櫻井周斗
東北楽天ゴールデンイーグルス #40 | |
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2024年3月 | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 埼玉県所沢市 |
生年月日 | 1999年6月25日(25歳) |
身長 体重 |
178 cm 86 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2017年 ドラフト5位 |
初出場 | 2019年6月7日 |
年俸 | 790万円(2024年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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櫻井 周斗(さくらい しゅうと、1999年6月25日 - )は、埼玉県所沢市出身のプロ野球選手(投手)。左投左打。東北楽天ゴールデンイーグルス所属。
経歴
[編集]プロ入り前
[編集]2人の実兄の影響で、所沢リトルライオンズで軟式野球をスタート。当初は投手一本で、チーム内に同級生が居なかったことから、小学4年時に所沢ニュータウンヤンキースへ移った。小学校6年時のNPB12球団ジュニアトーナメントで、東京ヤクルトスワローズのジュニアチームのメンバーに選ばれたが、左肘を故障したため実際には出場しなかった[2]。
東中学校への入学と同時に、新座シニアに入団。途中で左肘を再び故障したため、野手に転向する。3年時に参加したリトルシニア関東選抜では、投手としての素質に目を付けた関東選抜監督(海老名リトルシニア監督)の方針で、投手として東京ドームの日本リトルシニア全国選抜野球大会に出場。前述したブランクがあったにもかかわらず、ストレートで最速135km/hを記録した。
シニア出身の先輩がいた縁で進学した日本大学第三高等学校[2]では、1年秋から右翼手としてレギュラーで出場[3]。2年夏の選手権西東京大会では、打者として5割以上の打率を記録した。しかし、チームの投手陣に故障者が相次いだため、投手に急遽復帰[2]。1学年先輩の坂倉将吾とバッテリーを組んだが、準決勝で敗退した。
2年秋の秋季東京都高等学校野球大会で、岡部仁とのダブルエースとして決勝に進出。早稲田実業高校との決勝で先発を任されると、清宮幸太郎から5打席連続で三振を奪った。チームは6-8で敗れたものの、清宮から全打席で三振を奪ったことで、「清宮キラー」として注目を集めるようになった[4]。
3年時には、第89回選抜高等学校野球大会に出場すると、初戦で履正社高等学校と対戦。安田尚憲から3打席連続三振を奪いながら、8回途中5失点という内容で、チームは5対12で敗退した[4]。春季東京都大会の決勝で早稲田実業高校との再戦が実現したが、夏の選手権西東京大会での対戦を見越した監督の小倉全由の方針で野手として出場。9回に本塁打を放つなど活躍したが、高校野球の試合では珍しく22時を越えるほどの大熱戦を展開した末に、17-18で惜敗した。「早稲田実業を決勝での打倒」「小倉監督の下での優勝」を目標[5]に臨んだ夏の選手権西東京大会では、5回戦まで勝ち上がったが、準々決勝で東海大菅生高校に0-5で敗戦した。9月にカナダで開催された2017 WBSC U-18ワールドカップには、日本代表の一員として出場。外野手や指名打者を中心に起用され、3番に清宮、4番に安田、6番に中村奨成が並んだ強力打線の5番打者として3割以上の打率を残し、チームの銅メダル獲得に貢献した[6]。当時のメンバーには後のチームメイトとなる徳山壮磨、三浦銀二、西巻賢二がいた。
ワールドカップ終了後にプロ志望届を提出し[7]、2017年10月26日に行われたドラフト会議では、投手として横浜DeNAベイスターズから5位指名を受け[8]、契約金3000万円、年俸550万円(金額は推定)という条件で入団した。背番号は、自身と同じ左投手の大原慎司がこの年に現役を引退するまで着用していた41。指名後の挨拶で投手として勝負することを志願し[9]、入団後は投手として登録された。
DeNA時代
[編集]2018年は、春季キャンプを二軍でスタートさせたが、練習試合で好投したことを受け、オープン戦開幕日の2月24日から一軍へ合流。同日の対読売ジャイアンツ戦(沖縄セルラースタジアム那覇)6回表から救援で登板すると、1イニングを無安打無失点に抑え、勝利投手になった。高校から直接NPBの球団に入った新人投手がオープン戦で初登板・初勝利を記録したのは、2000年の河内貴哉以来18年ぶりで、チーム開幕戦での記録は1990年の宮地克彦以来28年ぶり。DeNAの高卒新人投手によるオープン戦の勝利は、大洋時代に石井忠徳(石井琢朗)が1989年3月25日の対西武戦で記録して以来29年ぶりであった[10]。その後も登板した全5試合を無失点に抑え、北海道日本ハムファイターズへ入団した清宮とのプロ初対戦で三振(通算6打席連続三振)を奪うなど好投を続けたが、開幕直前に二軍降格[11]。チームの高卒新人投手としては石井以来となる開幕一軍入りを逃すと[11]、レギュラーシーズン中は二軍生活に終始した。イースタン・リーグの公式戦では、先発を中心に18試合に登板し、2勝3敗を記録。1試合で完投を記録したが、防御率は7.03だった。シーズン終了後は、10月にコロンビアで開催された2018 WBSC U-23ワールドカップに日本代表の一員として出場し、3試合に登板。いずれの試合でも無失点に抑える好投で、チームの準優勝に貢献した。
2019年は、6月7日の対埼玉西武ライオンズ戦(横浜スタジアム)で、救援投手として一軍公式戦デビュー[12]。以降も12試合に中継ぎで登板した。阿部慎之助の引退試合として催された9月27日の対読売ジャイアンツ戦(東京ドーム)で、一軍公式戦に初先発。2イニングの登板ながら、巨人上位打線を無安打無得点に抑えた[13]。最終的に14試合に登板し、0勝0敗、防御率4.86を記録[14]。10月16日、235万円増の推定年俸805万円で契約を更改した[14]。
2020年は、先発として調整していたが一軍・二軍共に中々結果が出せず、起用法の定まらない1年となった。一軍では3試合に登板し防御率7.36、二軍でも17試合に登板し防御率6.52と振るわなかった。
2021年は、先発として二軍で調整していたが、4月10日に登録されると、中継ぎ投手として5試合に登板した。4月25日に抹消されたものの、6月10日に再び登録されて以降はイニング跨ぎを中心に中継ぎ投手として起用され、シーズン終了まで一軍に帯同。自己最多の30試合に登板し、0勝1敗、防御率3.07と安定した成績を収めた[15]。12月2日、610万円増となる推定年俸1380万円で契約を更改した[15]。
2022年は、1月6日に横浜市内の病院で「左肘尺骨観血的整復固定術」を受けたことを発表した[16]。リハビリを経て、7月3日のイースタン・リーグの千葉ロッテマリーンズ戦で実戦復帰を果たしたが[17]、9月初旬に新型コロナウイルス感染により離脱、10月には疲労骨折が再発しリハビリに入る[18]。11月9日、育成契約を結ぶことが発表された。背番号は041[19]。推定年俸は、340万円減の1040万円となった[20]。
2023年、4月8日に支配下に復帰することが発表された。背番号は元の41[21]。支配下に復帰したものの、2年連続で一軍登板なしに終わった[22]。二軍では36試合に登板し、1勝2敗、防御率3.38を記録[23]。オフに、250万円減となる推定年俸790万円で契約を更改した[24]。
楽天時代
[編集]2023年12月8日、現役ドラフトで東北楽天ゴールデンイーグルスから指名を受け、移籍することになった[25]。背番号は40[26][22]。
選手としての特徴
[編集]投球
[編集]最速150km/hのストレート[27]と、清宮から5打席連続三振を奪った切れ味の鋭い縦方向のスライダーが武器[3]。高校時代からスライダーへの評価が高く[6]、清宮と同じ左の強打者である安田も3打席連続三振と苦戦した[4]。他の変化球を実戦で投げられなかったことから、DeNAへの入団を機に、2種類のチェンジアップを1か月半で習得[10]。入団1年目の実戦登板で制球が定まらなかったため、投球フォームの改善に取り組んだところ、2年目の2019年シーズン序盤から制球力や球速が一気に向上している[28]。
プロ入り後2年目まではストレートを軸に上述のスライダーとチェンジアップで勝負するピッチャーだったが、3年目からはストレートとスライダーの使用を減らし、カットボール、チェンジアップ、ツーシーム、カーブを組み合わせ打者と対峙している[29]。
打撃
[編集]高校時代には、対外試合で通算32本塁打を放つなど、打者としても非凡なセンスを発揮。前述した2017 WBSC U-18ワールドカップでは、打率.333、5打点という成績を残した[6]。このような実績から「二刀流」での活躍も期待されていたが、本人の意向から、DeNAへの入団後は投手に専念している。
人物
[編集]プロ入り後に乃木坂46のファンとなり、一軍デビューを果たした2019年シーズン以降は同グループの楽曲を登場曲に使用している。「推しメン」は齋藤飛鳥[30]。
中学時代はシニアでプレーをしながら学校の部活動は卓球部に所属していたこともあり、卓球を得意スポーツに挙げている。ベイスターズに入団後もファンフェスティバルの卓球対決に参加した。また、かねてから卓球日本代表の平野美宇ファンを公言している[31][30]。
詳細情報
[編集]年度別投手成績
[編集]年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2019 | DeNA | 14 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | ---- | 74 | 16.2 | 17 | 1 | 10 | 0 | 1 | 17 | 1 | 0 | 9 | 9 | 4.86 | 1.62 |
2020 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 35 | 7.1 | 12 | 0 | 3 | 0 | 0 | 4 | 1 | 0 | 6 | 6 | 7.36 | 2.05 | |
2021 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | .000 | 181 | 41.0 | 36 | 3 | 29 | 1 | 0 | 37 | 3 | 1 | 15 | 14 | 3.07 | 1.59 | |
通算:3年 | 47 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | .000 | 290 | 65.0 | 65 | 4 | 42 | 1 | 1 | 58 | 5 | 1 | 30 | 29 | 4.02 | 1.65 |
- 2023度シーズン終了時
- 各年度の太字はリーグ最高
年度別守備成績
[編集]年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2019 | DeNA | 14 | 0 | 3 | 0 | 0 | 1.000 |
2020 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1.000 | |
2021 | 30 | 6 | 5 | 0 | 1 | 1.000 | |
通算 | 47 | 6 | 9 | 0 | 1 | 1.000 |
- 2023年度シーズン終了時
記録
[編集]- 初記録
- 投手記録
- 初登板:2019年6月7日、対埼玉西武ライオンズ1回戦(横浜スタジアム)、9回表に4番手で救援登板、1回無失点・完了
- 初奪三振:同上、9回表に山川穂高から空振り三振
- 初ホールド:2019年7月21日、対中日ドラゴンズ13回戦(横浜スタジアム)、6回表に2番手で救援登板、1回0/3無失点
- 初先発登板:2019年9月27日、対読売ジャイアンツ25回戦(東京ドーム)、2回無失点
- 打撃記録
- 初打席:2019年7月8日、対東京ヤクルトスワローズ13回戦(明治神宮野球場)、4回表に山田大樹から見逃し三振
- 初安打:2019年8月1日、対東京ヤクルトスワローズ18回戦(横浜スタジアム)、5回裏に山田大樹から左前安打
- 初打点:2021年4月24日、対阪神タイガース5回戦(阪神甲子園球場)、3回表に伊藤将司から左前適時打
背番号
[編集]- 41(2018年 - 2022年、2023年4月10日 - 同年終了)
- 041(2023年 - 同年4月9日)
- 40(2024年 - )
代表歴
[編集]登場曲
[編集]脚注
[編集]- ^ DeNA - 契約更改 - プロ野球.日刊スポーツ.2023年10月26日閲覧。
- ^ a b c “櫻井周斗インタビュー”. 高校野球ドットコム (2017年7月25日). 2017年12月20日閲覧。
- ^ a b “櫻井周斗”. 週刊ベースボール. 2019年8月8日閲覧。
- ^ a b c “清宮に続き、安田に対しても3打席連続三振。日大三・櫻井周斗が初戦敗退でも得た自信”. web Sportiva (2017年3月20日). 2018年2月2日閲覧。
- ^ “日大三高 監督・小倉全由と選手たちの熱き戦い”. TBSバース デイ. 2017年12月20日閲覧。
- ^ a b c “日大三・桜井周斗プロ志望 デカプリオ金成は社会人”. 日刊スポーツ (2017年9月13日). 2018年2月2日閲覧。
- ^ “U18日大三・桜井らプロ志望届、清宮は22日会見”. 日刊スポーツ (2017年9月21日). 2018年3月5日閲覧。
- ^ “2017年 プロ野球ドラフト会議”. 日本プロ野球機構. 2017年12月20日閲覧。
- ^ “DeNA・D5桜井、投手起用を志願!清宮には「絶対負けない」”. サンケイスポーツ (2017年11月8日). 2018年2月2日閲覧。
- ^ a b “清宮の天敵DeNA桜井、石井琢朗以来の開幕白星”. 日刊スポーツ (2018年2月25日). 2018年2月26日閲覧。
- ^ a b “DeNA桜井周斗が二軍降格、開幕一軍は絶望的に”. 日刊スポーツ (2018年3月24日). 2018年4月2日閲覧。
- ^ “清宮キラーDeNA桜井が山川を三振斬りデビュー”. 日刊スポーツ (2019年6月7日). 2019年6月7日閲覧。
- ^ “DeNA敗戦も先発桜井好投、伊藤裕季也3安打収穫”. 日刊スポーツ (2019年9月27日). 2019年9月29日閲覧。
- ^ a b “【DeNA】2年目右腕斎藤が370万円増、桜井は235万円増でサイン”. スポーツ報知 (2019年10月16日). 2024年1月28日閲覧。
- ^ a b “DeNA桜井610万円増 来季は「目指すところは勝ちパターン」と意欲”. 日刊スポーツ (2021年12月2日). 2022年2月21日閲覧。
- ^ “DeNAが左腕・櫻井周斗の左肘手術を発表「早く戦いに加われるようリハビリを」”. Full-Count (2022年1月6日). 2022年2月21日閲覧。
- ^ “【DeNA】桜井周斗2軍で実戦復帰、1回無失点3奪三振 プロ5年目、1月に左肘の手術”. 日刊スポーツ (2022年7月3日). 2022年8月24日閲覧。
- ^ 櫻井周斗 (@shutosakurai41) - Instagram
- ^ “DeNA 松本隆之介、桜井周斗の2投手と育成契約”. デイリースポーツ (2022年11月9日). 2024年1月24日閲覧。
- ^ “【DeNA】桜井周斗、松本隆之介と来季育成選手契約 桜井は今年左肘、松本は左肩手術受ける”. 日刊スポーツ (2022年11月9日). 2024年1月28日閲覧。
- ^ “DeNAが育成の桜井周斗投手、松本隆之介投手を支配下登録 貴重な中継ぎ左腕”. スポニチ Sponichi Annex (2023年4月8日). 2023年4月8日閲覧。
- ^ a b “【楽天】現役ドラフトで獲得の桜井周斗が入団会見 “清宮キラー”「絶対抑えたい」”. スポーツ報知 (2023年12月14日). 2024年1月28日閲覧。
- ^ “DeNA・櫻井周斗、現役ドラフトで楽天へ移籍「横浜スタジアムで初登板した時が一番の思い出」”. BASEBALL KING (2023年12月9日). 2024年1月28日閲覧。
- ^ “2023年現役ドラフト移籍選手”. サンケイスポーツ. 2024年1月28日閲覧。
- ^ “現役ドラフトに関して”. 東北楽天ゴールデンイーグルス (2023年12月8日). 2023年12月8日閲覧。
- ^ “40 櫻井 周斗 選手名鑑2024”. 東北楽天ゴールデンイーグルス. 2023年12月26日閲覧。
- ^ “DeNA2年目左腕・櫻井周斗の成長を促す圧倒的な“吸収力” 「毎日が勉強」”. Full-Count (2019年8月15日). 2019年8月15日閲覧。
- ^ “清宮キラー、DeNAで2年目の覚醒。櫻井周斗を変えた大家コーチの一言。”. Number Web (2019年7月21日). 2024年1月24日閲覧。
- ^ “DeNA櫻井周斗をラミレス監督が高評価。驚くほど投球内容が変わった”. Sportiva (2020年3月30日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ a b “横浜DeNAベイスターズ、櫻井周斗選手にプライベートについて聞きました!”. ウォーカープラス (2019年9月2日). 2024年1月28日閲覧。
- ^ Twitterプロフィールより
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 個人年度別成績 櫻井周斗 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube
- 選手名鑑 - 東北楽天ゴールデンイーグルス公式サイト
- 櫻井 周斗 (@shuto_40625) - X(旧Twitter)
- 櫻井周斗 (@shutosakurai41) - Instagram