1]。
ハヤカワ「悲劇喜劇」賞
[編集]2013年1月に創設された演劇賞。公益財団法人早川清文学振興財団と早川書房が共催する[3]。『悲劇喜劇』が劇評文化の発展を掲げていたことにちなみ、創刊65周年に際して発足した[3]。
対象作品は毎年1月1日から12月31日までの間に日本で上演された現代演劇であり、翌年1月に、評論家の劇評意欲をもっとも奮い立たせる演劇作品を選出する[3]。 受賞作品に直接関わったキャスト、スタッフへ正賞(盾)および副賞100万円が授与される。
受賞作一覧
[編集]- 第1回(2014年[注釈 1]):『MIWA』(NODA・MAP(野田地図)第18回公演)
- 野田秀樹作・演出。
- 第2回(2015年):『鴎外の怪談』(二兎社第39回公演)
- 永井愛作・演出。
- 第3回(2016年):『リチャード二世』(彩の国シェイクスピア・シリーズ第30弾、さいたまネクスト・シアター第6回公演)
- 蜷川幸雄演出、シェイクスピア作(松岡和子訳)、さいたまゴールド・シアター共演。
- 第4回(2017年):『キネマと恋人』(世田谷パブリックシアター+KERA・MAP#007)
- ケラリーノ・サンドロヴィッチ台本・演出。
- 第5回(2018年):『荒れ野』(穂の国とよはし芸術劇場PLAT、アル☆カンパニー)
- 桑原裕子作・演出。
- 第6回(2019年):『消えていくなら朝』(新国立劇場主催)
- 第7回(2020年):『スリーウインターズ』(文学座アトリエの会)
- 松本祐子演出、テーナ・シュティヴィチッチ(Tena Štivičić)作。
- 第8回(2021年):中止(コロナ禍の影響のため)
- 第9回(2022年):『ダウト:疑いについての寓話』(シアター風姿花伝)
- 小川絵梨子翻訳・演出、ジョン・パトリック・シャンリィ作、那須佐代子プロデュース。
- 第10回(2023年):『カタブイ、1972』(エーシーオー沖縄・名取事務所共同制作)
- 内藤裕子脚本・演出、下山久・名取敏行プロデュース。
- 第11回(2024年):『閻魔の王宮』(劇団俳優座)
選考委員
[編集]- 第1回:今村忠純、鹿島茂、小藤田千栄子、高橋豊。
- 第2回 - 第4回:今村忠純、鹿島茂、小藤田千栄子、高橋豊、辻原登。
- 第5回:今村忠純、鹿島茂、高橋豊、辻原登。
- 第6回:今村忠純、鹿島茂、杉山弘、高橋豊、辻原登。
- 第7回 - 第10回:鹿島茂、杉山弘、辻原登、濱田元子。
- 第11回:杉山弘、濱田元子、矢野誠一。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ ここでは受賞作が公表された年を示す。
出典
[編集]- ^ a b “ハヤカワ悲劇喜劇賞創設のお知らせ”. 早川清文学振興財団WEBサイト. 早川清文学振興財団. 2020年1月5日閲覧。
- ^ “〈ミステリマガジン〉〈SFマガジン〉〈悲劇喜劇〉隔月刊化のお知らせ”. ハヤカワ・オンライン. (2014年11月26日)
- ^ a b c "ハヤカワ悲劇喜劇賞創設のお知らせ."早川清文学振興財団. 2024年7月30日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 『悲劇喜劇』 - ハヤカワ・オンライン
- 演劇活動に対する顕彰及び助成:ハヤカワ「悲劇喜劇」賞 - 公益財団法人早川清文学振興財団