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Wikipedia:カテゴリの方針/改定案202210

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ここでは、ウィキペディア日本語版におけるカテゴリの利用方針について、総合的な案内を示します。カテゴリの機能説明については、Help:カテゴリをご覧ください。

基本情報

カテゴリとは

カテゴリはウィキペディアの記事の主題別索引を作成するための機能で、主に記事の「分類」と「テーマ」を示すものです。

1. カテゴリは第一義として「分類」を示すものです。
「XXはYYの一つである」ということができれば、「分類」を示すといえます。このとき、記事XXはカテゴリYYに属するべきです。例として、地球は太陽系の惑星の一つなので、Category:太陽系の惑星に分類されます。反例として、冥王星は太陽系の天体ですが、惑星ではないため、Category:太陽系の惑星には分類されません。天文家天文学者は関連がありますが、一方が他方を包含する関係にはないため、混交した分類は不適当です。
2. 上記に加えて、カテゴリは「テーマ」を示すことができます。
「分類」より「テーマ」を指向しているカテゴリも存在します。「記事XXがテーマYYに即する」という意味合いでカテゴリYYに含められることが期待される場合があります。例として、紅葉Category:秋花 (瀧廉太郎)Category:隅田川の関係など。この場合も、カテゴリはより上位の概念であることが求められるため、カテゴリのテーマが記事の主題属性を表すのとは逆の上下関係、あるいは従属関係の不明瞭な関係ではあり得ません。反例として、暴れ川Category:利根川水系一万円紙幣Category:聖徳太子の関係など。
3. さらに、カテゴリはウィキペディアの骨組みの意味を持ちます。
カテゴリ機能の普及によって、カテゴリの構造がウィキペディアの全体構造を示すこととなりました。カテゴリ同士の関係もウィキペディア全体を意識した一貫性や無矛盾性が求められます。よいカテゴリ構造を作ることが、わかりやすいウィキペディアを作ることにつながります。似た意味合いのカテゴリや大きく重複するカテゴリがある場合は、なるべく内容をすり合わせ、統合を検討しましょう。併存させる場合も、明確な使い分けの方針を決めましょう。そうしなければ、混乱が永続することになります(例:「文房具」と「事務用品」など)。

よくある誤解

ここでは、ウィキペディアのカテゴリについて、よくある誤解を解きます。

1. カテゴリは基本的に記事を整理するものです
通常、カテゴリ自体はカテゴリの収集対象とはなりません。Category:日本の野球選手イチロー大谷翔平などを含みますが、その下位にCategory:日本のプロ野球選手を整理のために置くことはあっても、Category:イチローCategory:大谷翔平を収集対象に含むことはありません。両名のカテゴリに含まれる記事の大部分は「日本の野球選手」ではないためです。カテゴリの工程および自らの名を冠したカテゴリも参照してください。
2. カテゴリはキーワードやタグではありません
ウィキペディアのカテゴリは、近年SNSでよく使われるタグとは異なります。カテゴリは一定の確立した階層構造をつくる一方、タグは種々雑多なキーワードの寄せ集めにしかならず、系統的に整理することが困難なものです。「テーマ」を示すカテゴリの場合でも、そのテーマが与えられた記事の主題属性を表すことに疑問を挟む余地が少なく、かつ、より広い他のテーマとの包摂関係を明確に位置づけられるテーマでなければなりません。
3. カテゴリは単なる記事の索引ではありません
カテゴリページにはカテゴリに属する記事の一覧が表示されますが、それだけではありません。一覧記事とは異なり、カテゴリは階層化された集合を表現してもいます。この特徴を利用したincategory/deepcat検索やPetScanのような条件検索オプションの用意があることを考慮し、ウィキペディアのカテゴリはこれらに対応して、重なり合う集合に属する記事を論理的に検索可能な内容と階層構造を備えていることが期待されます。

MediaWikiのカテゴリ機能は、従属関係(概念の上下関係)以外の関係を表現するのには向いていません。概念間の多様な関係を表現するには、ウィキメディアの構造化データを取り扱う姉妹プロジェクトのウィキデータが適しています。

カテゴリの類型

ウィキペディアのカテゴリ体系では、カテゴリの類型は確立されていません。しかし、主に2つの異なるタイプのカテゴリとその組み合わせ、および構造化のためのカテゴリが自然発生的に存在しています。

クラスカテゴリ

#カテゴリとはでいう「分類」を示すカテゴリのことを「クラスカテゴリ」または「オブジェクトカテゴリ」と呼びます。クラスカテゴリは「オブジェクト」となるページがどのような「クラス」に属するのかを示すものです。「オブジェクトXXはクラスYYの一つである」という関係が成り立つとき、記事XXはカテゴリYYに分類されます。通例、クラスYYには一般名詞が、オブジェクトXXには固有名詞が、それぞれ入ります。たとえば、Category:山に分類される記事(富士山マッターホルンキリマンジャロなど)は、すべて「山(の一つ)である」という分類基準を満たすものです。{{クラスカテゴリ}}を付与してこれを区別します。

テーマカテゴリ

#カテゴリとはでいう「テーマ」を示すカテゴリのことを「テーマカテゴリ」または「トピックカテゴリ」と呼びます。テーマカテゴリは「トピック」となるページがどのような「テーマ」に即するのかを示すものです。「トピックXXはテーマYYに即する」という関係が成り立つとき、記事XXはカテゴリYYに含めることができます。テーマYYには、「自然」「文学」といった一般名詞だけでなく、「隅田川」「芥川龍之介」といった固有名詞が入ることがあります。トピックXXは、一般名詞か固有名詞かを問わず、あらゆる記事が候補となり得ます。たとえば、Category:秋には、「秋」というテーマに即する、月見紅葉台風といったトピックが含められます。{{テーマカテゴリ}}を付与してこれを区別します。

交差カテゴリ

ウィキペディアのカテゴリでは、2つ以上のカテゴリに共通する項目集合を組み合わせたカテゴリが作成されることがあります。このようなカテゴリを「交差カテゴリ」または「クロスカテゴリ」と呼びます。たとえば、Category:ジャズの楽曲にはCategory:ジャズCategory:楽曲が交わるところに属する記事が含まれています。交差カテゴリは、「ジャズの楽曲」のようにクラスカテゴリ的な性質を持つものと、「アメリカ合衆国の文化」のようにテーマカテゴリ的な性質を持つものとに分けられます。なお、交差カテゴリの組み合わせの元は2つとは限りません。「20世紀日本の数学者」のように「20世紀」×「日本」×「数学者」という3元的な交差カテゴリも存在します。

構造カテゴリ

上記に加えて、カテゴリ体系を構造化するために、それ自体は索引項目(記事)を含まない、中間介在的なカテゴリが作成されることがあります。このようなカテゴリを「構造カテゴリ」または「メタカテゴリ」と呼びます。構造カテゴリは主に同類の交差カテゴリを束ねて親カテゴリの見通しをよくするために利用されます。Category:イングランドのサッカー選手Category:ドイツのサッカー選手Category:ブラジルのサッカー選手などを束ねるCategory:各国のサッカー選手や、Category:日本の企業を産業別に分類した各サブカテゴリを束ねるCategory:日本の企業 (産業別)はその一例です。記事を含まずサブカテゴリのみで構成されるカテゴリは「コンテナカテゴリ」とも呼ばれ、{{Container category}}を付与してこれを区別します。

カテゴリの工程

一般にカテゴリの作成に関係する作業は、

  1. 記事(主題)にカテゴリ(主題領域)を割り当てる索引化作業
  2. 割り当てたカテゴリ(主題領域)を上位カテゴリ(上位の主題領域)に組み込む構造化作業

の2段階に分かれています。図書館情報学の用語を借りれば、上記の1.と2.をまとめて、情報資源(記事)の組織化作業ということもできるでしょう。カテゴリはウィキペディアの骨組みの意味を持つとは、このことです。

それぞれ実例を挙げて説明すると、記事「ウィキペディア」や「ジャパンナレッジ」などにCategory:オンライン百科事典を割り当てる作業が索引化、割り当てたCategory:オンライン百科事典を上位のCategory:百科事典Category:オンライン情報源などに組み込む作業が構造化に相当します。

ここで注意すべきは、Category:百科事典Category:オンライン情報源は、サブカテゴリのCategory:オンライン百科事典を介して、同カテゴリに含まれる記事「ウィキペディア」や「ジャパンナレッジ」を分類しているという点です。ともすれば、サブカテゴリの表題に基づいて(内に含まれる項目全体を考慮に入れないで)カテゴライズが行われがちですが、上位カテゴリは下位カテゴリに含まれるすべての記事を間接的に分類しているということを常に心に留めて、親カテゴリ(上層)から子孫カテゴリ(下層)まで一貫したカテゴリの構造化(記事の組織化)を行うように努めてください。

一般的には、新しくカテゴリを作成する場合はカテゴリ作成の指針、既存のカテゴリを整理する場合はカテゴリ整理の指針に従ってください。

隠しカテゴリ

メンテナンス系カテゴリは編集者にとってはウィキペディアの管理に役立ちますが、一般の閲覧者にとっては無用のものです。そこで、このようなカテゴリは通常、閲覧者に対して隠します。カテゴリを隠すには、隠したいカテゴリページに{{Hiddencat}}を付与してください。すると、ページ下部のカテゴリ欄には隠しカテゴリが表示されなくなり、隠したカテゴリページは自動的にCategory:隠しカテゴリにカテゴライズされます。なお、ログインユーザーは個人設定の「表示」タブにある「隠しカテゴリを表示」にチェックを入れておくことで、これらのカテゴリを常時表示することができます。

一覧記事とカテゴリとの関係

特定のテーマに沿う項目の一覧を提供するという点において、カテゴリと一覧記事は類似していますが、下記のとおり両者は性質の異なるものであり、どちらかを作成すれば他方は不要という関係ではありません。一般的には、双方が互いに補完し合うため、並存する価値があるものです。なお、Category:一覧とその下位カテゴリは、一覧記事を集めたカテゴリです。カテゴリの一覧と間違われることが多いので注意してください。

一覧記事とカテゴリの機能比較
一覧記事 カテゴリ
ページの内容 創作的内容およびコンテクストを伴う
  • 説明・注釈付きの一覧に適している
  • テーマごとに独立した一覧を提供する
  • 執筆すれば百科事典の内容が充実する
創作的内容およびコンテクストを伴わない
  • 記事の五十音索引の用途に適している
  • 階層を上り下りして記事を探索させる
  • 作成しても百科事典の内容は充実しない
記載の自由度 幅広く表現豊か
  • 注釈その他付加情報の記載が可能
  • 項目は任意の順序に並び替え可能
  • 掲載可能な項目に技術的な制限はない
  • 任意の項目名を選択可能
  • 同一項目を重複して掲載可能
  • 項目のセクションへのリンクが可能
極めて限定的
  • 注釈その他付加情報の記載は不可能
  • 基本的にあいうえお順以外選択不可能
  • リンク化された項目のみ登録可能
  • 項目名はページ名に束縛される
  • 同階層内で同一項目の重複登録は不可能
  • 項目のセクションへはリンク不可能
リストの維持管理 通常記事と同様の要領
  • 項目リストは記事内で中央一括管理
  • 編集作業は一覧記事本体で完結
  • 項目のソートは手作業で行う
  • 削除された項目は手作業で修正する
  • 項目の追加・除外が履歴から確認可能
手順の理解と手数が必要
  • 項目リストは各頁について別々に採録
  • 各項目ページを編集して回る必要あり
  • 項目のソートは自動的に行われる
  • 削除された項目は自動的に除外される
  • 項目の追加・除外の長期的追跡が困難

カテゴリ化の要件

ウィキペディアにおいて記事を対象とするすべてのカテゴリは、次に掲げる3つの要件を満たしているべきです。

  1. 索引化の対象となる項目が記事として立項されていること
  2. 中立的な観点から検証可能性をもって編集されたカテゴリであること
  3. 記事とカテゴリの関係が記事の主題を特徴づける中心的な主題領域を示していること

カテゴリの主要な役割は、各言語版ウィキペディアが各々の所蔵する記事を整理して見つけやすくすることです。整理の対象となる記事が未作成(未立項)の段階では、カテゴリだけ先に作成しても空のカテゴリを増やすことになるだけで、利用者にとって有益なものとはいえません。潜在的には多数の記事を含み得るカテゴリであっても、実際に記事が揃うまでは(適切な事前の合意がある場合を除き)カテゴリの作成を急がず、その時を待つべきでしょう。あるいは、ご自分で新規記事を執筆できるのであれば、それに越したことはありません。

記事の分類およびテーマ付けは検証可能でなければなりません。なぜその記事がそのカテゴリに追加されたのか、記事中の検証可能な情報からその理由が明らかであるべきです。情報源によって適切であることが示されていないカテゴリに含まれている記事を見つけた場合、または記事がカテゴリに含められる理由を明示していない場合は、{{Uncited category}}テンプレートを使用してください。

また、カテゴリによる分類およびテーマ付けは中立的な観点を維持しなければなりません。カテゴリは、その記事を追加した理由を正当化したり説明したりする注釈または出典を示すことなく、記事ページに表示されます。そのため、編集者はカテゴリを作成する際、あるいはカテゴリに記事を追加する際に、中立的な観点を維持する必要性を意識する必要があります。カテゴリによる分類およびテーマ付けは、一般的に異議を挟む余地のないものであるべきです。もしカテゴリの主題が論争を巻き起こしそうな場合は、(注釈や出典の付記が可能な)一覧記事にする方がより適切でしょう。ある人物が何らかの罪を犯したことで知られていても、著名な犯罪者として記事中で特筆されるような人物でない限り、その人物記事を犯罪者のカテゴリに追加するべきではありません(Wikipedia:存命人物の伝記§カテゴリの使用についても参照)。

さらに、記事とカテゴリとの関係は、記事の主題を特徴づける中心的な主題領域を示している必要があります。中心的な主題領域とは、人物に対する国籍であったり、場所に対する地理的位置といった、記事の主題について説明する際に信頼できる情報源が(一覧表形式ではなく平叙文において)一般的かつ一貫して言及している特徴を表すカテゴリのことです。たとえば、ゴッホについて考えると、「オランダ人」と「画家」は彼の特徴を表しており、これは彼に関する記事の特徴でもあります。なぜなら、この主題に関する信頼できる情報源は事実上すべて、それらに言及しているからです。

カテゴリ命名の指針

わかりやすいカテゴリ名を付けることは、わかりやすいカテゴリを作るための第一歩です。カテゴリには、その主題領域(対象とする範囲)を的確に表す適切な名称を付けましょう。

  • 原則として、日本語で命名します。固有名詞でない限り、英単語などは不適当です。
  • 名称を検討する段階で記事名の付け方の目安を参考にするのは構いませんが、カテゴリ名においては、可能な限り曖昧さなく簡潔明瞭な名称(多くの場合、通称)を付けることが、利便のために重視されます。長い名称や語句の併記、括弧書きはなるべく避けましょう。例を挙げると、「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」より「モーツァルト」、「大韓民国の軍籍に属する人物」より「韓国の軍人」がよいでしょう。不足する正確な定義や詳しい説明は、カテゴリページの本文に記します。他方で、正確さを優先して正式名称が用いられる場合(例:大韓帝国の軍人)もあります。最終的には、命名するカテゴリの対象とする範囲をよく見極めた上で、一貫性を保つために類似する既存のカテゴリの名称も参考にしつつ、最も合致する名称を選択してください。
  • 一般的かつ誤解のおそれが少ない場合に限り、略称を使用することができます。実際の使用例としては、正式名称で命名した親カテゴリ(例:「国際オリンピック委員会」「日本放送協会」)の下に、通称・略称を用いた子カテゴリ(例:「IOC総会」「NHKの番組」)を配置している例が多いです。
  • カテゴリを命名する際に編集者が持つ視点(観点)は無限に存在しますが、ウィキペディアの中立的な観点の方針を遵守しなければなりません。したがって、「重要な」「有名な」「人気の」といった主観的な判断を含む形容詞は、カテゴリ名に使用してはいけません。ウィキペディア独自の観点による一般的でない名称は、独自研究の排除の方針につき不適当です。ただし、固有名詞の一部としてそのような形容詞を含む場合(例:フランスの最も美しい村)は例外です。
  • 特に専門的なテーマについては、信頼できる情報源で言及されている語句を使用し、それらの情報源が記事のカテゴライズを裏付ける典拠となるようにしてください。
  • 「同校出身の人物」や「その他の島々」など、単独ではカテゴリの内容を規定し得ない名称は不適当です。他のカテゴリとの関係に依存せず、独立したカテゴリとして機能するカテゴリ名でなければなりません。他にも、単に「用語」と命名したカテゴリを「音楽」のサブカテゴリとして配置して音楽用語のカテゴリとするような命名法は避けましょう。この場合、はっきりと「音楽用語」と命名するのが適当です。
  • 反対に「人物:君主:女王」のようにカテゴリの構造を表す経路(パス)をカテゴリ名に書き込む命名法も避けましょう。また、他のカテゴリのサブページをサブカテゴリ代わりに使用しないでください。ウィキペディアのカテゴリは複数の上位カテゴリを持つことがあるため、ディレクトリ構造のパスのような形式は取り得ません。

地名の曖昧さ回避

Wikipedia:記事名の付け方#ある記事の子記事を作る場合では、記事およびカテゴリ名において「Category:オークランド_(アメリカ合衆国)出身の人物」のような分類を示す括弧書きを中途に挿入する命名法を推奨していません。同じ国内または複数の国で同一名称の都市が存在する場合は、国ごとに都市カテゴリや州・県・省などの中間自治体のノートでカテゴリ名の扱いを取り決めることができます。

複数の国で同一の地名がある場合は「○○・××の地理」のように「○○」に国名を入れる形を推奨します(プロジェクト等で中間自治体を優先する取り決めがある場合はこの限りではありません)。わかりやすさを優先する場合は、必ずしも正式名称でなく「」「」「NZ」「UAE」のような略号を使用しても構いません。略号を使用する場合は、各々の国のプロジェクトか都市・中間自治体カテゴリ等のノートで事前に合意を得ることを推奨します。

カテゴリ作成の指針

ここでは、主に記事を対象とするカテゴリの作成についての指針を示します。

ページを作成する

カテゴリを作成するには、まず、そのカテゴリに記事を追加します。具体的な手順としては、カテゴリに追加したい記事ページの編集画面を開き、テキストボックスの一番下に新しいカテゴリ名(例:[[Category:新しいカテゴリ名]])を追加し、編集内容を保存します。すると、記事ページ下部のカテゴリ欄に新しいカテゴリ名が赤リンクとして表示されます。

次に、その赤リンクをクリックすると、カテゴリページの編集画面が開きます。この新しいカテゴリを適切な親カテゴリの下に追加する手順は、記事を追加する手順とほとんど同じで、ページの一番下に親カテゴリ名(例:[[Category:親カテゴリ名]])を追加するだけです。最上位カテゴリであるCategory:主要カテゴリ以外のカテゴリには必ず親カテゴリ(上位カテゴリ)を設定しましょう。2つ以上の親カテゴリに属させることもできます。

なお、一度カテゴリページを作成すると、その後でページの改廃を伴う編集(改名・分割・統合・削除)が必要になった場合、所定の提案・依頼の手続きおよび審議が求められることになります。そのため、新しいカテゴリの名称と方向性を未だ決めかねている場合、または新たな系列のカテゴリ一式を一括して作成しようとしているなど、影響が広範囲に及ぶ場合には、作成後の煩雑な手続きや編集方針を巡る争いを極力避けるため、ページを作成する前に適切な場所で、関心を持っている他の利用者に相談することが推奨されます。

なお、カテゴリ名前空間においては、赤リンクのカテゴリページでも、ページが作成済み(青リンク)のカテゴリと同じように記事を追加してカテゴリに含めることが可能です(参考:カテゴリページが存在しないカテゴリ)。この特性を利用して、赤リンクのカテゴリページのプレビューを、リンクを指し示して他の利用者に見せることができます。こうしてプレビューを参考に相談した結果、カテゴリの方向性が明確に定まった後で、正式にカテゴリを命名し、ページを作成するという手順も、有効なカテゴリの工程のパターンです。

カテゴリの説明文

#ページを作成するに沿って作成したページは、ウィキペディアの他のページと同様に編集することができます。カテゴリの中心的な主題を表す記事(主記事)が存在する場合は、ページの冒頭にリンクを掲載して誘導しましょう。また、カテゴリのスコープノート(簡潔な説明文)を記述し、周辺カテゴリや類似カテゴリとの違いを区別できるようにしておきましょう。殊にカテゴリの名称は簡潔に命名されることが多いため、与えられたカテゴリ名が多様な解釈を許すものである場合、後々の利用者がカテゴリの取り扱いに苦慮することになるおそれがあります。

特に日本語の助詞「」は様々な意味合いで用いられ、多くの解釈の余地を残す部分であるため、カテゴリの適正な利用のために適宜、ページの本文で「正当な解釈」を補足説明してやる必要があります。たとえば、「東京都の組織」の場合、この「の」の用法が、地理的に「都内に本拠を置く」の意味なのか、自治体としての「都が設置・運営する」なのか、はたまた「都庁の」を含意するのか、このカテゴリ名から判別するのは困難です。

このような場合、独立した一覧記事で項目の選択基準を記述するのと同じように、そのカテゴリに望まれる内容をページの本文に記述する必要があります。より具体的には、カテゴリに追加する(またはカテゴリから除外する)記事を選択する基準について、カテゴリの適用範囲を(理想的には内包と外延の両面から)明確に定義するものでなければなりません。たとえ、あなたにとっては自明な選択基準であっても、他の利用者、特にそのテーマにあまり精通していない利用者にとっては、明文化された項目の選択基準の記載は大いに理解の助けとなります。Category:高速自動車国道Category:社会的な称号Category:正教会の教会Category:無機化合物などは、スコープノートの模範的な記述例といえるでしょう。

カテゴリの本文には、他のウィキペディアのページ、特に直接のサブカテゴリや親カテゴリとして表示されない他の関連カテゴリや、コモンズのような姉妹プロジェクトにおける同等のカテゴリへのリンクも含めることができます。他方で、曖昧さ回避ページと同様に、カテゴリページは信頼できる情報源の引用や外部リンクを含むべきではないでしょう。

カテゴリの説明を簡単に作成するのに役立つ、様々なテンプレートが開発されています。主なものとしては、「〈主記事名〉に関するカテゴリ。」という簡易な説明文を生成する{{Catmore}}や、関連カテゴリを列挙する{{Catlink}}などがあります。Category:カテゴリページ用テンプレートもご覧ください。

カテゴリの目次とツリー表示

カテゴリページの項目リストでは、項目のページ名またはソートキーの1文字目が見出しとしてインデックス表示されます。カテゴリページ内にカテゴリ目次用のテンプレートを設置すれば、目次のリンクから指定されたインデックス位置にジャンプすることができます。特に、項目数が200件を超える、項目リストが複数ページにわたるような比較的規模の大きなカテゴリでは、カテゴリ目次は有効な手段であり、設置することが推奨されます。

同様に、サブカテゴリも1ページに表示可能な件数の上限は200件までなので、サブカテゴリの数が200件を超える場合、カテゴリに含まれる項目として一度にリスト表示することはできません。また、子カテゴリよりも深い階層にある下位カテゴリは親カテゴリのページにリスト表示されません。これらの場合、すべての下位カテゴリを一覧表示し、閲覧してもらうために、カテゴリページ内にカテゴリツリー表示を追加する方法が推奨されます。カテゴリツリー表示の追加方法については、Help:カテゴリ#カテゴリ構造の表示を参照してください。

カテゴリ間のリダイレクト

カテゴリAからカテゴリBへのリダイレクト作成しないでください。カテゴリAをカテゴリBへリダイレクトさせても、カテゴリAに含まれる項目がカテゴリBに属することにはなりません。カテゴリの改名・統合の際、カテゴリページを移動すると自動的に作成されるリダイレクトも、忘れずに削除するようにしてください。

このようにカテゴリ間のリダイレクトは意味を成さないばかりか、弊害があります。たとえば、カテゴリを改名した後は、記事の移動とは異なり、旧名のカテゴリは削除されます。ですから、誤って記事を旧名のカテゴリに入れてしまっても、赤リンクとなるので見分けがつきます。しかし、仮にリダイレクトを設置すると、一見して青リンクで見分けがつかないので、わざわざカテゴリページを開いて確認しない限り、誤りに気付く方法がありません。また、旧カテゴリに属するページを調べるためには、リダイレクト元を開くという面倒な作業が必要となります。

項目を追加する

ウィキペディアのすべての記事は、少なくとも1つ以上のカテゴリに属させます。ただし、適当なカテゴリが見つからず、当面保留としておくケースがあっても構いません。特定の記事に適したカテゴリが既に存在するかどうかを調べるには、直接キーワード検索するか、類似または関連するテーマの記事に付与されているカテゴリを確認する方法が手っ取り早いです。

ある記事に対してカテゴリを付与する(つまり、カテゴリに記事を追加する)際は、記事の主題「XX」が何であるかについて主題分析します。大抵は、記事の最初の段落の説明文にヒントとなる要素が含まれています。

たとえば、「烏龍茶」は「飲み物」であると考えると、これが第一候補になります。そこで、その名称のカテゴリが存在するかどうかを確かめ、また、その周辺(上位カテゴリ・下位カテゴリ)を確認します。カテゴリ名としては違う名称であるかもしれません(烏龍茶の例では、飲み物を調べると飲料に転送されていて、Category:飲料があることがわかります。さらにサブカテゴリにはCategory:茶Category:中国茶があり、こちらがより適切でしょう)。近いクラスの記事(烏龍茶の例だと、緑茶紅茶など他のの記事)を調べるのも効果的です。

記事に付与するカテゴリの数が多すぎると、使い勝手が悪くなるので注意しましょう(カテゴリの多いページも参照)。記事の主題に少しでも関連するカテゴリをすべて付与する必要はありません。たとえば、多彩な分野にわたる経歴をもつ人物であっても、カテゴライズされるべき特徴は厳選されるべきです。カテゴリ側からみて本当に必要な記事なのかどうか、記事側からみて本当に必要なカテゴリなのかどうか、という双方の視点からカテゴライズの成果を検証することも重要です。また、すべてのカテゴリは階層構造を形成しているので、記事にカテゴリをタグのように付与しないでください。記事に付与すべきカテゴリの適正な数は記事によって異なりますが、これは余分なのではないかと感じたなら、記事のノートで項目の除外について提案・相談してみてください。

なお、通常はリダイレクトページをカテゴリに追加することはありませんが、やむを得ずカテゴリに追加する場合は、リダイレクト先の記事に{{リダイレクトの所属カテゴリ}}を設定してください。

付与するのは妥当でないかもしれないが、記事と関係のあるカテゴリを示したい場合は、関連項目の節に並べるのも一つの方法です。

カテゴリの守備範囲が大きく重なっているなど、候補となるカテゴリが多数あって選びづらいという場合は、カテゴリ自体が過剰に作られている可能性も考えられるため、重複するカテゴリの統廃合やカテゴリ体系の見直しを検討すべきかもしれません。

記事以外の名前空間のページを追加する場合

記事以外の名前空間のページは、基本的に記事名前空間用のカテゴリは付与せず、下記のカテゴリ系統下のいずれかに収録してください。ただし、カテゴリのテーマと関連の深いナビゲーションテンプレートウィキポータルおよびウィキプロジェクトのページは、百科事典の内容を紹介または案内するページとして、記事用のカテゴリに含められることがあります。このうち、ナビゲーションテンプレートについては、カテゴリの項目としてテンプレートページを追加する代わりに、ナビゲーションの一環としてカテゴリページ内で(長大な場合には折りたたんだ状態で)使用できないか検討してみてください(例:Category:教皇)。これは、記事用に作成されたカテゴリは編集者よりも閲覧者向けにデザインすることを優先するべきとの立場によるものです。

各名前空間ページに付属するノートページについても、基本的に上記と同様にカテゴリには追加しません。また、特に利用者サブページ(利用者サンドボックス)に記事原稿の下書きなどを保存する際、記事用のカテゴリに利用者個人の下書きページが表示されることのないよう、カテゴリの部分は除去するように注意してください。

ソートキー

カテゴリに登録された項目は、カテゴリページ上で自動的に項目名の文字列に基づくUnicode順に配列されます(詳しくはHelp:カテゴリ#ソートの順番を参照)。ソートキーを使用すれば、項目名の代わりにソートキーとして入力した文字列に基づき、項目を配列することが可能です。ウィキペディア日本語版においては、漢字ひらがなカタカナなど、複数の異なる文字種がページ名(項目名)に使用されているため、カテゴリ内で項目を五十音順のような意味のある並び順にする上で、ソートキーの指定は、ほぼ必須の条件となっています。

ソートキーを含めたカテゴリの書式は次の通り: [[Category:カテゴリ名|ソートキー]]

同一ページで複数のカテゴリに同じソートキーを入力する場合は、無駄が多く、面倒ですし、誤入力を招きやすいです。そこで、ページ単位で既定となる共通のソートキーを設定可能とするのが、デフォルトソートと呼ばれる機能です。はじめに説明した理由から、ウィキペディア日本語版では、日本語の文字を使用して名付けられたページには、デフォルトソートを設定することが推奨されます。デフォルトソートキーを設定した場合、それと同じソートキーを用いるカテゴリはソートキーの指定(上記の書式の|ソートキーの部分)が不要となります。各カテゴリについて個別にソートキーを指定した場合、デフォルトソートキーを上書きします。

デフォルトソートの書式は次の通り: {{DEFAULTSORT:ソートキー}}または{{デフォルトソート:ソートキー}}

なお、デフォルトソートは、ページ下部で最初の[[Category:YY]]が記載された行の一つ上の行に挿入するのが一般的です。

ソートキーの指針

慣例として、ソートキーは一般にひらがなで読み仮名を記述する方法が推奨されます。仮名遣いは現代仮名遣いに準拠するものとします。その際、濁音半濁音清音拗音促音直音長音(音引き)は母音置き換えて入力します。

オックスフォード大学出版局|おつくすふおおとたいかくしゆつはんきよく

なお、オ列の仮名に付く長音に関しては、「う」に置き換える場合と「お」に置き換える場合がありますが、外来語とみなされる語(和製英語などのカタカナ語を含む)では「お」に置き換えるのが主流です。

リトル・トーキョー|りとるとうきよう
スノーモービル|すのおもおひる
ボールペン|ほおるへん
  • デフォルトソートについて、ページ名に複数の読み方がある場合は、代表的な読みを一つ選択してください。
  • 曖昧さ回避の括弧書きの部分は通例、ソートキーに含めません(例:府中市 (東京都)|ふちゆうし)。
  • 中点感嘆符疑問符括弧類、ハイフン類など、読み仮名に関係しない約物は、ソートキーでは無視します。
  • ページ名に数字が含まれる記事については、その部分を読み仮名で記すか数字のまま記すか、言い換えるならば、五十音順と数字順のいずれで配列するのが適当か、カテゴリごとによく検討し、適切なソートキーを設定します。XVIといったローマ数字表記は、数字順ではなくアルファベット順として処理されるので、注意が必要です。数字順に並べる方法については、後述する「番号順」の項を参照してください。
  • ページ名の先頭に「The」「ザ(ジ)」といった定冠詞が付く場合は、定冠詞の部分(さ、し)は省きます。
THE ALFEE|あるふいい
ザ・ドリフターズ|とりふたあす
ただし、主に英語以外の定冠詞を含む固有名詞の場合は、定冠詞の部分も含めて記すのが慣例となっています。
エル・キャピタン (ヨセミテ)|えるきやひたん
ラ・カンパネッラ|らかんはねつら
レ・ミゼラブル|れみせらふる

上記に加えて、人名のソートキーについては、特に注意を要する事項があります。

  • 姓名の形をもつ人名については、姓→名の順の読み仮名(ひらがな)とし、半角スペースで区切る形式とします。姓と名ではないが、姓と名のように慣用されている人名(名跡筆名芸名など)も、これに準じます。
津田梅子|つた うめこ(姓+名)
ヘレン・ケラー|けらあ へれん(名+姓)
市川團十郎|いちかわ たんしゆうろう(名跡)
ベーブ・ルース|るうす へえふ(あだ名+姓)
江戸川乱歩|えとかわ らんほ(筆名)
ウーピー・ゴールドバーグ|こおるとはあく ううひい(芸名)
  • 名→姓の順に構成される日本人の筆名・芸名などは、その順に区切らずに記すか、姓→名の順に入れ替えて区切る形式とするか、表記に揺れがあり、記法を統一すべきかどうかについて議論が待たれます。
ジェームス三木|しええむすみき(名→姓の順、区切らない例)
アントニオ猪木|いのき あんとにお(姓→名の順、区切る例)
  • 姓と名から構成されない人名は、記事名そのままの形で記します。
イチロー|いちろう
空海|くうかい
紫式部|むらさきしきふ
  • ミドルネームを含む人名は、ミドルネームを末尾に置く場合とミドルネームを省略する場合があります。
ジョン・スチュアート・ミル|みる しよん すちゆああと(ミドルネームを末尾に置く例)
ジョン・F・ケネディ|けねてい しよん(ミドルネームを省略する例)
識別可能な場合は、複合姓英語版複合名フランス語版にも注意してください。
デビッド・ロイド・ジョージ|ろいとしよおし てひつと(複合姓の例)
ジャン=リュック・ゴダール|こたある しやんりゆつく(複合名の例)
ただし、複合姓とされる人名の場合にも例外があります。
アーサー・コナン・ドイル|といる ああさあ こなん
  • ドイツ系の「フォン」、フランス系の「ド」、スペイン系の「デ」などの前置語が姓に付く人名は、姓のみで言及する際に原則として省略しない場合は姓の一部として、しばしば省略する場合は前置語を省いて記します。
ジョン・フォン・ノイマン|ふおんのいまん しよん(省略しない例)
シャルル・ド・ゴール|とこおる しやるる(省略しない例)
カール・フォン・リンネ|りんね かある(省略する例)
ミゲル・デ・セルバンテス|せるはんてす みける(省略する例)
  • 歴史上の日本語の人名で、姓と名の間に「の」を入れて読むものについては、ソートキーでも「の」を挿入し、半角スペースで挟む形式とします。
山部赤人|やまへ の あかひと
紀貫之|き の つらゆき

ソートキーはあくまでもカテゴリの項目の配列を一定の並び順に整えるための機能ですので、カテゴリごとの要請次第では、読み仮名の五十音順にこだわらず、様々な工夫の仕方が可能です。以下に典型的な方式をご紹介します。

回次順 (例:Category:サミット)および年代順(例:Category:20世紀の災害 (年別))にも応用可能
注:数字を用いたソートは昇順になります。降順にしたい場合、{{生年 (紀元前)}}のような仕組みが必要です。
注:先頭の余分な共通部分の読み仮名を省けば、カテゴリの五十音目次を最大限に活用することができます。

ただし、特殊なルールを設ける場合は、関連するノートで提案して事前に合意を得るべきでしょう。

  • カテゴリの主記事が存在する場合は、ソートキーに半角スペースを指定して、カテゴリページの先頭に表示されるようにします(記入例:[[Category:カテゴリ名| ]])。主記事は概してカテゴリ名と同名か同義の記事です。また、他にカテゴリの主題と関連が深く重要性の高い記事またはページがある場合は、主記事の次に先頭部に表示されるようにアスタリスクをソートキーに指定しましょう(記入例:[[Category:カテゴリ名|*]])。関連の深いウィキポータルウィキプロジェクト一覧記事などがこれに該当します。

既存のカテゴリ体系に組み込む

カテゴリBがカテゴリAの下位カテゴリ(サブカテゴリ/子カテゴリ)であるとき、カテゴリAはカテゴリBの上位カテゴリ(親カテゴリ)であるといいます。どのカテゴリもサブカテゴリを含む(つまり、サブカテゴリに「分岐する」)ことができます。カテゴリはディレクトリとは異なり、2つ以上の親カテゴリに属することが可能です。

カテゴリは既存のカテゴリ体系の中に位置づけることによって初めて、一般の利用に供されます。作成したカテゴリをカテゴリ体系に組み込むには、既存のカテゴリの中から親カテゴリとするのに相応しいカテゴリを選んで追加します(追加の手順は#ページを作成するを参照)。たとえば、「日本の作家」は「日本の人物 (職業別)」と「各国の作家」の2つの親カテゴリに属します。もし孤立したカテゴリを見つけたら、適切な親カテゴリを設定しましょう(ただし、階層構造の頂点に位置するCategory:主要カテゴリを除く)。

カテゴリ体系の階層構造についての詳細は、カテゴリの階層関係を参照してください。

カテゴリの階層関係

カテゴリ同士の上位/下位関係は、クラスカテゴリ同士ならば集合の包含関係、テーマカテゴリ同士ならば概念の包摂関係に基づく親子関係です。下位カテゴリ(子)の集合または概念をP、上位カテゴリ(親)の集合または概念をQとしたとき、それぞれ「PはQに含まれる」という親子関係が成立していなくてはなりません(例:「哺乳類脊椎動物に含まれる」)。カテゴリ体系の階層構造は、この親子関係の積み重ねで構築される必要があります。注意すべき点として、クラスカテゴリの下位にテーマカテゴリを属させることは、テーマカテゴリに含まれる異なるクラスの記事をクラスカテゴリに混入させる原因となるため、一般的に推奨されません(自らの名を冠したカテゴリも参照)。また、階層化の過程でループ構造(循環参照)に陥らないように注意してください(過去の事例:Category‐ノート:物質#循環参照の回避について)。

ある2つのカテゴリ同士に深い関係があるけれども、互いに上下関係を作らないような場合は、一方を他方のサブカテゴリとはせず、{{Catlink}}を利用するなどして、カテゴリの説明文で関連づけるに留めてください(例:天文家天文学者)。

下位区分を構成する/しないカテゴリ

項目数の多い大規模なカテゴリは、しばしばサブカテゴリに分割されます。既存の類似するカテゴリを新たに作成した親カテゴリの下に再配置してサブカテゴリとした結果、上位カテゴリを分割した状態になっている場合も同様です。そうしてできたサブカテゴリのうち、親カテゴリの項目を〈取りこぼしなく、被りなく〉区分けするカテゴリのことを(親カテゴリに対する)下位区分を構成するカテゴリと呼びます。たとえば、サッカークラブの記事を大陸別に区分けするCategory:アジアのサッカークラブCategory:アフリカのサッカークラブCategory:ヨーロッパのサッカークラブCategory:オセアニアのサッカークラブCategory:北中米カリブ海のサッカークラブCategory:南アメリカのサッカークラブは、Category:サッカークラブに対して「下位区分を構成するカテゴリ」であるといえます。さらに、Category:アジアのサッカークラブを例にとると、同カテゴリはCategory:日本のサッカークラブCategory:韓国のサッカークラブなど、国別のサブカテゴリに下位区分されています。このように親カテゴリの下位区分を構成するカテゴリを記事に付与する場合、その上位カテゴリも併せて付与する必要は一般的にはありません。つまり、あるサッカークラブの記事にCategory:日本のサッカークラブを付与した場合、Category:アジアのサッカークラブCategory:サッカークラブを併せて付与する必要はありません。

  • Category:楽曲
    • Category:各アーティストの楽曲
      • Category:ビートルズの楽曲
      • Category:〈アーティスト名〉の楽曲
    • Category:作曲家別の楽曲
    • Category:ジャンル別の楽曲
    • Category:テーマ別の楽曲
    • Category:年代別の楽曲

区分の仕方は一通りとは限りません。たとえば、楽曲の記事は、作曲家別ジャンル別テーマ別年代別といった異なる基準でサブカテゴリに区分されます。これらは、それぞれの基準ごとに下位区分を構成するカテゴリのグループを作ることになります。異なる区分の仕方がある場合、それらのグループごとにメタカテゴリ(例:Category:ZZ別のYY)を作成して親カテゴリの直下に配置し、個々の下位区分カテゴリはメタカテゴリのサブカテゴリとすると、親カテゴリを使いやすく整頓できます。たとえば、Category:ビートルズの楽曲の場合、Category:楽曲の直下に配置するのではなく、その下にあるメタカテゴリのCategory:各アーティストの楽曲の下に配置することになります。

あるカテゴリをどのような基準で区分するべきかは、含まれる記事の主題特性によって異なります。たとえば、人物記事であれば、国籍、民族、出身、職業、所属団体、活動した時代、生没年などが一般的な区分特性となります。区分の基準はカテゴリページの本文に記します。基本的に記事をいずれかのサブカテゴリに入れることを意図しているカテゴリの場合、ページ本文に{{Category diffuse}}を貼付して、記事を直接そのカテゴリに入れるのではなく、適切なサブカテゴリに入れるよう、編集者に注意を促します。ある記事に付与するのに適切なサブカテゴリがないときには、新たなサブカテゴリを作成するか、暫定的に親カテゴリの直下に記事を収めておくか、あるいは当面の間カテゴリを付与せずにおく判断も妥当な選択肢です。

下位区分を構成するカテゴリ
  • Category:天然記念物
    • Category:哺乳類天然記念物
    • Category:鳥類天然記念物
    • Category:○○天然記念物

下位区分を構成しないカテゴリ

  • Category:哺乳類
    • 記事A(下位カテゴリと重複)
    • Category:哺乳類天然記念物
      • 記事A(上位カテゴリと重複)
    • Category:天然記念物ではない哺乳類

すべてのサブカテゴリが親カテゴリの下位区分を構成するわけではありません。たとえば、Category:映画作品からみたCategory:アカデミー賞受賞作Category:歌人からみたCategory:小倉百人一首の歌人Category:哺乳類からみたCategory:哺乳類天然記念物などの場合、下位区分を構成するには「アカデミー賞を受賞しなかった映画作品」、「小倉百人一首の歌人以外の歌人」、「天然記念物ではない哺乳類」といったサブカテゴリ(あるいは、組み合わせるとそれに相当する範囲となるサブカテゴリ群)が必要です。しかし、そういった補集合的なカテゴリは一般的に有用な内容でないので、作成される見込みは極めて低いものでしょう。上記のようなカテゴリを(親カテゴリに対する)下位区分を構成しないカテゴリと呼びます。ある親カテゴリに対しては下位区分を構成しないカテゴリでも、別の親カテゴリに対しては下位区分を構成するカテゴリとなることがあります。たとえば、Category:哺乳類天然記念物Category:天然記念物に対しては下位区分を構成するカテゴリになり得ます。

下位区分を構成しないカテゴリの場合、含まれる記事を親カテゴリにも重複して含める場合があります。たとえば、Category:サッカー日本代表選手は、親カテゴリであるCategory:日本のサッカー選手に対して下位区分を構成しないカテゴリであり、サッカー日本代表選手の記事は親カテゴリにも重複して含められます。別の言い方をするならば、下位区分を構成しないカテゴリについて、ある親カテゴリのサブカテゴリだからという理由のみで、その親カテゴリから記事を除去すべきではありません(ただし、その記事に既に親カテゴリの下位区分を構成するカテゴリが他に付与されているのであれば、もちろん親カテゴリを重複して付与する必要はありません)。このような場合、下位区分を構成しないカテゴリには{{Distinguished subcategory}}を、その親カテゴリには{{Allincluded}}を、それぞれ貼付して編集者に注意を促します。

一方、分類よりも目録としての機能を重視するカテゴリでは、Category:数学に関する記事のように、サブカテゴリに分割しない運用の仕方もあります。このようなカテゴリでは、上位カテゴリと下位カテゴリで内容の重複は起こりません。

自らの名を冠したカテゴリ

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテに対するCategory:ゲーテニューヨークに対するCategory:ニューヨーク市のように、記事と全く同じ主題を扱うカテゴリのことを、主記事にとって「自らの名を冠したカテゴリ」(略称:冠カテゴリ)と呼びます。一般に、冠カテゴリはクラスカテゴリのオブジェクト項目(つまり、固有名詞)を主題としたテーマカテゴリです。冠カテゴリには、記事に付与されるカテゴリは付与せず、Category:自らの名を冠したカテゴリ配下のメタカテゴリのみを付与します。その理由を具体例を挙げて説明すると、たとえば、記事「フランス」は、テーマ「ヨーロッパ」に即し、クラス「国」に属する記事なので、Category:ヨーロッパの国に含まれるべきですが、Category:フランスに含まれる記事の多くは、フランスに関連するけれども「国」とは異なるクラスに属していたり、「ヨーロッパ」というテーマから外れるものも含まれていたりするので、Category:ヨーロッパの国Category:フランスを含めるべきではありません。もしもこれを含めてしまうと、論理的には、孫カテゴリのCategory:フランコフォニー加盟国に含まれるヨーロッパ以外の国までもCategory:ヨーロッパの国に誤分類することになりますし、さらには、そもそも「国」ですらない子カテゴリのフランス原産の「犬」を誤ってCategory:国の下位に含めることになってしまいます。カテゴリ体系の全体を意識した一貫性および無矛盾性を保つため、このような誤った冠カテゴリのカテゴライズの例を見つけたときは、上述した適切なカテゴリの下に編成し直しましょう。また、クラスカテゴリに分類されている記事は、冠カテゴリも同じクラスカテゴリに含まれているからといって、カテゴリから除去しないように注意してください。

カテゴリ整理の指針

次のいずれかまたは複数に該当する場合は、カテゴリの整理を検討しましょう。

カテゴリが雑多な内容になっている場合
雑多な項目をカテゴリから除外するか、または適切な配属先となるカテゴリが別にある場合には、そのカテゴリに再分類します。また、必要があれば、新しくサブカテゴリを作成して項目を再分類します。その場合、分割提案が議論の告知場所として使えます。項目の除外・再分類の際は、その判断が妥当であるか、項目ごとに1件1件よく検討してください。カテゴリツリー上は上位と下位の関係にあるものでも、両方付与することが望ましい場合もあります(#カテゴリの階層関係を参照)。カテゴリ化の要件が示すとおり、記事の内容をよく理解してカテゴリを編集するようにし、機械的な置換・除去は控えてください。
カテゴリの題名が内容にそぐわない場合
カテゴリ命名の指針に従って、ページの改名を行いましょう。ノートで議論を立ち上げ、改名提案を提出してください。カテゴリページを移動(改名)しても、中に含まれる項目は自動的に移動しないので、ページの改名後に改名元カテゴリに含まれる項目を忘れずに改名先カテゴリに再分類しましょう。また、カテゴリ間のリダイレクトは作成しないでください。Wikipedia:ページの改名#カテゴリの移動およびHelp:カテゴリ#カテゴリページの移動も参照してください。
カテゴリの内容が他と重複している場合
重複しているカテゴリについて、ページの統合を行いましょう。ノートで議論を立ち上げ、統合提案を提出してください。
カテゴリの階層関係に不整合がある場合
#カテゴリの階層関係で説明した留意事項を守り、カテゴリの階層構造の再編を慎重に行いましょう。カテゴリ構造の再編は影響範囲が比較的大きい編集であるため、関係するカテゴリで提案するだけで終わりにせず、再編を提案中であることを事前にできる限り広く告知しましょう。

カテゴリの廃止

通常、上記の指針に沿ってカテゴリの整理作業を経て不要となったカテゴリページ、および編集による方法では内容の改善が困難なカテゴリページ(Wikipedia:過剰なカテゴリなど)は、削除依頼または即時削除に付せば、Wikipedia:削除の方針#カテゴリ1: カテゴリの名称・内容・構造の3要素が整わないカテゴリまたはWikipedia:即時削除の方針#カテゴリが適用されて削除されます。

このほか、Category:未使用のカテゴリでは、使用されていないカテゴリ(項目を1件も含まないカテゴリ)が収集されており、事実上、削除にまで至っていないカテゴリページの墓場となっています。使用されていないカテゴリの取り扱いについては、日本語版ではカテゴリ部門における削除主義者包摂主義者の間で意見が分かれており、Category:未使用のカテゴリも利用方針が明確に定まっていません。

編集者向けの注意事項

一般に、既存のカテゴリを変更したり除去したりすることは、それまでその記事にアクセスできていたルートがなくなることを意味します。このため、新しくカテゴリを追加するよりも、既存のカテゴリを変更・除去するほうが、他の利用者に与える影響は大きくなります。とりわけ、確立されたカテゴリの階層構造やツリーが変わると、それまで容易にアクセスできた記事にたどり着くことが難しくなったりして困惑する人がいるかもしれません。

特に多くの記事にわたって同じようなカテゴリの除外・再分類を行う場合には、事前に提案して合意を形成することが、後々の論争や修正の手間を避けるためにも望ましいとされます。カテゴリは一般に幅広い記事に関連するものですので、1つの記事やカテゴリのノートで提案して終わりにしないで、広く利用者が目にする場所で提案を行ったり、提案を広く告知することが非常に重要です。

提案の告知場所

カテゴリに関する提案をコミュニティに広く告知するには、次のような場所と方法があります。

ウィキプロジェクトを利用して提案する場合は、

  • 関連する分野のプロジェクトのノートで提案する。
  • 関連するものが見当たらない場合は、カテゴリ全般の問題を扱うプロジェクト:カテゴリ関連のノートで提案する。

個別のカテゴリや記事について提案する場合は、置換・除去しようとしているカテゴリあるいは最も関連する記事のノートで提案した上で、

分野別の指針

各分野のプロジェクトまたは各カテゴリ系列において、カテゴリの付与や整理の仕方に関する指針が取り決められている場合は、それに従ってください。

プロジェクトごと

人物関係
スポーツ関係
文化・芸術関係
ゲーム関係
メディア関係
学問・教育関係
宗教関係
国・地域関係
地理関係
交通関係
軍事・戦史関係
プロジェクト関連
その他(未整理)

カテゴリ系列ごと

関連項目