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日本石油輸送

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日石輸送から転送)
ENEOSホールディングス > 日本石油輸送
日本石油輸送株式会社
Japan Oil Transportation Co., Ltd.
本社が入居するゲートシティ大崎ウエストタワー(右側)
種類 株式会社
機関設計 監査役会設置会社[1]
市場情報
東証スタンダード 9074
1967年4月12日上場
略称 JOT
本社所在地 日本の旗 日本
141-0032
東京都品川区大崎1丁目11番1号
ゲートシティ大崎ウエストタワー 16階
北緯35度37分9.8秒 東経139度43分50.9秒 / 北緯35.619389度 東経139.730806度 / 35.619389; 139.730806座標: 北緯35度37分9.8秒 東経139度43分50.9秒 / 北緯35.619389度 東経139.730806度 / 35.619389; 139.730806
設立 1946年(昭和21年)3月27日
業種 陸運業
法人番号 3010701012439 ウィキデータを編集
事業内容 石油類、高圧ガスおよび化学製品等の鉄道による輸送
コンテナ等輸送用容器の賃貸および販売ならびにタンク車等輸送用車両の賃貸 他
代表者
  • 代表取締役社長執行役員 原昌一郎
  • 代表取締役専務執行役員 髙橋文弥
資本金
  • 16億6100万円
(2024年3月31日現在)[2]
発行済株式総数
  • 332万2935株
(2024年3月31日現在)[2]
売上高
  • 連結: 349億8500万円
  • 単独: 292億0500万円
(2024年3月期)[2]
営業利益
  • 連結: 15億6100万円
  • 単独: 7億5800万円
(2024年3月期)[2]
経常利益
  • 連結: 17億8800万円
  • 単独: 11億9400万円
(2024年3月期)[2]
純利益
  • 連結: 11億5400万円
  • 単独: 7億9800万円
(2024年3月期)[2]
純資産
  • 連結: 250億0600万円
  • 単独: 183億2600万円
(2024年3月31日現在)[2]
総資産
  • 連結: 410億8900万円
  • 単独: 281億0100万円
(2024年3月31日現在)[2]
従業員数
  • 連結: 1,571人
  • 単独: 157人
(2024年3月31日現在)[2]
決算期 3月31日
会計監査人 有限責任あずさ監査法人[2]
主要株主
主要子会社 株式会社エネックス 100.0%
外部リンク https://www.jot.co.jp
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日本石油輸送株式会社(にほんせきゆゆそう、: Japan Oil Transportation Co., Ltd.[3] 略称: JOT)は、鉄道タンクローリーを用いる石油製品や高圧ガス(LNGLPG水素等)の陸上輸送、タンクコンテナのリース、コンテナのレンタルなどを行う企業である。ENEOSホールディングス関連会社。多数の私有貨車鉄道私有コンテナを保有している。

沿革

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第二次世界大戦終結後間もない1946年に「日本原油輸送」として設立され、当初は秋田県新潟県で産出される原油を買い取り日本海側の製油所へ輸送することを主目的としていた[4]。後に石油製品全般の輸送を取り扱うようになり、1948年に「日本石油運送」に改称された[4]。社名が「日本石油輸送」となったのは1957年である[4]

1958年には秋田地区でタンク車によるメタノール輸送を開始し、化成品輸送事業にも参入した[4]。1970年の国鉄の私有コンテナ制度導入を背景に翌1971年より5 tタンクコンテナのリース事業に参入したほか、1985年からはISOタンクコンテナの取り扱いを開始している[5]

2013年にはISOタンクコンテナの国際ワンウェイ(Oneway、片道)輸送を開始した[5]。当初は日本中国韓国台湾の4カ国間であったが、2021年時点ではタイベトナムフィリピンマレーシアシンガポールインドネシアインドの7カ国を加えたアジア圏の計11カ国間で輸送されている[5]

2021年に創立75周年を迎えた[4][6]

年表

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  • 1946年(昭和21年)3月27日 - 日本原油輸送株式会社として設立。
  • 1948年(昭和23年)1月16日 - 日本石油運送株式会社に社名変更。
  • 1957年(昭和32年)6月01日 - 日本石油輸送株式会社に社名変更。
  • 1967年(昭和42年)4月12日 - 東京証券取引所2部上場。
  • 1978年(昭和53年)9月01日 - 東京証券取引所1部指定替え。
  • 2010年(平成22年)7月01日 - JXグループ再編により、筆頭株主がJX日鉱日石エネルギー(旧・新日本石油。現・ENEOS)からJXホールディングス(現・ENEOSホールディングス)に異動。
  • 2022年(令和04年)04月04日 - 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所市場第一部からスタンダード市場に移行。

事業内容

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石油輸送事業

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創業以来からの事業であり、国内の製油所・油槽所からの石油製品輸送を行う[4]。2021年時点では鉄道輸送の石油1部とタンクローリー輸送の石油2部に分かれ、石油1部ではタンク車による鉄道輸送とタンク車のリースなどが、石油2部ではタンクローリーによるガソリンスタンド・工場などへの輸送が行われているほか、少量ながら国産原油輸送も実施されている[4]

高圧ガス輸送事業

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液化天然ガス(LNG)、水素などの高圧ガスの自動車・鉄道輸送を行っており、2021年時点では高圧ガス1部でLNG輸送を、高圧ガス2部で水素輸送を担当している[4]

化成品・コンテナ輸送事業

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ISOコンテナ等のリース・レンタルを行っており、2021年時点では国内化成品輸送の化成品1部、国際輸送の化成品2部、冷蔵コンテナ等を扱うコンテナ部の3部に分かれている[4]

所有貨車・コンテナ

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貨車

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国鉄時代より石油・化成品タンク車などを多数所有していたが、JR化後はJR貨物が小口車扱輸送を縮小したため所有数が減少し、2021年時点では大口石油輸送用としてタキ1000形タキ43000形(243000番台を含む)の各形式を所有するのみとなっている[5]。いずれの車種も東北地方から中部地方にかけての内陸部にある石油基地向けに運用されている[5]

JRコンテナ

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1985年より国鉄通風コンテナのUV1形のレンタル事業を開始し、JR発足後もJR貨物が所有していない冷蔵コンテナなど特殊コンテナ、大型コンテナなどのレンタル・リース事業を行っている[5]。主力は12ftの冷蔵コンテナで、2021年3月31日現在ではUR19A形の6,341個を筆頭に約6,900個が運用されている[7]。通常の冷蔵コンテナより断熱性を高めた「スーパーUR」コンテナも所有している[5]

2000年にはコンテナメーカーと共同でLNG(液化天然ガス)鉄道輸送用のUT26C形コンテナが開発され、2000年より運用されている[5]

ISOコンテナ

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1985年より国内用ISOタンクコンテナの取扱いを開始し、2013年からは国際輸送用コンテナも所有するようになった[5]。また、内袋式のホッパコンテナも所有している[7]

コンテナ番号はISO 6346規格準拠の所有者コードと6桁の番号からなり、所有者コードは「JOTU」である[7]。番号は国内向けは上3桁で構造を、下3桁で製造番号を表す[7]。国際輸送用は「JOTU 000001」からの連番が振られている[7]

国内輸送用タンクコンテナは11 - 26 kLの容量で8種類のバリエーションがあり、この中にはフォークリフト荷役が可能で鉄道輸送を容易な11・14 kLの2種類、コンテナシャーシ輸送用に高さを下げたローハイトタイプも11・13 kLの2種類がある[7]。これらのタンクコンテナは容量によりフレームの塗装が色分けされている[7]。なお、国際輸送用のタンクコンテナは25 kLタイプの1種類のみである[7]

国内向けISOタンクコンテナの色分けは以下の通り[7]

  • 11 kL - パープル
  • 14 kL - 濃いグリーン
  • 17.5 kL - オレンジ
  • 21 kL - グリーン
  • 24 kL - ブルー
  • 26 kL - レッド
  • 11 kL(ローハイト) - パープル
  • 13 kL(ローハイト) - ナイトブルー

ホッパコンテナは一般輸送用のドライコンテナに類似した外観であるが、天井にマンホールがあり、内部に袋を設置する内袋式となっている[7]

事業所

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グループ会社

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脚注

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  1. ^ 会社概要 - 日本石油輸送株式会社
  2. ^ a b c d e f g h i j k 日本石油輸送株式会社『第107期(自 2023年4月1日 - 至 2024年3月31日)有価証券報告書』(レポート)2024年6月27日。 
  3. ^ 日本石油輸送株式会社 定款 第1章第1条
  4. ^ a b c d e f g h i 『新しい貨物列車の世界』2021年、p.170
  5. ^ a b c d e f g h i 『新しい貨物列車の世界』2021年、p.171
  6. ^ 日本石油輸送75年の軌跡「さらなる発展へ」”. 日本石油輸送. 2023年9月22日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h i j 『新しい貨物列車の世界』2021年、p.172

参考文献

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  • 『新しい貨物列車の世界』(トラベルMOOK)、交通新聞社、2021年、pp.170 - 172

関連項目

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外部リンク

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