「白鳥大橋」の版間の差分
維持費51億円が費用便益分析に用いる40年間分の推定値にもかかわらず、年間維持費と誤解される記述となっているため補足を加えた |
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{{Pathnav|日本の道路|一般国道|国道37号|frame=1}} |
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{{出典の明記|date=2013年5月|ソートキー=橋はくちようおおはし}} |
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{{橋 |
{{橋 |
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|名称=白鳥大橋<br />Hakuchō Bridge |
|名称 = 白鳥大橋<br />Hakuchō Bridge |
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|画像=[[ファイル:Hakucho Bridge 9076222.jpg| |
|画像 = [[ファイル:Hakucho Bridge 9076222.jpg|250px|白鳥大橋]] |
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|国={{JPN}} |
|国 = {{JPN}} |
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|都市=[[北海道]][[胆振総合振興局]] |
|都市 = [[北海道]]([[胆振総合振興局]])[[室蘭市]] |
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|水域=[[室蘭港]] |
|水域 = [[室蘭港]] |
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| 緯度度 = 42|緯度分 = 21|緯度秒 = 11.8 |
| 緯度度 = 42|緯度分 = 21|緯度秒 = 11.8 |
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| 経度度 = 140|経度分 = 57|経度秒 = 0.7 |
| 経度度 = 140|経度分 = 57|経度秒 = 0.7 |
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|長さ= 1,380 [[メートル|m]]<ref name="橋梁建設協会">{{Cite web|和書|url=http://www.jasbc.or.jp/kyoryodb/detail.cgi?id=15142 |title=橋梁年鑑 白鳥大橋 詳細データ |publisher=日本橋梁建設協会 |accessdate=2014-10-17}}</ref> |
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|長さ=1,380m <ref name=hakucho_br3 /> <ref name=hakucho_br1>[http://www.city.muroran.lg.jp/main/org6400/hakucho_data.html 白鳥大橋の概要] : [[室蘭市]]</ref><ref name="日本の名橋">『日本の名橋 完全名鑑』廣済堂出版、2013年3月、p.19、ISBN 978-4-331-80222-9</ref> |
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|最大支間長= |
|最大支間長= 720 m<ref name="橋梁建設協会" /> |
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|幅 = 14.25 m |
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|幅=2@6.75m(車道) <ref name=hakucho_br3 /> |
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|素材=剛床版箱桁 |
|素材 = 剛床版箱桁<ref name="橋梁建設協会" /> |
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|高さ= |
|高さ = 140 m |
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|建築家と技術者 = IHI、IHI・川田・松尾JV、新日鉄・神鋼JV、JFE・宮地・東骨JV、JFE・横河JV、三菱・川重・楢崎JV、宮地・横河・住重・函館JV<ref name="橋梁建設協会" /> |
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|建築家と技術者= [[北海道開発局|室蘭開発建設部]] <ref name=hakucho_br3>[http://www.jasbc.or.jp/kyoryodb/detail.cgi?id=15142 橋梁年鑑 白鳥大橋 詳細データ] - 日本橋梁建設協会</ref> |
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|形式= |
|形式 = 3径間2ヒンジ補剛吊橋 |
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|建設=[[1985年 |
|建設 = [[1985年]] - [[1998年]] |
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| 座標表示 = title |
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| 地図名 = Hokkaido South#Hokkaido |
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}} |
}} |
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'''白鳥大橋'''(はくちょうおおはし)は、[[北海道]][[室蘭市]]にある[[国道37号]]([[白鳥新道]])の[[橋]]。通行無料の[[自動車専用道路]]になっている。橋の名称は、[[室蘭港]]の別名「白鳥湾」から名づけられた<ref group="注釈">工業港となる以前の室蘭港は白鳥の飛来地で、別名「白鳥の澗」とも呼ばれていた。</ref>{{Sfn|日本の名橋 完全名鑑|2013|p=19}}。 |
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{{Ja_Route_Sign|37|align=left}} |
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[[ファイル:Hakucho Bridge Road.JPG|thumb|白鳥大橋の主塔およびケーブル ]] |
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[[ファイル:Muroran Port from Hakucho Bridge.JPG|thumb|白鳥大橋から望む室蘭港と新日鐵住金 ]] |
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[[ファイル:Hakucho bridge(night).jpg|thumb|白鳥大橋と祝津ランプの夜景 ]] |
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'''白鳥大橋'''(はくちょうおおはし)は、[[北海道]][[室蘭市]]陣屋町3丁目から、[[室蘭港]]を渡り、[[北海道]][[室蘭市]]祝津町2丁目へ至る[[国道37号]][[白鳥新道]]1期区間の[[橋]]。1998年に土木学会田中賞を受賞。 |
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== 概要 == |
== 概要 == |
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[[ファイル:Muroran Port from Hakucho Bridge.JPG|thumb|270px|白鳥大橋から眺めた室蘭港(2013年5月)]] |
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室蘭湾の入口の部分にかかり、絵鞆半島先端の祝津地区と対岸の陣屋地区を結ぶ。関東以北では最大の吊橋<ref name="日本の名橋"/>。夜間は風力発電によるライトアップがおこなわれ、[[日本夜景遺産]]にも選定された<ref name="日本の名橋"/>。名前の由来は室蘭湾の別名「白鳥湾」より<ref name="日本の名橋"/>。 |
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室蘭市陣屋町と対岸の[[絵鞆半島]]にある祝津町を結ぶ[[室蘭港]]をまたぐ東日本最大の[[吊橋]]であり{{Sfn|日本の名橋 完全名鑑|2013|p=19}}、総事業費は1,153億円(単純積算合計743億円)、40年間の維持管理費の見積は51億円に及ぶ([[平成]]15年度)<ref name="平成15年白鳥新道">{{Cite web|和書|url=http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-hyouka/kekka_jigo/3_h15_001b.pdf |title=一般国道37号 白鳥新道 平成15年度 |page=15 |format=PDF |publisher=[[北海道開発局]] |accessdate=2017-06-30 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20160305142127/http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-hyouka/kekka_jigo/3_h15_001b.pdf |archivedate=2016-03-05}}</ref>。[[2010年]]度(平成22年度)の24時間平均通行量は11,552台<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.mlit.go.jp/road/census/h22-1/data/pdf/kasyo01.pdf |title=平成22年度道路交通センサス 一般交通量調査 箇所別基本表 |page=9 |format=PDF |work=[[道路交通センサス]] |accessdate=2017-06-30}}</ref>。[[1998]]年度(平成10年度)の『[[土木学会田中賞]]』と『照明普及賞』優秀施設賞を受賞している<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.jsce.or.jp/prize/prize_list/7_tanakasakuhin.shtml#s1998 |title=受賞一覧 {{!}} 平成10年度 |publisher=[[土木学会田中賞]] |accessdate=2014-10-16}}</ref><ref>{{Cite web|和書|author=松島哲郎、北田公三、沼田秀明 |url=http://thesis.ceri.go.jp/db/files/GR0002900040.pdf |title=白鳥大橋照明柱の長寿命化に資する耐風対策 —実物大振動実験および風洞実験による性能評価— |format=PDF |publisher=北海道開発局 室蘭開発建設部 |accessdate=2014-10-16}}</ref>。夜間は[[風力発電]]によって[[ライトアップ]]されており、[[2008年]](平成20年)に「[[日本夜景遺産]]・ライトアップ遺産」に選定されている<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.yakei-isan.jp/spot/spot.php?id=82 |title=白鳥大橋 |publisher=日本夜景遺産事務局 |accessdate=2014-10-16}}</ref>。 |
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== 構造 == |
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計画当初は、昭和75年(=平成12年)の室蘭圏の人口を35万人と想定し、日通行量2万8千台を見込んで有料道路方式の自動車専用道路として建設が進められたが、その後室蘭市の人口は減少の一途をたどり、想定していた交通量を見込めなくなった。このため、完成直前には通行料問題で激しく迷走したが、運営を委託する予定だった[[日本道路公団]]は採算に合わないとして受託に難色を示し、北海道も道路公社を設立して運営するのは困難としたため、白鳥新道2期区間が未完成であることを理由として、暫定無料として供用開始した。これほど大規模な橋梁が無料で開放されるのは全国的には異例のことである。上記無料化案を最初に提案し指示したのは、地元[[北海道第4区 (中選挙区)|選挙区選出]]の[[代議士]]で、当時新党さきがけ代表幹事長だった衆議院議員[[鳩山由紀夫]](前[[民主党_(日本_1998-)|民主党]]代表、[[内閣総理大臣]])である。 |
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白鳥大橋の主塔は4ヶ所の水平材だけとなる外観がスマートな[[ラーメン (骨組)|ラーメン方式]]を採用している。また、主塔を支える人工島の中詰材には発電所から出た石炭灰スラリーを使用してコスト削減に努めており、石炭灰の有効利用と経済性が評価され「白鳥大橋人工島」として1990年度(平成2年度)『土木学会北海道支部・技術賞』を受賞している{{Sfn|特版 白鳥大橋④|1998|p=95}}。白鳥大橋には2つの側塔があり、日本国内では[[大鳴門橋]]に1つあるのみである。側塔が[[ケーブル]]を受けることで主塔やアンカレイジ([[アンカーブロック]])の規模を抑えることができた{{Sfn|特版 白鳥大橋④|1998|p=104}}。側塔基礎工事は「地中連続壁剛体基礎工法」を採用している<ref>{{Cite web|和書|url= http://www.jasbc.or.jp/technique/nijihashiback/files/nijihashi47.pdf |title=虹橋 47号 |date=1992-08 |page=48 |publisher=日本橋梁建設協会 |accessdate=2014-10-16}}</ref>。補剛桁は側面に鋭角な[[フェアリング]]と呼ばれる飛行機の翼のような部材が取り付けられており、強風や着雪時でも安定した橋になるように対策を施している。白鳥大橋は日本国内初となる積雪寒冷地での吊橋として建設したことから、[[着雪]]を除去する技術や[[コンピュータ数値制御]]により振動を除去するハイブリッド・チューンドマスダンパー([[動吸振器]])技術を備えている。白鳥大橋の[[ライトアップ]]やメイン・ケーブルの[[イルミネーション]]、白鳥大橋記念館の電力は風力発電施設の電源を使用しており、余剰電力は[[北海道電力]]に売電している。1998年度(平成10年度)『新エネルギー財団会長賞』を受賞している<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.nef.or.jp/award/kako/h10/99syo09.htm |title=北海道室蘭市祝津風力発電システム |publisher=[[新エネルギー財団]] |accessdate=2014-10-17}}</ref>。すべてのイルミネーションやライトアップの[[発光ダイオード]](LED)化を進めている<ref>{{Cite news |url=http://www.muromin.co.jp/murominn-web/back/2016/02/10/20160210m_02.html |title=室蘭・白鳥大橋の輝き一新、全国初全面LED化へ |date=2016-02-10 |newspaper=[[室蘭民報]] |publisher=室蘭民報社 |accessdate=2017-07-01}}</ref>。 |
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=== 主要諸元 === |
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{|class="wikitable" |
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[[1955年]]に時の[[北海道開発局|室蘭開発建設部]]の猪瀬寧夫部長が、[[馬蹄形]]に起因する室蘭の地形に発展の支障を覚え、'''[[室蘭港]]を跨ぐ湾橋'''の建設を提唱<ref name=hakucho_br8>[http://www.hkd.mlit.go.jp/topics/gijyutu/giken/h24giken/pdf_files/cs/cs-05.pdf 『白鳥大橋』の維持管理(第2報)] - 室蘭開発建設部</ref>したのが発端となった。また工業港となる以前の室蘭港は白鳥の飛来地であり、'''白鳥の澗'''と呼ばれていたため『白鳥大橋』の所以となった。 |
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| style="text-align: center; background-color: #f0f0f0"|橋長 |
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| 1,380 m |
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|- |
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| style="text-align: center; background-color: #f0f0f0"|径間割 |
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| 330+720+330=1,380 m |
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|- |
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| style="text-align: center; background-color: #f0f0f0"|幅員 |
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| 2.5+3.5+(2.25)+3.5+2.5=14.25 m |
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|- |
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| style="text-align: center; background-color: #f0f0f0"|形式 |
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| 3径間2ヒンジ補剛吊橋(側塔付) |
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|- |
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| style="text-align: center; background-color: #f0f0f0"|補剛桁 |
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| 鋼床版箱桁 |
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|- |
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| style="text-align: center; background-color: #f0f0f0"|ケーブル |
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| PPWS-127×52st(⌀5.20 mm) |
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|- |
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| style="text-align: center; background-color: #f0f0f0"|ザク比 |
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| 1/10 |
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|- |
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| style="text-align: center; background-color: #f0f0f0"|設計荷重 |
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| TL-20、TT-43(B活荷重) |
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|- |
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| style="text-align: center; background-color: #f0f0f0"|路線名 |
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| [[一般国道]][[国道37号|37号]] |
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|- |
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| style="text-align: center; background-color: #f0f0f0"|道路規格 |
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| 第1種第3級([[自動車専用道路]]) |
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|- |
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| style="text-align: center; background-color: #f0f0f0"|車線数 |
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| 2車線 |
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|- |
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| style="text-align: center; background-color: #f0f0f0"|航路限界 |
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| TP+54.45 m |
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|- |
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| style="text-align: center; background-color: #f0f0f0"|航路幅 |
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| 300 m |
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|} |
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=== 工法 === |
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[[ファイル:Hakucho Bridge Road.JPG|thumb|300px|白鳥大橋の主塔およびケーブル(2013年5月)]] |
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主塔基礎支持岩盤が非常に深いため、橋梁としては世界で初めて'''地中連続壁併用逆巻剛体基礎工法'''<ref name=hakucho_br4>[http://www.mr.hkd.mlit.go.jp/mrken_works/douro/haccyo/hacyo_ohasi.html 白鳥新道] - 室蘭開発建設部</ref>を採用。地中連続壁は海面下103m、基礎本体73mと、世界的にも前例のない大規模なものとなった。 |
|||
日本国内初の積雪寒冷地に建設された長大橋であり、作業は冬期間に工事が中断されるなどの条件下で進められた。また、白鳥大橋建設工事では気候や地形の特性から以下の工法が世界または日本国内で初めて行われた。 |
|||
'''地中連続壁併用逆巻剛体基礎工法(世界初)''' |
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主ケーブルは直径47cmであり、直径5.2mmのピアノ線を6角形に127本束ねたものを更に52本束ねて作成された<ref name="日本の名橋"/>。 |
|||
* ボーリング調査([[ボーリング]])で主塔を十分に支えるための支持層が非常に深いことが判明したので、橋梁工事としては世界で初めて採用した<ref name="室蘭開発建設部">{{Cite web|和書|url=http://www.hkd.mlit.go.jp/mr/douro_keikaku/tn6s9g00000031wb.html |title=白鳥新道 |publisher=北海道開発局 室蘭開発建設部 |accessdate=2017-06-30}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url= http://www.city.muroran.lg.jp/main/org6400/hakucho_work.html |title=室蘭市/白鳥大橋の建設工事 |publisher=室蘭市 |accessdate=2014-10-17}}</ref>。主塔基礎は祝津側で57 m、陣屋側で73 mとなり、地中連続壁は祝津側で海面下67 m、陣屋側で海面下103 mと、世界的に前例のない規模となった。 |
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'''S字ワイヤラッピング工法(世界初)''' |
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桁下高は室蘭港の過去の出入船の実績から検討を重ね、最大でマスト高51.5mの26万[[トン数|DWT]]級鉱石運搬船を想定し、潮位、心理的余裕などを加味し54.45mとした。 |
|||
* 積雪寒冷地での[[ケーブル]]架設では、水分の浸入を防ぐために高い気密性が求められた。そこで、世界で初めてS字形のワイヤーを使用してケーブル・ラッピングを行った<ref name="室蘭開発建設部" />。メイン・ケーブルの直径は47 [[センチメートル|cm]]であり、直径5.2 [[ミリメートル|mm]]の[[ピアノ線]]を6角形に127本束ねたもの(ストランド)をさらに52本束ねて作成された{{Sfn|日本の名橋 完全名鑑|2013|p=19}}。 |
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'''スイング架設工法・全ヒンジ工法(日本国内初)''' |
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=== 構造 === |
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* 補剛桁の架設は冬期間になると強風が吹く可能性が高くなることから、工期短縮を図る必要があった{{Sfn|特版 白鳥大橋④|1998|p=75}}。「全ヒンジ工法」とは、架設した桁ブロックを仮連結(ヒンジ状態)したまま吊り上げ作業を先行させたあと、連結作業と重複させて行う工法である{{Sfn|特版 白鳥大橋④|1998|p=75}}。補剛桁は全61ブロックあり、4ヶ月半で補剛桁の架設が完了した{{Sfn|特版 白鳥大橋④|1998|p=75}}。 |
|||
* 主塔基礎 - 地中連続壁併用逆巻剛体基礎工法 |
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* 側塔基礎 - 地中連続壁剛体基礎工法 <ref name= hakucho_br7>[http://www.jasbc.or.jp/technique/nijihashiback/files/nijihashi47.pdf 虹橋 47号] - 社団法人 日本橋梁建設協会</ref> |
|||
* アンカレイジ - [[ケーソン|ニューマチックケーソン工法]] <ref name=hakucho_br5> [http://www.city.muroran.lg.jp/main/org6400/hakucho_work.html 白鳥大橋の建設工事] - 室蘭市</ref> |
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* 主塔 - 自立型クレーン工法 <ref name=hakucho_br1 /> |
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* ケーブル - PWS工法 <ref name=hakucho_br1 /> |
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* 補助桁 - 直下吊り工法+横取り工法 <ref name=hakucho_br1 /> |
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* 制振装置 - 電子制御ハイブリッド[[動吸振器|チューンドマスダンパー]] <ref name=hakucho_br1 /> |
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=== 主要諸元 === |
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* 全長 - 1,380m(径間330+720+330m) |
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* 形式 - 3径間2ヒンジ補剛吊橋(側塔付) |
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* 主塔高 - 140m |
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* 桁下高 - JP+54.45m <ref name=hakucho_br1 /> |
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* 航路幅 - 300m <ref name=hakucho_br1 /> |
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* 道路構造規格 - 1種3級 <ref name=hakucho_br4 /> |
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* 設計速度 - 60km/h <ref name=hakucho_br4 /> |
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* 幅員 - 14.3m<ref name="日本の名橋"/> |
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* 車線数 - 2車線 <ref name=hakucho_br4 /> |
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== 各種データ == |
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* 総事業費 1,153億円 <ref name=hakucho_br6>[http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-hyouka/kekka_jigo/3_h15_001b.pdf 白鳥新道] - 北海道開発局</ref> |
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* 維持管理費 51億円([[2003年]]) <ref name=hakucho_br6 /> |
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* 日平均通行量 約11,600台([[2003年]]) <ref name=hakucho_br6 /> |
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== 歴史 == |
== 歴史 == |
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[[北海道開発局]]室蘭開発建設部初代部長の猪瀬寧夫が[[蹄鉄|馬蹄形]]である室蘭の地形に発展の支障を覚え、[[1955年]]([[昭和]]30年)に[[室蘭民報]]の新年号「初夢特集」で「室蘭港湾口架橋構想」を提唱したのが建設の発端となった。昭和30年代の計画段階ではトンネル案もあったが{{Sfn|特版 白鳥大橋④|1998|p=84}}、橋梁として基本計画が作成された。昭和56年度に事業化後、昭和58年度の「白鳥大橋技術調査委員会」では橋梁方式を[[斜張橋]]から吊橋へと変更した{{Sfn|特版 白鳥大橋④|1998|p=84}}。事業計画では[[有料道路]]としての事業が望ましいとされ、有料の場合でも2000年の交通量を16,300台/日と見込んでいたが{{Sfn|高橋洋二、熊谷勝弘、千葉昭幸|1982|p=4}}、室蘭市の産業衰退や人口減少などにより採算性が問題視されていた。白鳥大橋の完成が近づいてくる中、運営を委託する予定であった[[日本道路公団]]が運営受託に難色を示し、[[北海道]]も[[地方道路公社]]を設立しての運営は困難と判断した。そこで、地元選出の[[国会議員]](当時)[[鳩山由紀夫]]が通行料に関する問題を提起し、[[1996年]]([[平成]]8年)議論の末に北海道開発局長が暫定無料の方針を表明した{{Sfn|特版 白鳥大橋④|1998|p=14}}。総事業費1,000億円規模の道路事業が通行料無料で開通するのは全国でも異例のことであった。 |
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* [[1955年]] - 室蘭開発建設部長'''猪瀬寧雄'''により室蘭港湾口架橋構想が提唱される |
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* [[1970年]] - [[室蘭工業大学]]、室蘭開発建設部、室蘭土木現業所、室蘭市の4者による'''室蘭環状道路調査研究会'''が発足 |
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* [[1972年]] - 室蘭市の予算に調査費700万円計上 |
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* [[1973年]] - 室蘭市の予算に調査費1,000万円計上、'''白鳥大橋基本計画'''策定 |
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* [[1974年]] - 国の予算に調査費2,000万円計上 |
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* [[1976年]] - 日本道路公団が有料道路としての採算性の調査に着手 |
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* [[1977年]] - 日本道路公団によるボーリング調査開始 |
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* [[1981年]] - 測量・調査開始、着工記念式典 |
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* [[1982年]] - 白鳥新道全線(白鳥大橋区間、国道37号室蘭バイパス、国道36号局部改良)都市計画決定 |
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* [[1985年]]8月 - 陣屋町側から工事着工 |
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* [[1987年]]4月 - 主塔基礎築島工事着工 |
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* [[1989年]]10月 - 白鳥大橋資料館・展望台完成 |
|||
* [[1998年]][[4月17日]] - 白鳥大橋記念館「みたら」が開館([[道の駅みたら室蘭]]に併設) |
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* [[1998年]][[6月13日]] - '''白鳥大橋'''開通。それと共に[[国道37号]][[白鳥新道]]1期区間供用開始 |
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=== 年表 === |
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== 白鳥大橋の登場する作品 == |
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* [[1955年]]([[昭和]]30年):室蘭開発建設部初代部長の猪瀬寧雄が室蘭民報新年号の「初夢特集」で「室蘭港湾口架橋構想」提唱。 |
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=== アニメ === |
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* [[1967年]](昭和42年):「室蘭圏幹線道路建設促進期成会」設立。当時の胆振9市町村、各経済団体、企業などが国への陳情運動開始。 |
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* 劇場版『[[名探偵コナン 銀翼の奇術師]]』- 飛行機の着陸場所(崎守埠頭)の近くにあり、飛行機が白鳥大橋の真上を飛行していた。 |
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* [[1970年]](昭和45年):[[室蘭工業大学]]、室蘭開発建設部、室蘭土木現業所、室蘭市による「室蘭環状道路調査研究会」発足。 |
|||
* [[1972年]](昭和47年):室蘭市の予算に調査費700万円計上。 |
|||
* [[1973年]](昭和48年):室蘭市の予算に調査費1,000万円計上し、「白鳥大橋基本計画」策定。 |
|||
* [[1974年]](昭和49年):国の予算に調査費2,000万円計上。 |
|||
* [[1976年]](昭和51年):日本道路公団が有料道路としての採算性調査着手。 |
|||
* [[1977年]](昭和52年):日本道路公団によるボーリング調査開始。 |
|||
* [[1980年]](昭和55年):国の昭和56年度予算で白鳥新道(陣屋—祝津)着工認可<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.city.muroran.lg.jp/main/org1400/documents/1981_01_02.pdf |title=むろらん 市政だより |date=1981-01-15 |format=PDF |publisher=室蘭市 |accessdate=2014-10-16}}</ref><ref name="市政1985-06">{{Cite web|和書|url=http://www.city.muroran.lg.jp/main/org1400/documents/1985_06_01.pdf |title=むろらん 市政だより |date=1985-06-01 |format=PDF |publisher=室蘭市 |accessdate=2014-10-16}}</ref>。 |
|||
* [[1982年]](昭和57年):白鳥新道として陣屋—中央町間が[[都市計画道路]]決定<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.city.muroran.lg.jp/main/org7310/tosi2_1.html |title=都市計画道路 |publisher=室蘭市 |accessdate=2014-10-15}}</ref>。 |
|||
* [[1985年]](昭和60年):修祓式・着工記念式典挙行し、祝賀会開催<ref>{{Cite web|和書|url=http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0090276496 |title=「白鳥大橋」起工 全長1380メートル |date=1985-09-27 |work=フォト北海道(道新写真データベース) |publisher=[[北海道新聞社]] |accessdate=2017-06-30}}</ref>。 |
|||
* [[1987年]](昭和62年):主塔基礎築島工事着工。 |
|||
* [[1989年]]([[平成]]{{0}}2年):シュクトツ山に白鳥大橋展望台完成。駐車場付近に白鳥大橋資料館開設。 |
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* [[1992年]](平成{{0}}4年):主塔ブロック積み上げ工事完了<ref>{{Cite web|和書|url=http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0090276105 |title=室蘭の白鳥大橋、主塔架設が完工 |date=1992-09-24 |work=フォト北海道(道新写真データベース) |publisher=北海道新聞社 |accessdate=2017-06-30}}</ref>。 |
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* [[1993年]](平成{{0}}5年):パイロット・ロープ渡海完了。 |
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* [[1995年]](平成{{0}}7年):補剛桁最終61ブロック架設完了(補剛桁連結)<ref>{{Cite web|和書|url=http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0090438808 |title=98年 室蘭・白鳥大橋完成に向け*記念イベントへ動き活発*市民主体目指す*ミニ博覧会や記念館計画 |date=1995-09-10 |work=フォト北海道(道新写真データベース) |publisher=北海道新聞社 |accessdate=2017-06-30}}</ref>。 |
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* [[1996年]](平成{{0}}8年):北海道開発局長が白鳥新道(白鳥大橋)通行料の暫定無料表明<ref>{{Cite web|和書|url=http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0090431594 |title=白鳥大橋の通行無料化*地元 歓迎の声相次ぐ*産業振興など期待*市民生活の利便性も向上 |date=1996-08-03 |work=フォト北海道(道新写真データベース) |publisher=北海道新聞社 |accessdate=2017-06-30}}</ref>。 |
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* [[1998年]](平成10年):白鳥大橋記念館開館。室蘭市祝津風力発電システム稼働。『白鳥大橋ウォーク』<ref>{{Cite web|和書|url=http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0090260106 |title=天気も上々 気分も最高*白鳥大橋ウォーク*記念撮影に熱 |date=1998-06-02 |work=フォト北海道(道新写真データベース) |publisher=北海道新聞社 |accessdate=2017-06-30}}</ref>、『白鳥大橋サイクリング』、『白鳥大橋開通記念ハーフマラソン』開催。白鳥大橋(白鳥新道第1期区間)開通<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.city.muroran.lg.jp/main/org1400/documents/1998_06.pdf |title=広報 むろらん |date=1998-06 |format=PDF |publisher=室蘭市 |accessdate=2014-10-16}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=http://rmec.or.jp/wp-content/uploads/2016/03/vol03-02-03.pdf |title=白鳥大橋 |format=PDF |work=北の交差点 Vol.3 SPRING-SUMMER 1998 |publisher=北海道道路管理技術センター |accessdate=2017-06-30}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0090260095 |title=白鳥大橋開通*絶景かな どこから見ても絵になる白鳥 |date=1998-06-13 |work=フォト北海道(道新写真データベース) |publisher=北海道新聞社 |accessdate=2017-06-30}}</ref>。白鳥大橋記念館が「[[道の駅みたら室蘭]]」として「[[道の駅]]」登録<ref>{{Cite web|和書|url=http://rmec.or.jp/wp-content/uploads/2016/03/vol04-3031.pdf |title=室蘭市白鳥大橋記念館—道の駅「みたら室蘭」 |format=PDF |work=北の交差点 Vol.4 AUTUMN-WINTER 1998 |publisher=北海道道路管理技術センター |accessdate=2017-06-30}}</ref>。 |
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* [[1999年]](平成11年):『白鳥大橋ウォーク』開催<ref>{{Cite web|和書|url=http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0090256943 |title=行楽全開、夏休み最初の日曜*室蘭・白鳥大橋 歩いた!8000人 |date=1999-07-26 |work=フォト北海道(道新写真データベース) |publisher=北海道新聞社 |accessdate=2017-06-30}}</ref>。 |
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* [[2000年]](平成12年):[[年越し]]のイベント『白鳥大橋カウントダウン』初開催(2014年終了)<ref>{{Cite web|和書|url=http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0051046073 |title=「白鳥大橋カウントダウン」今年限り*ボランティア不足で幕引き |date=2014-12-03 |work=フォト北海道(道新写真データベース) |publisher=北海道新聞社 |accessdate=2017-07-01}}</ref>。 |
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* [[2001年]](平成13年):『[[ツール・ド・北海道]]』開催<ref>{{Cite web |url=http://www.tour-de-hokkaido.or.jp/CDSpec2006/data/race_top/race_2001/top_2001.html |title=Tour de Hokkaido 2001 |publisher=ツール・ド・北海道協会 |accessdate=2014-10-16}}</ref>。 |
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* [[2002年]](平成14年):『白鳥大橋ハーフマラソン』開催。 |
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* [[2007年]](平成19年):北海道開発局長が白鳥新道(白鳥大橋)暫定無料の継続方針表明<ref>{{Cite news |url=http://www.muromin.co.jp/murominn-web/back/2007/06/10/20070610m_01.html |title=10年目の室蘭・白鳥大橋、暫定無料継続と本多開発局長 |date=2007-06-10 |newspaper=室蘭民報 |publisher=室蘭民報社 |accessdate=2014-10-16}}</ref>。 |
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* [[2008年]](平成20年):開通10周年記念『白鳥大橋ウォーク・室蘭トライアスロン』開催<ref>{{Cite web|和書|url=http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0030325214 |title=熱気あふれるにぎわい*港まつり 白鳥大橋イベント |date=2008-08-05 |work=フォト北海道(道新写真データベース) |publisher=北海道新聞社 |accessdate=2017-07-01}}</ref>。 |
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* [[2012年]](平成24年):『室蘭市開港140年・市制施行90年記念白鳥大橋ハーフマラソン・ウォーク』開催<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.city.muroran.lg.jp/main/org1300/md_121008.html |title=室蘭市/白鳥大橋ハーフマラソン・ウオーク |publisher=室蘭市 |accessdate=2014-10-16}}</ref>。 |
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* [[2016年]](平成28年):長寿命化対策として舗装の取替工事開始<ref>{{Cite report |author=福田孝志、川口則幸、丸山記美雄 |title=白鳥大橋における舗装補修工事について—予防保全を考慮した舗装補修の事前調査から施工まで— |publisher=北海道開発局 |url=http://www.hkd.mlit.go.jp/ky/jg/gijyutu/splaat000000rvo0-att/splaat000000rvw0.pdf |format=PDF |accessdate=2017-07-01}}</ref><ref>{{Cite press release |和書 |url=http://www.hkd.mlit.go.jp/mr/release/c5b1ee000000568o-att/170518.pdf |title=国道37号白鳥大橋で通行規制を実施〜橋梁の老朽化対策を実施し、安全・安心を確保します〜 |date=2017-05-18 |format=PDF |publisher=北海道開発局 室蘭開発建設部 |accessdate=2017-07-01}}</ref>。 |
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== 白鳥大橋ビューポイント == |
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=== 楽曲 === |
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[[ファイル:Hakucho bridge(night).jpg|thumb|300px|祝津公園展望台から眺めた白鳥新道(白鳥大橋)の夜景(2013年8月)]] |
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* 室蘭市出身の[[歌手]]、[[安倍なつみ]](元[[モーニング娘。]])の1stアルバム『[[一人ぼっち]]』の中の第5番目の曲「…ひとりぼっち…」のフレーズ内に登場する。 |
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白鳥大橋は室蘭市内の各地点から眺めることができるが、以下の場所を「ビューポイント」としている<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.city.muroran.lg.jp/main/org6400/hakucho_point_index.html |title=室蘭市/白鳥大橋ビューポイント |publisher=室蘭市 |accessdate=2014-10-17}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://muro-kanko.com/see/hakuchouoohashi.html |title=白鳥大橋 |work=おっと!むろらん 室蘭観光情報サイト |accessdate=2017-06-30}}</ref>。 |
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* 白鳥大橋展望台 |
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* 祝津公園展望台(「日本夜景遺産・自然夜景遺産」選定<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.yakei-isan.jp/spot/spot.php?id=170 |title=祝津公園展望台 |publisher=日本夜景遺産事務局 |accessdate=2014-10-16}}</ref>) |
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* 測量山展望台 |
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* 潮見公園展望台 |
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* 八丁平展望台 |
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* 白鳥湾展望台 |
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File:Hakucho Bridge 9076230.jpg|白鳥大橋展望台から眺めた白鳥大橋(2009年9月) |
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File:Hakucho Bridge 9086532.jpg|祝津公園展望台から眺めた白鳥大橋(2009年9月) |
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File:Hakucho Bridge 9086497.jpg|測量山から眺めた白鳥大橋(2009年9月) |
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== 白鳥大橋が登場する作品 == |
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== その他 == |
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'''楽曲''' |
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* 祝津町側のループ橋の名称は'''祝津ランプ橋'''(L=663.7m)<ref name=hakucho_br6 />である。 |
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* 白鳥大橋賛歌「未来(あした)へキラキラ」 |
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* [[安倍なつみ]]「…ひとりぼっち…」(アルバム『[[一人ぼっち (アルバム)|一人ぼっち]]』収録) |
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'''映画''' |
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* 『[[名探偵コナン 銀翼の奇術師]]』<ref>{{Cite web|和書|url=http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0090634668 |title=名探偵コナン—銀翼の奇術師(マジシャン)=室蘭港崎守埠頭*旅客機着陸の舞台 観光スポット再現 |date=2005-01-08 |work=フォト北海道(道新写真データベース) |publisher=北海道新聞社 |accessdate=2017-07-01}}</ref> |
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== 脚注 == |
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{{Reflist}} |
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=== 注釈 === |
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=== 出典 === |
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{{Reflist|2}} |
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== 参考資料 == |
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* {{Cite report |author=高橋洋二、熊谷勝弘、千葉昭幸 |title=一般国道37号 白鳥新道の調査計画概要について |year=1982 |publisher=[[土木研究所]] 寒地土木研究所 |url=https://thesis.ceri.go.jp/db/documents/public_detail/23755 |accessdate=2017-07-08 |ref={{SfnRef|高橋洋二、熊谷勝弘、千葉昭幸|1982}}}} |
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* {{Cite journal|和書|title=特版 白鳥大橋④ |year=1998 |publisher=[[室蘭民報|室蘭民報社]] |ref={{SfnRef|特版 白鳥大橋④|1998}}}} |
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* {{Cite book|和書|title=日本の名橋 完全名鑑 |year=2013 |publisher=[[廣済堂出版]] |isbn=978-4-331-80222-9 |ref={{SfnRef|日本の名橋 完全名鑑|2013}}}} |
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== 関連項目 == |
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{{Commonscat|Hakucho Bridge}} |
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* [[橋の一覧 (長さ順)]] |
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* [[北海道地方の道路一覧]] |
* [[北海道地方の道路一覧]] |
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* [[その他の自動車専用道路一覧]] |
* [[その他の自動車専用道路一覧]] |
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* [[国道37号]] |
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* [[北海道道699号室蘭港線]] |
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* [[橋の一覧 (長さ順)]] |
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== 外部リンク == |
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{{Commonscat|Hakucho Bridge}} |
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* [https://www.hkd.mlit.go.jp/mr/ 北海道開発局 室蘭開発建設部] |
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* [https://www.city.muroran.lg.jp/main/org6400/hakucho_index.html 室蘭市/白鳥大橋] |
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{{国道37号}} |
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[[Category:日本の吊橋]] |
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[[Category:北海道の橋]] |
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[[Category:その他の自動車専用道路]] |
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[[Category:室蘭市の交通]] |
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[[Category:土木学会田中賞]] |
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[[Category:1998年開業の道路施設]] |
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[[Category:海上橋]] |
2024年4月16日 (火) 13:21時点における最新版
白鳥大橋 Hakuchō Bridge | |
---|---|
基本情報 | |
国 | 日本 |
所在地 | 北海道(胆振総合振興局)室蘭市 |
交差物件 | 室蘭港 |
設計者 施工者 | IHI、IHI・川田・松尾JV、新日鉄・神鋼JV、JFE・宮地・東骨JV、JFE・横河JV、三菱・川重・楢崎JV、宮地・横河・住重・函館JV[1] |
建設 | 1985年 - 1998年 |
座標 | 北緯42度21分11.8秒 東経140度57分0.7秒 / 北緯42.353278度 東経140.950194度座標: 北緯42度21分11.8秒 東経140度57分0.7秒 / 北緯42.353278度 東経140.950194度 |
構造諸元 | |
形式 | 3径間2ヒンジ補剛吊橋 |
材料 | 剛床版箱桁[1] |
全長 | 1,380 m[1] |
幅 | 14.25 m |
高さ | 140 m |
最大支間長 | 720 m[1] |
地図 | |
関連項目 | |
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式 |
白鳥大橋(はくちょうおおはし)は、北海道室蘭市にある国道37号(白鳥新道)の橋。通行無料の自動車専用道路になっている。橋の名称は、室蘭港の別名「白鳥湾」から名づけられた[注釈 1][2]。
概要
[編集]室蘭市陣屋町と対岸の絵鞆半島にある祝津町を結ぶ室蘭港をまたぐ東日本最大の吊橋であり[2]、総事業費は1,153億円(単純積算合計743億円)、40年間の維持管理費の見積は51億円に及ぶ(平成15年度)[3]。2010年度(平成22年度)の24時間平均通行量は11,552台[4]。1998年度(平成10年度)の『土木学会田中賞』と『照明普及賞』優秀施設賞を受賞している[5][6]。夜間は風力発電によってライトアップされており、2008年(平成20年)に「日本夜景遺産・ライトアップ遺産」に選定されている[7]。
構造
[編集]白鳥大橋の主塔は4ヶ所の水平材だけとなる外観がスマートなラーメン方式を採用している。また、主塔を支える人工島の中詰材には発電所から出た石炭灰スラリーを使用してコスト削減に努めており、石炭灰の有効利用と経済性が評価され「白鳥大橋人工島」として1990年度(平成2年度)『土木学会北海道支部・技術賞』を受賞している[8]。白鳥大橋には2つの側塔があり、日本国内では大鳴門橋に1つあるのみである。側塔がケーブルを受けることで主塔やアンカレイジ(アンカーブロック)の規模を抑えることができた[9]。側塔基礎工事は「地中連続壁剛体基礎工法」を採用している[10]。補剛桁は側面に鋭角なフェアリングと呼ばれる飛行機の翼のような部材が取り付けられており、強風や着雪時でも安定した橋になるように対策を施している。白鳥大橋は日本国内初となる積雪寒冷地での吊橋として建設したことから、着雪を除去する技術やコンピュータ数値制御により振動を除去するハイブリッド・チューンドマスダンパー(動吸振器)技術を備えている。白鳥大橋のライトアップやメイン・ケーブルのイルミネーション、白鳥大橋記念館の電力は風力発電施設の電源を使用しており、余剰電力は北海道電力に売電している。1998年度(平成10年度)『新エネルギー財団会長賞』を受賞している[11]。すべてのイルミネーションやライトアップの発光ダイオード(LED)化を進めている[12]。
主要諸元
[編集]橋長 | 1,380 m |
径間割 | 330+720+330=1,380 m |
幅員 | 2.5+3.5+(2.25)+3.5+2.5=14.25 m |
形式 | 3径間2ヒンジ補剛吊橋(側塔付) |
補剛桁 | 鋼床版箱桁 |
ケーブル | PPWS-127×52st(⌀5.20 mm) |
ザク比 | 1/10 |
設計荷重 | TL-20、TT-43(B活荷重) |
路線名 | 一般国道37号 |
道路規格 | 第1種第3級(自動車専用道路) |
車線数 | 2車線 |
航路限界 | TP+54.45 m |
航路幅 | 300 m |
工法
[編集]日本国内初の積雪寒冷地に建設された長大橋であり、作業は冬期間に工事が中断されるなどの条件下で進められた。また、白鳥大橋建設工事では気候や地形の特性から以下の工法が世界または日本国内で初めて行われた。
地中連続壁併用逆巻剛体基礎工法(世界初)
- ボーリング調査(ボーリング)で主塔を十分に支えるための支持層が非常に深いことが判明したので、橋梁工事としては世界で初めて採用した[13][14]。主塔基礎は祝津側で57 m、陣屋側で73 mとなり、地中連続壁は祝津側で海面下67 m、陣屋側で海面下103 mと、世界的に前例のない規模となった。
S字ワイヤラッピング工法(世界初)
- 積雪寒冷地でのケーブル架設では、水分の浸入を防ぐために高い気密性が求められた。そこで、世界で初めてS字形のワイヤーを使用してケーブル・ラッピングを行った[13]。メイン・ケーブルの直径は47 cmであり、直径5.2 mmのピアノ線を6角形に127本束ねたもの(ストランド)をさらに52本束ねて作成された[2]。
スイング架設工法・全ヒンジ工法(日本国内初)
- 補剛桁の架設は冬期間になると強風が吹く可能性が高くなることから、工期短縮を図る必要があった[15]。「全ヒンジ工法」とは、架設した桁ブロックを仮連結(ヒンジ状態)したまま吊り上げ作業を先行させたあと、連結作業と重複させて行う工法である[15]。補剛桁は全61ブロックあり、4ヶ月半で補剛桁の架設が完了した[15]。
歴史
[編集]北海道開発局室蘭開発建設部初代部長の猪瀬寧夫が馬蹄形である室蘭の地形に発展の支障を覚え、1955年(昭和30年)に室蘭民報の新年号「初夢特集」で「室蘭港湾口架橋構想」を提唱したのが建設の発端となった。昭和30年代の計画段階ではトンネル案もあったが[16]、橋梁として基本計画が作成された。昭和56年度に事業化後、昭和58年度の「白鳥大橋技術調査委員会」では橋梁方式を斜張橋から吊橋へと変更した[16]。事業計画では有料道路としての事業が望ましいとされ、有料の場合でも2000年の交通量を16,300台/日と見込んでいたが[17]、室蘭市の産業衰退や人口減少などにより採算性が問題視されていた。白鳥大橋の完成が近づいてくる中、運営を委託する予定であった日本道路公団が運営受託に難色を示し、北海道も地方道路公社を設立しての運営は困難と判断した。そこで、地元選出の国会議員(当時)鳩山由紀夫が通行料に関する問題を提起し、1996年(平成8年)議論の末に北海道開発局長が暫定無料の方針を表明した[18]。総事業費1,000億円規模の道路事業が通行料無料で開通するのは全国でも異例のことであった。
年表
[編集]- 1955年(昭和30年):室蘭開発建設部初代部長の猪瀬寧雄が室蘭民報新年号の「初夢特集」で「室蘭港湾口架橋構想」提唱。
- 1967年(昭和42年):「室蘭圏幹線道路建設促進期成会」設立。当時の胆振9市町村、各経済団体、企業などが国への陳情運動開始。
- 1970年(昭和45年):室蘭工業大学、室蘭開発建設部、室蘭土木現業所、室蘭市による「室蘭環状道路調査研究会」発足。
- 1972年(昭和47年):室蘭市の予算に調査費700万円計上。
- 1973年(昭和48年):室蘭市の予算に調査費1,000万円計上し、「白鳥大橋基本計画」策定。
- 1974年(昭和49年):国の予算に調査費2,000万円計上。
- 1976年(昭和51年):日本道路公団が有料道路としての採算性調査着手。
- 1977年(昭和52年):日本道路公団によるボーリング調査開始。
- 1980年(昭和55年):国の昭和56年度予算で白鳥新道(陣屋—祝津)着工認可[19][20]。
- 1982年(昭和57年):白鳥新道として陣屋—中央町間が都市計画道路決定[21]。
- 1985年(昭和60年):修祓式・着工記念式典挙行し、祝賀会開催[22]。
- 1987年(昭和62年):主塔基礎築島工事着工。
- 1989年(平成 2年):シュクトツ山に白鳥大橋展望台完成。駐車場付近に白鳥大橋資料館開設。
- 1992年(平成 4年):主塔ブロック積み上げ工事完了[23]。
- 1993年(平成 5年):パイロット・ロープ渡海完了。
- 1995年(平成 7年):補剛桁最終61ブロック架設完了(補剛桁連結)[24]。
- 1996年(平成 8年):北海道開発局長が白鳥新道(白鳥大橋)通行料の暫定無料表明[25]。
- 1998年(平成10年):白鳥大橋記念館開館。室蘭市祝津風力発電システム稼働。『白鳥大橋ウォーク』[26]、『白鳥大橋サイクリング』、『白鳥大橋開通記念ハーフマラソン』開催。白鳥大橋(白鳥新道第1期区間)開通[27][28][29]。白鳥大橋記念館が「道の駅みたら室蘭」として「道の駅」登録[30]。
- 1999年(平成11年):『白鳥大橋ウォーク』開催[31]。
- 2000年(平成12年):年越しのイベント『白鳥大橋カウントダウン』初開催(2014年終了)[32]。
- 2001年(平成13年):『ツール・ド・北海道』開催[33]。
- 2002年(平成14年):『白鳥大橋ハーフマラソン』開催。
- 2007年(平成19年):北海道開発局長が白鳥新道(白鳥大橋)暫定無料の継続方針表明[34]。
- 2008年(平成20年):開通10周年記念『白鳥大橋ウォーク・室蘭トライアスロン』開催[35]。
- 2012年(平成24年):『室蘭市開港140年・市制施行90年記念白鳥大橋ハーフマラソン・ウォーク』開催[36]。
- 2016年(平成28年):長寿命化対策として舗装の取替工事開始[37][38]。
白鳥大橋ビューポイント
[編集]白鳥大橋は室蘭市内の各地点から眺めることができるが、以下の場所を「ビューポイント」としている[39][40]。
- 白鳥大橋展望台
- 祝津公園展望台(「日本夜景遺産・自然夜景遺産」選定[41])
- 測量山展望台
- 潮見公園展望台
- 八丁平展望台
- 白鳥湾展望台
-
白鳥大橋展望台から眺めた白鳥大橋(2009年9月)
-
祝津公園展望台から眺めた白鳥大橋(2009年9月)
-
測量山から眺めた白鳥大橋(2009年9月)
白鳥大橋が登場する作品
[編集]楽曲
映画
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 工業港となる以前の室蘭港は白鳥の飛来地で、別名「白鳥の澗」とも呼ばれていた。
出典
[編集]- ^ a b c d “橋梁年鑑 白鳥大橋 詳細データ”. 日本橋梁建設協会. 2014年10月17日閲覧。
- ^ a b c 日本の名橋 完全名鑑 2013, p. 19.
- ^ “一般国道37号 白鳥新道 平成15年度” (PDF). 北海道開発局. p. 15. 2016年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年6月30日閲覧。
- ^ “平成22年度道路交通センサス 一般交通量調査 箇所別基本表” (PDF). 道路交通センサス. p. 9. 2017年6月30日閲覧。
- ^ “受賞一覧 | 平成10年度”. 土木学会田中賞. 2014年10月16日閲覧。
- ^ 松島哲郎、北田公三、沼田秀明. “白鳥大橋照明柱の長寿命化に資する耐風対策 —実物大振動実験および風洞実験による性能評価—” (PDF). 北海道開発局 室蘭開発建設部. 2014年10月16日閲覧。
- ^ “白鳥大橋”. 日本夜景遺産事務局. 2014年10月16日閲覧。
- ^ 特版 白鳥大橋④ 1998, p. 95.
- ^ 特版 白鳥大橋④ 1998, p. 104.
- ^ “虹橋 47号”. 日本橋梁建設協会. p. 48 (1992年8月). 2014年10月16日閲覧。
- ^ “北海道室蘭市祝津風力発電システム”. 新エネルギー財団. 2014年10月17日閲覧。
- ^ “室蘭・白鳥大橋の輝き一新、全国初全面LED化へ”. 室蘭民報 (室蘭民報社). (2016年2月10日) 2017年7月1日閲覧。
- ^ a b “白鳥新道”. 北海道開発局 室蘭開発建設部. 2017年6月30日閲覧。
- ^ “室蘭市/白鳥大橋の建設工事”. 室蘭市. 2014年10月17日閲覧。
- ^ a b c 特版 白鳥大橋④ 1998, p. 75.
- ^ a b 特版 白鳥大橋④ 1998, p. 84.
- ^ 高橋洋二、熊谷勝弘、千葉昭幸 1982, p. 4.
- ^ 特版 白鳥大橋④ 1998, p. 14.
- ^ “むろらん 市政だより” (PDF). 室蘭市 (1981年1月15日). 2014年10月16日閲覧。
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参考資料
[編集]- 高橋洋二、熊谷勝弘、千葉昭幸 (1982). 一般国道37号 白鳥新道の調査計画概要について (Report). 土木研究所 寒地土木研究所. 2017年7月8日閲覧。
- 「特版 白鳥大橋④」、室蘭民報社、1998年。
- 『日本の名橋 完全名鑑』廣済堂出版、2013年。ISBN 978-4-331-80222-9。