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洛南高等学校・附属中学校

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洛南高等学校・附属中学校
地図北緯34度58分57.7秒 東経135度44分48.6秒 / 北緯34.982694度 東経135.746833度 / 34.982694; 135.746833座標: 北緯34度58分57.7秒 東経135度44分48.6秒 / 北緯34.982694度 東経135.746833度 / 34.982694; 135.746833
過去の名称 真言宗京都中学
東寺中学校
東寺高等学校
国公私立の別 私立学校
設置者 学校法人真言宗洛南学園
校訓
  • 自己を尊重せよ
  • 真理を探究せよ
  • 社会に献身せよ[1]
設立年月日
  • 1917年 (107年前) (1917)
    (真言宗京都中学)
  • 1881年 (143年前) (1881)
    (総黌 (前身))
  • 828年 (1196年前) (828)
    綜藝種智院 (源流))
創立記念日 6月10日[2]
共学・別学 男女共学
中高一貫教育 併設型
課程 全日制課程
単位制・学年制 学年制
設置学科 普通科
学科内専門コース
学期 3学期制
学校コード D126310000193 ウィキデータを編集(高等学校)
C126310000177 ウィキデータを編集(中学校)
高校コード 26510B
中学校コード 263616
所在地 601-8478
京都府京都市南区壬生通八条下ル東寺町559番地
外部リンク 真言宗洛南学園 | 洛南高等学校・附属中学校・附属小学校
ウィキポータル 教育
ウィキプロジェクト 学校
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洛南高等学校・附属中学校(らくなんこうとうがっこう・ふぞくちゅうがっこう)は、京都府京都市南区壬生通八条下ル東寺町に所在し、中高一貫教育を実施する私立高等学校中学校

概要

設置者は真言宗各派が参画する学校法人真言宗洛南学園であり、学校は東寺(教王護国寺)の境内にある。

高等学校においては、中学校から入学した内部進学の生徒と高等学校から入学した外部進学の生徒との間において、混合してクラスを編成する併設型中高一貫教育校(内外混合クラス編成)

教育方針

真言宗洛南学園の教育方針は以下の5項目である[1]

  • 知育 – 六年一貫教育で高い知性を獲得
  • 徳育 – 礼儀と自立心を備えた人間を育む
  • 体育 – 生きていく基本となる体力を育成
  • 共同 – 行事を通して他人の立場を理解
  • 自省 – 教師・親の成長が子どもの成長に

また高等学校および附属中学校に共通の教育方針は、以下の3つの柱で、自らを伸ばしていく教育であり、賢く、熱く、おおらかに生きる力のある「人」を育むことである[3][4]

  • 心 (Mind) – 仏教の教えを日々に生かす
  • 学 (Study) –「自ら学ぶ」習慣を身につける
  • 身 (Physical) – 身をもって、団結や公正さを学ぶ
校訓

仏教三帰依帰依仏・帰依法・帰依僧)を現代の言葉に直して校訓とし、生徒の指針として位置づける[1]

  • 自己を尊重せよ
  • 真理を探究せよ
  • 社会に献身せよ

沿革

略歴

本校の源流は、828年天長5年)、空海が創立した綜芸種智院に端を発するとされているが、綜芸種智院は空海の死後、20年弱で廃止されている。

現在の洛南高校の前身は、1881年明治14年)、真言宗の教育機関として釈雲照が設立した総黌である。総黌は1902年(明治35年)、「私立古義真言宗聯合高等中学林」と改称し、1917年大正6年)、高等教育機関である真言宗京都大学(種智院大学の前身)と中等教育機関である「真言宗京都中学」に分離した。1926年(大正15年)、「東寺中学校」(旧制)と改称する。東寺中学校は戦後の学制改革の下で、1948年昭和23年)、学校法人真言宗京都学園が設置する「東寺高等学校」となった。

1962年(昭和37年) 、「東寺高等学校」を「洛南高等学校[注 1]と改称する。それに併せて、当時の副校長三浦俊良らが中心になって校内の改革を行った。

まず、風紀を改め、校則を厳しくし、不良生徒を一掃、退学を含む処分で大幅に取り締まった[5]。「特別進学コース」(特進コース)を設置・商業科を廃止し、普通コースと従来からある自動車科1993年廃止)の3コース制となる。

このとき、国宝東寺百合文書を売却し、その収益で校舎の増改築を行った。

特進コースの設置当初は関関同立に何人か合格する程度であったが、昭和50年代後半に京大合格者を輩出し、新興進学校のパイオニアとしての評価を受け始めるようになる[6]

1978年(昭和53年)、準特別進学コースを設置。1982年(昭和57年)、普通コースを「I類」、自動車コースを「II類」、特別進学コース・準特別進学コースをそれぞれ「III類A・III類B」と改称する。京都の高校でコース名に「類」という語を初めて用い、その後、京都府立高校で「類」というコース名が用いられるようになった[7]

1985年(昭和60年)、洛南高等学校附属中学校[注 2]が開校し、中高一貫教育となる。

2006年平成18年)に男女共学となる。

2011年(平成23年)、洛南高等学校・附属中学校を運営する「学校法人真言宗京都学園」は、経営不振であった種智院大学を分離し、「学校法人真言宗洛南学園」へと設置者変更(経営移管)した。種智院大学は「学校法人綜藝種智院」が運営し、経営が分離することとなる。

2013年(平成25年)、I類・III類を廃し、附属中学からの内部進学生と合流する「空パラダイム」と、個性を伸ばすことを目的とする「海パラダイム」の2コースに再編される。「海パラダイム」はさらに国公立大学を目指す"αプログラム"と部活動などの課外活動を重視する"βプログラム"に分かれている。

2014年(平成26年)、洛南高等学校附属小学校京都府向日市)が開校し、小中高一貫教育となる。

年表

  • 828年天長5年)- 起源
  • 1881年明治14年)- 総黌創立
  • 1902年(明治35年)- 私立古義真言宗聯合中学林に改称
  • 1917年大正6年)- 真言宗京都大学(後の種智院大学)と分離し真言宗京都中学に改称
  • 1926年(大正15年)- 東寺中学校に改称
  • 1948年昭和23年)- 学制改革により東寺高等学校に改称
  • 1962年(昭和37年)6月 - 洛南高等学校に改称
  • 1965年(昭和40年)4月 - 特別進学コース創設[8]
  • 1978年(昭和53年)4月 - 準特別進学コース創設
  • 1982年(昭和57年)4月 - コースを改称:普通科→I類、普通科(自動車コース)→II類、普通科(特別進学コース・準特別進学コース)→III類A・III類B
  • 1985年(昭和60年)4月 - 洛南高等学校附属中学校開校(2クラス)
  • 1993年平成5年)4月 - II類(自動車コース)募集停止
  • 1996年(平成8年)4月 - 附属中学が4クラス編成となる(2クラス増設)
  • 2001年(平成13年)4月 - 体育着(夏)がランニングシャツから半袖シャツへの移行が始まる
  • 2002年(平成14年)4月 - 附属中学5クラス編成となる(1クラス増設)
  • 2003年(平成15年)4月 - 皮膚の弱い生徒に配慮し詰襟学生服が廃止され、ブレザーの制服(ネクタイは学年ごとに色が違う)への移行が始まる
  • 2006年(平成18年)4月 - 男女共学となる
  • 2011年(平成23年)4月 - 学校法人真言宗洛南学園に設置者変更(経営移管)
  • 2013年(平成25年)4月 - I類・III類を廃し、空パラダイム・海パラダイムの2コース(高校入学外部生空2クラス海3クラス)に再編
  • 2014年(平成26年)4月 - 洛南高等学校附属小学校開校(3クラス、1クラス30人学級)
  • 2018年(平成30年)4月 - 附属小学からの内部進学(2クラス分)に伴い、中学からの外部生は1クラス減、附属中学6クラス編成となる(1クラス増設)。高校からの外部生は海1クラス減4クラス(空パラダイム2クラス/海パラダイム2クラス)になる。
  • 2021年令和3年)4月 - 附属中学6クラス内部進学に伴い、高校からの外部生は空1クラス分減り、3クラス(空パラダイム1クラス/海パラダイム2クラス)になる。

基礎データ

所在地

洛南高等学校・附属中学校の位置(京都府内)
洛南高等学校・附属中学校

アクセス

京都駅」八条口より東南東へ約1.1km(徒歩約16分)
  • 近鉄京都線「東寺駅」より西北へ約900m(徒歩約12分)
  • 市営バス「東寺東門前」停留所より西北へ約400m(徒歩約6分)

象徴

校章
  • 三方亀甲
校歌
校風

1962年昭和37年)の校内改革以来、厳しい校則で知られている[6]。校則だけでなく、勉学に対する姿勢、挨拶などの礼儀作法や公共性の確立といったしつけの面でも厳格である。

宗教色は強く打ち出してはいないが、宗教の時間は中1から高3まで週1回必須である。授業中に「お勤め」と呼ばれる勤行(お経を唱える)を行い、日々の生活などに対しての作文をノートに書く。定期考査ごとに提出の必要がある。

制服に関しては、2002年まで詰襟学生服であり、制帽も存在し、ホック指導が行われていた。共学化に伴いブレザーとなり、ネクタイ指導が行われている。

教育課程

高校コース

2013年度に設置された空パラダイム(最難関大学・学部を目指すコース)では、内部進学生240名(5クラス)と外部入学生95名(2クラス)が高2で合流する。

海パラダイム(難関国公立・有力私立大学を目指すコース)は、αプログラム(国公立大学を目指すコース)とβプログラム(有名私立大学文系学部を目指すコース)からなり、145名(βが1クラスとαβ混合が2クラス)編成となる。βは体操・陸上・バスケット・バレー・サッカー・水泳・吹奏楽の7クラブの活動に対して、中学在籍中の活動の成果が優秀で継続して活動する意志を有し、その人物・実績・学業の状況を認め在籍中学校との間でそれらについての確認が交わされた者を出願の資格者としている(水泳・吹奏楽を除き、男子のみの募集)。

2018年度に高校外部募集人数約192名(空パラダイム96名/海パラダイム96名)となり、海パラダイム募集が1クラス削減。海パラダイム96名はβが1クラスとαβ混合が1クラス編成となる[9]

2021年度からは附属小学校からの内部進学一期生が高校に入学するのに伴い、高校外部募集人数約144名(空パラダイム48名/海パラダイム96名)となり、空パラダイム募集が1クラス削減、パラダイムのクラス編成が変更(内部進学6クラス外部空1クラス外部海2クラス)された。[10][11]

「空パラダイム」「海パラダイム」の名は、創始者の空海の名に由来する[12]

高2・高3の夏休みに高野山学習合宿がある。

学校行事

  • 御影供(みえいく)- 弘法大師の月命日である毎月21日に校長の講話を聴く。講話の前に三帰依および講話の後には四弘誓願の合唱が行われる。
  • 4月 - オリエンテーション合宿(中1)
  • 5月 - 遠足(中2、中3、高1)、九州研修旅行(中3)
  • 6月 - バレーボール大会
  • 7月 - 高2修学旅行(北海道、4泊5日)、富士山登山合宿(中2)、学習合宿
  • 8月 - 高野山学習合宿(高2、1週間)
  • 9月 - 体育祭、合唱祭、水泳大会
  • 10月 - 文化祭
  • 11月 - サッカー大会(高校)、バスケットボール大会(中学)
  • 12月 - 歳末助け合い運動、芸術鑑賞(中1、中2)
  • 1月 - 歌がるた大会、柔道大会(高校)
  • 2月 - 長距離記録会(中学)、バスケットボール大会(高校)
  • 3月 - スキー研修合宿(中1)、学習合宿(中3)

部活動

海パラダイムβプログラムでは所謂スポーツ推薦入学者が含まれているため、複数の運動部は全国大会に出場している。バスケットボール部は2006年から2008年にかけてウインターカップで3連覇を達成している(男子では史上2校目)。また、陸上部は秩父宮賜杯対校選手権で8度の総合優勝を誇っている他、全国高校駅伝大会に19度の出場を誇る。また、体操部も強豪として知られている。一般生徒向けの部活動もあり、バスケットボール・陸上・水泳・バレーボールはスポーツ推薦者向きのⅠ部と一般生徒向きのⅡ部に分かれている[13]

中高関係者と組織

中高関係者組織

  • 洛南高等学校同窓会 やまぶき会 - 前身校を含む卒業生による同窓会組織
    • 医療分科会 - 1999年設立。医療に携わる卒業生の懇親、情報交換と、これから医療の世界を目指す洛南在学生への相談・助言、情報提供を目的とする。
    • 士業分科会 - 2005年設立。同窓の仲間との親睦を深めつつ、有資格者同士の意義ある交流の場を目指す。

中高関係者一覧

対外関係

姉妹校・兄弟校

系列校

学校施設

2003年12月に新校舎が竣工。その際に作られた新図書館の蔵書は50000冊を越える。第一体育館兼講堂には25m温水プール・体操練習場・柔道場あり。普段使うグラウンドと、体育祭などの時に使う向島グラウンドがある[14]

事件

体罰問題

陸上部顧問の40歳代の男性教諭が、2011年11月に部の練習中に、男子部員の一人を平手打ちにする体罰を加えた。この部員は左鼓膜が損傷し全治1ヶ月の怪我を負った。同校はこの顧問教諭を減給3ヶ月ならびに譴責処分とし、陸上部の指導からも無期限で外している[15]

脚注

注釈

  1. ^ 第二次大戦後の一時期に現在の京都府立鳥羽高等学校の前身に当たる「京都府立洛南高等学校」が存在したが、両者の間に関係はない。
  2. ^ 京都市立洛南中学校」との誤解を防ぐには「洛南高附属中」「市立(いちりつ)洛南中」で区別する。

出典

  1. ^ a b c 教育方針”. 学校法人 真言宗洛南学園. 2023年11月16日閲覧。
  2. ^ 卒業生の皆様へ”. 学校法人 真言宗洛南学園. 2023年11月16日閲覧。
  3. ^ 校長挨拶・教育方針|洛南高等学校”. 学校法人 真言宗洛南学園. 2023年11月18日閲覧。
  4. ^ 校長挨拶・教育方針|洛南高等学校附属中学校”. 学校法人 真言宗洛南学園. 2023年11月18日閲覧。
  5. ^ 宮島英紀、小峰敦子『名門高校ライバル物語』、2009年3月12日、p.287
  6. ^ a b 『2001年 価値ある学校(ラッキースクール)を探そう 関西男子校+共学校』旺文社、2000年7月1日。ISBN 4-01-008958-X 
  7. ^ 海星学院”. 海星学院. 2023年10月22日閲覧。
  8. ^ 小林哲夫『東大合格高校盛衰史 60年間のランキングを分析する』、2009年9月20日、p.280
  9. ^ 平成30年度 洛南高等学校 生徒募集要項
  10. ^ 入試情報 令和3年募集要項 | 洛南高等学校
  11. ^ 洛南高等学校公式HPコース紹介
  12. ^ ココが気になる!”. 株式会社サン・ロワ. 2016年8月8日閲覧。
  13. ^ 洛南高等学校公式HPクラブ活動 体育系クラブ”. 2021年8月5日閲覧。
  14. ^ 中学・高校の教育環境”. 洛南高等学校・洛南高等学校附属中学校. 2023年10月22日閲覧。
  15. ^ 体罰:京都・洛南高陸上部で 男子部員、鼓膜損傷 顧問の教諭処分- 毎日jp(毎日新聞)”. 毎日新聞社. 2016年8月8日閲覧。

関連項目

外部リンク