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クルーズ客船

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MSCリリカ 2016年6月19日、MSCクルーズとして初めて横浜に寄港した。

クルーズ客船(クルーズきゃくせん、英語: cruise ship)とは、乗客に船旅(クルーズ)を提供するための旅客船である。

宿泊設備を持つことは勿論、レストランバーフィットネスクラブプールなどの設備を備え、 サービス要員や医師看護師なども乗船しており、長期間の船旅を楽しめるようになっている。

区分

日本では「豪華客船」とひとくくりにされることが多く、旅行代金も高額商品の典型のように扱われるが、実際には日本のリゾートホテルと比べても割安な泊単価設定の船から、本当に「豪華絢爛」と呼ぶにふさわしい船まで、様々なクルーズ客船が存在する。

クルーズ客船は、そのサービス内容と価格帯により、次の三クラスに区分される。各クラスは個別の船ではなく、「クルーズ会社」毎に分類される。これは、その会社が運航する船は、どれも同等のサービスを提供することが基本だからである。

しかしながら実際問題として、同じ運航会社でも船毎により差は生じるわけであり、個別船のランク付けについては、ダグラス・ワードによるベルリッツ・クルーズガイドも参考となる。

マス(Mass)

スタークルーズの「スーパースター・アクエリアス」

その名の通り、マス(大衆)層を対象とした船。“Casual Class”“Contemporary Class”とも呼ばれる。

US$100からUS$350/泊。(二人部屋を二人で使用した場合の一人当り単価の目安。以下同様)

船型を大型化することによるスケールメリットで単価を下げている。

また、値段は低いが、その分、船内での飲食の有料部分を多くしたり、カジノのスペースを大きく取り、それらを収益源とするビジネスモデルを採っている。

主な運航会社は以下の通り

プレミアム(Premium)

US$150からUS$400/泊。

付帯するサービス(全食事付き、付帯イベント類)を加味すれば、このクラスの下・中級船室であれば、なお日本のリゾートホテルと同等ないしは割安と考えられる。

主な運航会社は以下の通り

ラグジュアリー(Luxury)

クルーズ客船の中でも上級なサービスを提供する船。

US$400からUS$1,000/泊。

主な運航会社は以下の通り

※キュナードはプレミアムに区分されることがある。 これは同社が客室により差を付けるサービスをしているため。(下級船室のサービスはラグジュアリーとは言い難い、という判断)

ブティック(Boutique)

ラグジュアリーの中でも、船型を比較的小規模に抑え、乗客に対する乗組員比率を更に高くし、一人一人によりきめ細かいサービスを提供する船をこう呼ぶことがある。

価格帯は US$600/泊以上。

主な運航会社は以下の通り

  • リージェント・セブンシーズ
  • シルバーシー
  • シーボーン
  • ハパグロイド

クルーズ市場

国土交通省海事局の発表によると、2012年の日本国内のクルーズ人口(外航クルーズと国内クルーズを合わせた日本人乗客数)は10年ぶりに20万人を超えた。また、港湾への寄港回数も初めて1000回を突破、過去最高を記録している。[1]

なお、カジュアル、プレミアム、ラグジュアリーといった分別は日本独特であり、JOPA(日本外航客船協会)が定めたものである。また、JOPAが主催しているクルーズアドバイザー認定制度を受けて認定された旅行代理店の社員が上記のカテゴリー分けを商品販売用のパンフレットやホームページに記載し、マーケットに浸透させた。それによってエンドユーザーにも浸透してしまっているが海外ではそのような分別は使われておらずベルリッツ・クルーズガイドにより各船に星の数を付けることで評価している。このようなカテゴリー分けをJOPAが行った背景には日本船を守るとう言う思惑があると考えられる。大型化が進んだ海外クルーズ船にくらべ小型で古い日本船が日本のマーケットで生き残るには海外船をカジュアル(大衆向け、安い)、日本船をプレミアム、ラグジュアリーとし、金銭的に余裕のあるシニアをターゲットと定めてシニア層に魅力的なイメージを与えるしかなかったのである。そのため日本のクルーズマーケットはシニア化し若年層にはクルーズ=年寄り、高額で手が出ないというイメージが先行し定着してしまい若者の旅行先選択肢からクルーズが入っていない。このことが現在の日本のクルーズ人口が伸び悩んでいる原因と考えられている。

船内設備

基本的に備えられているのは宿泊設備、複数のレストラン及びバー、ラウンジプールフィットネスクラブスパ美容室、ショップ、劇場カジノ医務室などで、船の規模や各クルーズ会社のカラーによって設備が異なる。

まずカーニバルやコスタといった大衆向けのクルーズ客船では託児施設が充実していて、カジノが大規模だったりするのだが(料金の安さを補うため)、シルバーシーなどの高級船では託児施設はなく、カジノも小規模である。また日本船の場合にはカジノはなく(カジノ風のゲームスポットはあるが、獲得したチップを換金したり商品と交換することはできない)、その一方で大浴場を設けている。近年では2014年に日本発着クルーズを開始したダイヤモンド・プリンセスが日本人向けに大浴場や寿司バーなどを新設したほか、ボイジャー・オブ・ザ・シーズも日本料理店を設けるなど、外国船でも日本人向けの施設を整えつつある。

レストランは、メインのダイニングとビュッフェ形式のものの二種が設置されるのが基本であるが、最近はそれとは別に有料のレストランを設ける傾向にある。

また、カーニバルの場合にはファンタジー級からウォータースライダーを装備。ロイヤルカリビアンの場合は煙突ファンネル)周辺にラウンジを設置。HAL の場合は船内の至るところに美術品を飾っているなどの、会社によっては特徴となる設備を設けている。

最近では内側客室にスクリーンを設置し、船外の景色や音を楽しめる「バーチャル・バルコニー客室」や、船内でサーフィンやスカイダイビングを疑似体験できる施設を新設した客船が登場するなど、様々に趣向を凝らして乗客を飽きさせない試みが行われている。[2][3]

客室

客室は主にスタンダード・ミニスイート・スイートの三つに大別される。基本的にこの3種類の客室で構成されているといってもいいが、船のグレードによってはミニスイートまでしかない船や、ミニスイートから始まる船というのも存在する。

レストランなどのパブリックスペースは比較的、機関部や煙路に近い配置とすることで、上級客室ほど、これらの騒音振動から離れた上階、かつ船首寄りの配置となっている。

スタンダード

スタンダードとはいっても内側・窓側・ベランダ付きの三つに分かれるが、設備としては15 - 18平方メートル前後のスペースに窓があるかないか、ベランダがついているかどうか程度の違いでしかない。ただし眺望を得るための窓、ベランダの有無は客室のランク付けでは重要視される部分となる。

基本的な設備はベッドテーブル椅子TV電話タンス洗面所トイレシャワーといった設備で部屋のスペースが広ければソファが、船によっては金庫が設置されている場合もある。バスタブはこのクラスでは基本的についていない。

定員は2名であるが、場合によっては4名の場合もある。4名の場合は天井や壁にベッドが格納されている。

部屋の電話は衛星を通じての国際電話も可能だが、陸上よりも高額のチャージ(電話料金)がかかる。

ミニスイート

ミニスイートは30平方メートル前後の部屋で寝室と居間が別れており、スタンダードの設備に加えて冷蔵庫、バスタブ、ビデオなどがつく。船によってはウォーク・イン・クローゼットがついていたり、シャワーブースが設けられていることもある。また、ベランダ付きの船であるのならほとんどの確率でついている。

スイート

スイートは、おおむね50平方メートル以上で、最大なものになると1,000平方メートルを超える。広々とした居間に複数の寝室というのが基本である。

浴室も大理石で、船によっては窓がついていたり、ベランダにジャグジーがついていたりすることもある。ただし、眺望を考えてのことから高層階の角(つまり前方と後方)に設けられていることも多いが、船で一番揺れるのは高層階の端である。また、執事がつく等の特別なサービスを得られることもある。

「スイート」とは「甘い英語: Sweet)」では無く、「一組、ひと揃い(英語: Suite)」という意味であり、Suite だけで「続き部屋」のことを指す(ホテル#客室の種類を参照)。

クルーズ船のデザイン

ロイヤル・カリビアンの「レジェンド・オブ・ザ・シーズ

1950年代までの外国航路時代の大型客船、例えば現在、横浜港に展示してある「氷川丸」のような船は、スラリとした船型が特徴であった。これは大洋を横断する定期航路に就航する客船は、荒天時の耐候性を考慮しなければならないからである。

海外旅行の主役を旅客機に譲り、目的地へ早く移動するためではなく、目的地まで行く過程を楽しむのが目的となった。クルーズ客船には高速性の要求は低くなり、一層居住性が重視されるようになった。クルーズ観光の対象となる主な海域(カリブ海地中海・アラスカ沿岸など)は、海象が穏やかである事も影響している。

こういった船は、船というよりはホテルに舳先をくっつけたように、多数の客室を高くそびえる壁面に並べ、船体ぎりぎりまで上部構造物が乗っている特徴的なシルエットになっている。また、昔に比べてベランダの数が増えているのが特徴で、ベランダを設けていない船でも改造工事によって増設している。

ただし、水線下の形状や機関形式は経済性を追求するため徹底的に研究・改善されており、同じトン数・同じ速力ならば現在のクルーズ客船の方がかつての大型定期航路客船より必要な機関出力は小さいと言える。

現代のクルーズ客船と、かつての定期航路客船の航洋性の差を示すものとして、キュナードのクイーン・ヴィクトリアがその処女航海で北大西洋上をクイーン・エリザベス2と同速力で並走した際の動画が、YouTubeなどで参照可能である。明らかにクイーン・エリザベス2の方が船首波が小さく凌波性が良好である。

真っ白でファンネルで個性をつけているのが標準的なクルーズ客船だが、キュナードやHALのように下半分を濃紺に塗り分けていたり、ノルウェージャン・クルーズラインのハワイ路線のように特別なペイントを施している場合もある。

また、ロイヤルカリビアンのような煙突周辺に巨大な構造物があったり、カーニバルのようにT字型のファンネルをつけているものもある。

世界最大の客船「ハーモニー・オブ・ザ・シーズ

大きな船体では、波浪による揺れの影響が小さくなり快適な旅が提供できて、共同で使う施設も大規模で豪華なものが搭載できる。また乗客数を増やせば利益の向上も見込めるため、カーニバルのファンタジー級の成功から船体規模は増大の一途をたどり、最大級のオアシス・オブ・ザ・シーズにいたっては20万総トンを突破している。

ただし、現在のパナマ運河の通航が可能な最大船型は全長294m・全幅32.2m・最大高57.91mであるため、安定性の限度までキャビンを積み上げた場合でも、9万総tをやや超える程度が通航可能上限の大きさとなる。

しかし、パナマ運河を通航できるという事は配船上の利点となるため、超10万総トン級と平行して、現在でもパナマ運河を通過できるパナマックスタイプの船も合わせて作られている。一昔前までは7万トンが総トン数の限界とされていたが、これは建造技術というよりは客船の建造設備や港湾設備の整備状況によるものであった。双方の拡張が進んだ2009年現在、22万総トン(満載排水量約10万t)のクルーズ客船が就航している。

従来では、それほど問題とならなかった風圧による操船への影響が、上部構造物の拡大によって顕著となり、同じく巨大化した自動車運搬船のように前後を丸くすることで、風の抵抗を最小限にするよう考慮されている。風浪による影響が最も大きくなるのが岸壁への着岸時であるが、近年のクルーズ客船の多くは、推進軸を90度以上変更できるポッド型電動推進器を装備しており、これとサイドスラスターとの併用により、離着岸時の操船性を高めている。

カーニバルクルーズが、7万総トン級のファンタジー級を8隻揃建造して運用し経営上大きな成功を収めたことから、同型船を大量に配備することが普通になって、船ごとの個性というものが薄れている。

また、クルーズ会社の合併吸収によって、同じタイプの船を傘下の各ブランドで運用することも行われている。例えばカーニバルクルーズのカーニバル・スピリット級、コスタクルーズのコスタ・アトランティカ級、HALのザイデルダム級はすべて同じ基本設計の船である。こういったことから、クルーズ会社ごとの独自色も失われつつある。

船内組織

客船は「に浮かぶホテル」とか、「ホテルにエンジンプロペラを付けたもの」とは良く使われる表現であるが、船内組織もその通りに、「船を動かす者」と「ホテルとしてのサービスに携わる者」に大別される。

外国船・日本船を問わず、組織自体はどの船も大差はないが、役職名(肩書き)は運航会社により異なることに留意願いたい。以下は「飛鳥」及び「飛鳥II」の船内組織を例として編集されている。

船長

キャプテン船長) - Captain。船の最高責任者。

出自は甲板部(航海士)であり、貨物船と同様、機関部も管掌するが、客船においては更にホテル部門も統轄し、乗客とのソーシャライジング(社交)も重要な職務となる。

運航責任者である船長としての役割の他に、ホテルサービスにも精通する必要があり、スピーチの機会も多く、ユーモアのセンスも求められ、また乗客とダンスのパートナーを務めたり、夕食時にはホストとしてテーブルで豊富な話題を提供する役目を負うなど、マルチな才能が求められる役職である。

このため、外国船の船長は、場合によってはその運航会社の社長以上の俸給を得ている例もある。 ただ日本船の船長は、いわゆる「サラリーマン船員」であるため、そのようなことはない。

このように多忙な役職であるため、副船長(スタッフ・キャプテン - Staff Captain)を置き、運航部門の業務を大幅に委譲することがある。

運航部門

甲板部
副船長 (Staff Captain) を筆頭に、1等航海士 (Chief Officer)、2等航海士 (2nd Officer)、3等航海士 (3rd Officer)、甲板長 (Boat-swain)、操舵手 (Quarter Master)、甲板員 (Sailor) など。
船橋(ブリッジ)に立ち、操船に携わる。
船体のペンキ塗り(客船では美観を保つため、高い頻度で行われる)やデッキの清掃も実施する。
また、船内の安全管理(セキュリティ)も甲板部の職務である。
機関部
機関長 (Chief Engineer) を筆頭に、1等機関士 (1st Engineer)、2等機関士 (2nd Engineer)、3等機関士 (3rd Engineer)、操機長 (No.1 Oiler)、操機手 (Oiler)、操機員 (Wiper) など。
その名の通り、エンジン関連に携わるが、客船においては電気関係、空調関係、冷熱機器類も守備範囲である。
客室の「電気が切れた」、「空調の具合が…」と言うと、操機員が修理にやって来る。
無線部
日本のクルーズ客船の場合、「にっぽん丸」には通信長 (Chief Radio Officer) が乗船しているが、「飛鳥II」ではGMDSSにより航海士がこれを兼務しており、専任の通信長・通信士 (Radio Officer) はいない[4]。客船に限らず船舶での通信業務は、機器類の信頼性向上や小型化による多数の通信手段の搭載により、従来よりも簡便化の傾向が強い。

ホテル部門

ホテルマネージャー(Hotel Manager)
いわゆる「総支配人」に当たる。ホテルサービスの責任者。
パーサー部門
チーフ・パーサー (Cheif Purser) が長。配下に 1st、2ndなどのアシスタント・パーサー(Assistant Purser,「AP」と呼ばれる)。
ホテルのレセプション及びバックオフィスの業務を行う。また、外航クルーズにおいては出入国手続きの業務も行う。
エンターテイメント部門
クルーズ・ディレクター (Cruise Director) が長。配下にアシスタント・クルーズ・ディレクター (Assistant Cruise Director) やクルーズ・スタッフ (Cruise Staff)。
船内の娯楽(イベント)に関する業務を行う。
クルーズスタッフはショーの司会や各種イベントの進行役を務める。時には仮装したり、着ぐるみをまとったり、率先して踊ったり、と船内の雰囲気盛り上げに務める役職でもある。
また、ショーのキャストやバンドのメンバーも本部門に属する。
ショップ部門
ショップ・マネージャー (Shop Manager) が長。配下にアシスタント・ショップ・マネージャー (Assistant Shop Manager)、ショップ・クラーク (Shop Clerk)。
船内のギフトショップブランドショップ等の販売管理を行う。
調理(ギャレー)部門
総料理長(エグゼクティブ・シェフ (Executive Chef) が長。配下にシェフ (Chef)、コック。
日本船の場合、和洋それぞれのシェフ (Section Chef) がいる
外部から著名な料理人を「ゲスト・シェフ」として招き、そのクルーズの目玉に据えることもある。
レストラン部門
レストラン・マネージャー (Restaurant Manager) が長。配下に給仕長 (Maitre d'hotel)、ヘッド・ウェイター (Head Waiter)、ウェイター (Waiter)、ワイン・スチュワード (Wine Steward) がいる。
バー(ビバレッジ)部門
ビバレッジ・マネージャー (Beverage Manager) が長。配下にチーフ・バーテンダー (Cheif Bartender)、バーテンダー (Bartender)、ウェイトレス (Waitress)。
プロビジョン部門
プロビジョン・マスター (Provision Master) が長。配下にストア・キーパー (Store Keeper)。
船内の食材、資材や消耗品類の在庫管理、発注、納入業務を行う。
ハウス・キーピング部門
ハウス・キーピング・マネージャー (House Keeping Manager) が長。配下にアシスタント・ハウス・キーピング・マネージャー (Assistant House Keeping Manager)、キャビン・スチュワーデス (Cabin Stewardess)。
ホテルでいうところの客室係。船室や廊下の清掃、シーツ類の取替え、冷蔵庫飲み物の補充等々を行う。
システム部門
システム・オフィサー (System Officer) が長。
その名の通り、船内システムの維持管理を行う。
アカウンタント (Accountant)
船内の経理・出納担当。パーサー部門による当直者であるナイトオーディター (Night Auditer) はこの部門に引き継ぐ。

なお、出航時に銅鑼を叩いているのは、「飛鳥II」ではシステム・オフィサーないしはアカウンタントである。

バトラー
日本人の文化・特性から、日本船ではバトラー (Butler) を配していない。
ソーシャル・オフィサー (Social Officer)
乗客とのソーシャライジング(社交)を果たす役職であるが、もっぱら上級船室の乗客に対するコンシエルジェ (concierge) や各種パーティーの手配などを行っている。
医務室
どの客船にも医師(船医 Doctor)と看護師 (Nurse) が乗船し、乗客の健康管理を行っている。
船医によると、「簡単な手術虫垂炎帝王切開など)ができる程度の設備は整っている」とのことだが、船という限られた空間の制約から、重篤の患者が発生した場合は対応し切れない。
その場合、次の寄港地で下船(入院)させるか、更に緊急を要する場合は、最寄の港に臨時寄港したり、沿岸航行中はタグボートやパイロットボートを横付けしての移送、更にはヘリコプターによる移送も実施される。
また、近年のクルーズ客船の巨大化は運航中船内での胃腸疾患ノロウイルス感染など)の発生を助長しやすい環境になっていて早急の対策・対応が望まれている[5]
この場合は必要に応じて旅程を短縮して帰港したり、帰港後感染拡大防止・防疫措置のため隔離、消毒の措置が執られる場合もある。
クルーズ・コーディネーター (Cruise Coordinator)
船上の営業・販売担当者。
ツアー部門
ツアー・マネージャー (Tour Manager) が長。
寄港地でのオプショナルツアーの受付、手配、進行を務める。

なお、「飛鳥II」では「クルーズ・コーディネーター」と「ツアー部門」は船上組織には属しておらず、本社(陸上)の直轄である。そのため、これらのスタッフは海員としての制服を着用していない。

日本の客船

にっぽん丸

海外の客船

クイーン・エリザベス
コスタ・クラシカ
  • コンパニ・デュ・ポナン(フランス)
    ル・ボレアル級 <同型船2隻> (総トン数10,944t 2010年就航<第1船>)
セレブリティ・エクスペディション(総トン数2824トン 2001年就航)
ノルウェージャン・スカイ
サファイアプリンセス
アムステルダム
セブンシーズマリナー
ボイジャー・オブ・ザ・シーズ
ヴェンチューラ
ザ・ワールド

引退・沈没・解体された客船

関連項目

脚注

  1. ^ 報道発表資料:2012年の我が国のクルーズ等の動向について - 国土交通省
  2. ^ 「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」、今秋改装で船上サーフィン登場Webクルーズ2014年8月13日
  3. ^ ロイヤル・カリビアン新造船クァンタム・オブ・ザ・シーズお披露目Webクルーズ2014年11月21日
  4. ^ 両船とも航行区域によっては通信長の乗務を要するが(配乗表の適用に関する通則第4項)、総務省無線局等情報検索によれば、にっぽん丸飛鳥ⅡA1A(モールス通信)の免許は受けておらず、航海士など他部の職員が通信長を兼任できる(通信士#GMDSSの導入)。ただし長期航海を行なう超大型船においては、無線と共に電子機器全般を担当する専任者が乗り組む場合もある。
  5. ^ クルーズ船で胃腸炎600人、対策は?