「在日クルド人」の版間の差分
m編集の要約なし タグ: ビジュアルエディター モバイル編集 モバイルウェブ編集 改良版モバイル編集 |
1名しかいない難民や大学進学者を目立たせ全体の問題であるかのような誇大された記述を、多数の在日クルド人を中心とする中立的な内容に修正 タグ: コメントアウト 2017年版ソースエディター |
||
4行目: | 4行目: | ||
| 画像 = |
| 画像 = |
||
| 画像の説明 = |
| 画像の説明 = |
||
| 人口 = 2016年時点で約2,000人<ref name="nikkei-bisiness20160421">{{Cite web |url=https://business.nikkei.com/atcl/opinion/15/221102/042000211/?P=2 |title=なぜ埼玉県南部にクルド人が集まるのか? クルディスタンを離れ「ワラビスタン」になった理由 |access-date=2024-02-27 |publisher=日経ビジネス |author=宗像誠之 |date=2016-04-21}}</ref>。 <br />2023年時点で「2,000~3,000人」以上<ref> https://www.tokyo-np.co.jp/article/291460 </ref>。(推定)難民申請中の仮放免は住民票をもたず、また、本人が希望しない場合は居住する自治体に通知がされなかったために、在日クルド人が多く居住する自治体が人数を把握できず、正確な人数は把握されていなかった<ref name=sankei20240413>{{Cite web|和書|title=川口の仮放免者700人、初めて判明 大半はクルド人か 各自治体に情報提供へ運用見直し|url=https://www.sankei.com/article/20240413-EBG6TISPPRGJTEK7FDFWV7C2FE//|publisher=[[産経新聞]]|date=2024-04-13|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref>。 |
|||
| 人口 = 約2,000人<ref name="nikkei-bisiness20160421"/> <br />(推定)クルド人は国籍で区別ができないため正確な人数は不明。2024年時点で「2,000~3,000人」以上ともいわれる<ref> https://www.tokyo-np.co.jp/article/291460 </ref>。 |
|||
| 居住地 = [[埼玉県]][[蕨市]]・[[川口市]]など |
|||
| 居住地 = [[埼玉県]][[川口市]]・[[蕨市]]など |
|||
| 言語 = [[クルド語]]、[[トルコ語]] |
| 言語 = [[クルド語]]、[[トルコ語]] |
||
| 宗教 = [[イスラム教]]([[スンナ派]]がほとんどであるが、[[シーア派]]、[[ヤズィーディー]]、[[アレヴィー派]]もいる) |
| 宗教 = [[イスラム教]]([[スンナ派]]がほとんどであるが、[[シーア派]]、[[ヤズィーディー]]、[[アレヴィー派]]もいる) |
||
11行目: | 12行目: | ||
| 註 = }} |
| 註 = }} |
||
'''在日クルド人'''(ざいにちクルドじん、{{lang-ku|Kurdên Japonyayê}})は、[[日本]]に滞在する[[クルド人]]である。クルド人は多数派を占める[[民族国家]]を持たず、[[中東]]、[[南コーカサス]]の[[トルコ]]、[[シリア]]、[[イラン]]、[[イラク]]などにまたがった地域「[[クルディスタン]]」に暮らすことから |
'''在日クルド人'''(ざいにちクルドじん、{{lang-ku|Kurdên Japonyayê}})は、[[日本]]に滞在する[[クルド人]]である。クルド人は多数派を占める[[民族国家]]を持たず、[[中東]]、[[南コーカサス]]の[[トルコ]]、[[シリア]]、[[イラン]]、[[イラク]]などにまたがった地域「[[クルディスタン]]」に暮らすことから、国籍だけで在日“クルド人”であるかは識別できず、主に本人の自称等により判別される。国内の事件報道では、トルコ国籍として報道されることも多く、トルコ人かクルド人かがわからないことがある。 |
||
上智大学教授の山口昭彦は、クルド人の定義は難しいが「クルド語を母語にする人々」が適当であるとしている<ref name=asahi20230326>{{Cite web|url=https://www.asahi.com/articles/ASR3Q5F9TR33UHBI01W.html|title=「国をもたない最大の民族」とは 歴史から知るクルド人の歩みと今 |date=2023-02-26|work=[[朝日新聞]]|accessdate=2024-06-23}}</ref>。また、クルド人は「国を持たない世界最大の民族」と言われることがあるが、イラクには、クルディスタン地域政府という自治区が存在し、その他の地域のクルド人も不満があったとしても自らの属する国の国民として生活しており、自国に対する帰属意識もそれなりにあるため、ある程度まで国をもっていると述べている<ref name=asahi20230326/>。 |
|||
クルド人の人口が最も多く、また差別や迫害の対象となっている[[トルコ|トルコ共和国]]([[トルコ・クルド紛争]])<ref name=":1">{{Cite web |title=サンデーモーニング|手作りフリップ「トルコが攻撃…クルド人とは」 |url=https://www.tbs.co.jp/sunday/handmade/h20191020.html |website=サンデーモーニング |access-date=2024-03-03 |language=ja |last=TBS}}</ref>{{Refnest|2021年の調査機関コンダリサーチコンサルティング(株)の世論調査において、「トルコで最も権利を侵害されている人 / 集団は誰か」との問いに対する上位3位の回答は女性(45%)、貧困層(30%)、クルド人(20%)となっている<ref>{{Cite journal|last=春美|first=新井|date=2023|title=社会の保守化とフェミサイドの増加に直面する女性の権利|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/socialdesign/14/0/14_51/_article/-char/ja/|journal=社会デザイン学会学会誌|volume=14|pages=51–61|doi=10.32240/socialdesign.14.0_51}}</ref>。|group=注釈}}から各国に逃れたクルド人は多く、欧米諸国では難民認定される例が多い<ref name="tokyo2024-03-09">{{Cite web |title=アルバイトもできないトルコ国籍クルド人の中学生 3歳で来日、定住を認められず仮放免 【あなたの隣に住む「難民」③】 |url=https://nordot.app/1135751854091960628?c=39546741839462401 |website=47NEWS |access-date=2024-03-09 |language=ja |date=2024-03-09}}</ref>{{Refnest|国連の推計によれば、2011~2020年の10年で、世界各国で約5万人が難民認定された。<ref>{{Cite web |title=「日本で未来を」願う…ある在日クルド人家族の翻弄の歴史 父は難民申請四半世紀でなお「仮放免」:東京新聞 TOKYO Web |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/308668 |website=東京新聞 TOKYO Web |access-date=2024-03-14 |language=ja |publisher=中日新聞社 |date=2014-02-12 |author=飯田克志}}</ref> |name=注釈}}。1990年代以降、日本でも来[[難民認定]]申請するクルド人がいる<ref>{{Cite web |url=https://ci.nii.ac.jp/naid/500001542732 |title=博士論文 - 在日クルド人コミュニティにおける異文化間コミュニケーションの研究ー「わかりあえる日本語コミュニケーション」に向けて― |access-date=2024-03-30 |author=片山奈緒美 |date=2021 |website=CiNii}}</ref>。しかし日本政府によって認められた難民申請は、2022年に裁判で日本政府に勝訴した1件<ref>令和3年(行コ)第7号:難民の認定をしない処分等取消請求控訴事件(札幌高裁判決2022年5月20日)</ref>のみである{{Refnest|それ以前にもクルド人への難民不認定処分の取り消しを命じる判決はあったが、<ref>名古屋高判平成18年6月30日</ref>判決確定後に再び難民不認定処分となった<ref>{{Cite web |title=難民不認定処分取り消し判決の上告期限 古川法相「判決内容を精査して対応する」【動画あり】:東京新聞 TOKYO Web |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/181391 |website=東京新聞 TOKYO Web |access-date=2024-03-14 |language=ja |date=2022-06-03}}</ref><ref>http://www.jlnr.jp/jlnr/wp-content/uploads/2022/05/jlnr_request_220531_final.pdf</ref><ref> https://www.at-s.com/sp/news/article/national/1076616.html</ref>。|group=注釈}}。 |
|||
== 歴史 == |
|||
トルコと日本の短期滞在[[査証|ビザ]]免除の制度があり、在日クルド人の多くはトルコ系だとされる。しかし在日クルド人のなかには、シリアに侵攻したトルコからの迫害([[トルコ軍によるシリア侵攻 (2019年)]] )<ref name=":1" />などを理由に、トルコ以外の国から逃れて難民申請をしている者もいる<ref>{{Cite web |title=神戸新聞NEXT|総合|「クルドへの迫害知って」差別恐れ、日本でも身元隠す |url=https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202002/0013123252.shtml |website=www.kobe-np.co.jp |date=2020-02-17 |access-date=2024-03-03 |language=Japanese}}</ref>。 |
|||
== 概要 == |
|||
[[ファイル:Kurdish-inhabited area by CIA (2002).jpg|サムネイル|クルド人居住地域<br />(2002年時点、[[アメリカ合衆国]][[中央情報局|CIA]]の情報による)]] |
[[ファイル:Kurdish-inhabited area by CIA (2002).jpg|サムネイル|クルド人居住地域<br />(2002年時点、[[アメリカ合衆国]][[中央情報局|CIA]]の情報による)]] |
||
1990年代以降、[[JR]][[蕨駅]]を中心とした地域に定住し始め、その多くが、在留許可を持たずに非正規滞在を続け、地方自治体により実態の把握がなされないまま、暮らしていた<ref>{{Cite web |url=https://ci.nii.ac.jp/naid/500001542732 |title=博士論文 - 在日クルド人コミュニティにおける異文化間コミュニケーションの研究ー「わかりあえる日本語コミュニケーション」に向けて― |access-date=2024-03-30 |author=片山奈緒美 |date=2021 |website=CiNii}}</ref>。80年代から日本で暮らしていたイラン国籍のクルド人をたよって、90年代からトルコ国籍のクルド人が渡日し、東京に近いわりには家賃などの生活費が比較的安価であった埼玉県川口市や蕨市周辺に住み着き、その後も、先に来日した在日クルド人の親族らを頼って相次いで渡日し難民申請を提出するということを繰り返し、やがて国内最大の集住地になったとされる<ref name=sankei20240502>{{Cite web|和書|title=川口のクルド人はなぜ増えたか きっかけはイラン人、民主党政権で難民申請激増|url=https://www.sankei.com/article/20240619-TRXF2OJMXBC53P7JOI6S3XG64M/|publisher=[[産経新聞]]|date=2024-05-02|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref>。 |
|||
日本クルド文化協会によると、在日クルド人の数はおよそ2000人<ref name="nikkei-bisiness20160421">{{Cite web |url=https://business.nikkei.com/atcl/opinion/15/221102/042000211/?P=2 |title=なぜ埼玉県南部にクルド人が集まるのか? クルディスタンを離れ「ワラビスタン」になった理由 |access-date=2024-02-27 |publisher=日経ビジネス |author=宗像誠之 |date=2016-04-21}}</ref>。1990年代にはトルコ政府からの迫害を恐れて来日し、知人などを頼って埼玉県の蕨市や川口市で居住をはじめたトルコ系クルド人は多い。現在この地域には、トルコ国籍のクルド人約1300人が集住している<ref name="saitama20160321">{{Cite web| |url=http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/03/21/09.html |title=華やかな衣装で民族舞踊 クルド人1000人参加、蕨で新年祝う祭り |date=2016年3月21日 |work= |accessdate=2016年3月21日 |publisher=[[埼玉新聞]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20160401062229/http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/03/21/09.html |archive-date=2016-04-01}}</ref>。そのためこの地域をクルド人の居住地域[[クルディスタン]]にちなんで「ワラビスタン」の愛称で呼ぶものもいる<ref>[https://web.archive.org/web/20041215113730/http://mytown.asahi.com/saitama/news01.asp?c=13&kiji=129 ワラビスタン~日本のクルド人] [[朝日新聞]](2004年12月15日)</ref><ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXNMSFB0501R_V00C13A9000000/ 「ワラビスタン」第二の故郷 クルド人ら埼玉で共生] [[日本経済新聞]](2013年9月8日)</ref>。 |
|||
民主党政権時代の2010(平成22)年に、難民申請から6カ月経過した申請者についての一律就労を許可したため、日本で働くために難民申請をする、就労目的の難民申請者が増加した。2010年に約1200人だった申請者は2017年には約16倍の約2万件に急増したが、翌18年1月12日に[[第4次安倍内閣|安倍政権]]が一律就労を廃止し、明らかに難民に該当しない申請者の在留や就労条件を戻したところ、難民申請者が半減した<ref name=sankei20240502/><ref>{{Cite web|和書|title=法務省、難民申請後6カ月での就労許可を廃止 在留の制限強化|url=https://jp.reuters.com/article/japan-immigrants-idJPKBN1F10MC/|publisher=[[ロイター]]|date=2018-01-12|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=「申請半年で就労」廃止 難民認定巡り法務省|url=https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25597990S8A110C1MM0000/|publisher=[[日本経済新聞]]|date=2018-01-12|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref>。 |
|||
2024年4月13日の産経新聞の記事によると、[[難民認定]]申請中で入管施設への収容を一時的に解かれた[[不法滞在]]状態の「[[不法滞在#日本の状況|仮放免者]]」が、[[埼玉県]][[川口市]]内に700人程度いることが[[出入国在留管理庁]]のまとめで判明し、その大半はトルコの少数民族クルド人とみられると報じられた。これまでは仮放免者の情報は自治体へ通知されておらず、実態把握が困難だったが、[[出入国管理及び難民認定法|入管難民法]]の運用が見直されたために実数の把握が進んだ。入管庁によると、仮放免者数は日々変動するが、2024年4月時点では川口市内に約700人おり、大半はトルコ国籍という。また不法滞在状態の仮放免者とは別に、同市内にはトルコ国籍の正規の在留者が約1300人いるとされている。なお、改正法施行後は、難民認定申請中の強制送還停止が原則2回までに制限され、仮放免者の数も減ることが想定されていると報じられている<ref>{{Cite web |title=川口の仮放免者700人、初めて判明 大半はクルド人か 各自治体に情報提供へ運用見直し 「移民」と日本人 |url=https://www.sankei.com/article/20240413-EBG6TISPPRGJTEK7FDFWV7C2FE/ |website=産経ニュース |date=2024-04-13 |access-date=2024-04-14 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC |archive-url=https://archive.is/UYwZj |archive-date=2024-04-13}}</ref>。 |
|||
2015年(平成27年)のトルコ国籍者の難民申請者数は926人と、全体では3番目に多くなっている<ref>{{cite news |title=平成27年における難民認定者数等について |newspaper= |date=2016-3-26|url=http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri03_00112.html| accessdate=2016-4-20|author =[[法務省]][[入国管理局]]}}</ref>。2016年には、川口市や蕨市周辺トルコ国籍のクルド人は、800人を超えているとか<ref>{{cite news |title=川口市統計書 第2章 人口 9表 国籍別・外国人住民数 |newspaper= |date=2014-2-3|url=http://www.city.kawaguchi.lg.jp/kbn/04013058/04013058.html#t02| accessdate=2016-4-5|author =川口市}}</ref>、約1300人にまで増加していると言われていた<ref name="saitama20160321">{{Cite web| |url=http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/03/21/09.html |title=華やかな衣装で民族舞踊 クルド人1000人参加、蕨で新年祝う祭り |date=2016年3月21日 |work= |accessdate=2016年3月21日 |publisher=[[埼玉新聞]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20160401062229/http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/03/21/09.html |archive-date=2016-04-01}}</ref><ref group="注釈">トルコ系クルド人を含む在日トルコ人の人数は、[[出入国在留管理庁|入管庁]]によれば、2015年末時点で4157人(短期滞在および「[[不法滞在|非正規滞在者]]」は含まない:入管庁『在留外国人統計』)。</ref>。 |
|||
埼玉県南部にクルド人が移り住んできた背景として、川口市が[[鋳物]]産業が盛えた工業の街であったことが挙げられる。川口市は中堅・中小企業が集積しているため、[[外国人労働者]]に寛容だったようである。在日クルド人の中には、日本政府に対して難民認定を申請している者も多いが、後述の理由もあり実際にこれらの申請が認められるのは極めて稀である{{Refnest|トルコ国籍クルド人で日本に難民認定された者は2022年8月まで1件もなかった。この1件も国が認定しなかったものを、裁判によって「不認定の取り消し」を勝ち取った結果であった<ref name="asahi20220809">{{Cite web| |url=https://digital.asahi.com/sp/articles/ASQ895H5VQ89UTIL01L.html |title= トルコ国籍のクルド人、初めての難民認定 「私以外の人にも希望に」|date=2022年8月9日|accessdate=2024-03-05|publisher=[[朝日新聞]]}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://hrn.or.jp/wpHN/wp-content/uploads/2023/06/d86d3ab53f13b3d796b04ddb1889620a.pdf |title=トルコ国籍のクルド人に初の難民認定! |access-date=2024-03-03 |publisher=[[ヒューマンライツ・ウォッチ]] |author=高田俊亮}}</ref>|group=注釈|name="1st_nanmin_nintei"}}。{{要出典範囲|川口市周辺では在留資格を取得させるブローカーが活動しており、強引な手法で日本人女性との婚姻を画策する状況も見られる|date=2024年3月}}。日本国籍者との婚姻{{Refnest||group=注釈|name=konin}}やクルド人経営の法人等を通じて滞在許可を得るケースもあるが、難民申請者や[[在留特別許可]]による滞在が大多数を占めている。 |
|||
2024年時点でも、在日クルド人の全体人数は、2000人とか、3000人以上などと言われたり、報道によりまちまちである。2024年4月13日の産経新聞の記事によると、[[難民認定]]申請中で入管施設への収容を一時的に解かれた[[不法滞在]]状態の「[[不法滞在#日本の状況|仮放免者]]」が、[[埼玉県]][[川口市]]内に700人程度いることが[[出入国在留管理庁]]のまとめで判明し、その大半はトルコの少数民族クルド人とみられると報じられた。これまでは仮放免者の情報は自治体へ通知されておらず、実態把握が困難だったが、[[出入国管理及び難民認定法|入管難民法]]の運用が見直されたために実数の把握が進んだ。入管庁によると、仮放免者数は日々変動するが、2024年4月時点では川口市内に約700人いて、大半はトルコ国籍という。また不法滞在状態の仮放免者とは別に、同市内にはトルコ国籍の正規の在留者が約1300人いるとされている。この正規の在留資格の大半は、「特定活動(難民認定手続中の「難民ビザ」)と呼ばれる一時的な滞在資格である。なお、改正法施行後は、難民認定申請中の強制送還停止が原則2回までに制限され、仮放免者の数も減ることが想定されていると報じられている<ref>{{Cite web |title=川口の仮放免者700人、初めて判明 大半はクルド人か 各自治体に情報提供へ運用見直し 「移民」と日本人 |url=https://www.sankei.com/article/20240413-EBG6TISPPRGJTEK7FDFWV7C2FE/ |website=産経ニュース |date=2024-04-13 |access-date=2024-04-14 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC |archive-url=https://archive.is/UYwZj |archive-date=2024-04-13}}</ref>。また、難民申請を繰り返して在留資格がないまま滞在し続けた世代の2世が200人ほど誕生しており、日本の公立学校に通っている<ref name=sankei20231014>{{Cite web|url=https://www.sankei.com/article/20231014-TP4MHHCHPRP2TLEMTT3PT4TNTE/|title=在日クルド人2世「結局は親次第」 10代前半で男子は解体業、女子は結婚 |date=2023-10-14|publisher=[[産経新聞]]|accessdate=2024-06-23}}</ref>。2016年には、2世から初めての大学進学者が誕生している<ref name="jbpress20210709" /><ref>{{Cite web|和書|url=http://www.asahi.com/articles/ASJ3N4VSRJ3NUHBI00S.html |title=ワラビスタンの18歳、大学に受かっても…就労に高い壁 |date=2016-3-21 |work=[[朝日新聞]]|accessdate=2016-3-22}}</ref>。 |
|||
なかでも、[[在留資格]]をもたず、[[入国者収容所]]から仮放免の状態にある者は、就労が禁止され、[[国民健康保険]]への加入もできず、また移動も制限もあるなど困難な生活を強いられている<ref>{{Cite web|和書|title=任意団体 在日クルド人と共に |url=https://syncable.biz/associate/kurd-tomoni/vision |website=syncable.biz |access-date=2023-02-20 |language=ja}}</ref>。また、収容所内での暴力・侮辱事件などにみられるように、彼らがおかれる劣悪な状況も問題になっている<ref name=":0">{{Cite web|和書|title=茨城・牛久入管暴行訴訟 入所者処遇「改善を」 東京地裁結審 クルド人男性訴え(茨城新聞クロスアイ) |url=https://news.yahoo.co.jp/articles/e04e21a12f2970b7605333da49993b675cc7b740 |website=Yahoo!ニュース |access-date=2023-02-20 |language=ja}}</ref>。 |
|||
== |
== 背景 == |
||
日本とトルコには、最大90日間の査証免除協定があり欧米に比べ渡航がしやすいために、[[観光ビザ]]で入国してトルコ政府からの迫害を表向きの理由とし、その実、トルコ地震による被災や生活苦から逃れるための就労を目的とした難民認定を提出し、送還逃れをするオーバーステイが増加している。在日クルド人の多くは、難民申請を提出しているが、入管では、「難民としての自覚がないままの出稼ぎや土地への定住を目的としていることを強く疑わせる」としており、難民性を認めていない<ref name=sankei20240502/>。 |
|||
一方、クルド人は、「トルコで迫害が相次いでいる」と主張している<ref name="asahi20220809">{{Cite web| |url=https://digital.asahi.com/sp/articles/ASQ895H5VQ89UTIL01L.html |title= トルコ国籍のクルド人、初めての難民認定 「私以外の人にも希望に」|date=2022年8月9日|accessdate=2024-03-05|publisher=[[朝日新聞]]}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://hrn.or.jp/wpHN/wp-content/uploads/2023/06/d86d3ab53f13b3d796b04ddb1889620a.pdf |title=トルコ国籍のクルド人に初の難民認定! |access-date=2024-03-03 |publisher=[[ヒューマンライツ・ウォッチ]] |author=高田俊亮}}</ref>。また、[[トルコ軍によるシリア侵攻 (2019年)|シリアに侵攻したトルコからの迫害]]を 主張する者もわずかに存在しているとされる<ref name=":1" /><ref>{{Cite web |title=神戸新聞NEXT|総合|「クルドへの迫害知って」差別恐れ、日本でも身元隠す |url=https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202002/0013123252.shtml |website=www.kobe-np.co.jp |date=2020-02-17 |access-date=2024-03-03 |language=Japanese}}</ref>。 |
|||
トルコ政府は、クルド人は「選挙権もあり、人権は保障されている」とし、実際、クルド人にはパスポートも発行され、大使館からの投票も可能であることから、クルド人の難民性を否定している<ref>{{Cite web|和書|title=クルド人は難民ではない?「その答えは十分に説明した」 トルコ大使|url=https://www.sankei.com/article/20240102-AT5TBD7I6JPQJEW243ZAIQS6VE/|publisher=[[産経新聞]]|date=2024-01-07|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref><ref>{{Cite web |title=川口クルド問題、在日トルコ社会も困惑 「イメージ悪化」「日本政府は入国管理厳格化を」 「移民」と日本人 |url=https://www.sankei.com/article/20240326-N4T5W5X3FJOIFOA672YNF2VJFA/ |website=産経ニュース |date=2024-03-26 |access-date=2024-03-29 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC |archive-url=https://archive.is/uCZNA |archive-date=2024-03-27}}</ref>。2024年現在、日本政府によって認められた難民申請は、2022年に裁判で日本政府に勝訴した1件<ref>令和3年(行コ)第7号:難民の認定をしない処分等取消請求控訴事件(札幌高裁判決2022年5月20日)</ref>のみである{{Refnest|それ以前にもクルド人への難民不認定処分の取り消しを命じる判決はあったが、<ref>名古屋高判平成18年6月30日</ref>判決確定後に再び難民不認定処分となった<ref>{{Cite web |title=難民不認定処分取り消し判決の上告期限 古川法相「判決内容を精査して対応する」【動画あり】:東京新聞 TOKYO Web |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/181391 |website=東京新聞 TOKYO Web |access-date=2024-03-14 |language=ja |date=2022-06-03}}</ref><ref>http://www.jlnr.jp/jlnr/wp-content/uploads/2022/05/jlnr_request_220531_final.pdf</ref><ref> https://www.at-s.com/sp/news/article/national/1076616.html</ref>。|group=注釈}}。{{要出典範囲|川口市周辺では在留資格を取得させるブローカーが活動しており、強引な手法で日本人女性との婚姻を画策する状況も見られる|date=2024年3月}}。 |
|||
在日クルド人の不法滞在者らが難民認定申請を繰り返して、国内に在留し続ける問題が表面化したため、その根本的な解決のために、2024年10日には、改正入管法が施行された<ref name=sankei20240609>{{Cite web|和書|title=「アバレルヨー」本当に帰せるか 難民申請繰り返すクルド人ら改正法10日施行でどうなる|url=https://www.sankei.com/article/20240609-F3C6KZ33Y5PI5HP7RSBMWJ3BDY/|publisher=[[産経新聞]]|date=2024-06-09|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref>。これにより、3回目以降の難民申請者は、新たに難民と認定すべき「相当な理由がある資料」を示さない限り、強制送還が可能となった<ref name=sankei20240609/>。2024年3月時点では、2回目以上の難民申請の複数回申請者は全国に1661人であり、そのうち、トルコ国籍が4分の1の402人を占めている<ref name=sankei20240609/>。1661人の申請者の8割は2回目の申請であるが、3-6回目の申請者で送還拒否をし国内に居住している外国人が計348人であり、順次、強制送還により祖国に帰国することになる<ref name=sankei20240609/>。 |
|||
== 生活・文化 == |
|||
{{Seealso|トルコ・クルド紛争|シリア内戦|コバニ包囲戦|トルコ・シリア地震|トルコ軍によるシリア侵攻 (2019年)}} |
{{Seealso|トルコ・クルド紛争|シリア内戦|コバニ包囲戦|トルコ・シリア地震|トルコ軍によるシリア侵攻 (2019年)}} |
||
[[ファイル:Kurdish inhabited areas.svg|サムネイル|クルド人居住地域(2021年、『The Cambridge History of the Kurds』に基づく)]] |
[[ファイル:Kurdish inhabited areas.svg|サムネイル|クルド人居住地域(2021年、『The Cambridge History of the Kurds』に基づく)]] |
||
{{Kurds}} |
{{Kurds}} |
||
在日クルド人はトルコ国籍が大半を占めるが、[[イラン]]国籍のクルド人も少なくない。さらに[[ISIL]]の支配による[[イラク]]や[[シリア]]情勢の緊迫化などに関連して、イラクまたはシリアの国籍を持つクルド人もみられるようになった。そのような背景から、近年、来日するクルド人は増加し、一説には在日クルド人の総数は埼玉県内だけでも1,300人以上と推定されているが、正確な統計は無い。 |
|||
=== 言語 === |
|||
日本とトルコの間には相互ビザ免除制度が適用されているために、[[観光ビザ]]で入国して難民申請を行うケースが多い。2015年(平成27年)のトルコ国籍者の難民申請者数は926人と、全体では3番目に多くなっている<ref>{{cite news |title=平成27年における難民認定者数等について |newspaper= |date=2016-3-26|url=http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri03_00112.html| accessdate=2016-4-20|author =[[法務省]][[入国管理局]]}}</ref>。川口市だけでもトルコ国籍者は平成28年には800人を超えており<ref>{{cite news |title=川口市統計書 第2章 人口 9表 国籍別・外国人住民数 |newspaper= |date=2014-2-3|url=http://www.city.kawaguchi.lg.jp/kbn/04013058/04013058.html#t02| accessdate=2016-4-5|author =川口市}}</ref>、その大半がクルド人であると推定される{{誰|date=2024年3月}}。諸外国の中でもとりわけトルコ政府との良好な関係を持つ日本政府は、トルコ国籍保持者をトルコ人<ref group="注釈">トルコ系クルド人を含む在日トルコ人の人数は、[[出入国在留管理庁|入管庁]]によれば、2015年末時点で4157人(短期滞在および「[[不法滞在|非正規滞在者]]」は含まない:入管庁『在留外国人統計』)。</ref>と認定しているため、欧米諸国などが行っている、クルド人としての民族認定は行っていない。したがって、日本にクルド民族がどの程度いるのかを把握することは難しい。 |
|||
多くの在日クルド人は[[クルド語]]と[[トルコ語]]を混用して使用しているとされる。ただし、子に[[クルド語]]を教えない親もいる<ref>{{Cite web|url=https://www.fsight.jp/articles/-/50221|title=難民申請4回却下でも解体業を経営する「川口市のクルド人」の本音(後編)|「なぜ難民が貧乏でなきゃいけないんだ!」 |date=2023-11-20|Author=三好範英|publisher=[[毎日新聞]]|accessdate=2024-06-23}}</ref>。クルド人のトルコでの職業は、[[羊飼い]]や農業、都市部の単純労働が多く、まともな教育を受けないまま渡日し、日本語が離せない在日クルド人も多い<ref name=sankei20231014/>。 |
|||
=== 宗教・祭 === |
|||
また、1990年代に来日した世代の2世も誕生しており、蕨市周辺には日本で生まれ育ったクルド移民2世の若者の姿をよく見られるようになった{{要出典|date=2023年5月}}。 |
|||
宗教は、[[イスラム教]]([[スンナ派]]がほとんどであるが、[[シーア派]]、[[ヤズィーディー]]、[[アレヴィー派]]もいる)である<ref name=asahi20230326/>。ただし、日本クルド文化協会は、クルド人の宗教は[[世俗主義]]的であるとしている<ref>{{Cite web |url=https://x.com/nihonkurdish/status/1768969112250994843 |title=Xユーザーの一般社団法人日本クルド文化協会 Japan Kurdish Cultural Associationさん: 「9。埼玉のクルド人は、イスラーム過激派組織である(海外ネット) そのようなことはありません。むしろクルド人は反イスラム過激派です。 〇イラク・シリアでISが台頭すると、クルド民族は、自衛のための軍隊を作り、それを各国支援しました。他国を侵攻したことはありません。 |access-date=2024-06-22 |author=一般社団法人日本クルド文化協会 |date=2024-03-16}}</ref>。 |
|||
== 生活・文化 == |
|||
{{節スタブ}} |
|||
多くの在日クルド人は[[クルド語]]と[[トルコ語]]を混用して使用し、クルド人男性の大多数は[[日本語]]を習得している{{要出典|date=2024年3月}}。日本で生まれ育ったクルド人の子などは3言語を話す。在日クルド人はトルコ国内では制限されているクルド人の文化を自由に表現し、トルコでは政治的な側面から禁止されている"Runi"や"Rohat"という名前を子供に付ける人も多い。また、[[ノウルーズ|ネブロス]]と呼ばれるクルドの新年を祝う祭りなどを県内の公園で盛大に祝う<ref>{{Cite web|url=https://mainichi.jp/articles/20160321/k00/00e/040/156000c|title=クルド人民族衣装華やかに「新年祭」 黙とうも 埼玉 |date=2016年3月21日|work=[[毎日新聞]]|accessdate=2016年3月21日}}</ref>など、彼らはクルド文化を紹介するイベントを開催し、周辺住民と積極的に交流している。また、クルド人はもともと宗教的な民族ではなく[[世俗主義]]的であるため<ref>{{Cite web |url=https://x.com/nihonkurdish/status/1768969112250994843 |title=Xユーザーの一般社団法人日本クルド文化協会 Japan Kurdish Cultural Associationさん: 「9。埼玉のクルド人は、イスラーム過激派組織である(海外ネット) そのようなことはありません。むしろクルド人は反イスラム過激派です。 〇イラク・シリアでISが台頭すると、クルド民族は、自衛のための軍隊を作り、それを各国支援しました。他国を侵攻したことはありません。 |access-date=2024-06-22 |author=一般社団法人日本クルド文化協会 |date=2024-03-16}}</ref>、[[イスラム主義]]とは距離を置いている人が多く、祈りをしない人も珍しくない。 |
|||
2004年から、埼玉県で、毎年、クルドの新年祭である「[[ノウルーズ|ネウロズ]]<ref name="nikkei-bisiness20160421"/>(ネブロスとも)」を開催している<ref>{{Cite web|url=https://mainichi.jp/articles/20160321/k00/00e/040/156000c|title=クルド人民族衣装華やかに「新年祭」 黙とうも 埼玉 |date=2016年3月21日|work=[[毎日新聞]]|accessdate=2016年3月21日}}</ref>。 |
|||
=== 出身 === |
|||
山岳地帯に散在するクルド人は、元来地縁的性格の強い部族(アシーラ)をつくる。一族の長アーガーは、儀式・裁判の執行、成員からの罰金、アハティーという税金の徴収、外来者の接待を行い、その地位を長子が相続する。クルド系トルコ人ジャーナリストであるイルファン・アクタンによる在日クルド人コミュニティ調査によれば、在日クルド人社会ではアーガーは不在である<ref name=":10" />。 |
山岳地帯に散在するクルド人は、元来地縁的性格の強い部族(アシーラ)をつくる。一族の長アーガーは、儀式・裁判の執行、成員からの罰金、アハティーという税金の徴収、外来者の接待を行い、その地位を長子が相続する。クルド系トルコ人ジャーナリストであるイルファン・アクタンによる在日クルド人コミュニティ調査によれば、在日クルド人社会ではアーガーは不在である<ref name=":10" />。 |
||
46行目: | 50行目: | ||
=== 就労 === |
=== 就労 === |
||
川口市や蕨市付近で、2016年の時点でクルド人による解体業者が20社ほど存在し<ref name="nikkei-bisiness20160421"/>、故郷の主食であるケバブ屋を開業したりするケースが見られる。難民申請が不許可となった後に送還を拒否した仮放免の就労は禁止されているが、非正規に不法就労又は不法就労助長する者も多く逮捕者も出ている<ref name=sankei20230812>{{Cite web|和書|title=クルド人経営者「日本人がやらない仕事」 フェラーリ投稿で炎上も|url=https://www.sankei.com/article/20230812-GGUJSGQVYJJOVNRI6AUB4SMOUY/|publisher=[[産経新聞]]|date=2023-08-12|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref><!--(PRサイトをコメントアウト)<ref name="jbpress20210709"> {{Cite web|和書|url= https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/65998?page=2|title= 収容か仮放免か「非正規滞在」在日クルド人が日本で見た絶望: 映画『[[東京クルド]]』、入管法改正が議論される今こそ必見の一本 |date=2020-07-09|work=[[朝日新聞]]|accessdate=2024-03-10}}</ref>--><!--(日本人との婚姻では永住資格を取得できず意味が通らないためコメントアウト)しかし、日本人との婚姻{{Refnest|日本国籍者と婚姻しただけで在留資格を得ることはできない<ref>{{Cite web |title=日本人と結婚しても在留資格与えられず…明確な救済策ない入管難民法改正案 「分断」「日本去る」涙する配偶者 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/254674 |website=東京新聞 TOKYO Web |access-date=2024-03-30 |language=ja |date=2023-06-05}}</ref>。|name=konin|group=注釈}}等で永住資格を取得するなどして、就労ビザを取得した人の中には起業する人もいる。-->。 |
|||
=== |
=== 収容所生活や送還 === |
||
逮捕されたあと祖国に帰国したクルド人が渡日して入管が上陸拒否をしても無視して無理やり再入国してきたり、入管で暴れたり[[ハンガーストライキ]]をしたり、親族らを呼んで集団で抗議行動をしたり、送還拒否を逃れるために空港で放尿をしたり暴れたりするなど、クルド人による迷惑行為が多々報じられている<ref name=sankei20240609/><ref name=saitama20240619>{{Cite web|和書|title=川口クルド人病院騒動の逮捕者が再入国「帰りたくない」日本滞在も再び強制送還|url=https://www.sankei.com/article/20240619-TRXF2OJMXBC53P7JOI6S3XG64M/|publisher=[[産経新聞]]|date=2024-06-19|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title= |
|||
在日クルド人が多く居住する埼玉県川口市では、市による日本社会への統合・同化の取り組みとして、児童生徒への日本語指導教員による指導プログラムの導入やスポーツ少年団への加入推進、成人に対してはロータリークラブなどの奉仕団体や商工会議所などの経済団体への加入の検討が進められている<ref>{{Cite web|和書|title=「捕まってでも苦境伝える」 国なき民、在日クルドが映画に―難民認定なし、移動や就労制限:時事ドットコム |url=https://www.jiji.com/jc/article?k=2022122900089&g=int |website=時事ドットコム |access-date=2023-11-06 |language=ja}}</ref>。 |
|||
「病院前大乱闘」で逮捕されたクルド人が日本に再入国していた! 羽田で「救急車を呼べ」と叫び、入管施設でハンガーストライキ|url=https://www.dailyshincho.jp/article/2024/06191131/?all=1|publisher=[[デイリー新潮]]|date=2024-06-19|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref>。 |
|||
川口市奥富精一市議会議員の東京出入国在留管理局視察報告によると、トルコ国籍の外国人が、入管施設内で「暴れてイスを破壊」、「大声で騒ぎ、看護士の女性に卑猥な言葉を浴びせる」、また、送還時に「機体に乗せる際に大騒ぎして放尿し、搭乗拒否され送還失敗。この人物を一週間後に再送還した際に大騒ぎするがPBLリフトで搬送し送還成功した」などの映像を鑑賞し、一部不良外国人の乱暴狼藉による「壮絶すぎる現場の実態」を実感したと述べている<ref>{{Cite web|和書|title= |
|||
【東京出入国在留管理局視察報告②】|url=https://x.com/sei1973jp/status/1795376367623889403|publisher=奥野精一|date=2024-05-28|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref>。また、入管の入所時には、国費で健康診断が行われ自国で健康診断など受けておらずこの場で病気や疾患などが発覚し治療が施されるケースがあったり、食事は一人あたり一日1,305円の予算で、収容者の指向に合わせ28種類の中から選択できるようになっていたりなど、「収容者の人権、文化、宗教などを尊重し、安全、ケガをさせない等の配慮」が行き届いていると述べている<ref>{{Cite web|和書|title= |
|||
【東京出入国在留管理局視察報告①】|url=https://x.com/sei1973jp/status/1795211189645139992|publisher=奥野精一|date=2024-05-28|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref>。 |
|||
難民支援団体「クルド人と共に」は、クルド人について、[[在留資格]]をもたず、[[入国者収容所]]から仮放免の状態にある者は、就労が禁止され、[[国民健康保険]]への加入もできず、また移動も制限もあるなど困難な生活を強いられていると主張している<ref>{{Cite web|和書|title=任意団体 在日クルド人と共に |url=https://syncable.biz/associate/kurd-tomoni/vision |website=syncable.biz |access-date=2023-02-20 |language=ja}}</ref>。また、一部の在日クルド人は、収容所内で暴力・侮辱が存在し、収容所内の環境が劣悪だなどと主張している<ref name=":0">{{Cite web|和書|title=茨城・牛久入管暴行訴訟 入所者処遇「改善を」 東京地裁結審 クルド人男性訴え(茨城新聞クロスアイ) |url=https://news.yahoo.co.jp/articles/e04e21a12f2970b7605333da49993b675cc7b740 |website=Yahoo!ニュース |access-date=2023-02-20 |language=ja}}</ref>。 |
|||
また、日本クルド文化協会と埼玉県警によって犯罪抑止のための合同パトロールなどの取り組みも実施されている<ref>{{Cite web |title=「ルール知らない人も…働きかけたい」 埼玉県警とクルド人ら、川口で合同パトロール 地域での共生促す |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/53513 |website=埼玉新聞 |access-date=2024-01-23 |language=ja}}</ref>。 |
|||
=== 女性器切除の風習 === |
=== 女性器切除の風習 === |
||
クルド人のイラン研究者{{仮リンク|メヘルダード・イザーディー|en|Mehrdad Izady}}によれば、クルド人における[[女性器切除]]の習慣は非常に古く、[[ジャーヒリーヤ|イスラーム化以前]]から神への捧げ物として行われていたとされる<ref>{{Cite web |title=Anti-FGM Campaign in Iraqi Kurdistan is a "Global Model" |url=https://thekurdishproject.org/anti-fgm-campaign-in-iraqi-kurdistan-is-a-global-model/ |website=The Kurdish Project |date=2015-06-19 |access-date=2023-05-30 |language=en-US |last=asitha}}</ref>。 |
クルド人のイラン研究者{{仮リンク|メヘルダード・イザーディー|en|Mehrdad Izady}}によれば、クルド人における[[女性器切除]]の習慣は非常に古く、[[ジャーヒリーヤ|イスラーム化以前]]から神への捧げ物として行われていたとされる<ref>{{Cite web |title=Anti-FGM Campaign in Iraqi Kurdistan is a "Global Model" |url=https://thekurdishproject.org/anti-fgm-campaign-in-iraqi-kurdistan-is-a-global-model/ |website=The Kurdish Project |date=2015-06-19 |access-date=2023-05-30 |language=en-US |last=asitha}}</ref>。 |
||
62行目: | 72行目: | ||
クルド人が最も多くを占める移民集団となっている[[ノルウェー]]では、1995年に女性器切除を禁止する法律が定められた{{Sfn|Lunde|2020|p=13}}。 |
クルド人が最も多くを占める移民集団となっている[[ノルウェー]]では、1995年に女性器切除を禁止する法律が定められた{{Sfn|Lunde|2020|p=13}}。 |
||
<!--(在日クルド人と関連性が薄いトルコ政情についてコメントアウト) |
|||
== トルコ政府との対立 == |
== トルコ政府との対立 == |
||
2015年6月のトルコ総選挙でクルド人政党の[[国民民主主義党]](HDP)が躍進<ref>{{Cite journal|author=マイケル・タンチューム|month=5|year=2015|title=動き出したクルド連邦の夢 ―― 政治的影響力を手にしたトルコのクルド人|url=https://www.foreignaffairsj.co.jp/articles/201508_tanchum/|journal=フォーリン・アフェアーズリポート|publisher=Foreign Affairs Japan|language=jp|accessdate=2024-03-06}}</ref>して以降、[[クルディスタン労働者党]](PKK)を武装集団叛徒だとするトルコ政府がクルド人地域を空爆したことで多数の死者が出るなど、トルコ政府とクルド人との対立は激化した。そのよう情勢のなか、2015年10月25日には、11月1日のトルコ総選挙の在外事前投票を行なっていた、[[駐日トルコ共和国大使館|在日トルコ大使館]]の周辺において、トルコ政府を支持する[[在日トルコ人]]と在日クルド人が乱闘となるなど、日本国内においても両者の対立が表面化した<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.asahi.com/articles/ASHBT4H79HBTUTIL00K.html|title=東京の大使館前でトルコ人乱闘 数百人、在外投票で対立|date=2015年10月25日|work=朝日新聞|accessdate=2015年10月25日}}</ref>。この事件について、在日クルド人団体の日本クルド文化協会は2015年10月28日に会見を開いた。騒動が起こったことを謝罪したうえで、トルコ人たちと対立する意思はないことを表明。また騒動の原因がクルド人とトルコ人双方が支持する政党や組織の旗を掲げたことが原因と報じられていることについてが、クルド側の旗について否定した<ref>{{Cite web|和書|url=http://mainichi.jp/articles/20151029/ddm/041/040/126000c |title=クルド人団体が釈明 |date=2015-10-29|work=[[毎日新聞]]|accessdate=2016-1-16}}</ref><ref>{{Cite web |title=渋谷の乱闘事件でクルド人釈明 「争うつもりなかった」 |url=https://web.archive.org/web/20151028222553/http://www.47news.jp/CN/201510/CN2015102801001480.html |website=47NEWS |date=2015-10-28 |access-date=2024-03-20 |publisher=共同通信社 |archive-url=https://web.archive.org/web/20151028222553/http://www.47news.jp/CN/201510/CN2015102801001480.html |archive-date=2015-10-28}}</ref>。 |
2015年6月のトルコ総選挙でクルド人政党の[[国民民主主義党]](HDP)が躍進<ref>{{Cite journal|author=マイケル・タンチューム|month=5|year=2015|title=動き出したクルド連邦の夢 ―― 政治的影響力を手にしたトルコのクルド人|url=https://www.foreignaffairsj.co.jp/articles/201508_tanchum/|journal=フォーリン・アフェアーズリポート|publisher=Foreign Affairs Japan|language=jp|accessdate=2024-03-06}}</ref>して以降、[[クルディスタン労働者党]](PKK)を武装集団叛徒だとするトルコ政府がクルド人地域を空爆したことで多数の死者が出るなど、トルコ政府とクルド人との対立は激化した。そのよう情勢のなか、2015年10月25日には、11月1日のトルコ総選挙の在外事前投票を行なっていた、[[駐日トルコ共和国大使館|在日トルコ大使館]]の周辺において、トルコ政府を支持する[[在日トルコ人]]と在日クルド人が乱闘となるなど、日本国内においても両者の対立が表面化した<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.asahi.com/articles/ASHBT4H79HBTUTIL00K.html|title=東京の大使館前でトルコ人乱闘 数百人、在外投票で対立|date=2015年10月25日|work=朝日新聞|accessdate=2015年10月25日}}</ref>。この事件について、在日クルド人団体の日本クルド文化協会は2015年10月28日に会見を開いた。騒動が起こったことを謝罪したうえで、トルコ人たちと対立する意思はないことを表明。また騒動の原因がクルド人とトルコ人双方が支持する政党や組織の旗を掲げたことが原因と報じられていることについてが、クルド側の旗について否定した<ref>{{Cite web|和書|url=http://mainichi.jp/articles/20151029/ddm/041/040/126000c |title=クルド人団体が釈明 |date=2015-10-29|work=[[毎日新聞]]|accessdate=2016-1-16}}</ref><ref>{{Cite web |title=渋谷の乱闘事件でクルド人釈明 「争うつもりなかった」 |url=https://web.archive.org/web/20151028222553/http://www.47news.jp/CN/201510/CN2015102801001480.html |website=47NEWS |date=2015-10-28 |access-date=2024-03-20 |publisher=共同通信社 |archive-url=https://web.archive.org/web/20151028222553/http://www.47news.jp/CN/201510/CN2015102801001480.html |archive-date=2015-10-28}}</ref>。 |
||
69行目: | 79行目: | ||
人民平等民主党は、2023年8月時点でトルコ政府などから「テロ組織」とされるPKKと実質的に一体化しているとして、トルコ最高裁検察より解散を要求されているHDPの分派(事実上の後継組織<ref>{{Cite web |url=https://haber.sol.org.tr/haber/hdp-olaganustu-kongreye-gidiyor-ysp-isim-degisikligi-yapacak-381608 |title=HDP olağanüstü kongreye gidiyor, YSP isim değişikliği yapacak |access-date=2023-08-27}}</ref>)である。PKKの賛美を行ったことなどから収監中のHDP元党首、{{仮リンク|セラハッティン・デミルタシュ|tr|Selahattin Demirtaş}}は、HDPの議会候補者が2023年の総選挙で当時の緑の左派党のリストに加わることを表明した。2023年時点で600席中61席と、トルコ議会では第5党にあたる。 |
人民平等民主党は、2023年8月時点でトルコ政府などから「テロ組織」とされるPKKと実質的に一体化しているとして、トルコ最高裁検察より解散を要求されているHDPの分派(事実上の後継組織<ref>{{Cite web |url=https://haber.sol.org.tr/haber/hdp-olaganustu-kongreye-gidiyor-ysp-isim-degisikligi-yapacak-381608 |title=HDP olağanüstü kongreye gidiyor, YSP isim değişikliği yapacak |access-date=2023-08-27}}</ref>)である。PKKの賛美を行ったことなどから収監中のHDP元党首、{{仮リンク|セラハッティン・デミルタシュ|tr|Selahattin Demirtaş}}は、HDPの議会候補者が2023年の総選挙で当時の緑の左派党のリストに加わることを表明した。2023年時点で600席中61席と、トルコ議会では第5党にあたる。 |
||
--> |
|||
== クルド労働者党(PKK)関連活動 == |
|||
{{要出典範囲|警視庁公安部は、2006年11月から2007年4月にかけて、埼玉県に居住していたトルコ国籍クルド人8人を入管難民法違反容疑で逮捕した。2007年6月27日、公安部の調べでは、8人のうち数人はテロ組織に指定されている[[クルディスタン労働者党]]の支援者であると認めており、彼らがテロ活動の支援をしていた可能性があると見ているが、十分な証拠が見つからなかったため、全員の身柄を入管に引き渡した。彼らのうち数人は既に強制退去となっている。|date=2024-03}} |
|||
[[2015年]][[10月25日]]、[[在外投票]]が行われた[[駐日トルコ共和国大使館|在日本トルコ大使館]]でトルコ人とクルド人の間で午前中だけで4度の騒乱が起き、[[警視庁]][[機動隊]]が出動して[[警察官]]を含む12名の負傷者を出す乱闘事件が勃発した<ref>{{Cite web|和書|title=トルコ大使館前で乱闘 警察官含む12人けが|url=http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00306618.html|date=2015-10-25|publisher=[[フジニュースネットワーク|FNN]]|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref>。[[金高雅仁]][[警察庁長官]]は「機動隊を緊急に配備し事態の沈静化に努めたが、ほかの国の紛争や対立を背景とした[[外国人]]どうしの大規模な集団暴行事件は、これまでに見られなかった」と語り大使館等との連携強化を図ると述べた<ref>{{Cite web|和書|title=警察庁長官「大使館連携強化」 |url=http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20151029/5252391.html|publisher=[[日本放送協会|NHK]]|date=2015-10-29|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref>。この騒動の原因は、クルド人がPKKの旗をトルコ人に見せたことであるという見方があったが、日本クルド文化協会のワッカス・チョーラクは「旗は掲げていない」と述べている<ref>{{Cite web|和書|url=http://mainichi.jp/articles/20151029/ddm/041/040/126000c |title=クルド人団体が釈明 |date=2015-10-29|work=[[毎日新聞]]|accessdate=2024-06-23}}</ref>。 |
|||
== 日本政府の対応 == |
|||
日本とトルコには、最大90日間の査証免除協定があり欧米に比べ渡航がしやすいために、トルコ政府からの迫害を表向きの理由とし、その実、トルコ地震による被災や生活苦から逃れるための就労を目的とした難民認定を提出し、送還逃れをするオーバーステイが増加している。トルコ政府は、クルド人は「選挙権もあり、人権は保障されている」とし、実際、クルド人にはパスポートも発行され、大使館からの投票も可能であることから、クルド人の難民性を否定している<ref>{{Cite web |title=川口クルド問題、在日トルコ社会も困惑 「イメージ悪化」「日本政府は入国管理厳格化を」 「移民」と日本人 |url=https://www.sankei.com/article/20240326-N4T5W5X3FJOIFOA672YNF2VJFA/ |website=産経ニュース |date=2024-03-26 |access-date=2024-03-29 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC |archive-url=https://archive.is/uCZNA |archive-date=2024-03-27}}</ref>。[[出入国在留管理庁|入管]]はクルド人を難民と認めていない。2024年現在、日本でのクルド人への難民認定されたのは難民申請却下後に、国賠訴訟に勝訴した1件のみ<ref name="nhk20220809"/>。{{要出典範囲|これに関して、警視庁公安部は、2006年11月から2007年4月にかけて、埼玉県に居住していたトルコ国籍クルド人8人を入管難民法違反容疑で逮捕した。2007年6月27日、公安部の調べでは、8人のうち数人はテロ組織に指定されている[[クルディスタン労働者党]]の支援者であると認めており、彼らがテロ活動の支援をしていた可能性があると見ているが、十分な証拠が見つからなかったため、全員の身柄を入管に引き渡した。彼らのうち数人は既に強制退去となっている。|date=2024-03}} |
|||
[[2023年]]12月、トルコ政府が、在日組織である「日本クルド文化協会」や「クルディスタン赤月」ら2団体と、日本クルド文化協会事務局長ワッカス・チョーラクら幹部6人を、反政府武装組織[[クルディスタン労働者党|クルド労働者党]](PKK)の支援を理由に、資産凍結している<ref>{{Cite web|和書|title=日本のクルド団体の資産凍結 「反政府組織と関連」―トルコ|url=https://www.jiji.com/jc/article?k=2023120600931&g=int|publisher=[[時事通信]]|date=2023-12-06|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=なぜ今、クルド人ヘイトが増えている? 夜回りや被災地支援など「溶け込む努力している人たちもいること知って」|url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/324122|publisher=[[東京新聞]]|date=2024-04-29|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref>。日本クルド文化協会の事務所に、クルド労働党(PKK)の創設者の男性の顔が書かれた旗や、クルド労働党の旗を掲げて募金活動を行い、集まった約4000万円の資金をPKKへ送金したことが、テロ資金の調達であるとみなされた<ref name=s2>{{Cite web|和書|title=川口のクルド団体「テロ支援」トルコが資産凍結 地震で「4千万円」、団体側「冤罪だ」|url=https://www.sankei.com/article/20231205-W3N7I2CLMNFQVPSWX6M47KAFO4/|publisher=[[産経新聞]]|date=2023-12-05|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。日本クルド文化協会の事務所には、PKKの関連組織の旗が飾られている<ref name="nikkei-bisiness20160421"/>。 |
|||
日本クルド文化協会が主催するクルド人の祭り「ネウロズ」においても、クルド労働党関連の旗が掲げられ、トルコ兵士を虐殺するPKK讃歌が歌われることなどから、公園を貸し出しての催事開催への反対の声があがっている。2024年3月には、いったん不許可となったあとに許可がおり、埼玉県でネウロズが開催されたが、多数の機動隊や埼玉県警による厳戒態勢のもと、ものものしい奮起のなか1300人もの人が参加した<ref>{{Cite web|和書|title= |
|||
クルドの祭事に1300人が参加で厳戒態勢…中止訴える人も さいたま|url=https://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20240320-OYTNT50156/|publisher=[[読売新聞]]|date=2024-06-22|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。 |
|||
日本クルド文化協会が主催するクルド人の祭り「ネウロズ」においても、PKK関連の旗が掲げられ、トルコ兵士を虐殺するPKK讃歌が歌われることなどから、公園を貸し出しての催事開催への反対の声があがっている。2024年3月には、いったん不許可となったあとに許可がおり、埼玉県でネウロズが開催されたが、多数の機動隊や埼玉県警による厳戒態勢のもと、ものものしい奮起のなか1300人もの人が参加した<ref>{{Cite web|和書|title= |
|||
== クルド労働党(PKK)活動 == |
|||
クルドの祭事に1300人が参加で厳戒態勢…中止訴える人も さいたま|url=https://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20240320-OYTNT50156/|publisher=[[読売新聞]]|date=2024-06-22|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=クルド系テロ組織PKK関係団体が、埼玉県で祭り開催へ-県が認める恐怖|url=https://protectjapan.jp/3959|Auther=[[石井孝明]]|publisher= |
|||
[[2023年]]12月、トルコ政府が、在日組織である「日本クルド文化協会」や「クルディスタン赤月」らの団体と、日本クルド文化協会事務局長ワッカス・チョーラクら複数の個人を、反政府武装組織[[クルディスタン労働者党|クルド労働者党]](PKK)の支援を理由に、資産凍結している<ref>{{Cite web|和書|title=日本のクルド団体の資産凍結 「反政府組織と関連」―トルコ|url=https://www.jiji.com/jc/article?k=2023120600931&g=int|publisher=[[時事通信]]|date=2023-12-06|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。日本クルド文化協会の事務所に、クルド労働党(PKK)の創設者の男性の顔が書かれた旗や、クルド労働党の旗を掲げて募金活動を行い、集まった約4000万円の資金をPKKへ送金したことが、テロ資金の調達であるとみなされた<ref name=s2>{{Cite web|和書|title=川口のクルド団体「テロ支援」トルコが資産凍結 地震で「4千万円」、団体側「冤罪だ」|url=https://www.sankei.com/article/20231205-W3N7I2CLMNFQVPSWX6M47KAFO4/|publisher=[[産経新聞]]|date=2023-12-05|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。 |
|||
journal of Protect Japan|date=2024-03-06|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref>。また、ネウロズでは、PKKのサインであるピースを参加者一同で掲げて盛り上がる<ref name="nikkei-bisiness20160421"/>。 |
|||
== 事件や事故 == |
== 事件や事故 == |
||
85行目: | 97行目: | ||
2023年7月4日に、川口市内の路上でクルド人グループから追いかけ回されたクルド人男性が刃物で襲われ、頭部・顔部・首などに全治不詳の重傷を負う事件が発生した<ref>{{Cite web |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/34892/postDetail |title=乱闘…100人が病院で騒ぐ 重傷男性と襲撃男が搬送され両グループ結集した 男性は広範囲を切られ全治不詳 |access-date=2024-02-28 |publisher=埼玉新聞 |date=2023-07-07}}</ref>{{refnest|group="注釈"|その後、犯人グループから7人が殺人未遂や凶器準備集合の容疑で逮捕されたが、9月25日までに全員が不起訴となった。不起訴の理由は明らかにされていない<ref>{{Cite web |url=https://www.yomiuri.co.jp/national/20230926-OYT1T50208/ |title=トルコ人グループでトラブル、病院に100人が集まり騒ぎに…殺人未遂容疑の男性ら7人不起訴 |access-date=2024-02-27 |publisher=読売新聞 |date=2023-10-03}}</ref>}}。被害者は[[川口市立医療センター]]に救急搬送された<ref group="注釈">事件の原因は女性をめぐるトラブルとされる。</ref>。犯人グループは現場から逃走したが、そのうち1名が救急搬送で、軽傷の1名が自力で同病院に収容された<ref>{{Cite web |url=https://www.saitama-np.co.jp/index.php/articles/38148/postDetail |title=100人乱闘で病院大騒ぎの事件、4人目の男逮捕 車数台で26歳男性を追い、全治不詳のけが負わせる…1人釈放 |access-date=2024-02-27 |publisher=埼玉新聞 |date=2023-07-28}}</ref>。そして事件を聞きつけた双方の親族・知人ら約100人{{Refnest|トラブルの中心人物の知人で、川口市に住む第一世代の在日クルド人男性の証言によれば、喧嘩が行き過ぎないよう集まった人々が多かったという <ref>{{Cite web |url=https://gendai.media/articles/-/117032?page=5 |title=埼玉県川口市や蕨市に住む「ワラビスタン」の「ビッグボス」が、ついに重い口を開いた!県警の機動隊まで出動した「クルド人騒動」…そのウラで起きていたこと |access-date=2024-02-27 |publisher=現代ビジネス |author=野田洋人 |date=2023-10-08}}</ref>。|group=注釈}}が病院周辺へと駆けつける騒ぎとなった。そして病院からの通報を受けた警察によって2人が公務執行妨害で現行犯逮捕される事態となった<ref name="name=sankei20230730">{{Cite web|和書 |title=病院でクルド人「100人」騒ぎ、救急受け入れ5時間半停止 埼玉・川口 |url=https://www.sankei.com/article/20230730-HM3RDJDY3ZIL7JBAUVPHGX7YSY/ |website=産経ニュース |date=2023-07-30 |access-date=2023-09-20 |language=ja |first= |last= |publisher=産経新聞}}</ref>。騒ぎは4時間ほどで収まった。また、病院側は騒動との関連を認めていないが、約5時間半にわたって病院の救急受け入れは停止していた<ref name="name=sankei20230730" />{{Refnest|この救急受け入れ停止により命に関わるような問題は起きなかった<ref name="name=sankei20230730"/>。|group=注釈}}。 |
2023年7月4日に、川口市内の路上でクルド人グループから追いかけ回されたクルド人男性が刃物で襲われ、頭部・顔部・首などに全治不詳の重傷を負う事件が発生した<ref>{{Cite web |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/34892/postDetail |title=乱闘…100人が病院で騒ぐ 重傷男性と襲撃男が搬送され両グループ結集した 男性は広範囲を切られ全治不詳 |access-date=2024-02-28 |publisher=埼玉新聞 |date=2023-07-07}}</ref>{{refnest|group="注釈"|その後、犯人グループから7人が殺人未遂や凶器準備集合の容疑で逮捕されたが、9月25日までに全員が不起訴となった。不起訴の理由は明らかにされていない<ref>{{Cite web |url=https://www.yomiuri.co.jp/national/20230926-OYT1T50208/ |title=トルコ人グループでトラブル、病院に100人が集まり騒ぎに…殺人未遂容疑の男性ら7人不起訴 |access-date=2024-02-27 |publisher=読売新聞 |date=2023-10-03}}</ref>}}。被害者は[[川口市立医療センター]]に救急搬送された<ref group="注釈">事件の原因は女性をめぐるトラブルとされる。</ref>。犯人グループは現場から逃走したが、そのうち1名が救急搬送で、軽傷の1名が自力で同病院に収容された<ref>{{Cite web |url=https://www.saitama-np.co.jp/index.php/articles/38148/postDetail |title=100人乱闘で病院大騒ぎの事件、4人目の男逮捕 車数台で26歳男性を追い、全治不詳のけが負わせる…1人釈放 |access-date=2024-02-27 |publisher=埼玉新聞 |date=2023-07-28}}</ref>。そして事件を聞きつけた双方の親族・知人ら約100人{{Refnest|トラブルの中心人物の知人で、川口市に住む第一世代の在日クルド人男性の証言によれば、喧嘩が行き過ぎないよう集まった人々が多かったという <ref>{{Cite web |url=https://gendai.media/articles/-/117032?page=5 |title=埼玉県川口市や蕨市に住む「ワラビスタン」の「ビッグボス」が、ついに重い口を開いた!県警の機動隊まで出動した「クルド人騒動」…そのウラで起きていたこと |access-date=2024-02-27 |publisher=現代ビジネス |author=野田洋人 |date=2023-10-08}}</ref>。|group=注釈}}が病院周辺へと駆けつける騒ぎとなった。そして病院からの通報を受けた警察によって2人が公務執行妨害で現行犯逮捕される事態となった<ref name="name=sankei20230730">{{Cite web|和書 |title=病院でクルド人「100人」騒ぎ、救急受け入れ5時間半停止 埼玉・川口 |url=https://www.sankei.com/article/20230730-HM3RDJDY3ZIL7JBAUVPHGX7YSY/ |website=産経ニュース |date=2023-07-30 |access-date=2023-09-20 |language=ja |first= |last= |publisher=産経新聞}}</ref>。騒ぎは4時間ほどで収まった。また、病院側は騒動との関連を認めていないが、約5時間半にわたって病院の救急受け入れは停止していた<ref name="name=sankei20230730" />{{Refnest|この救急受け入れ停止により命に関わるような問題は起きなかった<ref name="name=sankei20230730"/>。|group=注釈}}。 |
||
このとき、殺人未遂事件で逮捕されたクルド人男性は強制送還された。しかし、2024年5月に、飛行機で再度渡日し、入管が上陸拒否したにも関わらず空港で暴れるなどの行為に及んだため収容所に収容したところ、ハンガーストライキをしまた事件時の指の治療などを理由に病院での治療を求め仮放免を認められた。その後、全く治療の必要がない虚偽が判明したため、再度、強制送還された。送還時には、約20名のクルド人が入管施設に集まって騒いだり、家族が「すぐに再来日させてやる。弁護士やマスコミを連れてくる」と述べるなどの混乱が生じている<ref |
このとき、殺人未遂事件で逮捕されたクルド人男性は強制送還された。しかし、2024年5月に、飛行機で再度渡日し、入管が上陸拒否したにも関わらず空港で暴れるなどの行為に及んだため収容所に収容したところ、ハンガーストライキをしまた事件時の指の治療などを理由に病院での治療を求め仮放免を認められた。その後、全く治療の必要がない虚偽が判明したため、再度、強制送還された。送還時には、約20名のクルド人が入管施設に集まって騒いだり、家族が「すぐに再来日させてやる。弁護士やマスコミを連れてくる」と述べるなどの混乱が生じている<ref name=saitama20240619/>。 |
||
=== 強姦事件 === |
=== 強姦事件 === |
||
==== 集団強姦事件 ==== |
==== 集団強姦事件 ==== |
||
102行目: | 114行目: | ||
2018年頃から、川口市周辺で、[[難民認定]]を求めて来日したクルド人が経営する[[産業廃棄物|産廃業者]]などによるトラックの危険な[[道路交通法]]違反走行や違法建築物の被害が地元住民によって訴えられていることが報じられた。問題となっている地域は、宅地開発などが規制され建築物をつくることが禁止されている[[市街化調整区域]]にあり、田畑であった土地を買い上げて資材置き場とされるケースが多いが、その場所で屋根付きの違法建築物が確認されたり、また業者が朝から激しい騒音を立て、トラックは交差点でも減速をしない、ウインカーを出さないなどの違反行為の被害が発生し、隣接する市街地の地元住民は「うるさい」「砂埃で洗濯物が外に干せない」「怖くて轢かれるかもしれない」「通学路を変えてもらったほうがいいかもしれない」(騒音と振動で)「地震かと思った」と取材にこたえて証言している。これらの資材置き場は複数の事業者が分割して利用しており、行政指導をしても業者の入れ替わりが激しく収束が不可能な状態になっている。[[テレビ朝日]]の取材に対し、業者側は返答せず「市役所に聞いてくれ」と繰り返すのみだった。越谷市の男性市議は「住民からは、半ば[[不法占拠]]のような形で資材置き場ができている状況もあると聞いている。今後、川口市のような状況になるのではないかと多くの市民が危惧しており、近隣都市の条例を研究しているところだ」と話している<ref>{{Citation|title=住民困惑・・・住宅街の「資材・残土置き場」(2022年6月21日)|last=ANNnewsCH|date=2022-06-21|url=https://www.youtube.com/watch?v=ISlRgI4o_TQ|access-date=2024-05-22}}</ref><ref>{{Cite web |title=【「移民」と日本人】「経営者」6割がトルコ国籍 資材置き場でトラブル、広がる規制 埼玉・川口 |url=https://www.sankei.com/article/20230812-6PFAX4UXPNOWVO2U55FTWQ57TU/ |website=産経新聞:産経ニュース |date=2023-08-12 |access-date=2024-05-22 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC |archive-url=https://archive.is/55jtT |archive-date=2023年8月12日}}</ref>。これらの事態を受けて、川口市は、新たに「川口市資材置場の設置等の規制に関する条例」を制定した<ref>{{Cite web |title=川口市資材置場の設置等の規制に関する条例(令和4年7月1日施行){{!}}川口市ホームページ |url=https://www.city.kawaguchi.lg.jp/soshiki/01130/050/shizaiokiba/36598.html |website=www.city.kawaguchi.lg.jp |access-date=2024-05-22 |language=ja |archive-url=https://archive.is/9HsL1 |archive-date=2024-05-22}}</ref>。 |
2018年頃から、川口市周辺で、[[難民認定]]を求めて来日したクルド人が経営する[[産業廃棄物|産廃業者]]などによるトラックの危険な[[道路交通法]]違反走行や違法建築物の被害が地元住民によって訴えられていることが報じられた。問題となっている地域は、宅地開発などが規制され建築物をつくることが禁止されている[[市街化調整区域]]にあり、田畑であった土地を買い上げて資材置き場とされるケースが多いが、その場所で屋根付きの違法建築物が確認されたり、また業者が朝から激しい騒音を立て、トラックは交差点でも減速をしない、ウインカーを出さないなどの違反行為の被害が発生し、隣接する市街地の地元住民は「うるさい」「砂埃で洗濯物が外に干せない」「怖くて轢かれるかもしれない」「通学路を変えてもらったほうがいいかもしれない」(騒音と振動で)「地震かと思った」と取材にこたえて証言している。これらの資材置き場は複数の事業者が分割して利用しており、行政指導をしても業者の入れ替わりが激しく収束が不可能な状態になっている。[[テレビ朝日]]の取材に対し、業者側は返答せず「市役所に聞いてくれ」と繰り返すのみだった。越谷市の男性市議は「住民からは、半ば[[不法占拠]]のような形で資材置き場ができている状況もあると聞いている。今後、川口市のような状況になるのではないかと多くの市民が危惧しており、近隣都市の条例を研究しているところだ」と話している<ref>{{Citation|title=住民困惑・・・住宅街の「資材・残土置き場」(2022年6月21日)|last=ANNnewsCH|date=2022-06-21|url=https://www.youtube.com/watch?v=ISlRgI4o_TQ|access-date=2024-05-22}}</ref><ref>{{Cite web |title=【「移民」と日本人】「経営者」6割がトルコ国籍 資材置き場でトラブル、広がる規制 埼玉・川口 |url=https://www.sankei.com/article/20230812-6PFAX4UXPNOWVO2U55FTWQ57TU/ |website=産経新聞:産経ニュース |date=2023-08-12 |access-date=2024-05-22 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC |archive-url=https://archive.is/55jtT |archive-date=2023年8月12日}}</ref>。これらの事態を受けて、川口市は、新たに「川口市資材置場の設置等の規制に関する条例」を制定した<ref>{{Cite web |title=川口市資材置場の設置等の規制に関する条例(令和4年7月1日施行){{!}}川口市ホームページ |url=https://www.city.kawaguchi.lg.jp/soshiki/01130/050/shizaiokiba/36598.html |website=www.city.kawaguchi.lg.jp |access-date=2024-05-22 |language=ja |archive-url=https://archive.is/9HsL1 |archive-date=2024-05-22}}</ref>。 |
||
[[2020年]][[6月17日]]、川口市赤芝新田の解体会社「ウルジャポン」が、川口市内の空き地に畳を不法投棄したとして、廃棄物処理法違反容疑で捜査中に、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いが浮上して摘発され、従業員らも逮捕された。同社代表は威力業務妨害罪で起訴中であった<ref>{{Cite web|和書|title=川口の解体会社を摘発、不法就労助長の疑い クルド人の代表取締役、従業員ら逮捕/県警|url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/4986/postDetail|publisher=[[産経新聞]]|date=2020-06-17|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。 |
[[2020年]][[6月17日]]、川口市赤芝新田の解体会社「ウルジャポン」が、川口市内の空き地に畳を不法投棄したとして、廃棄物処理法違反容疑で捜査中に、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いが浮上して摘発され、従業員らも逮捕された。同社代表は威力業務妨害罪で起訴中であった<ref name=sankei20200617>{{Cite web|和書|title=川口の解体会社を摘発、不法就労助長の疑い クルド人の代表取締役、従業員ら逮捕/県警|url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/4986/postDetail|publisher=[[産経新聞]]|date=2020-06-17|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。 |
||
== 川口市・蕨市の地元住民との軋轢と |
== 川口市・蕨市の地元住民との軋轢や事件と自治体の対応 == |
||
在日クルド人が2000人~3000人ほど、埼玉県川口市や蕨市に在住しており<ref>{{Cite web |title=川口のクルド人は「夜の巡回」で共生を目指す SNSで強まる非難…でも「この街を故郷と思っている」:東京新聞 TOKYO Web |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/291460 |website=東京新聞 TOKYO Web |access-date=2024-06-22 |language=ja}}</ref>、2023年ごろからトラブルが発生していると報じられらようになった。 |
在日クルド人が2000人~3000人ほど、埼玉県川口市や蕨市に在住しており<ref>{{Cite web |title=川口のクルド人は「夜の巡回」で共生を目指す SNSで強まる非難…でも「この街を故郷と思っている」:東京新聞 TOKYO Web |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/291460 |website=東京新聞 TOKYO Web |access-date=2024-06-22 |language=ja}}</ref>、2023年ごろからトラブルが発生していると報じられらようになった。埼玉県川口市や蕨市周辺に、在日クルド人の多くが居住しており、在日クルド人らはこの地域を、[[クルディスタン]](Kurdistan=クルド人の土地)にちなんで「ワラビスタン」と呼称する者もいるという<ref>[https://web.archive.org/web/20041215113730/http://mytown.asahi.com/saitama/news01.asp?c=13&kiji=129 ワラビスタン~日本のクルド人] [[朝日新聞]](2004年12月15日)</ref><ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXNMSFB0501R_V00C13A9000000/ 「ワラビスタン」第二の故郷 クルド人ら埼玉で共生] [[日本経済新聞]](2013年9月8日)</ref>。 |
||
在日クルド人2世の若者らによる、川口市や蕨市周辺での、車の暴走行為やあおり運転は頻繁に目撃されており、市民の間に恐怖が広がっている<ref name=sankei20231014/>。 |
|||
2023年6月、川口市議会は、市内で「一部の外国人」と地域住民との間に軋轢が生じているとして{{Refnest|この意見書は冒頭で 「現在、川口市には40,000人を超える外国籍の住民がおり、加えて、住民票をもたない外 国人の中には仮放免中の方も相当数いるものと推定されている。多くの外国人は善良に暮らしている」と前置きしたうえで、「一部の外国人は生活圏内である資材置き場周辺や住宅密集地域などで暴走行為、あおり運転を繰り返し、人身、物損事故を多く発生させ」ていると述べられており、「クルド人」というような特定の国籍・民族名は明記されてはいない<ref name="saitama20230812">{{Cite web |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/40495/postDetail |title=迷惑あおり運転、100人が病院で大騒ぎ…暴走する一部外国人、相次ぐ苦情 問題の背景は 騒動を取材<下> |access-date=2024-02-29 |publisher=埼玉新聞 |date=2023-08-12}}</ref><ref name="sankei20230730"/><ref> 『 一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書』https://kawaguchi.gsl-service.net/doc/2016021300027/file_contents/202306-01ikensyo.pdf</ref>。 |
2023年6月、川口市議会は、市内で「一部の外国人」と地域住民との間に軋轢が生じているとして{{Refnest|この意見書は冒頭で 「現在、川口市には40,000人を超える外国籍の住民がおり、加えて、住民票をもたない外 国人の中には仮放免中の方も相当数いるものと推定されている。多くの外国人は善良に暮らしている」と前置きしたうえで、「一部の外国人は生活圏内である資材置き場周辺や住宅密集地域などで暴走行為、あおり運転を繰り返し、人身、物損事故を多く発生させ」ていると述べられており、「クルド人」というような特定の国籍・民族名は明記されてはいない<ref name="saitama20230812">{{Cite web |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/40495/postDetail |title=迷惑あおり運転、100人が病院で大騒ぎ…暴走する一部外国人、相次ぐ苦情 問題の背景は 騒動を取材<下> |access-date=2024-02-29 |publisher=埼玉新聞 |date=2023-08-12}}</ref><ref name="sankei20230730"/><ref> 『 一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書』https://kawaguchi.gsl-service.net/doc/2016021300027/file_contents/202306-01ikensyo.pdf</ref>。 |
||
111行目: | 125行目: | ||
意見書を取りまとめた若谷正巳市議(自民党市議団幹事長)は埼玉新聞の取材に「意見書は外国人排除を目的としたものではない」としている。 |
意見書を取りまとめた若谷正巳市議(自民党市議団幹事長)は埼玉新聞の取材に「意見書は外国人排除を目的としたものではない」としている。 |
||
意見書が採択された僅か2ヶ月前の4月の市議選のなかで、有権者から市議候補者への相談として「川口の治安が良くない」などの声が各市議候補に寄せられたことも意見書採択の背景にあった<ref name="saitama20230812"/>。ただし川口市の2024年の認知犯罪件数は3815件(うち1205件は自転車盗)であり、ピークだった2008年の1万6,314件と比べて4分の1にまで減少している<ref>『広報かわぐち』2023年10月号 発行:川口市 p4 https://www.city.kawaguchi.lg.jp/material/files/group/3/202310-04.pdf </ref>。|group=注釈}}、国や県などに「一部外国人による犯罪の取り締まり強化」を求める意見書を可決した<ref name="sankei20230730">{{Cite web|和書 |title=【「移民」と日本人】れいわも賛成した川口市議会「クルド人」意見書 マスコミ報じず |url=https://www.sankei.com/article/20230730-H6PIW4LZ25O7LBZKRX6LT7TY34/ |website=産経ニュース |date=2023-07-30 |access-date=2023-09-20 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC}}</ref>。 |
意見書が採択された僅か2ヶ月前の4月の市議選のなかで、有権者から市議候補者への相談として「川口の治安が良くない」などの声が各市議候補に寄せられたことも意見書採択の背景にあった<ref name="saitama20230812"/>。ただし川口市の2024年の認知犯罪件数は3815件(うち1205件は自転車盗)であり、ピークだった2008年の1万6,314件と比べて4分の1にまで減少している<ref>『広報かわぐち』2023年10月号 発行:川口市 p4 https://www.city.kawaguchi.lg.jp/material/files/group/3/202310-04.pdf </ref>。|group=注釈}}、国や県などに「一部外国人による犯罪の取り締まり強化」を求める意見書を可決した<ref name="sankei20230730">{{Cite web|和書 |title=【「移民」と日本人】れいわも賛成した川口市議会「クルド人」意見書 マスコミ報じず |url=https://www.sankei.com/article/20230730-H6PIW4LZ25O7LBZKRX6LT7TY34/ |website=産経ニュース |date=2023-07-30 |access-date=2023-09-20 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC}}</ref>。 |
||
* 2022年から在日クルド人について取材をしてきた[[読売新聞]]記者によれば、この騒動以降に在日クルド人についての「ごみ出しのルールを守らない、騒音を出す、危険な車の運転をする……」といった「一面的な情報が急激に増え」たという。ほかにも「クルド人とみられる外国人の様子がSNSで拡散され」たり、「「突撃取材」と称し、むやみにクルド人にカメラを向ける配信動画もあった」と述べている<ref>{{Cite web |title=クルド人 共生と摩擦 |url=https://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/feature/CO070876/20231229-OYTAT50031/ |website=読売新聞オンライン |date=2023-12-30 |access-date=2024-03-11 |language=ja |author=岡田実優}}</ref>。 |
|||
* 共同通信は、この事件・騒動が2023年夏からSNS上あふれた在日クルド人へのヘイトスピーチや中傷のきっかけだと報じた<ref>{{Cite web |url=https://nordot.app/1118475518189797811 |title=ネットにあふれるクルド人ヘイトの異常さ 差別される側の視点に立ってみたことありますか?「一部の問題で全体を判断しないで」 |access-date=2024-02-27 |publisher=共同通信 |date=2023-10-03 |author=赤坂知美}}</ref>。 |
|||
* 英誌「エコノミスト」は、この騒動をきっかけにして「保守系メディア」による在日クルド人を標的としてキャンペーンが行われ、排外主義団体のデモなど(後述)につながったとした<ref> {{Cite web |url= https://courrier.jp/news/archives/350425/|title= 在日クルド人コミュニティ「ワラビスタン」を取材して 英誌「埼玉のクルド人街は日本の移民政策の愚かさを物語っている」(The Economist誌記事の翻訳記事)|access-date=2024-03-04|publisher=COURIER JAPON|date=2024-01-09 |author=}}</ref>。 |
|||
* 藤崎剛人はニューズウィーク日本版への寄稿のなかで、「ある右派ジャーナリスト」らが「 この事件を誇張して広め、「クルド人は怖い」というイメージを形成した」と分析している<ref name"fujisaki20240227">{{Cite web |url=https://www.newsweekjapan.jp/fujisaki/2024/02/post-65_2.php |title=在日外国人と日本社会の共生努力を後退させる右派の差別扇動 |access-date=2024-02-29 |publisher=ニューズウィーク日本版 |date=2024-02-27}}</ref>}}。 |
|||
2023年8月、川口市居住でトルコ国籍の14歳のクルド人男子中学生が、[[脅迫罪|脅迫]]と[[信用毀損罪・業務妨害罪|威力業務妨害]]の疑いで埼玉県警川口署に逮捕された。被疑者の少年は、2023年7月12日に川口市内の商業施設に、複数人と施設内で大音量で音楽を流したり、たばこを吸うなどの迷惑行為を繰り返したとして、男性警備員から出入り禁止を告げられた。これに憤慨し「外国人を差別するのか」「爆破してやる」と警備員を脅迫し、一度立ち去り、煙幕花火を持って施設に戻り、火を付けた煙幕花火を投げ付けて業務を妨害した。逮捕された少年は、「僕が外国人で店で悪いことをすると自分だけが怒られ差別されたことに腹が立った」と供述し、容疑を認めているという<ref>{{Cite web |title=立腹…14歳が喫煙、商業施設で音楽爆音 出禁にされ花火投げ込む「外国人の僕だけ悪い事すると差別される」 |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/39041/postDetail |website=埼玉新聞 |access-date=2024-03-10 |language=ja |archive-url=https://archive.is/aZzbo |archive-date=2023/08/03}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2024/02030556/?all=1&page=6 |title=「ナンパされて車に連れ込まれそうに…」「車を盗まれて全損」 川口市が直面する「クルド人問題」に迫る-6 |access-date=2024/03/10 |publisher=デイリー新潮 |archive-url=https://archive.is/YhDft |archive-date=2024/02/03}}</ref>。 |
2023年8月、川口市居住でトルコ国籍の14歳のクルド人男子中学生が、[[脅迫罪|脅迫]]と[[信用毀損罪・業務妨害罪|威力業務妨害]]の疑いで埼玉県警川口署に逮捕された。被疑者の少年は、2023年7月12日に川口市内の商業施設に、複数人と施設内で大音量で音楽を流したり、たばこを吸うなどの迷惑行為を繰り返したとして、男性警備員から出入り禁止を告げられた。これに憤慨し「外国人を差別するのか」「爆破してやる」と警備員を脅迫し、一度立ち去り、煙幕花火を持って施設に戻り、火を付けた煙幕花火を投げ付けて業務を妨害した。逮捕された少年は、「僕が外国人で店で悪いことをすると自分だけが怒られ差別されたことに腹が立った」と供述し、容疑を認めているという<ref>{{Cite web |title=立腹…14歳が喫煙、商業施設で音楽爆音 出禁にされ花火投げ込む「外国人の僕だけ悪い事すると差別される」 |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/39041/postDetail |website=埼玉新聞 |access-date=2024-03-10 |language=ja |archive-url=https://archive.is/aZzbo |archive-date=2023/08/03}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2024/02030556/?all=1&page=6 |title=「ナンパされて車に連れ込まれそうに…」「車を盗まれて全損」 川口市が直面する「クルド人問題」に迫る-6 |access-date=2024/03/10 |publisher=デイリー新潮 |archive-url=https://archive.is/YhDft |archive-date=2024/02/03}}</ref>。 |
||
2023年9月、川口市 |
2023年9月1日、川口市の奥ノ木信夫市長が法務省を訪れ、入管施設への収容を一時的に解かれた「仮放免」のクルド人が市内に相当数存在し、トラブルも起こっていることから、「不法行為を行う外国人について厳格に強制送還すること」、「仮放免者が最低限の生活維持ができるように、就労可能とする制度の構築」、「生活維持が困難な仮放免者に対する健康保険その他の行政サービスについて、国からの援助措置を含め、国の責任による適否の判断」を国に求める要望書を提出した<ref name="NHK2024-02-02">{{Cite web |url=https://www.nhk.or.jp/shutoken/wr/20240202a.html |title=埼玉・川口市がクルド人めぐり国に異例の訴え なぜ?現場で何が? |access-date=2024-02-27 |publisher=NHK |date=2024-02-02}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=「犯罪外国人は強制送還を」 クルド人問題の川口市長、法相へ要望|url=hhttps://www.sankei.com/article/20230901-JRY6IEHP75LEHOBLNMPPFCDDXM/|publisher=[[産経新聞]]|date=2023-09-01|language=日本語|accessdate=2024-06-23}}</ref>。 |
||
2023年9月26日、川口市在住の30代クルド人男性が[[川口警察署]]を訪れ、月刊誌などでクルド人について発信していたジャーナリストの[[石井孝明 (ジャーナリスト)|石井孝明]]<ref name=":7">{{Cite web |url=https://www.sankei.com/article/20231207-KQO7N2FNNJJAHBGDRITGQAV6QU/ |title=<独自>川口のジャーナリスト脅迫事件、クルド人男性を不起訴 「強制送還求めたい」 |access-date=2024/03/04 |publisher=産経新聞 |archive-url=https://archive.is/Q8eLU |archive-date=2023年12月7日}}</ref>について「石井孝明がクルド人の悪口を言っている」「警察は発言をやめさせろ。さもなければ石井を殺す。2週間後に死体を持って来る」などと話し、その場で[[脅迫罪|脅迫]]容疑で逮捕された<ref name=":7" />。石井は逮捕の翌日には殺害予告だとして被害届を出したという<ref name=":8" />。しかし勾留請求も認められず、[[被疑者]]は2日後には釈放され、10月には不起訴処分となった<ref name=":7" />。石井はSNSや自身のサイトにおいて、この件で警察官から引っ越しをすることも検討して欲しいと言われたことに「警察が日本国民である私の安全を守らず、外国人犯罪者を野放しにし、私に責任を押し付けるのはおかしい」との不満を述べた<ref name=":8">{{Cite web |url=http://withenergy.jp/3475 |title=クルド人の男、記者石井孝明への「殺すぞ」との脅迫で逮捕、2日後釈放 |access-date=2024/03/04 |publisher=石井孝明 |archive-url=https://archive.is/jbEvc |archive-date=2023年10月1日 |website=with ENERGY |author=石井孝明 |date=2023-09-30}}</ref>ほか、[[大紀元時報|大紀元]]などでもこの事件について語っている<ref>{{Cite web |url=https://www.epochtimes.jp/2023/10/179027.html |title=【現場直撃】「死の脅迫」受けても報道し続ける ジャーナリスト石井孝明氏が見た共生社会のリアル 「既存メディアは外国人問題を真面目に報道すべき」 |access-date=2024-03-21 |publisher=大紀元(エポック・タイムズ) |date=2023-10-12 |website=EPOCH TV |archive-url=https://archive.li/yaK0H |archive-date=2024-03-21}}</ref>。 |
2023年9月26日、川口市在住の30代クルド人男性が[[川口警察署]]を訪れ、月刊誌などでクルド人について発信していたジャーナリストの[[石井孝明 (ジャーナリスト)|石井孝明]]<ref name=":7">{{Cite web |url=https://www.sankei.com/article/20231207-KQO7N2FNNJJAHBGDRITGQAV6QU/ |title=<独自>川口のジャーナリスト脅迫事件、クルド人男性を不起訴 「強制送還求めたい」 |access-date=2024/03/04 |publisher=産経新聞 |archive-url=https://archive.is/Q8eLU |archive-date=2023年12月7日}}</ref>について「石井孝明がクルド人の悪口を言っている」「警察は発言をやめさせろ。さもなければ石井を殺す。2週間後に死体を持って来る」などと話し、その場で[[脅迫罪|脅迫]]容疑で逮捕された<ref name=":7" />。石井は逮捕の翌日には殺害予告だとして被害届を出したという<ref name=":8" />。しかし勾留請求も認められず、[[被疑者]]は2日後には釈放され、10月には不起訴処分となった<ref name=":7" />。石井はSNSや自身のサイトにおいて、この件で警察官から引っ越しをすることも検討して欲しいと言われたことに「警察が日本国民である私の安全を守らず、外国人犯罪者を野放しにし、私に責任を押し付けるのはおかしい」との不満を述べた<ref name=":8">{{Cite web |url=http://withenergy.jp/3475 |title=クルド人の男、記者石井孝明への「殺すぞ」との脅迫で逮捕、2日後釈放 |access-date=2024/03/04 |publisher=石井孝明 |archive-url=https://archive.is/jbEvc |archive-date=2023年10月1日 |website=with ENERGY |author=石井孝明 |date=2023-09-30}}</ref>ほか、[[大紀元時報|大紀元]]などでもこの事件について語っている<ref>{{Cite web |url=https://www.epochtimes.jp/2023/10/179027.html |title=【現場直撃】「死の脅迫」受けても報道し続ける ジャーナリスト石井孝明氏が見た共生社会のリアル 「既存メディアは外国人問題を真面目に報道すべき」 |access-date=2024-03-21 |publisher=大紀元(エポック・タイムズ) |date=2023-10-12 |website=EPOCH TV |archive-url=https://archive.li/yaK0H |archive-date=2024-03-21}}</ref>。 |
||
2023年10月8日、政治団体「[[日本第一党]]」によってJR川口駅周辺での「反移民[[デモ活動|デモ]]」{{Refnest|日本第一党自体がこのデモを「移民反対デモ」、「反移民デモ」と呼んでいた<ref> https://japan-first.net/notify/【緊急報告】-埼玉県川口市内での移民反対デモに/</ref>。|group=注釈}}が企画された。日本第一党は同年8月のチラシにおいても「(川口市への)クルド人流入」問題視していた<ref>{{Cite web |url=https://japan-first.net/wt7e/wp-content/uploads/2023/08/019dfbd036608b1afe911df7f58e31e4.pdf |title=チラシ(2023年8月) |access-date=2024-04-28 |publisher=日本第一党}}</ref>。しかし当日、デモ参加者の40人を大きく上回ってデモ開催に抗議する市民が集まったこともあり、デモは中止となった<ref name="kanagawa203-10-09">{{Cite web |url=https://www.kanaloco.jp/news/social/article-1025778.html |title=クルド人排斥デモ、市民抗議で中止 埼玉・川口市、差別団体のヘイト激化 時代の正体 差別禁止法を求めて |access-date=2024-02-28 |publisher=神奈川新聞 |date=2023-10-09 |website=カナコロ}}</ref>。このデモは日本第一党は同月22日、改めてJR川口駅周辺及びJR蕨駅周辺で「反移民デモ」や街宣活動を行なった<ref>{{Cite web |url=https://www.kanaloco.jp/news/social/article-1029221.html |title=外国籍排斥あおるヘイトデモに「差別主義者こそ出て行け」 埼玉で市民抗議 時代の正体 差別禁止法を求めて |access-date=2024-02-28 |publisher=神奈川新聞 |date=2023-10-22 |website=カナコロ}}</ref>。 |
2023年10月8日、政治団体「[[日本第一党]]」によってJR川口駅周辺での「反移民[[デモ活動|デモ]]」{{Refnest|日本第一党自体がこのデモを「移民反対デモ」、「反移民デモ」と呼んでいた<ref> https://japan-first.net/notify/【緊急報告】-埼玉県川口市内での移民反対デモに/</ref>。|group=注釈}}が企画された。日本第一党は同年8月のチラシにおいても「(川口市への)クルド人流入」問題視していた<ref>{{Cite web |url=https://japan-first.net/wt7e/wp-content/uploads/2023/08/019dfbd036608b1afe911df7f58e31e4.pdf |title=チラシ(2023年8月) |access-date=2024-04-28 |publisher=日本第一党}}</ref>。しかし当日、デモ参加者の40人を大きく上回ってデモ開催に抗議する市民が集まったこともあり、デモは中止となった<ref name="kanagawa203-10-09">{{Cite web |url=https://www.kanaloco.jp/news/social/article-1025778.html |title=クルド人排斥デモ、市民抗議で中止 埼玉・川口市、差別団体のヘイト激化 時代の正体 差別禁止法を求めて |access-date=2024-02-28 |publisher=神奈川新聞 |date=2023-10-09 |website=カナコロ}}</ref>。このデモは日本第一党は同月22日、改めてJR川口駅周辺及びJR蕨駅周辺で「反移民デモ」や街宣活動を行なった<ref>{{Cite web |url=https://www.kanaloco.jp/news/social/article-1029221.html |title=外国籍排斥あおるヘイトデモに「差別主義者こそ出て行け」 埼玉で市民抗議 時代の正体 差別禁止法を求めて |access-date=2024-02-28 |publisher=神奈川新聞 |date=2023-10-22 |website=カナコロ}}</ref>。 |
||
2024年には、日本クルド文化協会と埼玉県警によって犯罪抑止のための合同パトロールなどの取り組みが、一度、実施された<ref>{{Cite web |title=「ルール知らない人も…働きかけたい」 埼玉県警とクルド人ら、川口で合同パトロール 地域での共生促す |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/53513 |website=埼玉新聞 |access-date=2024-01-23 |language=ja}}</ref>。 |
|||
2024年1月、クルドの新年を祝う春祭り「[[ノウルーズ|ネウロズ]]」<ref name="saitama20240124" />を前年と同様に[[秋ヶ瀬公園]]([[さいたま市]])で開催しようと考えてた主催者側が、公園を管理する県公園緑地協会に対して開催の打診。したところ、公園側は「貸し出しを懸念する電話やメールが来ている。(祭りに反対する人たちが来てトラブルになった場合に<ref name=":2">{{Cite web |title=埼玉県営公園でのクルド人の祭り 指定管理者が「不許可」撤回し謝罪:朝日新聞デジタル |url=https://www.asahi.com/articles/ASS1R6W1HS1QUTNB00M.html?iref=ogimage_rek |website=朝日新聞デジタル |date=2024-01-23 |access-date=2024-03-04 |language=ja}}</ref>)利用者や事務所員の安全を担保できない」として、公園使用を認めない旨を通知した。しかし公園側は、その根拠となる規定などを示さなかった。また同公園ではその前年も含め、過去に3回「ネウロズ」が開催されてきた<ref name="saitama20160321" />が、そのなかで苦情などは出ていなかった。しかし、前述の医療センター周辺での騒動についての報道後から、「懸念する電話やメール」が県や公園管理事務所に<ref name=":2" />寄せられるようになっていた<ref name="saitama20240124">{{Cite web |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/64137/postDetail |title=クルド人の祭り利用、一時認めず |access-date=2024-02-28 |publisher=埼玉新聞 |date=2024-01-24}}</ref>。その後、主催側と後援側による協議が続けられるなかで公園側の説明や対応は二転三転し<ref>{{Cite web |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/304719 |title=クルド人のお祭りに「公園使用ダメ」→撤回、でも「演奏ダメ」 埼玉県公園緑地協会の「差別的取り扱い」 |access-date=2024-02-28 |publisher=東京新聞 |date=2024-01-24}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/306009 |title=「演奏は全面禁止」の根拠はあいまいだった…クルド人の春の祭り制限問題で埼玉県公園緑地協会 許可を検討 |access-date=2024-02-28 |publisher=東京新聞 |date=2024-01-29}}</ref>、最終的に公園側は「当初の対応はよく調べずに行った」と釈明・謝罪して開催を認めた<ref>{{Cite web |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/65083/postDetail |title=紛糾…公園でクルド人イベント開催、「公園を貸すな」と電話相次ぐ 主催者の支援団体、次回開催の相談をするも…県が公園使用を認めず「安全を担保できない」 抗議すると条件付きで認める「正式な申請前の打診で門前払い」 |access-date=2024-02-28 |publisher=埼玉新聞 |date=2024-01-30}}</ref><ref>{{Cite web |title=クルド人の春の祭り「ネウロズ」 紆余曲折の末…20日さいたま市内で開催と正式発表 :東京新聞 TOKYO Web |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/315880 |website=東京新聞 TOKYO Web |access-date=2024-03-20 |language=ja}}</ref>{{Refnest|3月20日に「ネウロズ」は当初の希望通り同公園にて開催された。クルド人側の要請で、埼玉県警が会場を警備にあたった}}。開催に反対して神奈川県など<ref> {{Cite web |title= クルドの祭事に1300人が参加で厳戒態勢…中止訴える人も さいたま |url=https://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20240320-OYTNT50156/ |website=[[読売新聞]]オンライン|access-date=2024-03-22 |language=ja |date=2024-03-21}}</ref>から駆けつけた数人<ref name="tokyo20240320">{{Cite web |title=クルド人が最も大切にする春祭り「ネウロズ」開催 ヘイト騒動を超えてさいたまの公園に踊りの輪 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/316271 |website=東京新聞 TOKYO Web |access-date=2024-03-22 |language=ja |date=2024-03-20 |author=池尾伸一}}</ref>が[[旭日旗]]を掲げたり<ref>{{Cite web |title=【新年祝う“クルドの祭り”】1300人が楽しむ さいたま市の公園で 一時騒然?抗議活動も…|url= https://www.youtube.com/watch?v=Fn0e3exQUq0 |publisher=日本テレビ |access-date=2024-03-22 |language=ja |date=2024-03-20}}</ref>、拡声器でヘイトスピーチをしたものの混乱はおこらなかった<ref name="tokyo20240320"/>。また両者の協議について報じられると、県公園緑地協会に対して、ときには1日に10件以上もの「テロリストに加担するのか」といった電話が押し寄せる事態となった<ref name=":9">{{Cite web |title=日本のクルド人支援団体に差別的メール 広がるヘイトの矛先 |url=https://mainichi.jp/articles/20240317/k00/00m/040/098000c |website=毎日新聞 |access-date=2024-03-22 |language=ja |date=2024-03-22}}</ref>。そんななか産経新聞は、ネウロズで使用される楽曲の歌詞が[[テロ行為]]を賛美しているものであるという指摘、また、テロ組織と報じられているPKK([[クルディスタン労働者党]])の旗が掲げられていた指摘がある、などと報じた<ref group="注釈">それらの「指摘」が、抗議電話の内容と一致しているかどうかを産経新聞は記していない。どころか産経新聞記事では、誰によって、いつ、どこで、どのような根拠に基づいてされた「指摘」なのかも明らかにされていない。</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.sankei.com/article/20240123-6PGZKAKA7BO4RJYDSQ6MOKBY2M/ |title=クルドの祭りに「県の公園貸すな」 音楽が「テロ賛美」指摘も、トルコがPKK支援団体指定 |access-date=2024/03/04 |publisher=産経新聞 |archive-url=https://archive.is/HSeMC |archive-date=2024年1月25日}}</ref>。 |
2024年1月、クルドの新年を祝う春祭り「[[ノウルーズ|ネウロズ]]」<ref name="saitama20240124" />を前年と同様に[[秋ヶ瀬公園]]([[さいたま市]])で開催しようと考えてた主催者側が、公園を管理する県公園緑地協会に対して開催の打診。したところ、公園側は「貸し出しを懸念する電話やメールが来ている。(祭りに反対する人たちが来てトラブルになった場合に<ref name=":2">{{Cite web |title=埼玉県営公園でのクルド人の祭り 指定管理者が「不許可」撤回し謝罪:朝日新聞デジタル |url=https://www.asahi.com/articles/ASS1R6W1HS1QUTNB00M.html?iref=ogimage_rek |website=朝日新聞デジタル |date=2024-01-23 |access-date=2024-03-04 |language=ja}}</ref>)利用者や事務所員の安全を担保できない」として、公園使用を認めない旨を通知した。しかし公園側は、その根拠となる規定などを示さなかった。また同公園ではその前年も含め、過去に3回「ネウロズ」が開催されてきた<ref name="saitama20160321" />が、そのなかで苦情などは出ていなかった。しかし、前述の医療センター周辺での騒動についての報道後から、「懸念する電話やメール」が県や公園管理事務所に<ref name=":2" />寄せられるようになっていた<ref name="saitama20240124">{{Cite web |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/64137/postDetail |title=クルド人の祭り利用、一時認めず |access-date=2024-02-28 |publisher=埼玉新聞 |date=2024-01-24}}</ref>。その後、主催側と後援側による協議が続けられるなかで公園側の説明や対応は二転三転し<ref>{{Cite web |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/304719 |title=クルド人のお祭りに「公園使用ダメ」→撤回、でも「演奏ダメ」 埼玉県公園緑地協会の「差別的取り扱い」 |access-date=2024-02-28 |publisher=東京新聞 |date=2024-01-24}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/306009 |title=「演奏は全面禁止」の根拠はあいまいだった…クルド人の春の祭り制限問題で埼玉県公園緑地協会 許可を検討 |access-date=2024-02-28 |publisher=東京新聞 |date=2024-01-29}}</ref>、最終的に公園側は「当初の対応はよく調べずに行った」と釈明・謝罪して開催を認めた<ref>{{Cite web |url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/65083/postDetail |title=紛糾…公園でクルド人イベント開催、「公園を貸すな」と電話相次ぐ 主催者の支援団体、次回開催の相談をするも…県が公園使用を認めず「安全を担保できない」 抗議すると条件付きで認める「正式な申請前の打診で門前払い」 |access-date=2024-02-28 |publisher=埼玉新聞 |date=2024-01-30}}</ref><ref>{{Cite web |title=クルド人の春の祭り「ネウロズ」 紆余曲折の末…20日さいたま市内で開催と正式発表 :東京新聞 TOKYO Web |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/315880 |website=東京新聞 TOKYO Web |access-date=2024-03-20 |language=ja}}</ref>{{Refnest|3月20日に「ネウロズ」は当初の希望通り同公園にて開催された。クルド人側の要請で、埼玉県警が会場を警備にあたった}}。開催に反対して神奈川県など<ref> {{Cite web |title= クルドの祭事に1300人が参加で厳戒態勢…中止訴える人も さいたま |url=https://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20240320-OYTNT50156/ |website=[[読売新聞]]オンライン|access-date=2024-03-22 |language=ja |date=2024-03-21}}</ref>から駆けつけた数人<ref name="tokyo20240320">{{Cite web |title=クルド人が最も大切にする春祭り「ネウロズ」開催 ヘイト騒動を超えてさいたまの公園に踊りの輪 |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/316271 |website=東京新聞 TOKYO Web |access-date=2024-03-22 |language=ja |date=2024-03-20 |author=池尾伸一}}</ref>が[[旭日旗]]を掲げたり<ref>{{Cite web |title=【新年祝う“クルドの祭り”】1300人が楽しむ さいたま市の公園で 一時騒然?抗議活動も…|url= https://www.youtube.com/watch?v=Fn0e3exQUq0 |publisher=日本テレビ |access-date=2024-03-22 |language=ja |date=2024-03-20}}</ref>、拡声器でヘイトスピーチをしたものの混乱はおこらなかった<ref name="tokyo20240320"/>。また両者の協議について報じられると、県公園緑地協会に対して、ときには1日に10件以上もの「テロリストに加担するのか」といった電話が押し寄せる事態となった<ref name=":9">{{Cite web |title=日本のクルド人支援団体に差別的メール 広がるヘイトの矛先 |url=https://mainichi.jp/articles/20240317/k00/00m/040/098000c |website=毎日新聞 |access-date=2024-03-22 |language=ja |date=2024-03-22}}</ref>。そんななか産経新聞は、ネウロズで使用される楽曲の歌詞が[[テロ行為]]を賛美しているものであるという指摘、また、テロ組織と報じられているPKK([[クルディスタン労働者党]])の旗が掲げられていた指摘がある、などと報じた<ref group="注釈">それらの「指摘」が、抗議電話の内容と一致しているかどうかを産経新聞は記していない。どころか産経新聞記事では、誰によって、いつ、どこで、どのような根拠に基づいてされた「指摘」なのかも明らかにされていない。</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.sankei.com/article/20240123-6PGZKAKA7BO4RJYDSQ6MOKBY2M/ |title=クルドの祭りに「県の公園貸すな」 音楽が「テロ賛美」指摘も、トルコがPKK支援団体指定 |access-date=2024/03/04 |publisher=産経新聞 |archive-url=https://archive.is/HSeMC |archive-date=2024年1月25日}}</ref>。 |
||
133行目: | 144行目: | ||
2024年3月9日、[[産経新聞ニュース|産経ニュース]]が、在日クルド人問題について読者の声をメールで募集したところ、多数の意見が寄せられたと報じられた。全体の約4割が埼玉県民からで、うち約7割が川口市民であり「政府も自治体も何もしてくれない」「このまま川口で暮らしていけるか不安」とクルド人とみられる集団の行為を具体的事例を上げて批判する意見が多かった。川口市の60代女性は道路にあふれるゴミの問題や公園の使い方、夜のコンビニでの体験などを述べ、警察に連絡しても特に改善はなく「パトロールもしてくれない」とし、治安への不安と改善を訴えた。同市内の40歳男性は、クルド人とみられる若者グループによる[[一方通行]]での[[改造車]]の逆走などの多数の目撃例を述べ、「彼らは『一部のクルド人』だと言いますが、もはや全体の問題と考えてもおかしくない。一刻も早く、安心して暮らせる社会になることを願う」と述べた。同市内の55歳男性は、「もともと外国人の多い川口は、日本のどこの住民よりも外国人に慣れている」とした上で、「ただ、クルド人とほかの外国人が違うと思うのは、彼らが警察を何とも思っていない点です。法律も関係ない、警察も怖くない、集団で行動するクルド人をこのままにしておけば、この街は無法地帯になります。誰か助けてください」「まじめに仕事をしているクルド人もたくさんいるでしょう。日本人がやらない仕事をしてもらって、助かっている部分もあるでしょう。ですが、法律を守らないクルド人は日本から即刻出ていってもらいたい。これはヘイトでも差別でもなく、日本人として当たり前の感情だし、当たり前の前提だと思います」と述べた<ref>{{Cite web |url=https://www.sankei.com/article/20240309-VUIKPV7VPFOW5CLOCN2FG4HAZY/ |title=川口クルド問題、地元当事者の声続々「政治が動いてくれない」 社会の分断一層進む恐れも |access-date=2024/03/10 |publisher=産経新聞 |archive-url=https://archive.is/1OT5Z |archive-date=2024年3月9日}}</ref>。 |
2024年3月9日、[[産経新聞ニュース|産経ニュース]]が、在日クルド人問題について読者の声をメールで募集したところ、多数の意見が寄せられたと報じられた。全体の約4割が埼玉県民からで、うち約7割が川口市民であり「政府も自治体も何もしてくれない」「このまま川口で暮らしていけるか不安」とクルド人とみられる集団の行為を具体的事例を上げて批判する意見が多かった。川口市の60代女性は道路にあふれるゴミの問題や公園の使い方、夜のコンビニでの体験などを述べ、警察に連絡しても特に改善はなく「パトロールもしてくれない」とし、治安への不安と改善を訴えた。同市内の40歳男性は、クルド人とみられる若者グループによる[[一方通行]]での[[改造車]]の逆走などの多数の目撃例を述べ、「彼らは『一部のクルド人』だと言いますが、もはや全体の問題と考えてもおかしくない。一刻も早く、安心して暮らせる社会になることを願う」と述べた。同市内の55歳男性は、「もともと外国人の多い川口は、日本のどこの住民よりも外国人に慣れている」とした上で、「ただ、クルド人とほかの外国人が違うと思うのは、彼らが警察を何とも思っていない点です。法律も関係ない、警察も怖くない、集団で行動するクルド人をこのままにしておけば、この街は無法地帯になります。誰か助けてください」「まじめに仕事をしているクルド人もたくさんいるでしょう。日本人がやらない仕事をしてもらって、助かっている部分もあるでしょう。ですが、法律を守らないクルド人は日本から即刻出ていってもらいたい。これはヘイトでも差別でもなく、日本人として当たり前の感情だし、当たり前の前提だと思います」と述べた<ref>{{Cite web |url=https://www.sankei.com/article/20240309-VUIKPV7VPFOW5CLOCN2FG4HAZY/ |title=川口クルド問題、地元当事者の声続々「政治が動いてくれない」 社会の分断一層進む恐れも |access-date=2024/03/10 |publisher=産経新聞 |archive-url=https://archive.is/1OT5Z |archive-date=2024年3月9日}}</ref>。 |
||
2024年3月28日、[[大野元裕]]埼玉県知事は定例記者会見で「クルド人に限らず、ヘイトスピーチというのは、地域社会から、徹底して排除されなければならない」と述べ、また県南地域の治安については「良くない」というのは誤解だと述べた<ref>{{Cite web |title=「ヘイトスピーチは徹底して排除されなければならない」埼玉・大野知事がクルド人や支援団体への「ヘイトスピーチ」問題に言及 |url=https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1080823 |website=TBS NEWS DIG |date=2024-03-28 |access-date=2024-03-30 |language=ja |publisher=TBS}}</ref><ref>{{Citation|title=【令和6年3月28日実施】知事記者会見|url=https://www.youtube.com/watch?v=G5YT-E6QVog|language=ja-JP|access-date=2024-03-30}}</ref>。 |
2024年3月28日、[[大野元裕]]埼玉県知事は定例記者会見で「クルド人に限らず、ヘイトスピーチというのは、地域社会から、徹底して排除されなければならない」と述べ、また県南地域の治安については「良くない」というのは誤解だと述べた<ref>{{Cite web |title=「ヘイトスピーチは徹底して排除されなければならない」埼玉・大野知事がクルド人や支援団体への「ヘイトスピーチ」問題に言及 |url=https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1080823 |website=TBS NEWS DIG |date=2024-03-28 |access-date=2024-03-30 |language=ja |publisher=TBS}}</ref><ref>{{Citation|title=【令和6年3月28日実施】知事記者会見|url=https://www.youtube.com/watch?v=G5YT-E6QVog|language=ja-JP|access-date=2024-03-30}}</ref>。しかし、2024年現在も在日クルド人のトラブルが多発中である<ref>{{Cite web |title=【魚拓】「ナンパされて車に連れ込まれそうに…」「車を盗まれて全損」 川口市が直面する「クルド人問題」に迫る【スクープその後】(デイリー新潮) - goo ニュース |url=https://megalodon.jp/2024-0611-0344-03/https://news.goo.ne.jp:443/article/dailyshincho/nation/dailyshincho-1119927.html |website=ウェブ魚拓 |access-date=2024-06-10}}</ref>。 |
||
しかし、2024年現在も在日クルド人のトラブルが多発中である<ref>{{Cite web |title=【魚拓】「ナンパされて車に連れ込まれそうに…」「車を盗まれて全損」 川口市が直面する「クルド人問題」に迫る【スクープその後】(デイリー新潮) - goo ニュース |url=https://megalodon.jp/2024-0611-0344-03/https://news.goo.ne.jp:443/article/dailyshincho/nation/dailyshincho-1119927.html |website=ウェブ魚拓 |access-date=2024-06-10}}</ref>。 |
|||
地元住民によると、事象難民のクルド人の行動や素行をとても恐怖に感じているという。また、自称難民のクルド人は、警察を恐れることなく取締りに従わず、法律も無視し、集団で行動しているという点で、他の外国人と異なっているとしている。クルド人による、道路にあふれるごみ問題や公園でのたむろ、夜のコンビニでのたむろなど不安な行動を警察に連絡しても改善されることはなく、パトロールもしてくれないという。このまま仮放免のクルド人を放置していたら埼玉県は無法地帯になってしまうと危惧されている<ref>{{Cite web|和書|title=川口クルド問題、地元当事者の声続々「政治が動いてくれない」 社会の分断一層進む恐れも|url=https://www.sankei.com/article/20240309-VUIKPV7VPFOW5CLOCN2FG4HAZY/|publisher=[[産経新聞]]|date=2024-03-09|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。 |
地元住民によると、事象難民のクルド人の行動や素行をとても恐怖に感じているという。また、自称難民のクルド人は、警察を恐れることなく取締りに従わず、法律も無視し、集団で行動しているという点で、他の外国人と異なっているとしている。クルド人による、道路にあふれるごみ問題や公園でのたむろ、夜のコンビニでのたむろなど不安な行動を警察に連絡しても改善されることはなく、パトロールもしてくれないという。このまま仮放免のクルド人を放置していたら埼玉県は無法地帯になってしまうと危惧されている<ref>{{Cite web|和書|title=川口クルド問題、地元当事者の声続々「政治が動いてくれない」 社会の分断一層進む恐れも|url=https://www.sankei.com/article/20240309-VUIKPV7VPFOW5CLOCN2FG4HAZY/|publisher=[[産経新聞]]|date=2024-03-09|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。 |
||
{{要出典|date=2024年6月|埼玉県川口市では、市による日本社会への統合・同化の取り組みとして、児童生徒への日本語指導教員による指導プログラムの導入やスポーツ少年団への加入推進、成人に対してはロータリークラブなどの奉仕団体や商工会議所などの経済団体への加入の検討が進められている。}} |
|||
ジャーナリストの[[石井孝明]]が懇意にしている弁護士によると「クルド人は処罰を受けないので、日本人と日本の司法制度を舐めて『無敵の人』になっているようだ。このままでは、その無敵の人が法律を恐れず、埼玉の一部を犯罪で乗っ取りかねない。東京に住む私も巻き込まれかねない。とても怖い。外国人の人権だけではなく、日本人の人権を考えるべきだ」と述べているという<ref>{{Cite web|和書|title=在日クルド人、違法行為の多さと犯罪不起訴の危険||url=https://protectjapan.jp/3423#google_vignette|Author=[[石井孝明]]|publisher=journal of Protect Japan|date=2023-09-21|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。 |
|||
== 主張 == |
|||
=== 日本人 === |
|||
*[[池田信夫]]は、川口に在住しているクルド人は、観光で入国して難民申請を提出しそのままオーバーステイで送還逃れをしている不法滞在者であると述べている<ref>{{Cite web|和書|title=川口で騒いでいるクルド人は「移民」ではなく「不法滞在」||url=https://protectjapan.jp/3423#google_vignette|Author=[[池田信夫]]|publisher=journal of Protect Japan|date=2023-07-31|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。 |
|||
*[[石井孝明]]が懇意にしている弁護士によると「クルド人は処罰を受けないので、日本人と日本の司法制度を舐めて『無敵の人』になっているようだ。このままでは、その無敵の人が法律を恐れず、埼玉の一部を犯罪で乗っ取りかねない。東京に住む私も巻き込まれかねない。とても怖い。外国人の人権だけではなく、日本人の人権を考えるべきだ」と述べているという<ref>{{Cite web|和書|title=在日クルド人、違法行為の多さと犯罪不起訴の危険||url=https://protectjapan.jp/3423#google_vignette|Author=[[石井孝明]]|publisher=journal of Protect Japan|date=2023-09-21|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。 |
|||
* 2022年から在日クルド人について取材をしてきた[[読売新聞]]記者によれば、この騒動以降に在日クルド人についての「ごみ出しのルールを守らない、騒音を出す、危険な車の運転をする……」といった「一面的な情報が急激に増え」たという。ほかにも「クルド人とみられる外国人の様子がSNSで拡散され」たり、「「突撃取材」と称し、むやみにクルド人にカメラを向ける配信動画もあった」と述べている<ref>{{Cite web |title=クルド人 共生と摩擦 |url=https://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/feature/CO070876/20231229-OYTAT50031/ |website=読売新聞オンライン |date=2023-12-30 |access-date=2024-03-11 |language=ja |author=岡田実優}}</ref>。 |
|||
* 共同通信は、この事件・騒動が2023年夏からSNS上あふれた在日クルド人へのヘイトスピーチや中傷のきっかけだと報じた<ref>{{Cite web |url=https://nordot.app/1118475518189797811 |title=ネットにあふれるクルド人ヘイトの異常さ 差別される側の視点に立ってみたことありますか?「一部の問題で全体を判断しないで」 |access-date=2024-02-27 |publisher=共同通信 |date=2023-10-03 |author=赤坂知美}}</ref>。 |
|||
* 英誌「エコノミスト」は、この騒動をきっかけにして「保守系メディア」による在日クルド人を標的としてキャンペーンが行われ、排外主義団体のデモなど(後述)につながったとした<ref> {{Cite web |url= https://courrier.jp/news/archives/350425/|title= 在日クルド人コミュニティ「ワラビスタン」を取材して 英誌「埼玉のクルド人街は日本の移民政策の愚かさを物語っている」(The Economist誌記事の翻訳記事)|access-date=2024-03-04|publisher=COURIER JAPON|date=2024-01-09 |author=}}</ref>。 |
|||
* 藤崎剛人はニューズウィーク日本版への寄稿のなかで、「ある右派ジャーナリスト」らが「 この事件を誇張して広め、「クルド人は怖い」というイメージを形成した」と分析している<ref name"fujisaki20240227">{{Cite web |url=https://www.newsweekjapan.jp/fujisaki/2024/02/post-65_2.php |title=在日外国人と日本社会の共生努力を後退させる右派の差別扇動 |access-date=2024-02-29 |publisher=ニューズウィーク日本版 |date=2024-02-27}}</ref>。 |
|||
=== トルコ政府 === |
|||
== クルド人以外のトルコ人からの在日クルド人に対する意見 == |
|||
クルド人の一部と住民のトラブルが表面化している問題で、[[コルクット・ギュンゲン]][[駐日トルコ大使]]は産経新聞の取材に応じ「治安上の問題を大いに懸念している」と述べた。ギュンゲン大使は、[[川口市]]の現状について「治安に関わる事件が起きたことを大いに懸念している。それがごくわずかの人数であっても、わが国民全体のイメージが形成されることを大いに懸念している」、クルド人による日本国内での暴動や暴走行為に対しては「大使館として[[日本の法令]]に逆らうような行為は容認しない。常に日本の警察当局と連携し、市や政府関係者、国会議員らとも話をしている」、埼玉県警の治安対策については「大使館としても協力できる部分があれば喜んで協力したいと、警察当局などへ伝えている。日本側もわれわれの立場や姿勢を承知してくれていると思う」、警察への協力の方法については「日本の法令にのっとって、どんな具体的措置を取れるか対話している。情報共有や情勢評価についての対話もあり得るだろう」、大使が川口市の視察の要請を行ったかという質問については「2021年に大使として赴任後、川口、蕨両市を訪問した。両自治体とも連絡を取り合って協力態勢にある。両自治体と接触する中で、常に協力の用意があると伝えている」と答えたことが報じられた<ref>{{Cite web |title=川口のクルド人問題「日本の法令に逆らう行為は容認しない」 トルコ大使 |url=https://www.sankei.com/article/20240102-FAZ33MDQYFPEPJDLP462OHG3QE/ |website=産経ニュース |date=2024-01-07 |access-date=2024-03-29 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC |archive-url=https://archive.is/ixzGN |archive-date=2024/01/07}}</ref>。 |
|||
=== |
=== 在日トルコ人 === |
||
在日クルド人と地元住民等のトラブル問題などに対して、日本に滞在して10年近い在日トルコ人男性は、[[産経新聞]]の取材に答えて一部のクルド人の行動で、日本・トルコ両国の関係が悪化することを非常に懸念しているとし「一部のクルド人のために多くの善良なクルド人もトルコ人も迷惑している。日本とトルコのよい関係を続けるためにも日本政府は[[出入国管理|入国管理]]をより厳しくしてほしい」と訴えた。また、マスコミはトラブルの当事者を「トルコ国籍」としか報じないケースが多いため、在日トルコ社会では「わが国のイメージが悪くなる」という困惑が広がっているという。また[[難民認定]]を申請をするクルド人に対して、ビザ免除の観光名目で来日して難民申請を行うが、実際は日本での就労目的であるケースが多いとして「彼らの多くは本当は就労目的だと思う。なぜなら彼らは[[パスポート]]も持っているし、来日する航空機代もある。大統領選にも投票できる。国会にはクルド系議員がおり、クルド系のビジネスマンもいる。何より、日本にいる彼らは何か問題を起こすと[[トルコ大使館]]へ保護を求める」と指摘している。[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス|SNS]]等で、労働目的での来日の情報交換が頻発していることにも触れ「きちんと[[就労ビザ]]で来日すべきだと思うが、毎日のように同じような質問が書き込まれていて、うんざりすることもある」「一部のクルド人のためにわれわれ全体が迷惑している。日本政府は入国管理を厳しくしてほしいし、日本のメディアは、『かわいそうなクルド人』という視点だけでなく、『トルコ国籍者』の背景をもっと報道してほしい」と訴えた<ref>{{Cite web |title=川口クルド問題、在日トルコ社会も困惑 「イメージ悪化」「日本政府は入国管理厳格化を」 「移民」と日本人 |url=https://www.sankei.com/article/20240326-N4T5W5X3FJOIFOA672YNF2VJFA/ |website=産経ニュース |date=2024-03-26 |access-date=2024-03-29 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC |archive-url=https://archive.is/uCZNA |archive-date=2024/03/28}}</ref>。 |
在日クルド人と地元住民等のトラブル問題などに対して、日本に滞在して10年近い在日トルコ人男性は、[[産経新聞]]の取材に答えて一部のクルド人の行動で、日本・トルコ両国の関係が悪化することを非常に懸念しているとし「一部のクルド人のために多くの善良なクルド人もトルコ人も迷惑している。日本とトルコのよい関係を続けるためにも日本政府は[[出入国管理|入国管理]]をより厳しくしてほしい」と訴えた。また、マスコミはトラブルの当事者を「トルコ国籍」としか報じないケースが多いため、在日トルコ社会では「わが国のイメージが悪くなる」という困惑が広がっているという。また[[難民認定]]を申請をするクルド人に対して、ビザ免除の観光名目で来日して難民申請を行うが、実際は日本での就労目的であるケースが多いとして「彼らの多くは本当は就労目的だと思う。なぜなら彼らは[[パスポート]]も持っているし、来日する航空機代もある。大統領選にも投票できる。国会にはクルド系議員がおり、クルド系のビジネスマンもいる。何より、日本にいる彼らは何か問題を起こすと[[トルコ大使館]]へ保護を求める」と指摘している。[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス|SNS]]等で、労働目的での来日の情報交換が頻発していることにも触れ「きちんと[[就労ビザ]]で来日すべきだと思うが、毎日のように同じような質問が書き込まれていて、うんざりすることもある」「一部のクルド人のためにわれわれ全体が迷惑している。日本政府は入国管理を厳しくしてほしいし、日本のメディアは、『かわいそうなクルド人』という視点だけでなく、『トルコ国籍者』の背景をもっと報道してほしい」と訴えた<ref>{{Cite web |title=川口クルド問題、在日トルコ社会も困惑 「イメージ悪化」「日本政府は入国管理厳格化を」 「移民」と日本人 |url=https://www.sankei.com/article/20240326-N4T5W5X3FJOIFOA672YNF2VJFA/ |website=産経ニュース |date=2024-03-26 |access-date=2024-03-29 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC |archive-url=https://archive.is/uCZNA |archive-date=2024/03/28}}</ref>。 |
||
=== |
=== 在日クルド人 === |
||
クルド人の一部と住民のトラブルが表面化している問題で、[[コルクット・ギュンゲン]][[駐日トルコ大使]]は産経新聞の取材に応じ「治安上の問題を大いに懸念している」と述べた。ギュンゲン大使は、[[川口市]]の現状について「治安に関わる事件が起きたことを大いに懸念している。それがごくわずかの人数であっても、わが国民全体のイメージが形成されることを大いに懸念している」、クルド人による日本国内での暴動や暴走行為に対しては「大使館として[[日本の法令]]に逆らうような行為は容認しない。常に日本の警察当局と連携し、市や政府関係者、国会議員らとも話をしている」、埼玉県警の治安対策については「大使館としても協力できる部分があれば喜んで協力したいと、警察当局などへ伝えている。日本側もわれわれの立場や姿勢を承知してくれていると思う」、警察への協力の方法については「日本の法令にのっとって、どんな具体的措置を取れるか対話している。情報共有や情勢評価についての対話もあり得るだろう」、大使が川口市の視察の要請を行ったかという質問については「2021年に大使として赴任後、川口、蕨両市を訪問した。両自治体とも連絡を取り合って協力態勢にある。両自治体と接触する中で、常に協力の用意があると伝えている」と答えたことが報じられた<ref>{{Cite web |title=川口のクルド人問題「日本の法令に逆らう行為は容認しない」 トルコ大使 |url=https://www.sankei.com/article/20240102-FAZ33MDQYFPEPJDLP462OHG3QE/ |website=産経ニュース |date=2024-01-07 |access-date=2024-03-29 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC |archive-url=https://archive.is/ixzGN |archive-date=2024/01/07}}</ref>。 |
|||
== 海外メディアに対して「自分たちは迫害されている」と訴える == |
|||
2024年2月18日、[[サウジアラビア]]の英語ニュースメディアである{{仮リンク|ARAB NEWS|en|Arab News|label=アラブ・ニュース・ジャパン}}に、ワッカス・チョーラクの「我々は日本の[[過激派]]の攻撃を受けており、支援が必要だ」という内容の発言が掲載された。ワッカス・チョーラクは、アラブニュース・ジャパンのインタビューに対して「昨年のトルコ大統領選挙中、日本の[[極右]]グループがオンラインで私たちを攻撃しましたが、これは私たちにとって驚きでした。彼らは誤った保守派、人種差別主義者、あるいはどのように呼べばよいのでしょうか」「私たちはクルド人を支援しなければならず、私たちに対する差別やヘイトスピーチを止めなければなりません」「日本政府は国内の労働力不足を理由に、より多くの移民や外国人労働者を受け入れる政策をとっていますが、日本のヘイトグループは移民、外国人、難民に反対しています。それらのグループは私たちを標的にしてこの政府の政策を攻撃しています」「彼らは外国人を礼儀を知らずで、日本の習慣や社会ルールに従わない悪い人として情報を捏造しています。彼らはそのような間違った認識を広めました。多少の問題が発生しており、誤解も産んでいることは否定しませんが、私たちは地元コミュニティと良好な関係を築き、相互に尊重しています。」「ヘイトグループは、政府からの怒りの反応を恐れて、ここにいる中国人、韓国人、ベトナム人の巨大なコミュニティを攻撃する勇気はありません。しかし、私たちのクルド人コミュニティの人口は僅かに2000人前後なので、迫害を行う集団は私たちが格好の標的であると考えています」と語った<ref name=":15">{{Cite web |title=在日クルド人団体、支援を求める |url=https://www.arabnews.jp/article/japan/article_112302/ |website=Arab News |access-date=2024-04-08 |language=ja |archive-url=https://archive.is/IUnvr |archive-date=2024-02-20}}</ref><ref name=":4">{{Cite web |title=Kurdish groups in Japan seek support |url=https://www.arabnews.jp/en/japan/article_115535/ |website=Arab News Japan |access-date=2024-03-10 |language=en |publisher=Arab News Japan |archive-url=https://archive.is/l1MhI |archive-date=2024年2月22日}}</ref>。 |
2024年2月18日、[[サウジアラビア]]の英語ニュースメディアである{{仮リンク|ARAB NEWS|en|Arab News|label=アラブ・ニュース・ジャパン}}に、ワッカス・チョーラクの「我々は日本の[[過激派]]の攻撃を受けており、支援が必要だ」という内容の発言が掲載された。ワッカス・チョーラクは、アラブニュース・ジャパンのインタビューに対して「昨年のトルコ大統領選挙中、日本の[[極右]]グループがオンラインで私たちを攻撃しましたが、これは私たちにとって驚きでした。彼らは誤った保守派、人種差別主義者、あるいはどのように呼べばよいのでしょうか」「私たちはクルド人を支援しなければならず、私たちに対する差別やヘイトスピーチを止めなければなりません」「日本政府は国内の労働力不足を理由に、より多くの移民や外国人労働者を受け入れる政策をとっていますが、日本のヘイトグループは移民、外国人、難民に反対しています。それらのグループは私たちを標的にしてこの政府の政策を攻撃しています」「彼らは外国人を礼儀を知らずで、日本の習慣や社会ルールに従わない悪い人として情報を捏造しています。彼らはそのような間違った認識を広めました。多少の問題が発生しており、誤解も産んでいることは否定しませんが、私たちは地元コミュニティと良好な関係を築き、相互に尊重しています。」「ヘイトグループは、政府からの怒りの反応を恐れて、ここにいる中国人、韓国人、ベトナム人の巨大なコミュニティを攻撃する勇気はありません。しかし、私たちのクルド人コミュニティの人口は僅かに2000人前後なので、迫害を行う集団は私たちが格好の標的であると考えています」と語った<ref name=":15">{{Cite web |title=在日クルド人団体、支援を求める |url=https://www.arabnews.jp/article/japan/article_112302/ |website=Arab News |access-date=2024-04-08 |language=ja |archive-url=https://archive.is/IUnvr |archive-date=2024-02-20}}</ref><ref name=":4">{{Cite web |title=Kurdish groups in Japan seek support |url=https://www.arabnews.jp/en/japan/article_115535/ |website=Arab News Japan |access-date=2024-03-10 |language=en |publisher=Arab News Japan |archive-url=https://archive.is/l1MhI |archive-date=2024年2月22日}}</ref>。 |
||
157行目: | 172行目: | ||
==== 主な自称難民 ==== |
==== 主な自称難民 ==== |
||
[[池田信夫]]は、川口に在住しているクルド人は、観光で入国して難民申請を提出しそのままオーバーステイで送還逃れをしている不法滞在者であると述べている<ref>{{Cite web|和書|title=川口で騒いでいるクルド人は「移民」ではなく「不法滞在」||url=https://protectjapan.jp/3423#google_vignette|Author=[[池田信夫]]|publisher=journal of Protect Japan|date=2023-07-31|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。 |
|||
*ワッカス・チョーラク(Vakkas Çolak) |
*ワッカス・チョーラク(Vakkas Çolak) |
||
:2017年に[[クルド料理]]店を開店しオーナーとなる<ref>{{Cite web |title=クルド料理店オーナー ワッカス・チョーラクさん 国なき民、異郷日本で奮闘(3) |url=https://www.nikkei.com/article/DGKKZO76324870S3A121C2EAC000/ |website=日本経済新聞 |date=2023-11-22 |access-date=2024-04-12 |language=ja}}</ref>。日本クルド友好協会幹事<ref>{{Cite web |title=「難民なのは大変。いつ入管に拘束されるかわからない」 クルド人夫婦・コミュニティーを訪ねて【ルポ】 |url=https://www.huffingtonpost.jp/2017/07/03/kurds-at-saitama_n_16782986.html |website=ハフポスト |date=2017-07-06 |access-date=2024-03-16 |language=ja}}</ref>。日本クルド文化協会事務局長。[[東京外国語大学]]クルド語講師。在留資格を持っている<ref>※記事名不明※『[[東京新聞]]』朝刊2019年2月10日朝刊</ref>。2023年11月にトルコ政府から、 |
:2017年に[[クルド料理]]店を開店しオーナーとなる<ref>{{Cite web |title=クルド料理店オーナー ワッカス・チョーラクさん 国なき民、異郷日本で奮闘(3) |url=https://www.nikkei.com/article/DGKKZO76324870S3A121C2EAC000/ |website=日本経済新聞 |date=2023-11-22 |access-date=2024-04-12 |language=ja}}</ref>。日本クルド友好協会幹事<ref>{{Cite web |title=「難民なのは大変。いつ入管に拘束されるかわからない」 クルド人夫婦・コミュニティーを訪ねて【ルポ】 |url=https://www.huffingtonpost.jp/2017/07/03/kurds-at-saitama_n_16782986.html |website=ハフポスト |date=2017-07-06 |access-date=2024-03-16 |language=ja}}</ref>。日本クルド文化協会事務局長。[[東京外国語大学]]クルド語講師。在留資格を持っている<ref>※記事名不明※『[[東京新聞]]』朝刊2019年2月10日朝刊</ref>。2023年11月にトルコ政府から、国際テロリスト「[[クルディスタン労働者党|PKK]]/KCKの関係者」であるとして、トルコ国内の資産を凍結する制裁を受けた<ref name=":5">{{Cite web |url=https://www.resmigazete.gov.tr/eskiler/2023/11/20231129-7.pdf |title=HAKKINDA TÜRKİYE'DE BULUNAN MALVARLIĞININ DONDURULMASI KARARI ALINAN GERÇEK VE TÜZEL KİŞİLER |access-date=2023-11-29}}</ref>。しかし本人はPKKとの関わりを否定しており、またトルコ国内に資産を持っていない旨を述べている<ref>{{Cite web |title=日本のクルド団体の資産凍結 「反政府組織と関連」―トルコ:時事ドットコム |url=https://www.jiji.com/jc/article?k=2023120600931&g=int |website=時事ドットコム |date=2023-12-06 |access-date=2024-03-11 |language=ja}}</ref>。2024年、海外メディアに対して「日本のヘイトグループは、移民、外国人、難民に反対しています。」、「 私たち(在日クルド人)に対する(ヘイトグループからの)差別やヘイトスピーチを止めなければならない。」、 「自分たち在日クルド人はヘイトグループから攻撃されている。差別やヘイトスピーチを止めなくてはいけない。」などと在日クルド人の置かれた状況や、「日本クルド交流連絡会」設立の目的等を説明した<ref name=":15" /><ref name=":4" />。2024年2月18日に、蕨市駅前のデモの最中には、「日本人は精神病院に行け」と発言し謝罪している<ref>{{Cite web|和書|title=「精神病院に行け」発言認め謝罪…日本クルド文化協会、デモでのヘイト発言を指摘 「死ね」は空耳と否定||url=https://www.saitama-np.co.jp/articles/68728|publisher=[[埼玉新聞]]|date=2024-02-18|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。 |
||
*ユージェル・マヒルジャン |
*ユージェル・マヒルジャン |
||
:2016年4月に解体業の株式会社を設立し、日系ブラジル人の妻が代表をつとめている。仮放免中は移動制限が課せられるが、マヒルジャンは、東日本大震災で現地に向かいボランティアなどを行ったと述べている<ref>{{Cite web|和書|title=川口市在住クルド人に聞く(前編)||url=https://protectjapan.jp/3423#google_vignette|Author=[[松田隆]]|publisher=journal of Protect Japan|date=2023-05-21|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。マヒルジャンはクルド人による迷惑行為とされているものは、「トルコ人によるもの」と主張しているが、日本に来て悪いことをするクルド人については「国に帰ってほしい」と述べている<ref>{{Cite web|和書|title=川口市在住クルド人に聞く(後編)||url=https://protectjapan.jp/3423#google_vignette|Author=[[松田隆]]|publisher=journal of Protect Japan|date=2023-05-22|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。 |
:2016年4月に解体業の株式会社を設立し、日系ブラジル人の妻が代表をつとめている。仮放免中は移動制限が課せられるが、マヒルジャンは、東日本大震災で現地に向かいボランティアなどを行ったと述べている<ref>{{Cite web|和書|title=川口市在住クルド人に聞く(前編)||url=https://protectjapan.jp/3423#google_vignette|Author=[[松田隆]]|publisher=journal of Protect Japan|date=2023-05-21|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。マヒルジャンはクルド人による迷惑行為とされているものは、「トルコ人によるもの」と主張しているが、日本に来て悪いことをするクルド人については「国に帰ってほしい」と述べている<ref>{{Cite web|和書|title=川口市在住クルド人に聞く(後編)||url=https://protectjapan.jp/3423#google_vignette|Author=[[松田隆]]|publisher=journal of Protect Japan|date=2023-05-22|language=日本語|accessdate=2024-06-22}}</ref>。 |
||
:高級車フェラーリを「所有」し「自称難民が高級車を購入」している動画がインターネットで炎上している件について、投稿した事実は認めたものの、映っているのは自分ではないと主張している<ref name=sankei20230812/>。 |
|||
* デニズ{{Refnest|安全のため名字は非公開としている<ref>{{Cite web |title=1300日超の拘束、精神崩壊、自殺未遂―難民男性ら「入管自体が違法」「国連のルール守れ」と提訴(志葉玲) - エキスパート |url=https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/ce219fb6273fcea6c9a4156c4d02a864e093e30a |website=Yahoo!ニュース |access-date=2024-06-14 |language=ja |date=2022-01-14}}</ref> |group=注釈}} |
* デニズ{{Refnest|安全のため名字は非公開としている<ref>{{Cite web |title=1300日超の拘束、精神崩壊、自殺未遂―難民男性ら「入管自体が違法」「国連のルール守れ」と提訴(志葉玲) - エキスパート |url=https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/ce219fb6273fcea6c9a4156c4d02a864e093e30a |website=Yahoo!ニュース |access-date=2024-06-14 |language=ja |date=2022-01-14}}</ref> |group=注釈}} |
||
182行目: | 196行目: | ||
*オザン |
*オザン |
||
:『東京クルド』出演者。 |
:『東京クルド』出演者。父はクルドの国際テロリズム勢力に食糧を配達しており、親戚がトルコ当局に拷問を受けたために危険を感じ祖国を出国したと主張しており、中東で過激派組織「イスラム国」(IS)と戦うクルド人にあこがれるようになっていた時に、番組制作会社から出演の声をかけられたという<ref>{{Cite web|和書|title=「捕まってでも苦境伝える」 国なき民、在日クルドが映画に―難民認定なし、移動や就労制限:時事ドットコム |url=https://www.jiji.com/jc/article?k=2022122900089&g=int |website=時事ドットコム |access-date=2023-11-06 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=「捕まってでも苦境伝える」 国なき民、在日クルドが映画に―難民認定なし、移動や就労制限:時事ドットコム |url=https://www.jiji.com/jc/article?k=2022122900089&g=int |website=時事ドットコム |access-date=2023-11-06 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://www.projectwatan.jp/wp-content/uploads/2022/12/Fieldnote10_tokyokurd_20221212.pdf |title=それでも 僕は生きる 映画『東京クルド』上映会・監督講演会 |access-date=2024-04-17 |date=2022-05-25 |page=15}}</ref>。オザンが6歳のときに一家で来日。しかし難民申請は認められず、長らく仮放免者として解体業を不法に就労していた<ref>{{Cite web|和書 |title=「捕まってでも苦境伝える」 国なき民、在日クルドが映画に―難民認定なし、移動や就労制限 |url=https://www.jiji.com/jc/article?k=2022122900089&g=int |website=時事ドットコム |access-date=2023-06-25 |language=ja |last= |publisher=時事通信 |archive-url=https://web.archive.org/web/20221229113810/https://www.jiji.com/jc/article?k=2022122900089&g=int |archive-date=2022-12-29}}</ref>。 |
||
*メメット・ユージェル({{要出典範囲|Mehmet Yücel|date=2024年3月}}) |
*メメット・ユージェル({{要出典範囲|Mehmet Yücel|date=2024年3月}}) |
||
:埼玉県川口市の解体工事会社取締役<ref>{{Cite web |title=なぜあなたは日本でビジネスを? 世界のひとに聞いた「お金」のこと {{!}} Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン) |url=https://forbesjapan.com/articles/detail/65109 |website=forbesjapan.com |access-date=2024-04-26 |language=ja}}</ref>。日本クルド文化協会代表。{{要出典範囲|2023年11月29日付でテロ |
:埼玉県川口市の解体工事会社取締役<ref>{{Cite web |title=なぜあなたは日本でビジネスを? 世界のひとに聞いた「お金」のこと {{!}} Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン) |url=https://forbesjapan.com/articles/detail/65109 |website=forbesjapan.com |access-date=2024-04-26 |language=ja}}</ref>。日本クルド文化協会代表。{{要出典範囲|2023年11月29日付で、国際テロリスト「クルド労働者党(PKK)」支持者としてトルコ政府よりトルコ国内の資産凍結を受けた。|date=2024年3月|title=出典とされるトルコ政府文書にある同名人物が当該人物を指すのか不明→新たに追加した出典の情報と出身地、年齢が一致。}}<ref name=":5" /> |
||
* メメット(メフメット)・タシ (Mehmet Tasi) |
* メメット(メフメット)・タシ (Mehmet Tasi) |
||
:解体業者。1993年に来日し現在の埼玉県川口市・蕨市のクルド人集住のきっかけとなった人物で、「川口メメット」<ref name=":10" />、「ビッグボス」<ref>{{Cite web |title=「一万三千円。安くするよ」壊滅したはずの違法風俗が…埼玉県川口&蕨市 混沌のディープタウンを歩く |url=https://friday.kodansha.co.jp/article/353829 |website=FRIDAYデジタル |date=2024-01-21 |access-date=2024-06-05}}</ref>の愛称で知られる。日本人女性と結婚し |
:解体業者。1993年に来日し現在の埼玉県川口市・蕨市のクルド人集住のきっかけとなった人物で、「川口メメット」<ref name=":10" />、「ビッグボス」<ref>{{Cite web |title=「一万三千円。安くするよ」壊滅したはずの違法風俗が…埼玉県川口&蕨市 混沌のディープタウンを歩く |url=https://friday.kodansha.co.jp/article/353829 |website=FRIDAYデジタル |date=2024-01-21 |access-date=2024-06-05}}</ref>の愛称で知られる。日本人女性と結婚し永住許可を取得している<ref name="nikkei-bisiness20160421"/>。威力業務妨害罪容疑で起訴され、また経営している起業が、廃棄物処理法違反容疑、入管難民法違反(不法就労助長)により摘発され、従業員らも逮捕されている<ref name=sankei20200617/>。 |
||
<!--(映画の宣伝的であり、在日クルド人ではないためコメントアウト。) |
|||
==== 元在日クルド人 ==== |
|||
{{宣伝|date=2024年6月22日}} |
{{宣伝|date=2024年6月22日}} |
||
{{特筆性|date=2024年6月22日}} |
{{特筆性|date=2024年6月22日}} |
||
200行目: | 215行目: | ||
の3点であった。|group=注釈}}<ref name=":6" /><ref>{{Cite journal|author=進藤令子|month=11|year=2012|title=難民と国家の関係に関する考察-日本にいる難民のまなざしから|url=https://www.cao.go.jp/pko/pko_j/organization/researcher/pdf/02-shindo-2.pdf|journal=国際平和協力研究論文集|volume=第2号|pages=29-52|publisher=内閣府国際平和協力本部事務局}}</ref>。しかし彼らの抗議は日本政府からの難民認定には繋がらなかった。 |
の3点であった。|group=注釈}}<ref name=":6" /><ref>{{Cite journal|author=進藤令子|month=11|year=2012|title=難民と国家の関係に関する考察-日本にいる難民のまなざしから|url=https://www.cao.go.jp/pko/pko_j/organization/researcher/pdf/02-shindo-2.pdf|journal=国際平和協力研究論文集|volume=第2号|pages=29-52|publisher=内閣府国際平和協力本部事務局}}</ref>。しかし彼らの抗議は日本政府からの難民認定には繋がらなかった。 |
||
このドーガン一家は[[1999年]]に来日。日本政府に難民認定を求めるも認定されず、強制退去処分を下されたため、処分取り消しを求める訴訟を起こしていた。その後、2006年にはドーガン一家の敗訴が確定。2007年5月、一家は[[カナダ]]政府から難民認定を受け、2007年7月10日に出国してカナダへと移住した<ref>{{Cite web |title=第4回後編 クルド難民強制送還事件:国、国連、市民はどう動いたのか |url=https://www.refugee.or.jp/10th/10th4-2/ |access-date=2024-03-20 |language=ja |first= |last= |publisher=認定NPO法人 難民支援協会 |date=2010-4-27}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://homepage3.nifty.com/kds/presserdal.pdf |title=プレスリリース:クルド人難民エルダル・ドーガンさんカナダ出国記者会見 |access-date=2024-03-20 |publisher=クルド人難民二家族を支援する会 |archive-url=https://web.archive.org/web/20081013202920/http://homepage3.nifty.com/kds/presserdal.pdf |archive-date=2008-08-13 |date=2007-06-18}}</ref>。 |
このドーガン一家は[[1999年]]に来日。日本政府に難民認定を求めるも認定されず、強制退去処分を下されたため、処分取り消しを求める訴訟を起こしていた。その後、2006年にはドーガン一家の敗訴が確定。2007年5月、一家は[[カナダ]]政府から難民認定を受け、2007年7月10日に出国してカナダへと移住した<ref>{{Cite web |title=第4回後編 クルド難民強制送還事件:国、国連、市民はどう動いたのか |url=https://www.refugee.or.jp/10th/10th4-2/ |access-date=2024-03-20 |language=ja |first= |last= |publisher=認定NPO法人 難民支援協会 |date=2010-4-27}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://homepage3.nifty.com/kds/presserdal.pdf |title=プレスリリース:クルド人難民エルダル・ドーガンさんカナダ出国記者会見 |access-date=2024-03-20 |publisher=クルド人難民二家族を支援する会 |archive-url=https://web.archive.org/web/20081013202920/http://homepage3.nifty.com/kds/presserdal.pdf |archive-date=2008-08-13 |date=2007-06-18}}</ref>。 |
||
--> |
|||
==主な日本人支援者== |
==主な日本人支援者== |
||
* 松澤秀延 |
* 松澤秀延 |
||
245行目: | 259行目: | ||
* ひわき岳 |
* ひわき岳 |
||
:立憲民主党所属の杉並区議会議員。 |
:立憲民主党所属の杉並区議会議員。 |
||
<!--(協会を退会済であり関連性が薄いためコメントアウト) |
|||
* [[平沼赳夫]] |
* [[平沼赳夫]] |
||
: 元日本クルド友好協会名誉会長<ref>{{Cite web |title=日本クルド友好協会と議員連盟を退会する |url=https://blog.goo.ne.jp/kuretakekai/e/a56c3bd989c2455086429c2111c8cd0a |website=[[呉竹会]] 頭山興助ブログ |access-date=2024-03-16 |language=ja |author=頭山興助 |date=2023-10-20}}</ref>。2023年10月をもって、[[藤井厳喜]]、[[頭山興助]]とともに同協会を脱退した<ref>{{Cite web |title=日本クルド友好協会と議員連盟について |url=https://kuretakekai.tokyo/uncategorized/2023/10/22/187/ |access-date=2024-04-26}}</ref>。 |
: 元日本クルド友好協会名誉会長<ref>{{Cite web |title=日本クルド友好協会と議員連盟を退会する |url=https://blog.goo.ne.jp/kuretakekai/e/a56c3bd989c2455086429c2111c8cd0a |website=[[呉竹会]] 頭山興助ブログ |access-date=2024-03-16 |language=ja |author=頭山興助 |date=2023-10-20}}</ref>。2023年10月をもって、[[藤井厳喜]]、[[頭山興助]]とともに同協会を脱退した<ref>{{Cite web |title=日本クルド友好協会と議員連盟について |url=https://kuretakekai.tokyo/uncategorized/2023/10/22/187/ |access-date=2024-04-26}}</ref>。 |
||
--> |
|||
<!--(特筆性がない書籍の羅列は宣伝的であるため、コメントアウト。映画と同じ内容の小説は映画にまとめる) |
|||
==関連する書籍== |
==関連する書籍== |
||
*『[[マイスモールランド]] 』(川和田恵真著、2022年、[[講談社]]):在日クルド人問題を描いた同名映画の小説版。 |
|||
*『新月の夜が明けるとき ー 北クルディスタンの人びと』(中島由佳利 著、2003年、新泉社) |
*『新月の夜が明けるとき ー 北クルディスタンの人びと』(中島由佳利 著、2003年、新泉社) |
||
*『難民を追いつめる国―クルド難民座り込みが訴えたもの』(クルド人難民二家族を支援する会、2005年、[[緑風出版]]) |
*『難民を追いつめる国―クルド難民座り込みが訴えたもの』(クルド人難民二家族を支援する会、2005年、[[緑風出版]]) |
||
255行目: | 272行目: | ||
*『クルドの夢 ペルーの家 ー 日本に暮らす難民・移民と入管制度』(乾英理子 著、2021年、[[論創社]]・論創ノンフィクション 011) |
*『クルドの夢 ペルーの家 ー 日本に暮らす難民・移民と入管制度』(乾英理子 著、2021年、[[論創社]]・論創ノンフィクション 011) |
||
*『やさしい猫』([[中島京子 (作家)|中島京子]] 著、2021年、[[中央公論新社]]):入管行政で迫害される外国人の問題を描いた小説。主人公が恋する少年は、両親が難民申請中のクルド人である。 |
*『やさしい猫』([[中島京子 (作家)|中島京子]] 著、2021年、[[中央公論新社]]):入管行政で迫害される外国人の問題を描いた小説。主人公が恋する少年は、両親が難民申請中のクルド人である。 |
||
*『[[マイスモールランド]] 』([[川和田恵真]] 著、2022年、[[講談社]]):在日クルド人問題を描いた同名映画の小説版。 |
|||
*『ぼくたちクルド人 日本で生まれても、住み続けられないのはなぜ?』(中村昌二 著、2022年、[[合同出版]]) |
*『ぼくたちクルド人 日本で生まれても、住み続けられないのはなぜ?』(中村昌二 著、2022年、[[合同出版]]) |
||
--> |
|||
== 関連する映画 == |
== 関連する映画 == |
||
* 『[[バックドロップ・クルディスタン]]』(2007年):在日クルド人家族を扱ったドキュメンタリー映画。 |
* 『[[バックドロップ・クルディスタン]]』(2007年):在日クルド人家族を扱ったドキュメンタリー映画。 |
||
* 『[[ |
* 『[[マイスモールランド]]』(2022年):川口市を舞台に、クルドと日本のアイデンティティーをもつ女子高生を主人公とした劇映画。 |
||
::(川和田恵真]著、2022年、[[講談社]])の同名映画の小説版も存在する。 |
|||
<!--(特筆性がない映画や、在日クルド人を主題に据えたわけではない映画は、宣伝的なリンクであるため、コメントアウト) |
|||
* 『[[牛久 (映画)|牛久]]』(2021年):東日本入国管理センター(牛久)の実態を追ったとされるドキュメンタリー映画。 |
|||
* 『東京クルド』(2021年):難民申請を求める2人の在日クルド人を追ったドキュメンタリー映画。 |
* 『東京クルド』(2021年):難民申請を求める2人の在日クルド人を追ったドキュメンタリー映画。 |
||
* 『地図になき、故郷からの声 Voices from the homeland』(2021年):クルドの語り部Dengbêjのドキュメンタリー映画。トルコ南東部のクルド人居住地域と日本の埼玉県川口市ほかで撮影された。2021東京ドキュメンタリー映画祭短編部門グランプリ&大阪観客賞受賞作品。 |
* 『地図になき、故郷からの声 Voices from the homeland』(2021年):クルドの語り部Dengbêjのドキュメンタリー映画。トルコ南東部のクルド人居住地域と日本の埼玉県川口市ほかで撮影された。2021東京ドキュメンタリー映画祭短編部門グランプリ&大阪観客賞受賞作品。 |
||
--> |
|||
* 『[[マイスモールランド]]』(2022年):川口市を舞台に、クルドと日本のアイデンティティーをもつ女子高生を主人公とした劇映画。 |
|||
== 脚注 == |
== 脚注 == |
||
{{脚注の使い方}} |
{{脚注の使い方}} |
||
284行目: | 302行目: | ||
* [[日本クルド友好議員連盟]] |
* [[日本クルド友好議員連盟]] |
||
* [[退去強制]] |
* [[退去強制]] |
||
* [[難民の地位に関する条約]] |
|||
== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
||
* [http://jpn-krd.org 一般社団法人日本クルド友好協会] |
* [http://jpn-krd.org 一般社団法人日本クルド友好協会] |
||
* [https://ja-jp.facebook.com/nihonkurdish 一般社団法人日本クルド文化協会] |
* [https://ja-jp.facebook.com/nihonkurdish 一般社団法人日本クルド文化協会] |
||
* [https://protectjapan.jp/author/takaakiishii#google_vignette journal of Protect Japan(石井孝明運営)] - 在日クルド人問題記事を多数配信 |
|||
* {{Wayback|url=http://www.geocities.jp/kuludojp/index.html |title=クルド問題サイト(暫定) |date=20040907110452}} |
* {{Wayback|url=http://www.geocities.jp/kuludojp/index.html |title=クルド問題サイト(暫定) |date=20040907110452}} |
||
* [https://web.archive.org/web/20220809105632/https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20220809/7000049459.html 任意団体 在日クルド人と共に] |
|||
* [https://tokyokurds.jp/ ドキュメンタリー映画『東京クルド』公式サイト] |
|||
{{日本の外国人}}{{Japan-geo-stub}}{{Turkey-stub}} |
{{日本の外国人}}{{Japan-geo-stub}}{{Turkey-stub}} |
2024年6月23日 (日) 11:26時点における版
Kurdên Japonyayê | |
---|---|
総人口 | |
2016年時点で約2,000人[1]。 2023年時点で「2,000~3,000人」以上[2]。(推定)難民申請中の仮放免は住民票をもたず、また、本人が希望しない場合は居住する自治体に通知がされなかったために、在日クルド人が多く居住する自治体が人数を把握できず、正確な人数は把握されていなかった[3]。 | |
居住地域 | |
埼玉県川口市・蕨市など | |
言語 | |
クルド語、トルコ語 | |
宗教 | |
イスラム教(スンナ派がほとんどであるが、シーア派、ヤズィーディー、アレヴィー派もいる) |
在日クルド人(ざいにちクルドじん、クルド語: Kurdên Japonyayê)は、日本に滞在するクルド人である。クルド人は多数派を占める民族国家を持たず、中東、南コーカサスのトルコ、シリア、イラン、イラクなどにまたがった地域「クルディスタン」に暮らすことから、国籍だけで在日“クルド人”であるかは識別できず、主に本人の自称等により判別される。国内の事件報道では、トルコ国籍として報道されることも多く、トルコ人かクルド人かがわからないことがある。
上智大学教授の山口昭彦は、クルド人の定義は難しいが「クルド語を母語にする人々」が適当であるとしている[4]。また、クルド人は「国を持たない世界最大の民族」と言われることがあるが、イラクには、クルディスタン地域政府という自治区が存在し、その他の地域のクルド人も不満があったとしても自らの属する国の国民として生活しており、自国に対する帰属意識もそれなりにあるため、ある程度まで国をもっていると述べている[4]。
歴史
1990年代以降、JR蕨駅を中心とした地域に定住し始め、その多くが、在留許可を持たずに非正規滞在を続け、地方自治体により実態の把握がなされないまま、暮らしていた[5]。80年代から日本で暮らしていたイラン国籍のクルド人をたよって、90年代からトルコ国籍のクルド人が渡日し、東京に近いわりには家賃などの生活費が比較的安価であった埼玉県川口市や蕨市周辺に住み着き、その後も、先に来日した在日クルド人の親族らを頼って相次いで渡日し難民申請を提出するということを繰り返し、やがて国内最大の集住地になったとされる[6]。
民主党政権時代の2010(平成22)年に、難民申請から6カ月経過した申請者についての一律就労を許可したため、日本で働くために難民申請をする、就労目的の難民申請者が増加した。2010年に約1200人だった申請者は2017年には約16倍の約2万件に急増したが、翌18年1月12日に安倍政権が一律就労を廃止し、明らかに難民に該当しない申請者の在留や就労条件を戻したところ、難民申請者が半減した[6][7][8]。
2015年(平成27年)のトルコ国籍者の難民申請者数は926人と、全体では3番目に多くなっている[9]。2016年には、川口市や蕨市周辺トルコ国籍のクルド人は、800人を超えているとか[10]、約1300人にまで増加していると言われていた[11][注釈 1]。
2024年時点でも、在日クルド人の全体人数は、2000人とか、3000人以上などと言われたり、報道によりまちまちである。2024年4月13日の産経新聞の記事によると、難民認定申請中で入管施設への収容を一時的に解かれた不法滞在状態の「仮放免者」が、埼玉県川口市内に700人程度いることが出入国在留管理庁のまとめで判明し、その大半はトルコの少数民族クルド人とみられると報じられた。これまでは仮放免者の情報は自治体へ通知されておらず、実態把握が困難だったが、入管難民法の運用が見直されたために実数の把握が進んだ。入管庁によると、仮放免者数は日々変動するが、2024年4月時点では川口市内に約700人いて、大半はトルコ国籍という。また不法滞在状態の仮放免者とは別に、同市内にはトルコ国籍の正規の在留者が約1300人いるとされている。この正規の在留資格の大半は、「特定活動(難民認定手続中の「難民ビザ」)と呼ばれる一時的な滞在資格である。なお、改正法施行後は、難民認定申請中の強制送還停止が原則2回までに制限され、仮放免者の数も減ることが想定されていると報じられている[12]。また、難民申請を繰り返して在留資格がないまま滞在し続けた世代の2世が200人ほど誕生しており、日本の公立学校に通っている[13]。2016年には、2世から初めての大学進学者が誕生している[14][15]。
背景
日本とトルコには、最大90日間の査証免除協定があり欧米に比べ渡航がしやすいために、観光ビザで入国してトルコ政府からの迫害を表向きの理由とし、その実、トルコ地震による被災や生活苦から逃れるための就労を目的とした難民認定を提出し、送還逃れをするオーバーステイが増加している。在日クルド人の多くは、難民申請を提出しているが、入管では、「難民としての自覚がないままの出稼ぎや土地への定住を目的としていることを強く疑わせる」としており、難民性を認めていない[6]。 一方、クルド人は、「トルコで迫害が相次いでいる」と主張している[16][17]。また、シリアに侵攻したトルコからの迫害を 主張する者もわずかに存在しているとされる[18][19]。 トルコ政府は、クルド人は「選挙権もあり、人権は保障されている」とし、実際、クルド人にはパスポートも発行され、大使館からの投票も可能であることから、クルド人の難民性を否定している[20][21]。2024年現在、日本政府によって認められた難民申請は、2022年に裁判で日本政府に勝訴した1件[22]のみである[注釈 2]。川口市周辺では在留資格を取得させるブローカーが活動しており、強引な手法で日本人女性との婚姻を画策する状況も見られる[要出典]。
在日クルド人の不法滞在者らが難民認定申請を繰り返して、国内に在留し続ける問題が表面化したため、その根本的な解決のために、2024年10日には、改正入管法が施行された[27]。これにより、3回目以降の難民申請者は、新たに難民と認定すべき「相当な理由がある資料」を示さない限り、強制送還が可能となった[27]。2024年3月時点では、2回目以上の難民申請の複数回申請者は全国に1661人であり、そのうち、トルコ国籍が4分の1の402人を占めている[27]。1661人の申請者の8割は2回目の申請であるが、3-6回目の申請者で送還拒否をし国内に居住している外国人が計348人であり、順次、強制送還により祖国に帰国することになる[27]。
生活・文化
言語
多くの在日クルド人はクルド語とトルコ語を混用して使用しているとされる。ただし、子にクルド語を教えない親もいる[28]。クルド人のトルコでの職業は、羊飼いや農業、都市部の単純労働が多く、まともな教育を受けないまま渡日し、日本語が離せない在日クルド人も多い[13]。
宗教・祭
宗教は、イスラム教(スンナ派がほとんどであるが、シーア派、ヤズィーディー、アレヴィー派もいる)である[4]。ただし、日本クルド文化協会は、クルド人の宗教は世俗主義的であるとしている[29]。
2004年から、埼玉県で、毎年、クルドの新年祭である「ネウロズ[1](ネブロスとも)」を開催している[30]。
出身
山岳地帯に散在するクルド人は、元来地縁的性格の強い部族(アシーラ)をつくる。一族の長アーガーは、儀式・裁判の執行、成員からの罰金、アハティーという税金の徴収、外来者の接待を行い、その地位を長子が相続する。クルド系トルコ人ジャーナリストであるイルファン・アクタンによる在日クルド人コミュニティ調査によれば、在日クルド人社会ではアーガーは不在である[31]。
在日クルド人の出身地は主にトルコ南東部、特にガジアンテップやカフラマンマラシュ、アドゥヤマン、シャンルウルファなどの都市やその近郊の村である[32]。アクタンによると、2022年時点で80%がマフキャーン族(Mahkânlı, Atma族の支族)と呼ばれる部族で構成されるという[31]。
就労
川口市や蕨市付近で、2016年の時点でクルド人による解体業者が20社ほど存在し[1]、故郷の主食であるケバブ屋を開業したりするケースが見られる。難民申請が不許可となった後に送還を拒否した仮放免の就労は禁止されているが、非正規に不法就労又は不法就労助長する者も多く逮捕者も出ている[33]。
収容所生活や送還
逮捕されたあと祖国に帰国したクルド人が渡日して入管が上陸拒否をしても無視して無理やり再入国してきたり、入管で暴れたりハンガーストライキをしたり、親族らを呼んで集団で抗議行動をしたり、送還拒否を逃れるために空港で放尿をしたり暴れたりするなど、クルド人による迷惑行為が多々報じられている[27][34][35]。
川口市奥富精一市議会議員の東京出入国在留管理局視察報告によると、トルコ国籍の外国人が、入管施設内で「暴れてイスを破壊」、「大声で騒ぎ、看護士の女性に卑猥な言葉を浴びせる」、また、送還時に「機体に乗せる際に大騒ぎして放尿し、搭乗拒否され送還失敗。この人物を一週間後に再送還した際に大騒ぎするがPBLリフトで搬送し送還成功した」などの映像を鑑賞し、一部不良外国人の乱暴狼藉による「壮絶すぎる現場の実態」を実感したと述べている[36]。また、入管の入所時には、国費で健康診断が行われ自国で健康診断など受けておらずこの場で病気や疾患などが発覚し治療が施されるケースがあったり、食事は一人あたり一日1,305円の予算で、収容者の指向に合わせ28種類の中から選択できるようになっていたりなど、「収容者の人権、文化、宗教などを尊重し、安全、ケガをさせない等の配慮」が行き届いていると述べている[37]。
難民支援団体「クルド人と共に」は、クルド人について、在留資格をもたず、入国者収容所から仮放免の状態にある者は、就労が禁止され、国民健康保険への加入もできず、また移動も制限もあるなど困難な生活を強いられていると主張している[38]。また、一部の在日クルド人は、収容所内で暴力・侮辱が存在し、収容所内の環境が劣悪だなどと主張している[39]。
女性器切除の風習
クルド人のイラン研究者メヘルダード・イザーディーによれば、クルド人における女性器切除の習慣は非常に古く、イスラーム化以前から神への捧げ物として行われていたとされる[40]。
4-7歳など幼少の時期に年長の女性によって行われることが多い。文化的伝統と宗教上の理由に基づいているため、自らも切除を受けた女性が特にこの風習を支持していることが知られている[41]。
2011年に世界保健機関が行った調査では、イラク北部のクルド人女性の40%以上が女性器切除を受けていた[42]。
在日クルド人の多数を占めるトルコのクルド人における女性器切除の習慣については、逸話的に語られるのみでまれとも言われる[43]が、体系的な調査は知られていない[注釈 3]。米国内務省によれば、トルコのクルド人には(トルコ国内のクルド人および、アメリカ国内のトルコ系クルド人難民)も含め、女性器切除・切断(FGM/C)の慣習は記録されていない[46] [47]。
クルド人が最も多くを占める移民集団となっているノルウェーでは、1995年に女性器切除を禁止する法律が定められた[48]。
クルド労働者党(PKK)関連活動
警視庁公安部は、2006年11月から2007年4月にかけて、埼玉県に居住していたトルコ国籍クルド人8人を入管難民法違反容疑で逮捕した。2007年6月27日、公安部の調べでは、8人のうち数人はテロ組織に指定されているクルディスタン労働者党の支援者であると認めており、彼らがテロ活動の支援をしていた可能性があると見ているが、十分な証拠が見つからなかったため、全員の身柄を入管に引き渡した。彼らのうち数人は既に強制退去となっている。[要出典]
2015年10月25日、在外投票が行われた在日本トルコ大使館でトルコ人とクルド人の間で午前中だけで4度の騒乱が起き、警視庁機動隊が出動して警察官を含む12名の負傷者を出す乱闘事件が勃発した[49]。金高雅仁警察庁長官は「機動隊を緊急に配備し事態の沈静化に努めたが、ほかの国の紛争や対立を背景とした外国人どうしの大規模な集団暴行事件は、これまでに見られなかった」と語り大使館等との連携強化を図ると述べた[50]。この騒動の原因は、クルド人がPKKの旗をトルコ人に見せたことであるという見方があったが、日本クルド文化協会のワッカス・チョーラクは「旗は掲げていない」と述べている[51]。
2023年12月、トルコ政府が、在日組織である「日本クルド文化協会」や「クルディスタン赤月」ら2団体と、日本クルド文化協会事務局長ワッカス・チョーラクら幹部6人を、反政府武装組織クルド労働者党(PKK)の支援を理由に、資産凍結している[52][53]。日本クルド文化協会の事務所に、クルド労働党(PKK)の創設者の男性の顔が書かれた旗や、クルド労働党の旗を掲げて募金活動を行い、集まった約4000万円の資金をPKKへ送金したことが、テロ資金の調達であるとみなされた[54]。日本クルド文化協会の事務所には、PKKの関連組織の旗が飾られている[1]。
日本クルド文化協会が主催するクルド人の祭り「ネウロズ」においても、PKK関連の旗が掲げられ、トルコ兵士を虐殺するPKK讃歌が歌われることなどから、公園を貸し出しての催事開催への反対の声があがっている。2024年3月には、いったん不許可となったあとに許可がおり、埼玉県でネウロズが開催されたが、多数の機動隊や埼玉県警による厳戒態勢のもと、ものものしい奮起のなか1300人もの人が参加した[55][56]。また、ネウロズでは、PKKのサインであるピースを参加者一同で掲げて盛り上がる[1]。
事件や事故
集団乱闘事件
2015年10月25日、在外投票が行われた在日本トルコ大使館前でトルコ人とクルド人600人の間で午前中だけで4回もの騒乱事件が勃発し、警視庁機動隊が出動して鎮定したが警察官2名を含む12名の負傷者を出した[57]。金高雅仁警察庁長官は「機動隊を緊急に配備し事態の沈静化に努めたが、ほかの国の紛争や対立を背景とした外国人どうしの大規模な集団暴行事件は、これまでに見られなかった」と述べ、大使館等との連携強化を図ると述べた[58][59](「#トルコ政府との対立」も参照)。
2023年7月4日に、川口市内の路上でクルド人グループから追いかけ回されたクルド人男性が刃物で襲われ、頭部・顔部・首などに全治不詳の重傷を負う事件が発生した[60][注釈 4]。被害者は川口市立医療センターに救急搬送された[注釈 5]。犯人グループは現場から逃走したが、そのうち1名が救急搬送で、軽傷の1名が自力で同病院に収容された[62]。そして事件を聞きつけた双方の親族・知人ら約100人[注釈 6]が病院周辺へと駆けつける騒ぎとなった。そして病院からの通報を受けた警察によって2人が公務執行妨害で現行犯逮捕される事態となった[64]。騒ぎは4時間ほどで収まった。また、病院側は騒動との関連を認めていないが、約5時間半にわたって病院の救急受け入れは停止していた[64][注釈 7]。
このとき、殺人未遂事件で逮捕されたクルド人男性は強制送還された。しかし、2024年5月に、飛行機で再度渡日し、入管が上陸拒否したにも関わらず空港で暴れるなどの行為に及んだため収容所に収容したところ、ハンガーストライキをしまた事件時の指の治療などを理由に病院での治療を求め仮放免を認められた。その後、全く治療の必要がない虚偽が判明したため、再度、強制送還された。送還時には、約20名のクルド人が入管施設に集まって騒いだり、家族が「すぐに再来日させてやる。弁護士やマスコミを連れてくる」と述べるなどの混乱が生じている[34]。
強姦事件
集団強姦事件
2015年12月27日に、東京都北区のJR赤羽駅構内で、30代女性に声をかけて公衆トイレに連れ込み、集団で強姦し9000円を奪って逃げた疑いにより、 難民申請中の埼玉県川口市在住の解体作業員(22)と同市の無職少年(16)の2人が、集団強姦容疑で逮捕されている[65]。 なお、難民申請中の仮放免者の労働は、禁じられている。
未成年強姦事件
2024年3月7日、 女子中学生に性的暴行をしたとして、トルコ国籍の20歳の男性が、不同意性交等の容疑で埼玉県警川口署に逮捕された。被疑者は「日本人女性と遊んだが暴行はしていません」と容疑を否認していると報じられた[66]。翌日、産経新聞は被疑者の男がトルコ生まれ日本育ちの在日クルド人で、事実上の「移民2世」であり、難民認定申請中で仮放免中だったことを報じた[67]。 同年4月5日、この事件の続報が報じられ、3月7日に逮捕されたのは、さいたま市に住むトルコ国籍の20歳、解体工であるとされた。容疑者は都内の女子中学生とSNSで知り合い、2024年1月13日に被害者を含めた複数人でドライブし、二人きりになった後、川口市内のコンビニの駐車場に停車し、車内で犯行に及んだと報じられた。川口市議の奥富精一はこれらの事件に触れ「不安に思う市民が増えていると感じます」「これまでも一部のクルド人が改造車で危険運転や違法駐車をしたり、あるいはけんかをしたりという事例が見られてきました」「そこにきて今回の事件ですから、市民の不安がますます増したとしても不思議ではありません」「今回の事件もそうですが、2世の中には学校に行かず、いわゆる“グレて”しまうケースも少なくない。この問題を指摘するとすぐ差別と言われますが、まずは実態を正しく直視することが重要だと思います」と述べた[68]。
人身事故
2021年10月13日、19歳のクルド人少年が自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで埼玉県警に逮捕された。容疑者は、10月8日午後9時21分ごろ、川口市伊刈の県道を、父親が所有する中型トラックで暴走し、道路を横断しようとした男性をはねて、そのまま逃走した。被害者男性は、胸と腹部の損傷が原因で死亡した。県警の捜査によって、事件現場から約200メートル離れた駐車場で、事故を起こしたトラックが発見された。右前部が大きく壊れ、フロントガラスが割れており、周辺の聞き込みや防犯カメラの精査などから、容疑者の少年が判明。容疑者は事故を起こした際、運転免許をもっていなかった。事件後の12日、容疑者の少年は国外逃亡のため、東京出入国在留管理局を訪問しており、県警から交通死亡事故の発生の連絡を受けていた同局が、同日午後1時50分ごろ、県警に通報し逮捕された[69][70][71]。
企業犯罪
2018年頃から、川口市周辺で、難民認定を求めて来日したクルド人が経営する産廃業者などによるトラックの危険な道路交通法違反走行や違法建築物の被害が地元住民によって訴えられていることが報じられた。問題となっている地域は、宅地開発などが規制され建築物をつくることが禁止されている市街化調整区域にあり、田畑であった土地を買い上げて資材置き場とされるケースが多いが、その場所で屋根付きの違法建築物が確認されたり、また業者が朝から激しい騒音を立て、トラックは交差点でも減速をしない、ウインカーを出さないなどの違反行為の被害が発生し、隣接する市街地の地元住民は「うるさい」「砂埃で洗濯物が外に干せない」「怖くて轢かれるかもしれない」「通学路を変えてもらったほうがいいかもしれない」(騒音と振動で)「地震かと思った」と取材にこたえて証言している。これらの資材置き場は複数の事業者が分割して利用しており、行政指導をしても業者の入れ替わりが激しく収束が不可能な状態になっている。テレビ朝日の取材に対し、業者側は返答せず「市役所に聞いてくれ」と繰り返すのみだった。越谷市の男性市議は「住民からは、半ば不法占拠のような形で資材置き場ができている状況もあると聞いている。今後、川口市のような状況になるのではないかと多くの市民が危惧しており、近隣都市の条例を研究しているところだ」と話している[72][73]。これらの事態を受けて、川口市は、新たに「川口市資材置場の設置等の規制に関する条例」を制定した[74]。
2020年6月17日、川口市赤芝新田の解体会社「ウルジャポン」が、川口市内の空き地に畳を不法投棄したとして、廃棄物処理法違反容疑で捜査中に、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いが浮上して摘発され、従業員らも逮捕された。同社代表は威力業務妨害罪で起訴中であった[75]。
川口市・蕨市の地元住民との軋轢や事件と自治体の対応
在日クルド人が2000人~3000人ほど、埼玉県川口市や蕨市に在住しており[76]、2023年ごろからトラブルが発生していると報じられらようになった。埼玉県川口市や蕨市周辺に、在日クルド人の多くが居住しており、在日クルド人らはこの地域を、クルディスタン(Kurdistan=クルド人の土地)にちなんで「ワラビスタン」と呼称する者もいるという[77][78]。
在日クルド人2世の若者らによる、川口市や蕨市周辺での、車の暴走行為やあおり運転は頻繁に目撃されており、市民の間に恐怖が広がっている[13]。
2023年6月、川口市議会は、市内で「一部の外国人」と地域住民との間に軋轢が生じているとして[注釈 8]、国や県などに「一部外国人による犯罪の取り締まり強化」を求める意見書を可決した[80]。
2023年8月、川口市居住でトルコ国籍の14歳のクルド人男子中学生が、脅迫と威力業務妨害の疑いで埼玉県警川口署に逮捕された。被疑者の少年は、2023年7月12日に川口市内の商業施設に、複数人と施設内で大音量で音楽を流したり、たばこを吸うなどの迷惑行為を繰り返したとして、男性警備員から出入り禁止を告げられた。これに憤慨し「外国人を差別するのか」「爆破してやる」と警備員を脅迫し、一度立ち去り、煙幕花火を持って施設に戻り、火を付けた煙幕花火を投げ付けて業務を妨害した。逮捕された少年は、「僕が外国人で店で悪いことをすると自分だけが怒られ差別されたことに腹が立った」と供述し、容疑を認めているという[83][84]。
2023年9月1日、川口市の奥ノ木信夫市長が法務省を訪れ、入管施設への収容を一時的に解かれた「仮放免」のクルド人が市内に相当数存在し、トラブルも起こっていることから、「不法行為を行う外国人について厳格に強制送還すること」、「仮放免者が最低限の生活維持ができるように、就労可能とする制度の構築」、「生活維持が困難な仮放免者に対する健康保険その他の行政サービスについて、国からの援助措置を含め、国の責任による適否の判断」を国に求める要望書を提出した[85][86]。
2023年9月26日、川口市在住の30代クルド人男性が川口警察署を訪れ、月刊誌などでクルド人について発信していたジャーナリストの石井孝明[87]について「石井孝明がクルド人の悪口を言っている」「警察は発言をやめさせろ。さもなければ石井を殺す。2週間後に死体を持って来る」などと話し、その場で脅迫容疑で逮捕された[87]。石井は逮捕の翌日には殺害予告だとして被害届を出したという[88]。しかし勾留請求も認められず、被疑者は2日後には釈放され、10月には不起訴処分となった[87]。石井はSNSや自身のサイトにおいて、この件で警察官から引っ越しをすることも検討して欲しいと言われたことに「警察が日本国民である私の安全を守らず、外国人犯罪者を野放しにし、私に責任を押し付けるのはおかしい」との不満を述べた[88]ほか、大紀元などでもこの事件について語っている[89]。
2023年10月8日、政治団体「日本第一党」によってJR川口駅周辺での「反移民デモ」[注釈 9]が企画された。日本第一党は同年8月のチラシにおいても「(川口市への)クルド人流入」問題視していた[91]。しかし当日、デモ参加者の40人を大きく上回ってデモ開催に抗議する市民が集まったこともあり、デモは中止となった[92]。このデモは日本第一党は同月22日、改めてJR川口駅周辺及びJR蕨駅周辺で「反移民デモ」や街宣活動を行なった[93]。
2024年には、日本クルド文化協会と埼玉県警によって犯罪抑止のための合同パトロールなどの取り組みが、一度、実施された[94]。
2024年1月、クルドの新年を祝う春祭り「ネウロズ」[95]を前年と同様に秋ヶ瀬公園(さいたま市)で開催しようと考えてた主催者側が、公園を管理する県公園緑地協会に対して開催の打診。したところ、公園側は「貸し出しを懸念する電話やメールが来ている。(祭りに反対する人たちが来てトラブルになった場合に[96])利用者や事務所員の安全を担保できない」として、公園使用を認めない旨を通知した。しかし公園側は、その根拠となる規定などを示さなかった。また同公園ではその前年も含め、過去に3回「ネウロズ」が開催されてきた[11]が、そのなかで苦情などは出ていなかった。しかし、前述の医療センター周辺での騒動についての報道後から、「懸念する電話やメール」が県や公園管理事務所に[96]寄せられるようになっていた[95]。その後、主催側と後援側による協議が続けられるなかで公園側の説明や対応は二転三転し[97][98]、最終的に公園側は「当初の対応はよく調べずに行った」と釈明・謝罪して開催を認めた[99][100][101]。開催に反対して神奈川県など[102]から駆けつけた数人[103]が旭日旗を掲げたり[104]、拡声器でヘイトスピーチをしたものの混乱はおこらなかった[103]。また両者の協議について報じられると、県公園緑地協会に対して、ときには1日に10件以上もの「テロリストに加担するのか」といった電話が押し寄せる事態となった[105]。そんななか産経新聞は、ネウロズで使用される楽曲の歌詞がテロ行為を賛美しているものであるという指摘、また、テロ組織と報じられているPKK(クルディスタン労働者党)の旗が掲げられていた指摘がある、などと報じた[注釈 10][106]。
2024年2月3日、デイリー新潮は、在日クルド人による執拗なナンパが問題になっているとして、「駅周辺のコンビニ前や自転車置き場、ショッピングモール前で女性を待ち構えて声をかける、強引に連れ去ろうとする行為」が発生していると羅列したうえで、住民の50代女性の「 突然、車のドアが開いて『どこ行くの? 乗せてくよ』と声をかけられて。 」という証言を「無理やり車に連れ込まれそうになった」と紹介した。また同記事は、別の住民の女性から類似の被害の話を聞いたいう松浦市議の「蕨駅前の自転車置き場で毎日のようにしつこく声をかけられ、被害女性は引っ越した」との発言を紹介した[107]。また同じ記事のなかでは、在日クルド人の自動車運転の非常識さ、危険さが問題視されており「車間距離を過剰に詰めてきたり、割り込みをしてきたり、午前3~4時に爆走したり」(松浦洋之市議)SNSで危険運転を自慢する若者もおり、映像ではハンドル脇には缶チューハイ、メーターは時速約150㎞であったことも報じられた。記事は続けて、事故に遭遇した住民の体験談は珍しいものではないとして「私の車が盗まれ街路樹に激突して全損した状態で見つかったんです。自分で調べてクルド人が犯人だと目星をつけました。その後、彼らが住む集合住宅を発見。警察に通報し逮捕に至りました。が、彼らには支払い能力がなく、結局、自腹を切って直しました」「2年前、同級生の家にクルド人の車が突っ込んできて。その後すぐ、クルド人が15人ほどすごい勢いで集まってきたんです。彼ら、声がとても大きくて、『むしろ悪いのはそっちだ』と意味不明の主張をしていました」などの証言を紹介した[108]。
2024年2月18日、「日本第一党」元幹部[注釈 11]が主宰する団体による在日クルド人による違法行為、迷惑行為に対する反対デモ[要出典]がJR蕨駅周辺で行われた。主催団体は、それまでにも東京、神奈川の街頭で排外主義的な主張[105]をするデモや街宣活動を行なっており[109]、この日のデモにおいても「根絶せよ!!クルド犯罪と偽装難民」などと書かれたプラカードを掲げてクルド人らの店舗前を通ったり[105]、「クルド人は日本から出ていけ」などの発言が行われたため[110]、「排外主義的な主張を繰り返すデモ」として報じられた[111]。現場にはデモ開催に反対・抗議する人々が、デモ参加者(10人未満[105])を大きく上回って集まった。SNS上では、それら抗議側の一人が「日本人死ね」と言っているように聞こえるとの指摘とともに、デモ現場を撮影した一つの動画が拡散された[112][注釈 12]。翌19日、日本クルド文化協会は、拡散された動画に写っているデモ隊への発言は「日本人死ね」ではなく、「病院へ行け、病院へ行け、レイシストは精神科へ行け」であったと説明した[116][注釈 13]。同月25日には同協会事務局長のワッカス・チョーラクが会見を行い、自身が動画に写っていた発言者であり、「病院に行け」と発言したものであって「日本人死ね」との発言は「一切していない。(発信者の)空耳だ」と説明したうえで、その発言について謝罪した[117]。また会見翌日、同協会は「いかなる理由があるとも『病院に行け』との発言も事務局長の立場にあり、かつまた、大学で教鞭をとるものの発言としては不適切であり、日本の皆様に不快な思いをさせたことに対し深くお詫び申し上げます」との謝罪声明をネット上に公開した[118]。また、前年7月の川口市立医療センターでの騒動についても「病院の皆様、近隣の皆様、警察の皆様にご迷惑をおかけし、大変不愉快な思いをさせてしまいました」と改めて謝罪し、「クルド民族の問題ではなく、全て埼玉在住のクルド人の不徳の致すところであり、日本の皆様、特に地域の皆様に、大変御迷惑をおかけしましたこと、協会メンバー、役員一同、深くお詫び申し上げます」と発信した[119][118]。
2024年3月9日、産経ニュースが、在日クルド人問題について読者の声をメールで募集したところ、多数の意見が寄せられたと報じられた。全体の約4割が埼玉県民からで、うち約7割が川口市民であり「政府も自治体も何もしてくれない」「このまま川口で暮らしていけるか不安」とクルド人とみられる集団の行為を具体的事例を上げて批判する意見が多かった。川口市の60代女性は道路にあふれるゴミの問題や公園の使い方、夜のコンビニでの体験などを述べ、警察に連絡しても特に改善はなく「パトロールもしてくれない」とし、治安への不安と改善を訴えた。同市内の40歳男性は、クルド人とみられる若者グループによる一方通行での改造車の逆走などの多数の目撃例を述べ、「彼らは『一部のクルド人』だと言いますが、もはや全体の問題と考えてもおかしくない。一刻も早く、安心して暮らせる社会になることを願う」と述べた。同市内の55歳男性は、「もともと外国人の多い川口は、日本のどこの住民よりも外国人に慣れている」とした上で、「ただ、クルド人とほかの外国人が違うと思うのは、彼らが警察を何とも思っていない点です。法律も関係ない、警察も怖くない、集団で行動するクルド人をこのままにしておけば、この街は無法地帯になります。誰か助けてください」「まじめに仕事をしているクルド人もたくさんいるでしょう。日本人がやらない仕事をしてもらって、助かっている部分もあるでしょう。ですが、法律を守らないクルド人は日本から即刻出ていってもらいたい。これはヘイトでも差別でもなく、日本人として当たり前の感情だし、当たり前の前提だと思います」と述べた[120]。
2024年3月28日、大野元裕埼玉県知事は定例記者会見で「クルド人に限らず、ヘイトスピーチというのは、地域社会から、徹底して排除されなければならない」と述べ、また県南地域の治安については「良くない」というのは誤解だと述べた[121][122]。しかし、2024年現在も在日クルド人のトラブルが多発中である[123]。
地元住民によると、事象難民のクルド人の行動や素行をとても恐怖に感じているという。また、自称難民のクルド人は、警察を恐れることなく取締りに従わず、法律も無視し、集団で行動しているという点で、他の外国人と異なっているとしている。クルド人による、道路にあふれるごみ問題や公園でのたむろ、夜のコンビニでのたむろなど不安な行動を警察に連絡しても改善されることはなく、パトロールもしてくれないという。このまま仮放免のクルド人を放置していたら埼玉県は無法地帯になってしまうと危惧されている[124]。
埼玉県川口市では、市による日本社会への統合・同化の取り組みとして、児童生徒への日本語指導教員による指導プログラムの導入やスポーツ少年団への加入推進、成人に対してはロータリークラブなどの奉仕団体や商工会議所などの経済団体への加入の検討が進められている。[要出典]
主張
日本人
- 池田信夫は、川口に在住しているクルド人は、観光で入国して難民申請を提出しそのままオーバーステイで送還逃れをしている不法滞在者であると述べている[125]。
- 石井孝明が懇意にしている弁護士によると「クルド人は処罰を受けないので、日本人と日本の司法制度を舐めて『無敵の人』になっているようだ。このままでは、その無敵の人が法律を恐れず、埼玉の一部を犯罪で乗っ取りかねない。東京に住む私も巻き込まれかねない。とても怖い。外国人の人権だけではなく、日本人の人権を考えるべきだ」と述べているという[126]。
- 2022年から在日クルド人について取材をしてきた読売新聞記者によれば、この騒動以降に在日クルド人についての「ごみ出しのルールを守らない、騒音を出す、危険な車の運転をする……」といった「一面的な情報が急激に増え」たという。ほかにも「クルド人とみられる外国人の様子がSNSで拡散され」たり、「「突撃取材」と称し、むやみにクルド人にカメラを向ける配信動画もあった」と述べている[127]。
- 共同通信は、この事件・騒動が2023年夏からSNS上あふれた在日クルド人へのヘイトスピーチや中傷のきっかけだと報じた[128]。
- 英誌「エコノミスト」は、この騒動をきっかけにして「保守系メディア」による在日クルド人を標的としてキャンペーンが行われ、排外主義団体のデモなど(後述)につながったとした[129]。
- 藤崎剛人はニューズウィーク日本版への寄稿のなかで、「ある右派ジャーナリスト」らが「 この事件を誇張して広め、「クルド人は怖い」というイメージを形成した」と分析している[130]。
トルコ政府
クルド人の一部と住民のトラブルが表面化している問題で、コルクット・ギュンゲン駐日トルコ大使は産経新聞の取材に応じ「治安上の問題を大いに懸念している」と述べた。ギュンゲン大使は、川口市の現状について「治安に関わる事件が起きたことを大いに懸念している。それがごくわずかの人数であっても、わが国民全体のイメージが形成されることを大いに懸念している」、クルド人による日本国内での暴動や暴走行為に対しては「大使館として日本の法令に逆らうような行為は容認しない。常に日本の警察当局と連携し、市や政府関係者、国会議員らとも話をしている」、埼玉県警の治安対策については「大使館としても協力できる部分があれば喜んで協力したいと、警察当局などへ伝えている。日本側もわれわれの立場や姿勢を承知してくれていると思う」、警察への協力の方法については「日本の法令にのっとって、どんな具体的措置を取れるか対話している。情報共有や情勢評価についての対話もあり得るだろう」、大使が川口市の視察の要請を行ったかという質問については「2021年に大使として赴任後、川口、蕨両市を訪問した。両自治体とも連絡を取り合って協力態勢にある。両自治体と接触する中で、常に協力の用意があると伝えている」と答えたことが報じられた[131]。
在日トルコ人
在日クルド人と地元住民等のトラブル問題などに対して、日本に滞在して10年近い在日トルコ人男性は、産経新聞の取材に答えて一部のクルド人の行動で、日本・トルコ両国の関係が悪化することを非常に懸念しているとし「一部のクルド人のために多くの善良なクルド人もトルコ人も迷惑している。日本とトルコのよい関係を続けるためにも日本政府は入国管理をより厳しくしてほしい」と訴えた。また、マスコミはトラブルの当事者を「トルコ国籍」としか報じないケースが多いため、在日トルコ社会では「わが国のイメージが悪くなる」という困惑が広がっているという。また難民認定を申請をするクルド人に対して、ビザ免除の観光名目で来日して難民申請を行うが、実際は日本での就労目的であるケースが多いとして「彼らの多くは本当は就労目的だと思う。なぜなら彼らはパスポートも持っているし、来日する航空機代もある。大統領選にも投票できる。国会にはクルド系議員がおり、クルド系のビジネスマンもいる。何より、日本にいる彼らは何か問題を起こすとトルコ大使館へ保護を求める」と指摘している。SNS等で、労働目的での来日の情報交換が頻発していることにも触れ「きちんと就労ビザで来日すべきだと思うが、毎日のように同じような質問が書き込まれていて、うんざりすることもある」「一部のクルド人のためにわれわれ全体が迷惑している。日本政府は入国管理を厳しくしてほしいし、日本のメディアは、『かわいそうなクルド人』という視点だけでなく、『トルコ国籍者』の背景をもっと報道してほしい」と訴えた[132]。
在日クルド人
2024年2月18日、サウジアラビアの英語ニュースメディアであるアラブ・ニュース・ジャパンに、ワッカス・チョーラクの「我々は日本の過激派の攻撃を受けており、支援が必要だ」という内容の発言が掲載された。ワッカス・チョーラクは、アラブニュース・ジャパンのインタビューに対して「昨年のトルコ大統領選挙中、日本の極右グループがオンラインで私たちを攻撃しましたが、これは私たちにとって驚きでした。彼らは誤った保守派、人種差別主義者、あるいはどのように呼べばよいのでしょうか」「私たちはクルド人を支援しなければならず、私たちに対する差別やヘイトスピーチを止めなければなりません」「日本政府は国内の労働力不足を理由に、より多くの移民や外国人労働者を受け入れる政策をとっていますが、日本のヘイトグループは移民、外国人、難民に反対しています。それらのグループは私たちを標的にしてこの政府の政策を攻撃しています」「彼らは外国人を礼儀を知らずで、日本の習慣や社会ルールに従わない悪い人として情報を捏造しています。彼らはそのような間違った認識を広めました。多少の問題が発生しており、誤解も産んでいることは否定しませんが、私たちは地元コミュニティと良好な関係を築き、相互に尊重しています。」「ヘイトグループは、政府からの怒りの反応を恐れて、ここにいる中国人、韓国人、ベトナム人の巨大なコミュニティを攻撃する勇気はありません。しかし、私たちのクルド人コミュニティの人口は僅かに2000人前後なので、迫害を行う集団は私たちが格好の標的であると考えています」と語った[133][134]。
著名な在日クルド人
難民
2022年8月、日本初のクルド人への難民認定がなされた。このトルコ国籍の男性(札幌市在住)は、2回の難民申請を却下された後に国を相手取って提訴し、同年5月に札幌高等裁判所が、男性は「難民に該当する」として国の難民不認定処分を取消す判断を示した。この判決を受け、札幌出入国在留管理局は男性を難民として認定した[135]。
主な自称難民
- ワッカス・チョーラク(Vakkas Çolak)
- 2017年にクルド料理店を開店しオーナーとなる[136]。日本クルド友好協会幹事[137]。日本クルド文化協会事務局長。東京外国語大学クルド語講師。在留資格を持っている[138]。2023年11月にトルコ政府から、国際テロリスト「PKK/KCKの関係者」であるとして、トルコ国内の資産を凍結する制裁を受けた[139]。しかし本人はPKKとの関わりを否定しており、またトルコ国内に資産を持っていない旨を述べている[140]。2024年、海外メディアに対して「日本のヘイトグループは、移民、外国人、難民に反対しています。」、「 私たち(在日クルド人)に対する(ヘイトグループからの)差別やヘイトスピーチを止めなければならない。」、 「自分たち在日クルド人はヘイトグループから攻撃されている。差別やヘイトスピーチを止めなくてはいけない。」などと在日クルド人の置かれた状況や、「日本クルド交流連絡会」設立の目的等を説明した[133][134]。2024年2月18日に、蕨市駅前のデモの最中には、「日本人は精神病院に行け」と発言し謝罪している[141]。
- ユージェル・マヒルジャン
- 2016年4月に解体業の株式会社を設立し、日系ブラジル人の妻が代表をつとめている。仮放免中は移動制限が課せられるが、マヒルジャンは、東日本大震災で現地に向かいボランティアなどを行ったと述べている[142]。マヒルジャンはクルド人による迷惑行為とされているものは、「トルコ人によるもの」と主張しているが、日本に来て悪いことをするクルド人については「国に帰ってほしい」と述べている[143]。
- 高級車フェラーリを「所有」し「自称難民が高級車を購入」している動画がインターネットで炎上している件について、投稿した事実は認めたものの、映っているのは自分ではないと主張している[33]。
- デニズ[注釈 14]
- 元入管長期収容者[注釈 15]。配偶者は日本国籍者であるが、配偶者ビザは許可されていない[146]。ドキュメンタリー映画『牛久』に出演している。収容中の2019年1月に職員から受けた「制圧行為/暴行被害[147]」などについて国家賠償訴訟を起こした。2023年4月、東京地方裁判所は、職員が行った「制圧行為」のなかで
- 右手の親指で首の痛点を約20秒間押し込む行為
- 激しい痛みを訴えるなか、左肘を左手で1分以上押さえる同時に、背中を右手で押さえた行為
- 後ろ手に手錠 を掛けられている状態の原告の両腕を1分以上持ち上げた行為
- といった「暴行ととられかねない行為」(所長事務連絡2019年2月9日付)について、「激しい痛みを与え」るもので「入国警備官がとるべき通常の処置とは認め難」く、またその対応が「際限なくエスカレートしてしまうことにもなりかねない」などの理由から違法であるとして、デニズの訴えの一部を認め、国に請求額約1100万円のうち22万円の賠償を命じた[148][149]。
- なお、入管側の主張である、デニズが併用禁忌の鎮静薬の処方を求めて女性医師に差別的な発言をし、深夜に叫び続けたことは事実として認められたが、入管職員に対して腹を蹴るなどの暴行をはたらいたことは映像での証拠がなく、双方の主張の食い違いにより認定されなかった[148]。
- また2024年4月、東京高等裁判所も地裁判決を支持する判決を下した[150]。この「制圧行為」が行われる様子を職員が撮影した映像は公開され、大きく報じられた[151][152]。
- 2019年1月、東日本入国管理センター(牛久入管)収容中に職員から暴行を受け、精神疾患を発症したなどとして、在日クルド人のデニズが国を提訴した。デニズは2007年に渡日し、難民申請を提出後に日本人女性と結婚していたが婚姻による在留資格を得ることはないため、2016年に入管に収容となっている[39]。入管職員による暴行の様子、と称した動画は、支援弁護士らによりネットに公開され、「密室」の入管で収容者が劣悪な環境に置かれていると支援者らが主張するもととなった[153]。この件は2021年のドキュメンタリー映画『牛久』でも取り上げられている[154]。
- メメット・チョーラク
- 2019年3月、入管に長期にわたって収容されていた在日クルド人のメメット・チョーラク(ワッカス・チョーラクの兄)が極度の体調不良を訴え、事態を知った家族は救急車を呼ぶよう求めた。駆けつけた救急隊員に対し、入管はメメットの移送を2度に渡って拒否[155]。メメットが病院に搬送されたのは30時間後のことだった[156]。この件は2021年のドキュメンタリー映画『東京クルド』で扱われた。
- ラマザン
- 元仮放免者。家族で国を提訴した後、2021年に弟とともに在留特別許可を得たが、両親と妹は得ることができなかった[157]。ドキュメンタリー映画『東京クルド』に、叔父メメットとともに出演。2023年には入管法改正を巡る審議の参考人として参議院法務委員会に出席した[158]。
- オザン
- 『東京クルド』出演者。父はクルドの国際テロリズム勢力に食糧を配達しており、親戚がトルコ当局に拷問を受けたために危険を感じ祖国を出国したと主張しており、中東で過激派組織「イスラム国」(IS)と戦うクルド人にあこがれるようになっていた時に、番組制作会社から出演の声をかけられたという[159][160][161]。オザンが6歳のときに一家で来日。しかし難民申請は認められず、長らく仮放免者として解体業を不法に就労していた[162]。
- メメット・ユージェル(Mehmet Yücel[要出典])
- 埼玉県川口市の解体工事会社取締役[163]。日本クルド文化協会代表。2023年11月29日付で、国際テロリスト「クルド労働者党(PKK)」支持者としてトルコ政府よりトルコ国内の資産凍結を受けた。[要出典][139]
- メメット(メフメット)・タシ (Mehmet Tasi)
- 解体業者。1993年に来日し現在の埼玉県川口市・蕨市のクルド人集住のきっかけとなった人物で、「川口メメット」[31]、「ビッグボス」[164]の愛称で知られる。日本人女性と結婚し永住許可を取得している[1]。威力業務妨害罪容疑で起訴され、また経営している起業が、廃棄物処理法違反容疑、入管難民法違反(不法就労助長)により摘発され、従業員らも逮捕されている[75]。
主な日本人支援者
- 松澤秀延
- 「クルドを知る会」(2003年〜日本において、クルドの文化や歴史を知り、伝えるために結成)元事務局長。元自衛官、造園業者。
- 温井立央
- 任意団体「在日クルド人と共に(HEVAL)」 (2022年〜クルドを知る会より、地域活動団体として独立)代表理事。
- 日本クルド友好協会代表理事。
- 日本クルド友好議員連盟会長。自民党所属衆議院議員。元自衛官。内閣総理大臣補佐官(国際人権問題担当)。日本・イスラエル友好議員連盟の会長も務める。
- 日本クルド友好議員連盟・幹事長。自民党参議院議員。
- 日本クルド友好議員連盟・副会長の一人。埼玉2区(川口)選出の自民党衆議院議員。総務大臣などを歴任した。
- 福島尚文
- 「クルド難民デニスさんとあゆむ会」共同代表。元「共同通信」記者。革命的共産主義者同盟全国委員会(中核派)系列団体の集会「改憲・戦争阻止!大行進」の呼びかけ人もつとめた[165]。
- 周香織
- クルド難民Mさんを支援する会・事務局。(このクルド人Mは、難民ではなく難民申請者である)
- 坪内隆彦
- 日本クルド交流連絡会・事務局長
- 中島直美
- 日本クルド交流連絡会・代表世話人。「クルド文化教室」主催。
- 中島麻由子
- 埼玉から差別をなくす会・世話人。「STOP・HATE 川口・蕨」メンバー。
- 折茂あい
- 埼玉から差別をなくす会・世話人。「STOP・HATE 川口・蕨」メンバー。
- 磯部加代子
- ジェミニ(日本語教室団体)・代表。クルドを知る会・メンバー
- 元「毎日新聞」記者、フリージャーナリスト。
- 大橋毅
- クルド難民弁護団・事務局長。弁護士。
- 大澤優真
- つくろい東京ファンド代表
- 武石昌子
- つくろい東京ファンド所属。
- 立憲民主党所属の参議院議員。
- 社民党党首。
- 菅野静華
- 参政党所属の川口市議会議員。
- ひわき岳
- 立憲民主党所属の杉並区議会議員。
関連する映画
- 『バックドロップ・クルディスタン』(2007年):在日クルド人家族を扱ったドキュメンタリー映画。
- 『マイスモールランド』(2022年):川口市を舞台に、クルドと日本のアイデンティティーをもつ女子高生を主人公とした劇映画。
- (川和田恵真]著、2022年、講談社)の同名映画の小説版も存在する。
脚注
注釈
- ^ トルコ系クルド人を含む在日トルコ人の人数は、入管庁によれば、2015年末時点で4157人(短期滞在および「非正規滞在者」は含まない:入管庁『在留外国人統計』)。
- ^ それ以前にもクルド人への難民不認定処分の取り消しを命じる判決はあったが、[23]判決確定後に再び難民不認定処分となった[24][25][26]。
- ^ イラク西部のRavansar市についての報告[44]、ノルウェーでの6年以上居住するクルド系移民男女への調査報告[45]などは知られている。
- ^ その後、犯人グループから7人が殺人未遂や凶器準備集合の容疑で逮捕されたが、9月25日までに全員が不起訴となった。不起訴の理由は明らかにされていない[61]
- ^ 事件の原因は女性をめぐるトラブルとされる。
- ^ トラブルの中心人物の知人で、川口市に住む第一世代の在日クルド人男性の証言によれば、喧嘩が行き過ぎないよう集まった人々が多かったという [63]。
- ^ この救急受け入れ停止により命に関わるような問題は起きなかった[64]。
- ^ この意見書は冒頭で 「現在、川口市には40,000人を超える外国籍の住民がおり、加えて、住民票をもたない外 国人の中には仮放免中の方も相当数いるものと推定されている。多くの外国人は善良に暮らしている」と前置きしたうえで、「一部の外国人は生活圏内である資材置き場周辺や住宅密集地域などで暴走行為、あおり運転を繰り返し、人身、物損事故を多く発生させ」ていると述べられており、「クルド人」というような特定の国籍・民族名は明記されてはいない[79][80][81]。 しかし産経新聞の取材に対し、市議からは「彼ら(在日クルド人)を念頭に置いた議論だった」と説明がされている[80]。 意見書を取りまとめた若谷正巳市議(自民党市議団幹事長)は埼玉新聞の取材に「意見書は外国人排除を目的としたものではない」としている。 意見書が採択された僅か2ヶ月前の4月の市議選のなかで、有権者から市議候補者への相談として「川口の治安が良くない」などの声が各市議候補に寄せられたことも意見書採択の背景にあった[79]。ただし川口市の2024年の認知犯罪件数は3815件(うち1205件は自転車盗)であり、ピークだった2008年の1万6,314件と比べて4分の1にまで減少している[82]。
- ^ 日本第一党自体がこのデモを「移民反対デモ」、「反移民デモ」と呼んでいた[90]。
- ^ それらの「指摘」が、抗議電話の内容と一致しているかどうかを産経新聞は記していない。どころか産経新聞記事では、誰によって、いつ、どこで、どのような根拠に基づいてされた「指摘」なのかも明らかにされていない。
- ^ 「(2020年)2月9日の第一党(日本第一党)の街宣ではマイクを手に「朝鮮人が政界や財界、警察、メディアに入り込み、日本民族を支配しようとしている」と発言」するなど「荒唐無稽なデマを用いて在日コリアンを攻撃する異様な言動が特徴的」な街宣活動をしてきた人物だと報じられている[109]。
- ^ デモ当日の2月18日、デモの動画を引用して「(クルド人が)『日本人死ね』と言ってないないか。そんなことをいうなら帰れ」などと書いた石井孝明のTwitter投稿は1万回以上もリポスト(再投稿)された。また翌19日には若林洋平参議院議員が石井の投稿を引用する形で「日本人死ねなどというならどうぞお帰りく下さい」などと投稿した[113][114]。共同通信は、この若林議員の投稿について、「埼玉県南部で暮らすクルド人の排除を叫ぶヘイトスピーチが急増」するなかで「こうした動きを背景に憎悪をあおった形だ」と報じた[115]。
- ^ この発言について、川口市在住のトルコ系クルド人であるユージェル・マヒルジャンは「庇いたくはない」と前置きしたうえで、「1人のクルド人が“国に帰れ。変な外人”と言われた時に、“病院に行きなさい、精神科に行きなさい”と参加者に言い返した」のだと当時の現場の様子を説明している[112]。
- ^ 安全のため名字は非公開としている[144]
- ^ 難問申請するなか延べ5年以上収容されている。2020年、国連人権理事WGが日本政府に行った勧告では、デニズの件が取り上げられ、適切な対処をするよう求めていた[145]。
出典
- ^ a b c d e f 宗像誠之 (2016年4月21日). “なぜ埼玉県南部にクルド人が集まるのか? クルディスタンを離れ「ワラビスタン」になった理由”. 日経ビジネス. 2024年2月27日閲覧。
- ^ https://www.tokyo-np.co.jp/article/291460
- ^ “川口の仮放免者700人、初めて判明 大半はクルド人か 各自治体に情報提供へ運用見直し”. 産経新聞 (2024年4月13日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ a b c “「国をもたない最大の民族」とは 歴史から知るクルド人の歩みと今”. 朝日新聞 (2023年2月26日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ 片山奈緒美 (2021年). “博士論文 - 在日クルド人コミュニティにおける異文化間コミュニケーションの研究ー「わかりあえる日本語コミュニケーション」に向けて―”. CiNii. 2024年3月30日閲覧。
- ^ a b c “川口のクルド人はなぜ増えたか きっかけはイラン人、民主党政権で難民申請激増”. 産経新聞 (2024年5月2日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ “法務省、難民申請後6カ月での就労許可を廃止 在留の制限強化”. ロイター (2018年1月12日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ “「申請半年で就労」廃止 難民認定巡り法務省”. 日本経済新聞 (2018年1月12日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ 法務省入国管理局 (2016年3月26日). “平成27年における難民認定者数等について” 2016年4月20日閲覧。
- ^ 川口市 (2014年2月3日). “川口市統計書 第2章 人口 9表 国籍別・外国人住民数” 2016年4月5日閲覧。
- ^ a b “華やかな衣装で民族舞踊 クルド人1000人参加、蕨で新年祝う祭り”. 埼玉新聞 (2016年3月21日). 2016年4月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月21日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2024年4月13日). “川口の仮放免者700人、初めて判明 大半はクルド人か 各自治体に情報提供へ運用見直し 「移民」と日本人”. 産経ニュース. 2024年4月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月14日閲覧。
- ^ a b c “在日クルド人2世「結局は親次第」 10代前半で男子は解体業、女子は結婚”. 産経新聞 (2023年10月14日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ 引用エラー: 無効な
<ref>
タグです。「jbpress20210709
」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません - ^ “ワラビスタンの18歳、大学に受かっても…就労に高い壁”. 朝日新聞 (2016年3月21日). 2016年3月22日閲覧。
- ^ “トルコ国籍のクルド人、初めての難民認定 「私以外の人にも希望に」”. 朝日新聞 (2022年8月9日). 2024年3月5日閲覧。
- ^ 高田俊亮. “トルコ国籍のクルド人に初の難民認定!”. ヒューマンライツ・ウォッチ. 2024年3月3日閲覧。
- ^ 引用エラー: 無効な
<ref>
タグです。「:1
」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません - ^ “神戸新聞NEXT|総合|「クルドへの迫害知って」差別恐れ、日本でも身元隠す” (Japanese). www.kobe-np.co.jp (2020年2月17日). 2024年3月3日閲覧。
- ^ “クルド人は難民ではない?「その答えは十分に説明した」 トルコ大使”. 産経新聞 (2024年1月7日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2024年3月26日). “川口クルド問題、在日トルコ社会も困惑 「イメージ悪化」「日本政府は入国管理厳格化を」 「移民」と日本人”. 産経ニュース. 2024年3月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月29日閲覧。
- ^ 令和3年(行コ)第7号:難民の認定をしない処分等取消請求控訴事件(札幌高裁判決2022年5月20日)
- ^ 名古屋高判平成18年6月30日
- ^ “難民不認定処分取り消し判決の上告期限 古川法相「判決内容を精査して対応する」【動画あり】:東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web (2022年6月3日). 2024年3月14日閲覧。
- ^ http://www.jlnr.jp/jlnr/wp-content/uploads/2022/05/jlnr_request_220531_final.pdf
- ^ https://www.at-s.com/sp/news/article/national/1076616.html
- ^ a b c d e “「アバレルヨー」本当に帰せるか 難民申請繰り返すクルド人ら改正法10日施行でどうなる”. 産経新聞 (2024年6月9日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ “難民申請4回却下でも解体業を経営する「川口市のクルド人」の本音(後編)|「なぜ難民が貧乏でなきゃいけないんだ!」”. 毎日新聞 (2023年11月20日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ 一般社団法人日本クルド文化協会 (2024年3月16日). “Xユーザーの一般社団法人日本クルド文化協会 Japan Kurdish Cultural Associationさん: 「9。埼玉のクルド人は、イスラーム過激派組織である(海外ネット) そのようなことはありません。むしろクルド人は反イスラム過激派です。 〇イラク・シリアでISが台頭すると、クルド民族は、自衛のための軍隊を作り、それを各国支援しました。他国を侵攻したことはありません。”. 2024年6月22日閲覧。
- ^ “クルド人民族衣装華やかに「新年祭」 黙とうも 埼玉”. 毎日新聞 (2016年3月21日). 2016年3月21日閲覧。
- ^ a b c “調査報告会「Karihomen: 日本で〈クルド〉として生きるということ」 | 科研費基盤研究(A):イスラーム・ジェンダー学と現代的課題に関する応用的・実践的研究”. islam-gender.jp. イスラーム・ジェンダー学と現代的課題に関する応用的・実践的研究 事務局 (2022年1月17日). 2023年12月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月1日閲覧。
- ^ “ワラビスタン(埼玉県蕨市・川口市)と北クルディスタン(トルコ南東部)における クルド人の社会・空間構造の比較調査”. 2023年6月1日閲覧。
- ^ a b “クルド人経営者「日本人がやらない仕事」 フェラーリ投稿で炎上も”. 産経新聞 (2023年8月12日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ a b “川口クルド人病院騒動の逮捕者が再入国「帰りたくない」日本滞在も再び強制送還”. 産経新聞 (2024年6月19日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “「病院前大乱闘」で逮捕されたクルド人が日本に再入国していた! 羽田で「救急車を呼べ」と叫び、入管施設でハンガーストライキ”. デイリー新潮 (2024年6月19日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ “【東京出入国在留管理局視察報告②】”. 奥野精一 (2024年5月28日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ “【東京出入国在留管理局視察報告①】”. 奥野精一 (2024年5月28日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ “任意団体 在日クルド人と共に”. syncable.biz. 2023年2月20日閲覧。
- ^ a b “茨城・牛久入管暴行訴訟 入所者処遇「改善を」 東京地裁結審 クルド人男性訴え(茨城新聞クロスアイ)”. Yahoo!ニュース. 2023年2月20日閲覧。
- ^ asitha (2015年6月19日). “Anti-FGM Campaign in Iraqi Kurdistan is a "Global Model"” (英語). The Kurdish Project. 2023年5月30日閲覧。
- ^ Yasin, Berivan A.; Al-Tawil, Namir G.; Shabila, Nazar P.; Al-Hadithi, Tariq S. (2013-09-08). “Female genital mutilation among Iraqi Kurdish women: a cross-sectional study from Erbil city”. BMC Public Health 13 (1): 809. doi:10.1186/1471-2458-13-809. ISSN 1471-2458. PMC PMC3844478. PMID 24010850 .
- ^ Shabila, Nazar. “Geographical variation in the prevalence of female genital mutilation in the Kurdistan region of Iraq” (英語). World Health Organization - Regional Office for the Eastern Mediterranean. p. Introduction, ¶2. 2023年5月30日閲覧。
- ^ “A qualitative study on female genital cutting among Kurdish-Norwegians”. オスロ大学. 2024年6月14日閲覧。
- ^ “Related Factors of Female Genital Mutilation (FGM) in Ravansar (Iran)”. www.longdom.org. doi:10.4172/2167-0420.1000108. 2023年5月30日閲覧。
- ^ Lunde, Ingvild Bergom. “A qualitative study on female genital cutting among Kurdish-Norwegians”. p. 13. 2023年5月30日閲覧。
- ^ 米国内務省. “トルコ 2014年 人権報告(法務省入国管理局 仮訳)”. 法務省. p. 53. 2024年3月30日閲覧。
- ^ 米国内務省. “トルコ人権報告書 2016年度(法務省入国管理局 仮訳)”. 法務省. p. 54. 2024年3月30日閲覧。
- ^ Lunde 2020, p. 13.
- ^ “トルコ大使館前で乱闘 警察官含む12人けが”. FNN (2015年10月25日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ “警察庁長官「大使館連携強化」”. NHK (2015年10月29日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ “クルド人団体が釈明”. 毎日新聞 (2015年10月29日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ “日本のクルド団体の資産凍結 「反政府組織と関連」―トルコ”. 時事通信 (2023年12月6日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “なぜ今、クルド人ヘイトが増えている? 夜回りや被災地支援など「溶け込む努力している人たちもいること知って」”. 東京新聞 (2024年4月29日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ “川口のクルド団体「テロ支援」トルコが資産凍結 地震で「4千万円」、団体側「冤罪だ」”. 産経新聞 (2023年12月5日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “クルドの祭事に1300人が参加で厳戒態勢…中止訴える人も さいたま”. 読売新聞 (2024年6月22日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “クルド系テロ組織PKK関係団体が、埼玉県で祭り開催へ-県が認める恐怖”. journal of Protect Japan (2024年3月6日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ “トルコ大使館前で乱闘 警察官含む12人けが”. FNN (2024年6月22日). 2015年11月4日閲覧。
- ^ “警察庁長官「大使館連携強化」”. NHK (2015年10月29日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2015年10月26日). “【トルコ大使館前乱闘】激しい殴り合いで騒然 クルド人「なぜこんな目に…」 トルコ人「自分の意思を示すためなのに」(2/3ページ)”. 産経ニュース. 2023年9月20日閲覧。
- ^ “乱闘…100人が病院で騒ぐ 重傷男性と襲撃男が搬送され両グループ結集した 男性は広範囲を切られ全治不詳”. 埼玉新聞 (2023年7月7日). 2024年2月28日閲覧。
- ^ “トルコ人グループでトラブル、病院に100人が集まり騒ぎに…殺人未遂容疑の男性ら7人不起訴”. 読売新聞 (2023年10月3日). 2024年2月27日閲覧。
- ^ “100人乱闘で病院大騒ぎの事件、4人目の男逮捕 車数台で26歳男性を追い、全治不詳のけが負わせる…1人釈放”. 埼玉新聞 (2023年7月28日). 2024年2月27日閲覧。
- ^ 野田洋人 (2023年10月8日). “埼玉県川口市や蕨市に住む「ワラビスタン」の「ビッグボス」が、ついに重い口を開いた!県警の機動隊まで出動した「クルド人騒動」…そのウラで起きていたこと”. 現代ビジネス. 2024年2月27日閲覧。
- ^ a b c “病院でクルド人「100人」騒ぎ、救急受け入れ5時間半停止 埼玉・川口”. 産経ニュース. 産経新聞 (2023年7月30日). 2023年9月20日閲覧。
- ^ “難民申請中に女性乱暴容疑、トルコ人2人逮捕”. 産経新聞 (2016年2月22日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “中学生に性的暴行、容疑のトルコ人逮捕 「遊んだが暴行はしていません」と否認”. 産経新聞. 2024年3月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月10日閲覧。
- ^ “女子中学生に性暴行の容疑者、難民申請中のクルド人 トルコ生まれ川口育ちの「移民2世」”. 産経新聞. 2024年3月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月10日閲覧。
- ^ “中学生に性的暴行したクルド人は難民申請中だった 地元市議は「実態を正しく直視するべき」(デイリー新潮)”. Yahoo!ニュース. 2024年4月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月6日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2023年7月30日). “【「移民」と日本人】れいわも賛成した川口市議会「クルド人」意見書 マスコミ報じず”. 産経ニュース. 2023年7月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月6日閲覧。
- ^ “少年逮捕…父の車で死亡ひき逃げ 車体は大破損、ガラス割れるも「事故していない」…出国しようとしていた”. 埼玉新聞. 2023年6月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月6日閲覧。
- ^ “埼玉県警、クルド人による女性拉致や危険運転を見逃した?-それでも応援”. with ENERGY(ウィズエネ) – エネルギー、環境、経済 私たちの未来のために (2023年11月17日). 2023年12月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月6日閲覧。
- ^ ANNnewsCH (2022-06-21), 住民困惑・・・住宅街の「資材・残土置き場」(2022年6月21日) 2024年5月22日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2023年8月12日). “【「移民」と日本人】「経営者」6割がトルコ国籍 資材置き場でトラブル、広がる規制 埼玉・川口”. 産経新聞:産経ニュース. 2023年8月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年5月22日閲覧。
- ^ “川口市資材置場の設置等の規制に関する条例(令和4年7月1日施行)|川口市ホームページ”. www.city.kawaguchi.lg.jp. 2024年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年5月22日閲覧。
- ^ a b “川口の解体会社を摘発、不法就労助長の疑い クルド人の代表取締役、従業員ら逮捕/県警”. 産経新聞 (2020年6月17日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “川口のクルド人は「夜の巡回」で共生を目指す SNSで強まる非難…でも「この街を故郷と思っている」:東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web. 2024年6月22日閲覧。
- ^ ワラビスタン~日本のクルド人 朝日新聞(2004年12月15日)
- ^ 「ワラビスタン」第二の故郷 クルド人ら埼玉で共生 日本経済新聞(2013年9月8日)
- ^ a b “迷惑あおり運転、100人が病院で大騒ぎ…暴走する一部外国人、相次ぐ苦情 問題の背景は 騒動を取材<下>”. 埼玉新聞 (2023年8月12日). 2024年2月29日閲覧。
- ^ a b c INC, SANKEI DIGITAL (2023年7月30日). “【「移民」と日本人】れいわも賛成した川口市議会「クルド人」意見書 マスコミ報じず”. 産経ニュース. 2023年9月20日閲覧。
- ^ 『 一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書』https://kawaguchi.gsl-service.net/doc/2016021300027/file_contents/202306-01ikensyo.pdf
- ^ 『広報かわぐち』2023年10月号 発行:川口市 p4 https://www.city.kawaguchi.lg.jp/material/files/group/3/202310-04.pdf
- ^ “立腹…14歳が喫煙、商業施設で音楽爆音 出禁にされ花火投げ込む「外国人の僕だけ悪い事すると差別される」”. 埼玉新聞. 2023年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月10日閲覧。
- ^ “「ナンパされて車に連れ込まれそうに…」「車を盗まれて全損」 川口市が直面する「クルド人問題」に迫る-6”. デイリー新潮. 2024年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月10日閲覧。
- ^ “埼玉・川口市がクルド人めぐり国に異例の訴え なぜ?現場で何が?”. NHK (2024年2月2日). 2024年2月27日閲覧。
- ^ “[hhttps://www.sankei.com/article/20230901-JRY6IEHP75LEHOBLNMPPFCDDXM/ 「犯罪外国人は強制送還を」 クルド人問題の川口市長、法相へ要望]”. 産経新聞 (2023年9月1日). 2024年6月23日閲覧。
- ^ a b c “<独自>川口のジャーナリスト脅迫事件、クルド人男性を不起訴 「強制送還求めたい」”. 産経新聞. 2023年12月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月4日閲覧。
- ^ a b 石井孝明 (2023年9月30日). “クルド人の男、記者石井孝明への「殺すぞ」との脅迫で逮捕、2日後釈放”. with ENERGY. 石井孝明. 2023年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月4日閲覧。
- ^ “【現場直撃】「死の脅迫」受けても報道し続ける ジャーナリスト石井孝明氏が見た共生社会のリアル 「既存メディアは外国人問題を真面目に報道すべき」”. EPOCH TV. 大紀元(エポック・タイムズ) (2023年10月12日). 2024年3月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月21日閲覧。
- ^ https://japan-first.net/notify/【緊急報告】-埼玉県川口市内での移民反対デモに/
- ^ “チラシ(2023年8月)”. 日本第一党. 2024年4月28日閲覧。
- ^ “クルド人排斥デモ、市民抗議で中止 埼玉・川口市、差別団体のヘイト激化 時代の正体 差別禁止法を求めて”. カナコロ. 神奈川新聞 (2023年10月9日). 2024年2月28日閲覧。
- ^ “外国籍排斥あおるヘイトデモに「差別主義者こそ出て行け」 埼玉で市民抗議 時代の正体 差別禁止法を求めて”. カナコロ. 神奈川新聞 (2023年10月22日). 2024年2月28日閲覧。
- ^ “「ルール知らない人も…働きかけたい」 埼玉県警とクルド人ら、川口で合同パトロール 地域での共生促す”. 埼玉新聞. 2024年1月23日閲覧。
- ^ a b “クルド人の祭り利用、一時認めず”. 埼玉新聞 (2024年1月24日). 2024年2月28日閲覧。
- ^ a b “埼玉県営公園でのクルド人の祭り 指定管理者が「不許可」撤回し謝罪:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2024年1月23日). 2024年3月4日閲覧。
- ^ “クルド人のお祭りに「公園使用ダメ」→撤回、でも「演奏ダメ」 埼玉県公園緑地協会の「差別的取り扱い」”. 東京新聞 (2024年1月24日). 2024年2月28日閲覧。
- ^ “「演奏は全面禁止」の根拠はあいまいだった…クルド人の春の祭り制限問題で埼玉県公園緑地協会 許可を検討”. 東京新聞 (2024年1月29日). 2024年2月28日閲覧。
- ^ “紛糾…公園でクルド人イベント開催、「公園を貸すな」と電話相次ぐ 主催者の支援団体、次回開催の相談をするも…県が公園使用を認めず「安全を担保できない」 抗議すると条件付きで認める「正式な申請前の打診で門前払い」”. 埼玉新聞 (2024年1月30日). 2024年2月28日閲覧。
- ^ “クルド人の春の祭り「ネウロズ」 紆余曲折の末…20日さいたま市内で開催と正式発表 :東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web. 2024年3月20日閲覧。
- ^ 3月20日に「ネウロズ」は当初の希望通り同公園にて開催された。クルド人側の要請で、埼玉県警が会場を警備にあたった
- ^ “クルドの祭事に1300人が参加で厳戒態勢…中止訴える人も さいたま”. 読売新聞オンライン (2024年3月21日). 2024年3月22日閲覧。
- ^ a b 池尾伸一 (2024年3月20日). “クルド人が最も大切にする春祭り「ネウロズ」開催 ヘイト騒動を超えてさいたまの公園に踊りの輪”. 東京新聞 TOKYO Web. 2024年3月22日閲覧。
- ^ “【新年祝う“クルドの祭り”】1300人が楽しむ さいたま市の公園で 一時騒然?抗議活動も…”. 日本テレビ (2024年3月20日). 2024年3月22日閲覧。
- ^ a b c d “日本のクルド人支援団体に差別的メール 広がるヘイトの矛先”. 毎日新聞 (2024年3月22日). 2024年3月22日閲覧。
- ^ “クルドの祭りに「県の公園貸すな」 音楽が「テロ賛美」指摘も、トルコがPKK支援団体指定”. 産経新聞. 2024年1月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月4日閲覧。
- ^ “「ナンパされて車に連れ込まれそうに…」「車を盗まれて全損」 川口市が直面する「クルド人問題」に迫る-5”. デイリー新潮. 2024年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月10日閲覧。
- ^ 西牟田靖. “「ナンパされて車に連れ込まれそうに…」「車を盗まれて全損」 川口市が直面する「クルド人問題」に迫る-4”. デイリー新潮. 2024年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月10日閲覧。
- ^ a b “元日本第一党幹部 7月ヘイト街宣計画 川崎市条例敵対視(時代の正体シリーズ)”. カナコロ. 神奈川新聞 (2020年6月30日). 2024年2月28日閲覧。
- ^ “ヘイトスピーチを許さない(声明文)”. 支援団体「在日クルド人と共に」 (2024年2月20日). 2024年2月29日閲覧。
- ^ “電話口に響いた男の罵声 埼玉のクルド人に向けられたヘイト”. 毎日新聞 (2024年3月22日). 2024年3月22日閲覧。
- ^ a b “デモ隊に“日本人死ね”と発言? 川口在住20年のクルド人「僕たちは国を持たず、日本に住ませてもらってる。その言葉は口にしたくもない」 人口・働き手が減る日本は外国人と共生できる?”. ABEMA TIMES. 2024年3月4日閲覧。
- ^ https://www.chunichi.co.jp/article/857894
- ^ 毎日新聞2024年2月26日(紙面・21面)
- ^ https://saitama.newsmart.jp/sp/newspack/2024/02/post-900975.php
- ^ 一般社団法人日本クルド人協会 (2024年2月19日). “Xユーザーの一般社団法人日本クルド文化協会 Japan Kurdish Cultural Associationさん: 「日本の皆様へ。…」”. X. 2024年3月4日閲覧。
- ^ “「精神病院に行け」発言認め謝罪…日本クルド文化協会、デモでのヘイト発言を指摘 「死ね」は空耳と否定”. 埼玉新聞 (2024年2月16日). 2024年3月4日閲覧。
- ^ a b “一般社団法人日本クルド文化協会 Japan Kurdish Cultural Association @nihonkurdish 2月18日のヘイトスピーチデモにおける失言のお詫びと釈明について”. twitter. 2024年2月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月4日閲覧。
- ^ “日本クルド文化協会「日本人死ね」発言は「病院に行け」だと改めて釈明と謝罪 発言者は事務局長”. 日刊スポーツ. 2024年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月4日閲覧。
- ^ “川口クルド問題、地元当事者の声続々「政治が動いてくれない」 社会の分断一層進む恐れも”. 産経新聞. 2024年3月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月10日閲覧。
- ^ “「ヘイトスピーチは徹底して排除されなければならない」埼玉・大野知事がクルド人や支援団体への「ヘイトスピーチ」問題に言及”. TBS NEWS DIG. TBS (2024年3月28日). 2024年3月30日閲覧。
- ^ (日本語) 【令和6年3月28日実施】知事記者会見 2024年3月30日閲覧。
- ^ “【魚拓】「ナンパされて車に連れ込まれそうに…」「車を盗まれて全損」 川口市が直面する「クルド人問題」に迫る【スクープその後】(デイリー新潮) - goo ニュース”. ウェブ魚拓. 2024年6月10日閲覧。
- ^ “川口クルド問題、地元当事者の声続々「政治が動いてくれない」 社会の分断一層進む恐れも”. 産経新聞 (2024年3月9日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “川口で騒いでいるクルド人は「移民」ではなく「不法滞在」”. journal of Protect Japan (2023年7月31日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “在日クルド人、違法行為の多さと犯罪不起訴の危険”. journal of Protect Japan (2023年9月21日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ 岡田実優 (2023年12月30日). “クルド人 共生と摩擦”. 読売新聞オンライン. 2024年3月11日閲覧。
- ^ 赤坂知美 (2023年10月3日). “ネットにあふれるクルド人ヘイトの異常さ 差別される側の視点に立ってみたことありますか?「一部の問題で全体を判断しないで」”. 共同通信. 2024年2月27日閲覧。
- ^ “在日クルド人コミュニティ「ワラビスタン」を取材して 英誌「埼玉のクルド人街は日本の移民政策の愚かさを物語っている」(The Economist誌記事の翻訳記事)”. COURIER JAPON (2024年1月9日). 2024年3月4日閲覧。
- ^ “在日外国人と日本社会の共生努力を後退させる右派の差別扇動”. ニューズウィーク日本版 (2024年2月27日). 2024年2月29日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2024年1月7日). “川口のクルド人問題「日本の法令に逆らう行為は容認しない」 トルコ大使”. 産経ニュース. 2024年1月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月29日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2024年3月26日). “川口クルド問題、在日トルコ社会も困惑 「イメージ悪化」「日本政府は入国管理厳格化を」 「移民」と日本人”. 産経ニュース. 2024年3月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月29日閲覧。
- ^ a b “在日クルド人団体、支援を求める”. Arab News. 2024年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月8日閲覧。
- ^ a b “Kurdish groups in Japan seek support” (英語). Arab News Japan. Arab News Japan. 2024年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月10日閲覧。
- ^ 日本放送協会. ““帰国すれば迫害も”トルコ国籍のクルド人男性 初の難民認定|NHK 北海道のニュース”. NHK NEWS WEB. 20220809時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月20日閲覧。
- ^ “クルド料理店オーナー ワッカス・チョーラクさん 国なき民、異郷日本で奮闘(3)”. 日本経済新聞 (2023年11月22日). 2024年4月12日閲覧。
- ^ “「難民なのは大変。いつ入管に拘束されるかわからない」 クルド人夫婦・コミュニティーを訪ねて【ルポ】”. ハフポスト (2017年7月6日). 2024年3月16日閲覧。
- ^ ※記事名不明※『東京新聞』朝刊2019年2月10日朝刊
- ^ a b “HAKKINDA TÜRKİYE'DE BULUNAN MALVARLIĞININ DONDURULMASI KARARI ALINAN GERÇEK VE TÜZEL KİŞİLER”. 2023年11月29日閲覧。
- ^ “日本のクルド団体の資産凍結 「反政府組織と関連」―トルコ:時事ドットコム”. 時事ドットコム (2023年12月6日). 2024年3月11日閲覧。
- ^ “「精神病院に行け」発言認め謝罪…日本クルド文化協会、デモでのヘイト発言を指摘 「死ね」は空耳と否定”. 埼玉新聞 (2024年2月18日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “川口市在住クルド人に聞く(前編)”. journal of Protect Japan (2023年5月21日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “川口市在住クルド人に聞く(後編)”. journal of Protect Japan (2023年5月22日). 2024年6月22日閲覧。
- ^ “1300日超の拘束、精神崩壊、自殺未遂―難民男性ら「入管自体が違法」「国連のルール守れ」と提訴(志葉玲) - エキスパート”. Yahoo!ニュース (2022年1月14日). 2024年6月14日閲覧。
- ^ “国連の恣意的拘禁作業部会、難民申請者2人の長期収容に関して日本に勧告 | ヒューライツ大阪”. www.hurights.or.jp (2020年10月20日). 2024年3月14日閲覧。
- ^ 原口侑子 (2020年7月30日). 杜多真衣: “外国人たちの絶望、死と隣り合わせの現実”. 認定NPO法人CALL4. 2024年3月14日閲覧。
- ^ “【特別転載】入管長期収容問題を考える⑥ー安全・安心社会のために拷問を受ける〜デニズ氏のケース〜(Mネット2020年4月号より)”. note:移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連) (2021年5月16日). 2024年3月14日閲覧。
- ^ a b “令和元年(ワ)第21824号国家賠償請求事件”. 2024年3月14日閲覧。
- ^ “入管収容のクルド人男性への制圧、一部に「違法」判決 国に賠償命令:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2023年4月20日). 2024年3月14日閲覧。
- ^ “入管職員の暴行「合理的に必要な限度を超えた」と東京高裁 クルド人男性に国が22万円支払う一審判決を支持”. 東京新聞 TOKYO Web. 2024年4月12日閲覧。
- ^ “「ガラ」と見下す風潮 元職員が明かす入管の人権意識”. 毎日新聞. 2024年3月14日閲覧。
- ^ “入管収容者制圧の映像公開 「痛い」叫ぶクルド人”. 47NEWS (2019年12月19日). 2024年4月9日閲覧。
- ^ “【日本の難民対応を変える訴訟】クルド人難民デニズさんのケース–CALL4 column”. 2023年2月20日閲覧。
- ^ “映画『牛久』は、入管収容所の過酷な実態を映し出す衝撃のドキュメンタリー|Pen Online”. Pen Online (2022年2月5日). 2023年2月20日閲覧。
- ^ “体調不良訴えたクルド人男性を救急搬送せず 東京入管”. 朝日新聞デジタル (2019年3月14日). 2024年3月4日閲覧。
- ^ “映画「東京クルド」が私たちに投げかけるもの | ひめしゃら法律事務所”. www.himesyara.com (2021年7月28日). 2023年2月20日閲覧。
- ^ “祖国で投獄、拷問なら日本国内での服役を選ぶ...!? 「入管法改正」に抗議する在留外国人たちの切実な事情 - 政治・国際 - ニュース”. 週プレNEWS[週刊プレイボーイのニュースサイト] (2023年6月5日). 2024年3月11日閲覧。
- ^ “入管法改正「家族がバラバラに」 25歳のクルド人男性、国会で訴え:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2023年5月25日). 2024年3月11日閲覧。
- ^ “「捕まってでも苦境伝える」 国なき民、在日クルドが映画に―難民認定なし、移動や就労制限:時事ドットコム”. 時事ドットコム. 2023年11月6日閲覧。
- ^ “「捕まってでも苦境伝える」 国なき民、在日クルドが映画に―難民認定なし、移動や就労制限:時事ドットコム”. 時事ドットコム. 2023年11月6日閲覧。
- ^ “それでも 僕は生きる 映画『東京クルド』上映会・監督講演会”. p. 15 (2022年5月25日). 2024年4月17日閲覧。
- ^ “「捕まってでも苦境伝える」 国なき民、在日クルドが映画に―難民認定なし、移動や就労制限”. 時事ドットコム. 時事通信. 2022年12月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧。
- ^ “なぜあなたは日本でビジネスを? 世界のひとに聞いた「お金」のこと | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)”. forbesjapan.com. 2024年4月26日閲覧。
- ^ “「一万三千円。安くするよ」壊滅したはずの違法風俗が…埼玉県川口&蕨市 混沌のディープタウンを歩く”. FRIDAYデジタル (2024年1月21日). 2024年6月5日閲覧。
- ^ “全力で中国侵略戦争阻む 大行進 翼賛国会開会に戦闘宣言”. 週刊『前進』 (2022年1月24日). 2023年11月6日閲覧。
参考文献
- Lunde,Ingvild Bergom(英語)『A qualitative study on female genital cutting among Kurdish-Norwegians』オスロ大学、2020年。ISBN 978-82-8377-650-8 。
関連項目
外部リンク
- 一般社団法人日本クルド友好協会
- 一般社団法人日本クルド文化協会
- journal of Protect Japan(石井孝明運営) - 在日クルド人問題記事を多数配信
- クルド問題サイト(暫定) - ウェイバックマシン(2004年9月7日アーカイブ分)