成田羊羹資料館
成田羊羹資料館 Narita Yokan Museum | |
---|---|
施設情報 | |
正式名称 | 成田羊羹資料館 |
専門分野 | 羊羹 |
収蔵作品数 | 約400点(2017年現在)[1] |
事業主体 | 米屋株式会社 |
管理運営 | 米屋株式会社 |
所在地 |
〒286-0032 千葉県成田市上町500 |
位置 | 北緯35度46分54.7秒 東経140度18分55.7秒 / 北緯35.781861度 東経140.315472度座標: 北緯35度46分54.7秒 東経140度18分55.7秒 / 北緯35.781861度 東経140.315472度 |
最寄駅 | JR成田駅/京成成田駅[2] |
最寄バス停 | いこいの広場前上町 |
最寄IC | 東関東自動車道成田IC/富里IC[2] |
外部リンク | 公式サイト |
プロジェクト:GLAM |
成田羊羹資料館(なりたようかんしりょうかん)は、千葉県成田市上町にある、米屋株式会社の企業博物館。米屋の歴史と羊羹にまつわる展示を行う[3]。佐賀県小城市の村岡総本舗が運営する村岡総本舗羊羹資料館と並び[4]、日本国内に2館しかない羊羹に関する資料館の1つである[5]。
施設
[編集]建物は木造2階建て[6]で、外観は洋館風、内観は大正時代の商家風になっている[3]。1階は企画展示、2階は常設展示を行う[3]。
1階
[編集]企画展示では[3]、年2回の企画展を開いている[1][7]。これまでに、成田山表参道の発展と土産の歴史(2007年〔平成19年〕)[8]、時系列順に菓子の誕生秘話や作り手の思いなどを紹介する「お菓子の昭和史」(2012年〔平成24年〕)[9]、日本中の和菓子店の包装紙を集めた展覧会などを開催してきた[10][11]。企画展は「せっかく見に来てくれる人のために、新鮮味のある内容を」との思いで企画を練り、米屋の企業博物館でありながら、他社の商品を現地取材して紹介することもある[7]。
このほかに、映像コーナーや、羊羹付きのおみくじを引けるコーナーがある[3]。
2階
[編集]常設展示は、羊羹の歴史、米屋の歴史、創業者・諸岡長蔵の紹介コーナーなどに分かれ[3]、米屋で過去に使っていた道具や広告、パッケージなどを[12]、創業者の思いを交えながら展示する[2]。具体的には、創業者の諸岡長蔵が使っていた机[1]、長蔵が慰問品として戦地に送った缶詰羊羹[13]、デビューして間もない岩下志麻を起用した「缶入り水羊羹」のポスター(1962年〔昭和37年〕)などの展示がある[5]。羊羹に関しては米屋だけでなく、日本各地の羊羹についても、ラベルなどを展示している[14]。
創業者の長蔵は人とのしての生き方にも深い関心を寄せ、モラロジー研究を行った廣池千九郎を財政的に援助した[15]ことから、長蔵と廣池に関する資料や米屋が掲げる「なごみ」の精神について紹介する「モラロジーコーナー」もある[16]。
歴史
[編集]1990年代、成田山新勝寺の参拝者数は減少傾向が続き、その表参道に店舗を構える米屋でも売り上げが落ち込んでいた[17]。創業から100年を迎えた1999年(平成11年)、米屋は「リボーン」計画を始動し、本店の改装を核として、ブランド力の向上や社内の意識改革を推進した[17]。2002年(平成14年)10月26日、成田市生涯学習市民ギャラリーを併設した新しい総本店の営業を開始し[17]、これに先駆けて同年10月21日に成田羊羹資料館を開設した[14]。日本で2番目の羊羹資料館である[14]。館名に「米屋」の名を冠しなかったのは、「成田とともに歩んできたから」という企業の思いがあったからである[5]。
2005年(平成17年)4月6日に来館者数が10万人を[6]、2016年(平成28年)3月9日に30万人を突破した[12][18]。
利用案内
[編集]以下の情報は2020年9月現在のものです[19]。最新情報は公式サイトをご確認ください。 |
成田市上町、成田山新勝寺表参道沿いにある[7]、米屋総本店の裏手にある[7][10]。
脚注
[編集]- ^ a b c 川瀬大介"名物に「利よりも信」の重み"読売新聞2017年11月28日付夕刊、東京版8ページ
- ^ a b c d “成田羊羹資料館”. インターネットミュージアム. 丹青社. 2020年9月27日閲覧。
- ^ a b c d e f ホクレン農業協同組合連合会 2019, p. 10.
- ^ 高橋昌宏"おもてなし「見」「味」「聴」で感じる"朝日新聞2014年3月31日付朝刊、文化面31ページ
- ^ a b c 「羊羹の歴史詰まった資料館 ぐるり成田山参道」朝日新聞2014年10月16日付朝刊、千葉版23ページ
- ^ a b 「羊羹資料館の来館者10万人に 成田」毎日新聞2005年4月7日付朝刊、千葉版23ページ
- ^ a b c d 「銘菓の由来取材・紹介 ういろう元祖 小田原の店 八日市場にナスのお菓子 ―成田羊羹資料館―」読売新聞2010年1月17日付朝刊、京葉版37ページ
- ^ 「参道発展の歴史 土産で振り返る 成田で企画展」朝日新聞2007年5月27日付朝刊、千葉版35ページ
- ^ 味澤由妃"企画展 「お菓子の昭和史」 成田羊羹資料館で"毎日新聞2012年5月25日付朝刊、千葉版22ページ
- ^ a b 「和菓子の包装紙 全国から一堂に 成田で企画展」朝日新聞2015年5月10日付朝刊、ちば首都圏版23ページ
- ^ 「趣たっぷり 和菓子の包装 成田羊羹資料館で展示」読売新聞2015年4月23日付朝刊、千葉版32ページ
- ^ a b c 「成田羊羹資料館、入館者30万人」朝日新聞2016年3月10日付朝刊、ちば首都圏版29ページ
- ^ “成田羊羹資料館”. ちょっと、寄りたいMuseum. 京葉ガス. 2020年9月27日閲覧。
- ^ a b c 早川健人「成田羊羹資料館 開館から10年 25万人を突破」毎日新聞2013年2月24日付朝刊、千葉版28ページ
- ^ 野田隆広. “受け継がれるDNA〜“和未”(なごみ)の米屋〜”. ファミリー・ビジネス・ネットワーク・ジャパン. 2020年9月27日閲覧。
- ^ “成田羊羹資料館”. なごみの米屋. 2020年9月27日閲覧。
- ^ a b c 野瀬輝彦「米屋 老舗改装、参道に活気を」朝日新聞2002年11月8日付朝刊、千葉版34ページ
- ^ 「成田羊羹資料館が来館者数30万人に」読売新聞2016年3月10日付朝刊、千葉版32ページ
- ^ “成田羊羹資料館”. なごみの米屋. 2020年9月27日閲覧。
参考文献
[編集]- ホクレン農業協同組合連合会「「成田銘菓」の風味支える道産小豆、大手亡、小麦」『広報ほくれん』第433巻、ホクレン農業協同組合連合会、2019年1月、7-11頁。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 成田羊羹資料館 - 公式サイト