旅立ち〜足寄より〜
『旅立ち〜足寄より〜』(たびだち あしょろより)は、日本のシンガーソングライター・松山千春の自伝小説『足寄より』を原作とした日本映画ならびに舞台。
概要
[編集]松山は19歳の時、全国フォーク音楽祭に出場。オリジナル曲「旅立ち」を歌い、会場の観衆に圧倒される。そんな中、プロデューサーの竹田と出会ったことで、歌手としての道を歩み始めることになる。
映画
[編集]旅立ち〜足寄より〜 | |
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監督 | 今井和久 |
脚本 | 鴨義信 |
原作 | 松山千春 |
製作総指揮 | 小曽根太 |
出演者 |
大東俊介 萩原聖人 |
音楽 | 松山千春 |
主題歌 | 松山千春「我家」 |
撮影 | 上赤寿一 |
編集 | 清水正彦 |
製作会社 | プラスミック・シーエフピー |
配給 | エム・エフボックス |
公開 | 2009年1月24日 |
上映時間 | 112分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
2008年11月22日に北海道で先行公開され、2009年1月24日に全国公開された。監督は今井和久。第21回東京国際映画祭日本映画・ある視点部門に出品された。
概要
[編集]松山千春が23歳のときに自ら書き下ろした自伝『足寄より』をベースに映画化。千春が、1975年「全国フォーク音楽祭北海道大会」へ出場した際に、審査員であった札幌テレビ・ラジオ局(現・STVラジオ)の竹田健二ディレクターは千春の才能をいち早く見い出した。この大会で千春は落選したものの、竹田は「北海道のスーパースター」を誕生させるべく上司らを説得し、1976年に毎週日曜日午後からの番組『サンデージャンボスペシャル』内で「千春のひとりうた」という15分のコーナーを設けて千春をメディアデビューさせる。
翌1977年1月25日、千春は「旅立ち」でキャニオンレコードからレコードデビューを果たし、コンサートツアーを開始。竹田の存在なくして、今日の千春はありえなかった。しかし、同年8月27日、函館でのコンサートを目前にして竹田は急性心不全のために36歳で急逝。とてもコンサートができる状況ではなかったが、コンサートは中止せず、そのアンコールにて竹田が亡くなったことを発表し、デビュー曲「旅立ち」を会場の観客たちと一緒に歌う。(収録会場は相模原市民会館、ファンクラブ「千春を見守る会」の会員がエキストラで参加)。
出演(映画)
[編集]- 松山千春 - 大東俊介
- 竹田健二 - 萩原聖人
- 松山明 - 泉谷しげる
- 菊池絵里子(千春の姉) - 尾野真千子
- 佐藤耕造 - 裵ジョンミョン
- 河合紀美子 - 伴杏里
- 高木雪彦 - 林剛史
- 山本亮治(キャニオンレコードディレクター) - 斎藤歩
- 竹田依子 - 奥貫薫
- 杉浦邦雄(STV常務) - 渡辺哲
- 西口祐介(STVプロデューサー) - 石黒賢
- STVの番組スタッフ - 江口のりこ
- 喜瀬ひろし(STVアナウンサー) - 佐藤二朗
- 足寄駅長 - 石田純一(特別出演)
- 坂上宏治 - 津田寛治
- 警備員 - 鈴木拓(ドランクドラゴン)
- 長江健次、浜田晃、大久保貴光、加瀬尊朗 ほか
スタッフ(映画)
[編集]- 原作:松山千春『足寄より』
- 監督:今井和久(メディアミックス・ジャパン)
- 脚本:鴨義信
- ロケ協力:足寄町、北海道庁、北海道ロケーション連絡室、池田町、小樽フィルムコミッション、とかちフィルムコミッション連絡協議会、網走市・能取岬、家畜改良センター十勝牧場、小樽市総合博物館、十勝バス、千葉県フィルムコミッション、南房総市、相模原フィルムコミッション ほか
- 音楽:松山千春
- 主題歌:松山千春「我家」(コロムビアミュージックエンタテインメント)
- 音楽編曲:石田勝範
- VFXプロデューサー:西村敬喜(ナイス・デー)
- 技斗:劔持誠、高野弘樹
- 技術協力:オーエイギャザリング
- 美術協力:テレビ朝日クリエイト、東京美工、舞クリエーション
- ポスプロ:ブル、Cinema Sound Works、ビーグル
- ラボ:IMAGICA
- 企画協力:朝倉薫
- アソシエイトプロデューサー:小林由明
- プロデューサー:小林岳夫、木滝和幸
- エグゼクティブ・プロデューサー:小曽根太
- 企画:渡邉裕二
- 協力:オフィス・ゲンキ、コロムビアミュージックエンタテインメント、ポニーキャニオン、扶桑社、文化通信社、札幌テレビ放送、STVラジオ
舞台
[編集]松山千春のデビュー35周年と文化通信社創立60周年を記念し、2012年7月30日 - 8月3日に、赤坂・草月ホールで上演[1]。主演の松山千春役は「平成の松山千春を探せ!!」と題してプロアマ不問で一般公募され、応募総数823名の中から三浦祐太朗が選ばれた[2]。
舞台はスクリーンに映し出される映像とステージ上での生の演技を組み合わせた構成となっている。
2013年には名古屋・大阪・札幌など全国7都市で上演された。前年の東京公演からキャストを変更し、脚本は松山と同じく北海道足寄郡足寄町出身で、北海道足寄高等学校の1年先輩にあたる尾西兼一、演出は本作が舞台初演出となる赤羽博が手がけた[3]。
出演(舞台)
[編集]- 2012年東京公演
- 松山千春 - 三浦祐太朗
- 竹田健二(STVラジオプロデューサー) - 風間トオル[4]
- 松山明(千春の父親) - 杉田二郎[5][6]
- 竹田の上司 - 逸見太郎[4]
- IBC岩手放送ディレクター - 若山騎一郎[5]
- 長谷部(RKB毎日放送ディレクター) - 城咲仁[4]
- 千春の姉 - 保田圭
- 山辺涼子 - 鎌田奈津美[4]
- STVラジオAD - 吉永まり
- 2013年全国公演
- 松山千春 - 三浦祐太朗
- 竹田健二(STVラジオプロデューサー) - 金子昇
- 松山明(千春の父親) - 杉田二郎
- 池口部長(STVラジオ制作部・竹田の上司) - 堀川りょう
- 喜多見(IBC岩手放送ディレクター) - 長江健次[7]
- 富山(RKB毎日放送ディレクター) - 逸見太郎
- 松山江里子(千春の姉) - 宮本真希
- 神山順子(STVラジオAD) - 吉永まり
- 伊藤直子(千春の心の恋人) - 岩井七世
- 谷原由孝(千春の幼なじみ) - 亀田大(ワカバ)
- 佐藤耕治(千春の幼なじみ) - 松井亮太(ワカバ)
- 阿部澄夫(千春の幼なじみ) / イベント会社社長 / 客B - だいすけ[8]
- 鈴木幸弘(千春の幼なじみ) / イベント会社部下 / 客A - 松下幸司[8]
- ファンの娘 他 - しおり
スタッフ(舞台)
[編集]- 原作:松山千春『足寄より』
- 脚本:朝倉薫(2012年東京公演)、稲垣雅之(2012年東京公演)、尾西兼一(2013年全国公演)
- 演出:稲垣雅之(2012年東京公演)
- 総合演出:赤羽博(2013年全国公演)
- 映像制作:小曽根太(2013年全国公演)
- プロデューサー:渡邉裕二
- 主催 / 企画・制作:文化通信社
- 後援:オフィス・ゲンキ、日本コロムビア、ユニバーサルミュージック、応援団(2012年東京公演)、サンケイスポーツ(2013年全国公演)
- 運営:ジプシーキャラバン(2012年東京公演)
- 制作協力:ネクストロード・プロダクション(2013年全国公演)
- 協力:ニッポン放送、FM NACK5、AIアクターズ(2012年東京公演)、文化放送(2013年全国公演)
- 特別協賛:アンファー(2012年東京公演)
公演日程(舞台)
[編集]- 2012年7月30日 - 8月3日:赤坂・草月ホール
- 2013年2月20日:名古屋市芸術創造センター
- 2013年2月23日:サンケイホールプリーゼ
- 2013年2月26日:ももちパレス
- 2013年3月15日:静岡市民文化会館 中ホール
- 2013年3月22日 - 24日:東京グローブ座
- 2013年3月29日:楽楽楽ホール
- 2013年4月2日 - 3日:道新ホール
当初は2013年3月7日にパレット市民劇場での公演も予定されていたが、主催者側の都合により急遽中止となった。
脚注・出典
[編集]- ^ まんたんウェブ (2012年5月16日). “三浦祐太朗 :友和&百恵の長男が松山千春役に「全身全霊で演じる」”. 2012年5月16日閲覧。
- ^ ORICON STYLE (2012年3月3日). ““平成の松山千春”に友和&百恵長男・三浦祐太朗 自叙伝舞台の千春役で俳優デビュー”. 2012年3月3日閲覧。
- ^ 映画.com (2013年1月17日). “三浦祐太朗、パワーアップした松山千春役「両親も見に来るといいな」”. 2012年2月9日閲覧。
- ^ a b c d 映画.com (2011年4月20日). “友和&百恵さん長男・三浦祐太朗、松山千春カバーでソロデビュー”. 2012年4月30日閲覧。
- ^ a b ORICON STYLE (2012年5月16日). “三浦祐太朗、母・百恵さん語る「包容力ある」”. 2012年5月16日閲覧。
- ^ 芸能ジャーナリスト・渡邉裕二のギョウカイヘッドロック (2012年5月14日). “フォークの大御所・杉田二郎が松山千春のためにひと肌!? 舞台「旅立ち~足寄より~」で千春の父親役に!!”. 2012年5月16日閲覧。
- ^ 2012年東京公演では、別の役で映像出演している。
- ^ a b 2012年東京公演にも出演している。