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武ノ里武三

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
武ノ里 武三
基礎情報
本名 吉崎 武三
生年月日 1909年4月20日
没年月日 不明
出身 青森県五所川原市
身長 173cm
体重 94kg
BMI 31.41
所属部屋 出羽海部屋
得意技 左四つ、寄り
成績
現在の番付 引退
最高位前頭14枚目
生涯戦歴 94勝87敗(16場所)
幕内戦歴 18勝27敗(3場所)
優勝 幕下優勝1回
データ
初土俵 1926年1月場所
入幕 1941年5月場所
引退 1944年1月場所
備考
2018年1月4日現在

武ノ里 武三(たけのさと たけぞう、1909年4月20日 - 没年不明)は、青森県五所川原市出身で出羽海部屋に所属した大相撲力士。本名は吉崎 武三。最高位は東前頭14枚目(1943年1月場所)。173cm・94kg。得意技は左四つ、寄り。

人物

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1926年1月場所に初土俵を踏んで以降順調に出世し、東幕下5枚目で迎えた1930年10月場所で幕下優勝し、翌1931年1月場所に十両に昇進。しかし当場所は体調不良により4勝7敗と振るわず、翌5月場所も全休したため幕下に陥落。その直後の1932年1月の春秋園事件天竜大ノ里らと行動を共にし協会を脱退、翌年設立の関西角力協会に参加した。

関西角力協会では幕内で活躍、松ノ里中ノ里とともに「大ノ里門弟三羽烏」と言われていた。

関西協会の解散後に帰参し、1938年5月場所より幕下35枚目格から再出発。再び順調に白星を重ね、2場所で十両復帰、十両でも2場所連続で勝ち越し、番付運もあって1941年5月場所で新入幕を果たした。初土俵から15年・32歳での新入幕であった。当場所は初日から11連敗して3勝12敗の大敗に終わり、1場所で十両に陥落した。しかしその後巻き返し、3場所の十両在位を経て1942年5月場所に再入幕し、当場所では10勝5敗と二桁勝利を修めた(これが結果的に幕内で唯一の勝ち越しとなった)。

下積み時代から同郷の大ノ里の指導を受けていたこともあり、相撲がうまく業師と評されていたが、体力不足・大人しい性格に加え、脱退のブランクもあり幕内は入幕2回、通算3場所務めただけに終わった。1944年1月場所限りで廃業した。

エピソード

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  • 又従姉は横綱初代若乃花・大関初代貴ノ花兄弟の母である。
  • 弟も同じ出羽海部屋から初土俵を踏んだが、最高位は序二段に留まり、2年足らずで廃業した。
  • 幕下時代の双葉山に2連勝したことがある。
  • 関西角力協会解散直後の1938年1月、大連で客死した大ノ里を一人看取り、葬儀を済ましてから帰参したため、他の帰参力士より復帰が1場所遅れた。
  • 上述の関西角力協会解散から帰参までの期間に、元鷲尾嶽が経営していた会社に就職し勤務していたともされる。
  • 上述の通り、新入幕場所は初日から11連敗を喫したが、これは1場所15日の本場所における新入幕初日からの最長連敗記録とされる。
  • 同場所に入幕した佐渡ヶ嶋林蔵と共に、明治生まれ最後の新入幕力士であった。

主な成績

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  • 通算成績:94勝87敗 勝率.519
  • 幕内成績:18勝27敗 勝率.400
  • 現役在位:16場所
  • 幕内在位:3場所
  • 各段優勝
    • 幕下優勝:1回 (1930年10月場所)

場所別成績

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武ノ里 武三
春場所 三月場所 夏場所 秋場所
1926年
(大正15年)
(前相撲) x 新序
0–2 
x
1927年
(昭和2年)
東序ノ口18枚目
4–2 
東序ノ口18枚目
1–1 
東序二段40枚目
5–1 
東序二段37枚目
0–1 
1928年
(昭和3年)
東三段目37枚目
4–2 
東三段目43枚目
4–2 
東三段目14枚目
4–2 
東三段目14枚目
0–1 
1929年
(昭和4年)
東幕下25枚目
2–4 
東幕下25枚目
3–3 
東幕下34枚目
4–2 
東幕下34枚目
4–2 
1930年
(昭和5年)
西幕下13枚目
3–3 
西幕下13枚目
6–0 
東幕下5枚目
4–2 
東幕下5枚目
優勝
5–1
1931年
(昭和6年)
東十両5枚目
4–7 
東十両5枚目
0–0–11 
西幕下2枚目
0–0–6 
西幕下2枚目
2–4 
1932年
(昭和7年)
西幕下18枚目

脱退
 
x x x
1933年
(昭和8年)
x x x x
1934年
(昭和9年)
x x x x
1935年
(昭和10年)
x x x x
1936年
(昭和11年)
x x x x
1937年
(昭和12年)
x x x x
1938年
(昭和13年)
x x 東幕下付出35枚目
6–1 
x
1939年
(昭和14年)
東幕下17枚目
6–1 
x 西十両14枚目
8–7 
x
1940年
(昭和15年)
東十両4枚目
9–6 
x 西前頭18枚目
3–12 
x
1941年
(昭和16年)
東十両5枚目
7–8 
x 西十両6枚目
9–6 
x
1942年
(昭和17年)
西十両4枚目
11–4 
x 西前頭18枚目
10–5 
x
1943年
(昭和18年)
東前頭14枚目
5–10 
x 東十両筆頭
6–9 
x
1944年
(昭和19年)
西十両4枚目
引退
6–9–0
x x x
各欄の数字は、「勝ち-負け-休場」を示す。    優勝 引退 休場 十両 幕下
三賞=敢闘賞、=殊勲賞、=技能賞     その他:=金星
番付階級幕内 - 十両 - 幕下 - 三段目 - 序二段 - 序ノ口
幕内序列横綱 - 大関 - 関脇 - 小結 - 前頭(「#数字」は各位内の序列)

幕内対戦成績

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力士名 勝数 負数 力士名 勝数 負数 力士名 勝数 負数 力士名 勝数 負数
青葉山 1 2 大ノ森 1 1 小戸ヶ岩 1 0 柏戸 0 1
桂川 0 1 神風 0 2 清美川 0 1 九ヶ錦 0 3
小松山 1 1 佐賀ノ花 0 1 佐渡ヶ嶋 0 1 斜里錦 0 1
楯甲 1 0 鶴ヶ嶺 0 1 輝昇 1 0 冨ノ山 0 1
巴潟 0 1 盤石 2 0 広瀬川 1 0 二瀬川 0 1
双見山 2 0 松浦潟 0 3 若潮 1 1 若瀬川 0 1
若浪 0 1 若港 1 0

参考文献

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  • 共同通信社 京須利敏・水野尚文編著『平成23年版大相撲力士名鑑』

関連項目

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