札幌市交通局A850形電車
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札幌市交通局A850形電車(さっぽろしこうつうきょくA850がたでんしゃ)は、札幌市交通局が1965年に導入した札幌市電の路面電車車両である。
概要
[編集]1965年(昭和40年)にラッシュアワーの輸送力増強のため570形と580形を種車として改造された連結車。A820形同様に1800mm幅の両開き扉を持つ片側4扉で、運賃収受はパッセンジャーフロー方式とした。連結面の運転台は撤去され、全断面の貫通幌で接続されていた。正面は種車の形状を残していたが、側面は扉配置を変更したため、全面的に変更されている。制御器は新製され、間接非自動制御となった。
1965年6月にA851-A852号・A853-A854号が570形前期車571~574号を種車に、A855-A856号~A859-A860号が570形後期車576~580号・580形581号を種車に 札幌綜合鉄工共同組合で改造された。
鉄北線直通の2系統などに使用され、地下鉄南北線開業による鉄北線北24条以南廃止以降は全車が幌北車庫への配置となり、鉄北線のラッシュ輸送に使用された。その後、鉄北線残存区間の廃止に伴い、1974年(昭和49年)5月に廃車となった。
廃車後はA851-A852号が交通資料館に保存されたが、1983年(昭和58年)の展示品整備時に解体処分され現存しない。
主要諸元(2車体分)
[編集]- 全長:23000mm
- 全幅:2230mm
- 全高:3635mm(奇数車)、3490mm(偶数車)
- 自重:27t
- 定員:156人
- 出力・駆動方式:37.3kW×4・吊り掛け式
- 台車型式:住友金属KS-40系(A851~A854号)、住友金属FS-71(A855~A860号)